一「え?」

咲「え?」

衣「咲、今なんといったのだ?」

咲「え、だからツモ。嶺上開化って」

一「りんしゃんかいか?」

衣「りんしゃんかいほう」ではないのか?

咲「え、だから私ちゃんと言ってる…嶺上開化…」

一「ほら、かいかって言ってるよ」

衣「確かに嶺上開花は花が開くと書くが、かいかではなく、かいほうと読むのではないか?」

咲「だから読んでるよ!嶺上開化!」

衣「自分で、かいかと言っているぞ!」

咲「ちゃんと言ってるし書けるもん!小学校の時ゲシュタルト崩壊起こしすぎて、逆に一周回ってゲシュタルト崩壊が治ったほどノートに書いたし…」

咲「そのノートをそのまま先生に提出しちゃって、三者面談開かれたこともあるもん!」

一「えぇ…」ヒキ

咲「ほら!」カキカキ


『嶺上開化』 デーン


衣「やはり間違っているではないか!」

一「草冠が足りない。これじゃ文明開化のかいかだね。人知、文化が開けちゃうね…」

咲「あ、あれ…?」

咲「嘘…花って書きたいのに…」

カキカキ…


『嶺上開化』

『嶺上開化』

『嶺上開化』


咲「書けない…」ガクガク…

衣「さ、咲…?」

一(あれ…?これ…冗談とかじゃない…?)

咲「いやっ…やだぁっ!」ダッ

衣「あ!咲!」

一「ちょっと!パジャマのままで!」


国際フォーラム

淡「テルー、お願い。私、高鴨穏乃に勝ちたい!」

照「わかってる。今からでも特訓しよ…」

照「!」

淡「!」

淡「この感じっ…」ゾク

照(これは…)


ザワザワ…なんだあの娘らは…

パジャマに…子供?手錠?

あの子が着ているのは服なのか…

ザワザワ…

コドモジャナイコロモダー!

咲「 」ダダッ

一「宮永さん!」

衣「咲!」


照(…)

淡「 」

淡「て、テルー…?何あれ…」

淡「あれ!?テルー!?」

淡「テルーがいなくなっちゃった…」


咲「 」ダッ

一「宮永さん!待ってよ!ほら衣が!衣がバテてる!」

衣「ひ、疲労困憊…」ゼエゼエ…

咲「 」ダダッ

一「駄目だ…聞こえてない…」

一「あ!」

一「危ない!」

ドンッ!ドシーン!

咲「…っ…痛っ…」

一「大丈夫!?あ、そちらのぶつかった方も…大丈夫です…か…?」

一「あ…貴方は…」

衣「おぉ…久しい顔が」

咲「えっ…」

咲「お、お姉ちゃん…?」

一、衣「「お姉ちゃん!?」」

照「…」

照「…来て」グイッ


別室

咲「…」

照「…」

衣「…」

一「…」

咲「お、お姉ちゃん…あのね…」

照「咲。まず…パジャマ…」

咲「あ、あのこれは…」

咲「実は…」


カクカクシカジカ


照「…」

咲「…なんて話、信じてくれないよね?字が思い通りに書けなくて読めないなんて」

照「…」

照「いや、信じるよ」

咲「えっ」

一、衣「「えっ」」

照「言葉には…」

照「言葉には力が宿っている。言霊なんて言うんだけど」

照「例えば、私の名前にも、咲の名前にも、言霊は宿っている」

咲「あ…」


―リンシャンカイホー?

麻雀の役の名前だよ『山の上で花が咲く』という意味なんだ

咲く?

おんなじだ!私の名前と!

そうだね 咲

森林限界を超えた高い山の上

そこに花が咲くことがある

おまえもその花のように

強く―


咲「あ…私の名前…強く…咲く…」

照「うん。本当は言ったり書いたりして表現した言葉が、力を持って行動や現象に影響するんだけど…」

照「今回は何か強い力や思いが、言葉を表現すること自体を邪魔している」

咲「強い何かが…邪魔をしている…?」

照「そう。しかもそれは咲自身の力…」

照「もう一回嶺上開花って書いてみて」

咲「えっと…紙とペン…」

一「あ、はい、どうぞ」パッ

咲「ありがとうございます」

照、衣「「 」」

照、衣((い、今…どこから紙とペンを出した…?))

カキカキ…


『嶺上開化』


咲「やっぱり…」ショボン

照「うん。…見て。花の字。草冠が足りない」

照「つまり『草』が書けない。もっと言うなら『草』を生やせない」

照「草を生やせない。そんな状況に何か心当たりはない?」

咲「草を生やせない…」ウーン

衣「草を生やせぬか…ここ東京はコンクリートばかりで地面に草が少ないぞ」

咲「あ、確かに。それなのかなぁ…」

照「…。咲は草が少ないと、東京に来た時から感じてた?」

咲「いや、今言われてみればって感じだけど」

照「だとしたら少し違うかも」

衣「そうか…うーん」

咲、衣、一「「「うーん…」」」

一「あ、よくインターネットで『w』の字を使って『笑』を表現するのを草生やすっていうよね」

一「片腹大激痛ww見たいな」

衣「それ衣の!」

咲「 あ 」


~~~

全国大会前、清澄部室のパソコン、麻雀チャットルームにて。

SAK(←咲のアカウント)『お疲れさまでした』

スーパー〇〇っち『お疲れ様です~!私一位です~!』

SAK『おめでとうございます!私は全然でした』

スーパー〇〇っち『SAKさん、カンしすぎです~ww』

SAK『すいません…』

スーパー〇〇っち『いやいや、場を荒らしてるだけですwww』

SAK『いやあ、いつもはそれで上手くいくんですけど…』イラ

スーパー〇〇っち『安直なカンはしないほうがいいですwww』

SAK『一応嶺上で和了できるタイミングでやってるんだけど…』イライラ

スーパー〇〇っち『嶺上で和了するとか、そんなおかもちありえないです~wwww』


咲「っ!」バンッ

和、優希「!?」

咲「もうっ~!!!なんなのこの『wwww』って!頭に来るぅ~!」

和「…荒れてますね咲さん。それは草生やすっていうんですよ」

咲「え、そうなの…流石和ちゃん…」

咲「と、とにかくこの草生やすって凄く頭に来る!禁止!草生やすの禁止~っ!」

優希「咲ちゃんがここで禁止って言っても仕方がないじょ」ヤレヤレ

~~~


咲「ってことがあった…」

一「 」エー

衣「おぉ…」

照「…。それだね」

一「えっ!本当にそれなのっ!?」

衣「なるほどな。流石は王者」

一「納得できるのっ!?」

咲「じゃ、じゃあ原因はわかったけど、どうすれば…」

照「理由を思い出したんだから、あとは咲が草を生やすのを禁止するのをやめればそれでいい」

照「そうすれば草は時期に生えてくるよ。…草なんだから」

咲「そっか…」

一「そんなものなの!?」

衣「そんなものだぞ。一にはわからないのか?」

一「衣たちと一緒にしないでよ!よく考えたらココ、僕以外とんでもない人ばっかだよ!」

ワーワー

咲「…」クスッ

咲「ありがとう…おねえちゃ…」

咲「あれ…?いない…」


廊下

照「 」スタスタスタ

照(咲が思い出してる時、一緒に照魔鏡を発動させて見た…)

照(アカウント名『スーパーまほっち』!、絶対潰す…)

照(このアカウント名『魔法少女☆てるてる』が!!)


数日後

咲「ツモ!嶺上開花!」

みさき「清澄の宮永選手!嶺上開花をツモ!」

ワー!!


…今日午後、長野県の中学生がTV視聴中に突然倒れるという事件がありました。

倒れた生徒は「嶺上開花…ネトマ…てるてる…」などと言っており…

カン!



↑この診断で書いてみました。