最近競馬はほとんどしなくなりましたが、5年前くらいかな・・・一時期は狂ったようにバイトや吉本の給料を競馬にお金を使っていました。そんなわけで競馬に興味がないわけでもないので、先日のディープインパクトの凱旋門賞の挑戦をNHKの生放送で婚約者と見ました。

結果的にディープインパクトは負けてしまい、ワールドカップのサッカーやオリンピック同様、日本の強さを煽るメディア報道にやられたなーといった感想を持ってしまいましたが、テレビ報道からはなかなか得ることがありました。1つはフランスの競馬ファンは男性も女性もドレスコートをして、非常にエリート的な娯楽という点です。近年は、ある程度は平等になったとはいえ、ヨーロッパ社会には今も「階級」があり、それが顕著に垣間見れたのは何よりディープインパクトのおかげでした。カメラがディープインパクトを追っている間、終始それを見守る柵の外の観衆はスーツ姿の男性やドレスコートをした女性で、あいだあいだにジーパンを身にまとう人がいると日本人だったりしまいした。現地の黒人や階級の高くない人はしっかり後ろの方から見ているところに何よりヨーロッパの伝統を感じました。

現地のフランスエリートたち、あるいは階級の高くない人が、柵の先頭にジーパン姿で立っていた日本人を見てどう思ったのか、是非話を聞いてみたいです。

2点目も似たようなことなのですが、競馬場が開門と同時に日本人が良い席を取るために、開門ダッシュ?をしたようでして、そのあたりのことにも興味が持てました。また、無料のチラシにがっついたようでして、1人1枚が原則にも関わらず、ネットオークションで売るために5枚も6枚もワシ掴みにした日本人がいたようで、現地で話題になっているそうです。ディープインパクトは負けたとはいえ、がんばったとしても、それを応援しに行った日本人ファンは5000人いたようです。その中の一部、あるいはその中の大勢は日本の恥をさらしに行ったようなもんですね・・・

凱旋門賞に行った日本人を責め立てた文章になってしまいましたが、私は彼らに「モラルを意識して行動しろ」といったことを主張したいわけではなく、こういうところに行ってこういった行動をしてしまう日本文化や日本社会に嘆かわしさを感じてしまいます。日本人は非常に「群衆的」で、ヨーロッパのように「公衆的」な面を持っていないのは、今後も次第に浸透していく個人化社会の中でうまくやっていけるのか疑問に思います。