むかしむかし、ある奈良県にお堀に囲まれた古いお家がありました

そのお堀の繁みの中で、一羽のアヒルのお母さんが巣の中でタマゴをあたためてました

やがてタマゴが一つずつ割れると、中から可愛いひなたちが顔を出します

初瀬「わー」

良子「…」タマゴのカラドーン!

やえ「 ニワカは相手にならんよ!」

紀子、日菜、由華「モブ!」

ですが、巣の中の1番小さいタマゴだけが、なかなか生まれて来ません。

初瀬「中々生まれませんね」

良子「よし、割ろう。壁ドンで」

やえ「まぁまぁ、まだ心配しなさんな」

やえ「わたしは生まれたころからマメさえできない」

紀子「マメ?」

由華「マメってなんですか?」

やえ「…。なんだろう?とにかく、わたしはマメさえできない!ニワカは相t…「あっ!生まれた!」

やえ「…」

やえ先輩の決め台詞を無視して生まれたのは、体の小さいひなでした。

日菜「小さすぎませんか?」

良子「チビかよ、かっこわる」

由華「新子…あこがれ?どう?名前も読みにくいですね」

しかしこのひな。

憧「あ、この名前?これ『あこ』って読むの。私、新子憧。よろしくね!」

憧「あなたは巽…たつみ…由華さん?やった!当たった!じゃあ由華さんって呼びますね。ていうか、由華さんの苗字も大概読みにくくないですか?」

由華やえ良子日菜「 」ポカーン

そう、このひなの憧ちゃん、なんとコミュ強だったのです。

初瀬「 」ドキドキ


憧ちゃんとアヒル達は仲良くスクスク大きくなり、季節は何度目かの春を迎えました。

憧(髪よし、服よし…ってあれ?丈が短い…?また少し背が伸びてる…?やった…!)

憧 「初瀬おっまたせー!聞いて!私また背が伸びたかも!」

初瀬「おー、それはそれは。まぁわたしに比べたらまだまだ小さいけど」

憧「む、初瀬が女の子にしては大きいの!」

初瀬「いやいや、憧も小さい方だって」

憧「ぐぬぬ…」

初瀬(でも、前は本当に小学生の子供みたいだったのにここ数年で急激に可愛く、大人っぽくなった…)ボーッ

憧「何ボーッとしてんのー?あっ、私に見惚れてた?」

初瀬「ち、違うよ!ほら、今日の進路調査のこと考えてて!」

憧「考えるも何も、晩成1択でしょー?」

初瀬「そうなんだけどさ…」

憧「先輩も皆晩成だしね、あ、あそこのツインテールの子の制服可愛い!」

初瀬「あれは阿知賀かなぁ…ってかなんで先輩っていうの?私達同じお母さんから…ってあれ?」

初瀬「…もう話しかけてる…流石コミュ強」

憧「えっ、同じ年なんだ!名前はいん…えっ、しずの…!?読みにくい!」

憧「じゃあ…『シズ』って呼ぶね!」

憧ちゃんは友達をたくさん作り、色んな人…もとい鳥を巻き込んで幸せに暮らしました。

進路をどうしたかはまたどこかのお話。

めでたしめでたし? カン!