輸入木工機械屋

まもなく犬山祭です。
今年(2017年)は4月1日、2日です。
犬山祭2017_1

各町内では、来るお祭に備え着々と準備中です。
本当は、お祭の直前だけではなく、懸装品の手入れなどで、年中何かをやっているのですが、やはり直前は大忙しです。

例えば、からくりの最終練習中に首の間接破損。
からくり人形
すぐには、人形師の玉屋庄兵衛さんに修理をお願いできません。
何せ今週末にお祭ですから。

そこで、自分たちで応急処置。

それが上の写真、横溝正史の事件現場じゃありませんよ。

こんな修理も乗り越え、飾り付け終了。

國香欄

そしてお祭本番がやってきます。

犬山祭は、2日間全部できることは珍しく、大体、一部は雨のため中止になります。

今年は、土曜日が少し心配です。

がんばりますのでみんな見に来てくださいね。

犬山祭2017_3

犬山祭2017_2



あけましておめでとうございます
成田山

旧年中はお世話になりました
本年もよろしくお願いいたします

昨年は新しいことにもチャレンジし、何とか形にすることができました。
今年は、それらをもっとしっかりした、大地に根を張ったような強固な物にできればと思っています。

ユネスコの無形文化遺産に指定された犬山祭が、今後どのように展開していくのかを考える、きっかけの年にもなると思います。

仕事に、趣味に、地域のために、頑張ることがたくさんある一年になりそうです。

やりました。
待ちに待った無形文化遺産登録が決定しました!!
無形文化遺産
今回会議が行われていた、エチオピアの首都、アジスアベバからライブ映像を送り、登録決定と同時に万歳をするパブリックビューイングを予定していましたが、現地の治安が悪化したと言うことで、映像の配信が止められてしまい、ストリーミング音声のみで現地の会議を聞き取らなければならない状況。

会議の日程は3日間。2日目の夕方6時(現地6時、日本は夜中12時)で、全候補が37あるうちの11しか終わっていない。日本の登録審議は19番目らしい。
こりゃ今日の決定は無いかな、と言うことで12時に解散。また、明日集まって、万歳をしましょうと言うことになりました。

でも、いやな予感がしていました。
私、仕事がら、海外の企業との重要な会議とかに参加したことがあります。

普段は残業とかあまりしない彼らですが、いざとなると恐ろしい馬力を出します。
12時越しての会議どころか、その後、皆で食事に行ったり、酒を飲んだりで、ほとんど朝まで議論をしたりすることもあります。

どうやら今回はそのパターンだったようです。
その後夜中の2時に登録が決定したとのことでした。

他の地域では、発表までずっと待っていたところもあるようでしたが、わが犬山、そして私は残念ながら翌朝に
『あら、決定しちゃってたの?』
て感じで、ちょっと残念。

でも、まあしょうがない。

来年の4月1,2日はぜひ犬山祭へお越しください。

わが犬山祭が、ユネスコの無形文化遺産登録間近です。
ユネスコ1
日本各地の山、鉾、屋台などを中心としたお祭行事33件を一括で、ユネスコ無形文化遺産に登録しようと言う物です。
わが愛知県からは、犬山祭の他、津島天王祭、半田亀崎潮干祭、知立の山車文楽とからくり、蟹江須成祭の5つが、そして、岐阜県や、三重県、富山県、石川県からもいくつかのお祭が登録予定で、東海北陸地方は全体の中でも非常に多くのお祭が登録されます。

『無形文化遺産』ということは、お祭の山車など、有形の物が登録されるわけではなく、行事そのものが登録されるわけです。

つまり、私たちがお祭当日以外に行っている、日常の様々なこと、例えば、子供たちのお囃子や、からくりの練習、車山(やま)や、懸装品の管理保全、その他、伝統文化の継承などが登録されることになるのです。

これからは、楽しいだけではなく、もう少し緊張感を持って接していこうかと思いを新たにしています。
でも、やっぱり楽しくなくちゃ駄目ですけどね。

ユネスコ2

ユネスコ3

先日、イタリア、ミラノ近郊の木工屋さんを見学する機会がありました。
factory

イタリアの少し北に、木工所、家具製造業の集積した地域があります。
カントゥという町を中心にして、いくつかの町に約10.000件の木工屋さんがあると聞きました。(10,000件は大袈裟なような気がしましたが...)

このエリアの木工所の多くは、家族経営の小規模木工所(経営者、従業員合計で10名以下)なので、日本の木工屋さんへの、機械や、経営方針のヒントでもあればと思い、勉強のために訪問しました。

訪問した会社は15件で、そのうちいわゆる下請け仕事をしている会社は1件のみでした。

そのほかの会社は、直接、エンドユーザーと契約をしているとの事でした。

ドイツ、オーストリアの木工所を訪問したこともありますが、イタリアに限らず、これらの国では、直接、エンドユーザーと契約していることが多いのが特徴です。
当然、その分利益率が高くなります。

そのエンドユーザーとは、グッチ、プラダ、フェラガモといった、ブランドのショールームであったり、近くにある、コモ湖周辺に別荘を持つセレブ、ドバイやロシアの富豪(中には日本人もいるそうです)といった、裕福な人たちが多いそうです。

また、設計、製造、取り付けも行うそうなので、デザインから、最終仕上げまで、施主さんと直接やり取りをするとの事で、施主さん側も製造する木工屋さんと直接話をしたがるそうです。
誰か知らない人が作っているということは、あまり好きではないようです。

さて、そんな木工所の持っている設備は...

次回ご紹介。

犬山祭りには多くの見所があります。
その中に『どんでん』という物があります。
これは、車山(やま)の片側を持ち上げ、方向転換することです。

方向転換した後、どれだけ長く移動できるかも見物です。

こんな感じです。
 
いかにも力自慢の男の祭りという感じですね。

でも、持ち上げないで角を曲がる、『車切り(角曲がり)』というのもあります。
これは、大きな車山が地響きを上げて曲がるので、どんでんとは違った迫力があります。


最近は曲がる前に止まることが多いですが、僕たちが子供のころは一旦停止せずに、そのまま角に突っ込んで曲がることも多かったです。

僕はこの『車切り』の方が好きです。

さて、その『どんでん』で少し面白い写真を、

先日の『真先車』修復披露の際に、景気付けにどんでんにチャレンジをしていました。

若手8人(4枚といいます)では、この通り、
若手1
残念ながら上がりません。

でも、ベテランが担ぐと、ほら、この通り
ベテラン2
これ、6人(3枚)であげてます。

若さだけではだめなんです。


そして、夜山も大きな魅力の一つ

車山に提灯を灯し、町を練ります。
これ本当の蝋燭なんです。
ですから、時々燃えます。燃えたら、手でたたいて消し、燃え広がりそうなときは叩き落します。

子供のころからこんな事を経験し、祭りが好きになってゆきます。

さてさて、見所はまだまだあります。

まずは唐繰り

これは寺内町のからくり『淡路島』
このからくりの関節の動きを見てください。
いったい、何ヶ所動くようになってるのって感じです。

この動画には出てきませんが、このからくり人形が最後には???に変身します。
まるで、トランスフォーマーです。

こういった『からくり』がすべての車山(13両)についています。

お城の前や、駅前など、いくつかの場所で披露されます。
また、時間に余裕があると、自分の町内の辻で披露したりもしますよ。


もう一つ紹介したいのが、『金襦袢(きんじゅばん)』。
これは、子供の衣装(襦袢なので下着のようなものなのですが)で、普通の着物の下に着ています。

神社にてからくり奉納をした後、着物をはだけて、中の金襦袢を出すのが本来の姿のようです。
神社から少し移動した、文化資料館の中で金襦袢に着替えるところが見られるかも?

ではなぜ金襦袢を出すのか?

それは、とっても豪華な物で『富の象徴』だからです。
都合で、写真を載せられませんが、ぜひインターネットで画像検索してみてください。

それは素晴らしい衣装です。

ここをクリック
    ↓
金襦袢を画像検索する

さて、犬山祭りには13両の車山のほかに、

大母衣(おおぼろ)、小母衣(こぼろ)、殺生人(せっしょうにん)の練り物も参加します。

そして、今年初めて獅子舞も復活です。

さあ、どんなお祭りになるかな。

いい天気になってね!!



今年(2016年)のお祭りは

4月2日(土) 試楽祭(しんがく)
4月3日(日) 本楽祭(ほんがく)

です。








まもなく、犬山祭りが開催されます。
魚屋町
犬山祭りには、13両の車山(やま)と、3つの練り物が参加します。
その一つ、魚屋町(うおやちょう)の真先車(まっさきしゃ)の修復が終了し、その披露が行われました。
これだけの車山の修復ですから、国内有数の技術者が複数年にわたり修復を行ったため、昨年の犬山祭りには、この真先車は参加できませんでした。

きれいに塗りなおされた漆、ぴかぴかに輝く金物類など、やはりきれいな物は気持ちが良いですね。

魚屋町の皆さん、昨年参加できなかった鬱憤をぜひ爆発させてください。

桜2


さて、私は、お祭りと同じくらい桜が大好きです。
犬山の羽黒というところに、きれいな桜の下にかわいらしいお地蔵様がいらっしゃるところがあります。
いま(3月23日)、桜が見ごろですのでぜひ行ってみてはいかがでしょうか?


今年の犬山祭りの予定は

4月2日(土) 試楽祭
4月3日(日) 本楽祭

ぜひきてね。



皆さんの仕事場の環境はどんなでしょうか?
冬は寒く、夏は暑すぎませんか?
PC

最近の木工機械の多くには、安価な機械でさえ、電子部品が多く使われています。

わかりやすい物で言えば『パソコン』です。
そのほかにも、サーボドライバー、インバーター、PLC等、いわゆるコンピューターのような物がいっぱい詰め込まれています。

これら制御機器が多く使われることで、機械をより扱いやすく、また、安価にしているとも言えるのですが...

が、しかし、こいつらには大きな弱点があります。

1、メカパーツに比べて寿命が短いことが多い。
2、故障の場合、メカの修理に比べてわかりにくい。
3、パーツの在庫保有期間が短いことが多い。


皆さんもこんな経験したことがありませんか?

『結構長く使用しているNCマシンが故障しました。
調べたところ、コンピュータ関係が壊れています。ところが、使われているパソコン自体やウィンドウズが古すぎて制御関係の部品をごっそりと乗せ換えなければなりません。
すごく長い納期と、高い修理代がかかってしまいました。』

もちろん、機械メーカーは、簡単に修理できるようなシステムを常に考えていて、どんどん進歩していますが、まだまだ、満足のいく状況ではありません。

この大きな原因の一つは

機械の耐久性能と、電子機器の耐久性能の違い(耐久性とは少し違います)
です。

例えば、機械を15年使用するとします。
ところがこの機械についているパソコンはおそらく15年持ちません。

なぜか?

1、もともと汎用のパソコンなどは15年も使用する事を前提として作られていません。
2、機械部品に比較して、電子機器のほうが作業環境の影響を受けやすい。


いろいろと面倒な事を書きましたが、今回書きたいことは特に上記の2番に関してです。

機械の制御機器を長持ちさせるには、

1.工場の冷暖房をしてください。
  寒さや、暑さは電子機器の寿命を大幅に縮めます。

2.しっかりとした集塵をしてください。
  塵のような細かいごみは、電子機器の冷却効果を大幅に縮めます。


今までの経験上、この二つを実行すると、驚くほど機械のトラブルが減少します。

多くの木工所さんでは、”冷暖房なんかやってられるか!” という意見もあると思います。

でも、昔とは時代が変わってしまったのです。
電子制御機器無しでは不便なことばかりです。

事務所で伝票を作成パソコンだって、数年使用すれば故障します。
タバコの煙だって良くないって言うぐらいですから。

事務所で伝票作成したり、メールのやり取りする程度のパソコンだって故障するとけっこう面倒ですよね?

これが、稼ぎ頭の生産設備についているパソコンだったらと思えば、言わずもがな...

もっと良い環境で使用しましょう!!

先日久しぶりに映画を見てきました。
人生の約束
人生の約束という映画です。

監督は『池中玄太80キロ』などのテレビで活躍した石橋冠。
キャストは竹野内豊、江口洋介、西田敏行など。

で、お話は、日々の忙しさや、お金の苦労などで忘れてかけている何か(自分のルーツのような物?)を、お祭りを通して取り戻すというか、考えてる機会を与えられるというような内容です(だと思います)。

で、その舞台となるお祭りが、富山県射水市新湊の『新湊曳山祭り』なんです。
仕事でよく富山へは行き、ポスターなども見たことがあるのですが、実際のお祭りは訪れたことがありません。
ぜひ行ってみたい美しいお祭りです。

で、この映画の中で、曳山を通じて『つながる』という言葉が出てきます。
何とどのようにつながるのかをしっかりとは説明されないのですが、当然、伝統的な曳山祭り自体に参加すること、伝統を保存すること、祭りを支えるために裏方で頑張ること、こんなことを通して、地域の仲間、長老から赤ちゃん、過去から未来、あらゆる物がつながっていて、それが人間の根っこになっているんだということのを言っているのかななんて感じました。

まあ、お祭りは、わかりやすいつながり方の良い例なんではないでしょうか?

我が犬山祭りにも当然『つながる』があります。

ここのところ、仕事や私生活など、忙しくて、大変なことがいっぱいだけど、この映画が『大切な物』を考えるきっかけをくれました。

あけましておめでとうございます。
孫悟空2
干支にちなんで孫悟空と獅子の舞い(犬山リトルワールド)


昨年はとってもしんどい一年でしたが、今年は少し肩の力を抜いてがんばりたいと思います。
そんなこんなで、ブログの更新も止まっていましたが、今年はぼちぼちと更新していきたいと思います。

今年もよろしくお願いします。

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