事故は収束していない むしろこれから

政府が安全宣言を出した福島第1原発について、フランスの有力誌「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」「最悪の事故はこれから起きる」とする告発記事を掲載した。

現代日本が滅亡する

「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」誌は独の「シュピーゲル」誌などと並び称される仏の有力誌。先月掲載した記事の中で、福島第1原発がいまだ抱える破滅的な危険性を暴露した。

同誌が問題視するのは、福島第1原発4号機。264トンの使用済み核燃料を貯蔵するプールが設置されているが、地上30mにあるプールには、屋根も壁もなく、ただ白い防水シートに覆われているだけだという。

新たな地震台風などで倒壊、あるいは水漏れをおこし、燃料棒が直接空気に触れる事態になれば、チェルノブイリ事故の10倍、2011年3月の爆発で漏れた分の60倍にあたる膨大な量の放射性物質が飛び散ることになる。

京都大学原子炉実験所に所属する小出裕章氏は、少なく見積もっても広島に落とされた原爆5,000発分に相当すると試算する。

同誌は科学技術振興機構(JST)の元理事長、北澤宏一など、同施設のデータを分析した専門家を取材。北半球全体が長期にわたって深刻な汚染にさらされ、現代日本は滅亡する、と指摘する声を伝えた。

日本より世界が心配する危機的状況

半ば崩壊した燃料プールの状態について、仏の物理学者、ジャン・ルイ・バデゥヴァン氏は「まるで精神力のみによって支えられているかのようにみる」と評する。

この事態の危険性を日本の政府やマスコミはいっさい伝えないが、欧米諸国では早くから危惧されてきた。米上院、エネルギー委員会の有力メンバーであるロン・ワイデン議員は昨年6月、ヒラリー・クリントン国務長官に深刻な状況を報告した。

「福島第1原発4号機の冷却用プールが崩壊すれば、放出された放射性物質が数日のうちに米西海岸に到達する可能性がある。米国にとっても安全上の大きな問題」というもの。

東電は4号機プールの床を補強して安全宣言を出したが、この声明には、どのくらいの震度までなら耐えられるのかなど、具体的な説明はいっさい含まれなかった。

その後、今年5月になって、レーザー測定器による耐震強度テストなどをおこない、「東日本大震災と同島の地震にも耐えうる」東電は発表した。

この宣言について、もっとも慎重な専門家とされる放射線防護原子力安全研究所(IRSN)の安全課所長チエリ・シャルル氏は否定的な見解を示している。「Enviro2B」誌の取材に対して、「冷却用プールが耐えられるのは小さな揺れだけ」と語ったのだ。

解決策は誰も知らない

こういった事態を打開するため、東電も模索を続けている。燃料棒を取り出し、安全な場所に保管するため、7月18日には試験的に燃料棒2本を取り出してみせた。

ただ、264トンもの燃料棒を取り出すには、まず高さ70mのクレーンを設置する必要があり、この建設完了は早くても来年末になる予定だ。

さらに取り出した燃料棒の行き先も決まっていない。地下に埋蔵するしかないのだが、ようやくその候補地を探し始めた段階で、決定には数年を要するとみられる。

解決策が判明して危機が去るまで、いったい何年かかるのかはまったく不明だ。その間、大きな台風や地震が来ないよう、ひたすら祈るしかない。

france
◆Le Nouvel Observateur

(税金と保険の情報サイト)
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こういう情報を見るとすぐに「煽り」だと片付けてしまう人がいますが,誰一人として解決策を知らない大問題が現在進行中だということは事実です。

もう少し心配したほうがよいと思います。


尚,東電の発表とは少し異なる実際の使用済み燃料の数についてはこちらをご覧ください。

その他の原発のまつわる嘘と真実についてはこちらをご覧ください。