まさしく斜面地形のところでした。
愛知県からは、急傾斜指定を受け、整備されているところです。
こちらの周りには、分譲された新しいお家も建っています。
ここだけ、売れ残っちゃった・・・・
とは、お客様のコメント。
そう、不動産業を営んでいらっしゃるお客様で、
使い道に困って、ご自宅をとのお話でした。
実は、後日談ですが、数年に掛けて
いくつかのハウスメーカーにも相談したそうです。
いずれも、肝心のお家よりも外構に費用が掛かることや
その複雑さから具体的な話に進展しなかったとお聞きました。
弊社は、その最後尾。お話を受け、時間が掛かりましたが、
プランを何度も提示。予算と折り合わず、再プランもありました。
かといって、手抜きはしたくない。思いの詰まったお家にしたい。
それだけでした。
斜面ですから、お家を斜めに建てるわけにもいきませんし、
駐車場も欲しい。
ビルトインも考えましたが、工費もさることながら、
長期的なことを考えると、やるべきではないと提案しました。

この角度がわかりやすかもしれません。
ひな壇にはなっていましたが、しっかり擁壁で止めないと
建物ベースが構築できません。
地上高2.5mの擁壁は、逆Tの逆L状態で設計しました。
通常、擁壁は背面側底版が土圧鉛直荷重を受け、
竪壁の転倒・滑動を抑止します。
今回、底版を背面へ取ると掘削影響が大きくなること、
建物基礎と重なってしまい、柱状改良をするうえで邪魔になる点を
考慮して逆L状態としました。底版厚さを稼ぐことで、自重を増加、
その底版を前面へ延長することで転倒・滑動を抑止します。
当然ですが、建物で柱状改良が必要ですから、擁壁も。

とにかく、お家以外の部分で相当に費用と時間が掛かりました。
プラン決定も、関係機関との調整も、費用と時間が掛かりました。
確か、初めてお会いしてから、完成までに2年経過しています。
それだけに、お家には、説得力が生まれます。不思議ですね。

1Fのレイアウトです。左が階段ホール。
ここで、建物基盤面の中での段差、1.5mを吸収しました。
2Fは、フラットですので、このホールは天井が高く狭さを感じません。
リビング〜ダイニング〜キッチンとセンターに階段を入れることで
なんとなくブラインド、だけど一体という空間となりました。
西側は、ズラッとトイレ、洗面、脱衣、お風呂と並びます。

2Fに上がると、リビング上は吹き抜け。
玄関ホール上にあたる北側は主寝室、南側には子供部屋を2つ。
吹き抜けを見下ろしながら、書斎コーナーを通って主寝室へ。
そんな書斎ですから、子供たちも利用できますね!

では、以下に、完成写真をご覧ください。






いかがでしょうか。
ワクワク感、満載でしょ!(^^)/