雨 ― 日本近代短編小説選 昭和篇3 ―

著者名「吉行淳之介」出版「201210月」出版社「岩波文庫191-6

著者について:19241994年、岡山県生まれ東京育ち、静岡高校卒東大除籍、雑誌社、芥川賞、

他の作品:「砂の上の植物群」「暗室」「鞄の中身」「夕暮まで」など、

 少し前、掛川市郊外に在る「ねむの木学園」の美術館に興味を持って訪れた時、その施設の一角に吉行淳之介文学館があるのを知った。なぜここに在るのか、園を設立した歌手の宮城まり子さんと吉行氏がどんな関係にあったのかそれまで知らなかったが、後で知って共感みたいなある種の親しみを感じた。

本作品は、1954年芥川賞受賞作品、以後本格的作家生活に入ったとされる。彼は大学時代に少し静岡県に関係したが、宮城さんと知り合うのは結婚10年後、彼女こそ事実上の伴侶と云われ、吉行の葬儀も取り仕切った。しかし本妻の文枝はずっと離婚に応ぜず、吉行の関係した女性は他にも数名いて相当なモテ男らしく、育ちの良さとダンディな風貌は、光源氏風だったのかも知れない。