本気になれば世界が変わる

野球を上手くなりたいと思ってる方に贈るblogです。少しでも役にたてたら幸いです

2010年06月

失敗しない高校選び①~高校野球の影~

早くも、沖縄では夏の県大会が始まり、これから高校野球の季節ですね。

中学では中総体の地区大会も終わり、残念ながら敗れてしまった三年生は気持ちを切り替えての高校進学の準備ですね。また、勝ち残りこれから県大会などの上級大会に進まれる方も最後の大会です。
自らの全てを出し切れるように頑張ってください。

さて、中学三年生にとっては高校進学という重要な岐路に立つ訳ですが、高校でも野球をしたいと思っている方にとっては、「野球」そのものを基準に高校を選ぶ方も大勢いらっしゃると思います。

そこで、後悔しないような高校選びをして頂きたいと思って、僕の高校選びのコツをちょっとアドバイスしてみたいと思います。

ちょっと時期的に早いんじゃ?とお思いの方もいらっしゃると思いますが、その理由については読み進めて頂けると思います。

それと、今回の記事に関しましては、高校野球の影の部分も含みます。それをご理解して頂いたうえで、自分にとって、子どもにとって、生徒にとって最適な高校選びをしてもらいたいと思います。

※非常にダークな部分も含みますので、記事が削除されてしまわないか心配ではありますが、一石投じるくらいの思いで書き進めたいとおもいます。

特待生制度

さて、高校野球で見逃せないのが特待生制度です。

野球の強い私立校ではほとんどの高校で、取り入れている制度です。特に説明する必要もないと思いますが・・・野球の上手い選手に対して、授業料免除等など優遇し選手を集める制度です。

私もコーチとして、選手を特待生として高校に送り出したことがあります。
しかしながら、この特待生制度やはり・・・採用している高校によって、かなり運用に違いがあります。
例え、希望していた高校から特待の誘いがきたとしても、その学校の特待の運用制度を理解せずに入学してしまうと大変なことになってしまいます。

ある地方の私立高校Aの例をあげてみたいと思います。

その、高校は県内では別の私立高校Bとしのぎをけずっており甲子園出場は実質この二校の寡占状態がもう30年近く続いています。

このA高校は一学年30人以上で三学年合わせると100名以上の部員がいます。
一学年約20名程度が、いわゆる特待生です。

この内、約3人程度がA特、6~8人がB特、10名程がC特と特待生にもランクを設けています。

さて、このランクどういったものかというと・・・

A特・・・入学金、授業料の全額免除、野球用具支給など

B特・・・入学金の免除、授業料の何割かを免除など

C特・・・入学金、授業料のどちらかを何割かを免除や制服の支給のみ

といったように、ランク付けしている高校が多いようです。

もちろんながら、A特、B特に関してはチームの中核を担うことを期待されて入学する選手です。

ではC特とは?となりますが

このA高に限って言えばA特やB特の選手はシニアやボーイズで活躍した選手がほとんどで県外出身の選手が多いのですが

C特は県内の軟式出身の選手が多いのが特徴です。

それは何故か?

そのC特の選手が県内の他校に入学してしまった場合

二年後、三年後にA高を脅かす存在になるのを阻止したいのです

C特で入ってきた選手が成長して、レギュラークラスになってくれれば儲けもの、そうならずとも自チームに入れておいて飼い殺してしまえば甲子園出場の為の死角は消せるという魂胆です。

特待制度を導入している学校の全てがこうではありませんが、少なからずこういった学校もあるのです。
都市圏ではあまりないようですが地方の学校で、より顕著です。

そして、意外なことではありますが、特待のランクに限らず特待生で入部した生徒は挫折者も多いです。

これは諸説ありますが、僕は生徒自身がその学校のユニフォームに強い憧れがないからではないかと
思っています。

関東や関西では硬式チームの指導者が密に連絡を取りあい、同じポジションでなるべくかち合わないように進学させていると言います。また、指導者が懇意としている高校へ進学させることもあるようです。その結果、本人が希望しない高校へ入学してしまい、野球をやっている意義そのもを見失い途中で辞めてしまうといいます。

やはり、ある程度その学校のユニフォームに対して憧れがなければ、ちょっとしたことも我慢できなくなってしまうのではないかと思います。

指導者

プロ、アマ限らず指導者が選手に及ぼす影響は大きいものです。高校野球であれば尚更のことですが、選手は高校生ですから野球以外の部分でも選手に及ぼす影響は非常に大きいです。

この人間形成期において、どういった指導者のもとにつくかで選手は良くも悪くも大きく変わります。
そういった意味では、高校選びは指導者選びともいえます。

それだけに指導者には野球の指導だけではなく、人間的にも優れた方が求められますが・・・残念ながらそういった方ばかりではありません。

全国的にも有名な名匠と呼ばれる指導者の方の中にも、到底、指導者としてふさわしいとは思えない方もいらっしゃいます。

これは全国的に有名な某強豪高校の話です。

名門と呼ばれ100名を越す部員のいる高校でレギュラーになれればいうことがありませんが、ベンチ入りメンバーになるのも大変です。三年間、野球だけに精力を注ぎ努力した選手にとってはレギュラーになれないなら、せめてもベンチには入りたいと思うのは当然でしょう。

この選手達にとって、純粋な気持ちを平気で踏みにじる指導者の方もいます。

簡潔に言ってしまえば

背番号を売る監督さんがいます

その監督さんは、夏のベンチ入りメンバーを登録する一ヶ月くらい前になるとベンチ入りメンバーの当落選上の3年生の家庭を数件訪ね

「登録メンバーを実力が拮抗している為に決めかねている」

という旨のことを話した上で、

自分の名刺を渡されるようです。そして、その名刺の上には銀行口座が記されているようです。

親としては、三年間頑張っている息子の姿を知っていれば、出来ることならベンチ入りメンバーに入って欲しいと思うのが親心というものでしょう。

その親心を逆手に取った手段で背番号を売るような行為をされる監督さんもいます。

どんなに野球の指導に優れている手腕を持った指導者であっても、このような方に教育はできないでしょう。

大変長くなってしまって、申し訳ありません。

ですが、高校野球にはこういったブラックな部分が少なからずあります。
それを知っていただいた上で、慎重に高校を選んで頂きたいと思いました。

入学してから後悔しても遅いです。というのも高校野球ではやり直しがききません。簡単に転校もできまん。

それでは、どうすればいいのか?ということになりますが・・・ちょっと当初の予定より長くなってしまったので明日改めたいと思います。申し訳ありません。

選手はみな10年後のイチロー選手、松坂選手!!

先週はちょっと仕事が忙しく、ブログの更新ができませんでした、申し訳ありません。

ここのところ技術的な話が続きましたので、今日は私の選手の育成方針についてお話したいと思います。

先日、TBS系列で放送されました「バース・デイ」で中学生を指導する桑田真澄さんにスポットがあてられていました。
ご覧になった方も沢山おられると思います。

僕は小学生の頃から桑田さんに憧れていましたし、現在でも尊敬しています。

先日の放送の中で指導理念についてお話されており共感できるところが多々ありました。

特に超効率的に指導するとおっしゃっていましたが、それは僕も一つのテーマにもしていることです。
そして、楽しく野球をしてもらって上達してほしいとおしゃっていました。

確かにどんなに辛い練習でも楽しく取り組める子は上達も早いですし、それこそが早く上達する為の一番のポイントだと僕は思っています。

しかし、一つだけ残念だったのは

「楽しくやる中で下手な子は下手なりに上達してくれればいい」

という旨のことをおっしゃっていました。

僕の解釈の仕方が間違っているのかもしれませんが、なんだかこれだと下手な子はどんなに頑張っても上手い子には追いつけないというような風に聞こえてなりませんでした。

これは以前、ある野球雑誌の取材を受けた際にもお話させて頂いたんですが、

プロ野球選手には誰でもなれると思っています

一軍で活躍できるかどうかは別にしてですが、プロ入りできるくらいのレベル程度には体の使い方さえ習得すればなれると思います。いえ、それを抜きにしたって野球をやっている以上、その可能性は決してゼロではありません。

その考えが根底にあるからですが、僕はすべての選手が10年後のイチロー選手や松坂選手だと思って指導しています。

そうすることで、チームの中心選手だけに目を配るような指導ではなく全員をまんべんなく見ようとなります。また、いい加減な指導は出来なくなります。それだけに教える側にも努力が必要になりそれがチーム全体の向上がそこにはあると僕は考えています。

また、子どもたちはとても敏感です。

皆さんも、このような経験はないでしょうか?

監督さんがある特定の選手をひいきしているような感じを受け、自分はみすてられてしまったのではないかと思ってしまう。

強いチームになればなるほど、こういった思いをする選手は多いです。

その結果何が起こるかというと、選手のモチベーションが下がり、意欲的に野球に取り組めなくなってしまうのです。

選手によっては、野球そのものが嫌いになってしまう子もいるでしょう。

これでは、選手の芽を摘んでしまうことになります。

僕の友人でもあるA君の話をちょっと。

A君は小学校から野球をはじめ、以来ずっとポジションはピッチャーでした。
しかしながら、なかなか結果を残すことが出来ず中学時代は3番手ピッチャー。

公式戦で登板したことは一度もありませんでした。

A君は高校進学の際、親元を離れ、県外の強豪公立高校へ進みます。
勿論ながら、誘われて入学した訳ではなく、一般入試の一般入部です。

A君は親元を離れた上で、野球だけに打ち込み、自身の成長にかけましたが高校でも登板のチャンスさえもらえず、最後の夏はベンチ入りメンバーギリギリの背番号20。

結局、高校でも試合で投げることができませんでした。

最後の望みをかけた大学。

転機は二年生の時に訪れます。

大学の育成コーチの助言を受け、それまでオーバースローだった腕を少しだけ下げたところ、球威が増し、A君の最大のウィークポイントだったコントロールが飛躍的に良くなり2年秋のリーグ戦ではエース級の働きを見せ負けなしの3勝をマーク。

以来、エースとなり大学通算20勝をあげ、現在はプロの舞台で頑張っています。

A君は、どんなに登板の機会を与えられずともモチベーションだけは切らさずに中学時代から日課にしていた走りこみは一日たりともかかさずに行っていたといいます。

その努力が土台にあったからこその「今」があるのだと思います。

選手がいつどのようなきっかけで化けるかは分かりません。

自分が指導している期間に選手が結果を残してくれれば言うことはありませんが、選手によって成長のスピードは違います。

自分が指導している間に結果が残せなくとも、それ以降の野球人生の中で花が開くような指導をすることが大事なのだと私は考えます。

テイクバックの練習方法

これまでキャッチボールのテイクバックについてお話させて頂きましたが、今日はその練習方法を紹介してみたいと思います。

これから紹介する練習方法は僕が独自で考案したものなんですが、自分で言うのもなんですがとても優れた練習方法です。
(理由については後述します)

それでは早速、紹介します。

その名も[インナリング・キャッチボール]

とたいそうな名前をつけています(笑)

キャッチボールですので、二人で行うのがベストです。相手の距離は5~6m位でいいです。

PA0_0005

先ずは写真のように、肩幅よりも少し広めに足をひろげ軸足側にボールを置きます。

PA0_0006

そしたら、膝を軽く曲げボールを握りますが(曲げすぎには注意)、ここが一番目のチェックポイントです。

この姿勢、非常に重要です。
というのもこの時、肩では

0ポジション

という非常に肩にとって有意義なポジショニングです。

0ポジション、聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、簡単に言うと肩甲骨の肩甲棘と上腕骨の長軸が一致しており、ローテーター・カフの張力が平等でつり合いが取れている状態です。

自分で書いておきながら、なんですがこれでも分かりにくいですね・・・

投球動作をつかさどる4つインナーマッスル(ローテーター・カフ)に平等に負荷がかかっている状態です。つまりは負荷を分散できている状態です。

でも、このボールを持った時の姿勢で負荷を分散させても意味ないんじゃ?という声が飛んできそうですが

いいえ、そんなことはありません。

ボールを投げる前に体に一度

「ここを使って投げるんだよ」

と学習させておくことができるんです。

次に注目して頂きたいのはボールを持つ手です。

PA0_0007

親指が投球する側に向いています。
そして、この状態でボールを持ったら、肘でボールを持ち上げていきます。
PA0_0008

状態をおこすのと同時に、ひじの高さも高くなっていく訳ですが、さっきボールを投げる側に向いていましたが、持ち上げていくのと同時に親指が背中側に隠れてしまっています。

つまり、ひねり上げるような形で腕を上げています。

PA0_0009

そしてこれが、上がりきった状態です。この状態から、上半身をボールを投げる側に向けていくと

PA0_0012

このような状態になります。
さらに、体を前にむけていくと、あとは勝手に腕が振られます

これを一連の流れでやってみてください。

これが僕の考案した「インナリングキャッチボール」です。

最初にこの練習は優れたものだと言いましたが、それは以下の点です。

1、0ポジションを覚えられる(ボールを持つ時の姿勢)
※本当に0ポジションがとれているか、わざわざその為に病院にいってレントゲンを撮ってもらって確認しました(笑)

2、人間の体が持つ本来の運動動作の獲得(腕をひねり上げる動作)

3、理想的なテイクバック運動の獲得

これは、二人でやるのがやはりベストな練習ですが、一人でシャドーピッチングのように行うのもOKです。

一ヶ月もすれば無意識でこのテイクバックが取れるようになると思います。

もし、これまでローテーター・カフを上手に使えていないのであれば、テイクバックのモデルチェンジをはかるだけで上半身の動きは本格派投手のような動きに変わるでしょう。おそらくボール自体も2キロくらいは速くなるはずです。

PS、初めてこのように自分の写真を使って、練習方法をご紹介させていただきましたが、分かりやすかったでしょうか?
もし分かりやすかったと思って頂けましたら、拍手を頂いてもよろしいでしょうか?
逆に分かりにくかったという方はどのあたりが具体的に分かりにくかったのかを教えて頂けたら幸いです。
頂いたお声は、これからのブログ運営に生かしていきたいと思いますのでご協力ください。宜しくお願いします。

テイクバックの本当の怖さ

おかげさまで、にほんブログ村・野球コーチのランキングで1位にランクインしました。

みなさま、本当にありがとうございます。

さて、ここまで投球時のテイクバックのフォームに限って、お話させて頂いてきました。

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そして、この少年のようにテイクバック時に腕を伸ばしたフォームでは肩関節に大きく密接した4つのインナーマッスルすなわちローテーター・カフが効率よく使えないばかりか一部のインナーマッスル、棘下筋を使い減りしてしまうということをお話しました。

ここで棘下筋を使い減りしてしまう本当の怖さをご説明します。

インナーマッスルとはいえ、筋肉は筋肉です。

通常であれば、よく使われる筋肉は肥大して大きくなっていくものです。

例えば、ボディビルダーのように鍛えれば鍛えるだけ筋肉は太く強くなっていくものです。

しかし、棘下筋だけは使い減りしてしまうのです

この棘下筋、名前に筋とついてるだけに性質上は普通の筋肉となんら変わりはありません。

ただ一点、腕の付け根についている為に、働き方が違います。

投球の際、筋肉ゆえ収縮します。

それと同時に

ボールを投げる方向にこの棘下筋も引き伸ばされてしまうのです。

これを運動生理学では「エキセントリック収縮」というのですが、このエキセントリック収縮、残念ながら回復までに一番長い時間を要します

勿論ながら、負荷を上手く分散できる投球フォームで投げているのであれば問題なく毎日練習を行えるレベルには回復しますが・・・

腕を大きく伸ばしたテイクバックでは、この棘下筋に大きい負荷がかかるフォームになりがちです。その為、いくらピッチャーではなくともかかった負荷を回復することなく練習を毎日行ってしまうことになります。

その結果、棘下筋はどんどん引き伸ばされていき薄っぺらくなってしまします。

ひどくなると、肩の後ろ側が大きくくぼんでしまいます。

僕がコーチになって4年目のことですが、たまたま小学生の練習をみることになり、その時にテイクバックを腕をのばしてとる子供がいました。

すぐに、このテイクバックの矯正の指導に入りましたが、すぐに異変に気づきました。それは、テイクバックをとる腕の動きがどことなくスムーズではない。

勿論、教えられてすぐにスムーズに動かせる子供なんていませんが、それともどこか違う。本来人間の持つしなやかな動きが彼の右腕にはなかったのです。

僕はすぐに彼の肩甲骨の辺りに両手をおきました。

やっぱり・・・

彼の右の肩の後ろ側は左に比べくぼんでいました。

わずか12歳の子供がです。

彼に聞いたところ、小学校2年生で、野球を始めて以来お父さんに腕を伸ばして投げるように教えられ、それをそのまま4年間続けてきたとのこと。

僕はその日のうちに彼の家を訪ね、事情を話し、すぐに病院で診てもらうようお願いしました。

幸い手術の必要はありませんでしたが、リハビリに約半年を要してようやく投げられるように回復しました。

順番がちょっと逆になりましたが、この肩の後ろ側がくぼんでしまう、この状態、どういう状態かというと二回目の登場になりますが

ルーズショルダーです

この肩がくぼんでしまうほどのルーズショルダーはちょっと厄介です。
というのも、ここまでの状態になると上腕骨の骨頭が肩関節の中で必要以上に動きまわることができ、あっちにぶつかり、こっちにぶつかり、そのうちにそっちの靭帯までをも引き伸ばしていくでしょう。

このような状態で投球すれば、極めて重大な怪我に直結していることは容易に察せられると思います。

腕を伸ばしたテイクバックでは絶対怪我をするような書き方になってしまいました。申し訳ありません。

しかしながら、その可能性は非常に高いものだということはお分かりください。

降雨確率90%くらいにその可能性は高いです。

このテイクバックの部分は僕が選手に有無を言わせず唯一矯正を強いる部分でもあります。

少しでも皆さんに、テイクバックの重要性をご理解頂きたいと思っておりますが、どうでしたでしょうか?

テイクバックについての補足

昨日のキャッチボールの際のテイクバックについての補足がちょっとあります。

昨日の記事を読んで頂いた方の中にはこんな疑問が浮かんだ方もいるんじゃないでしょうか?

あの投げ方じゃ内野手としては大きすぎる送球フォームになるんじゃ?

おっしゃるとおりです。

確かに、あのテイクバックでは非常に大きすぎるフォームになってしまいます。一瞬を争うようなプレーにはどうしてもマイナスに働きます。

しかしながら僕はそれを承知の上で、これまで指導してきた全ての選手に、テイクバックのとり方をあのように指導してきました。

なぜならば

ボールを投げる為の基本だからです

基本なくして、応用はありえません。

そしてなにより子供たちに大きく育って欲しいからです。

小中学生の子供たちがゴールデンエイジと呼ばれていますが、僕はこの誰にでも訪れる人生でごく限られた期間の感覚的に優れ、非常に物事を吸収しやすい少年期のうちに

速く、遠くに、そして正確に

投げる感覚を養って欲しいと思っています。

内野手の小さな送球フォームは身に付けようと思えばいつでも覚えられるとも思ってますし、それに
プロ野球で活躍する選手のほとんどは小中学生時代はピッチャーだった選手が多いですよね。選手によってはプロ入り後に投手から内野手に転向する選手も珍しくもありませんよね?

実は・・・

僕がコーチをしていた中学校の選手は全員がピッチャーです

これには様々な理由があってこういった形態をとるようになったのですが(これはまた別の機会にお話させて頂きます)、一番の理由は正確な投球フォームで投げることができれば、それは既にもうピッチャーです。

ちょっと本題からずれてしまいましたが、昨日の記事に広島の前田選手を良い例として、取り上げましがこれには理由があります。

それは、誰でもマネがしやすいテイクバックだったからです

というのも、実ははじめは西武の岸投手や雄星投手を例にして、取り上げようかと思ったのですが、ある思いからやめました。

実はこの両投手、非常に素晴らしいテイクバックの取り方をしています。

特に岸投手はあの細身でありながら150キロを超えるボールを投げます。勿論ながら非常に素晴らしい肩の使い方をしています。でなければ、あの体で150キロを超えるボールを投げることは不可能です。

具体的に言うと大きくテイクバックを取ることができるんです。

岸投手のフォームを注意深くご覧ください。




お分かりでしょうか?

前田投手に比べるとテイクバックをとった右腕が背中側まで入りこんでいます。

これのどこが優れているかというと肩のインナーマッスルの4つ(ローテーター・カフ)を広く使えているんです。

つまりは、肩を大きく使うことによってローテーター・カフの持つ能力を最大限引き出しているんです。

走り幅飛びに例えて、これを解説します。

テイクバックを助走と仮定します。

前田投手の助走が5M。一方、岸投手の助走が10M。

どちらがより遠くに飛べるかは、すぐにお分かりですね?

もちろん岸投手です。

じゃあ、なんで最初から岸投手を例にしなかったんだよ!!とお怒りの声が飛んできそうですが・・・これは先に話したとおり理由があります。

岸投手の場合、非常に肩関節が柔らかく、可動域が広いのです。それゆえ、あのように大きなテイクバックが取れるのですが、それを安易に真似をしてしまうのは非常に危険な為、あえて前田投手を例にとりあげました。

可動域を無理に広げようとすると、ローテーター・カフのバランス関係を崩してしまうのと肩関節の靭帯を伸ばしてしまう可能性が高く、その結果ルーズショルダーを誘発してしまうからです。
(ルーズショルダーとはその名の通り、ゆるい肩のことで脱臼や亜脱臼を引き起こしやすい肩のことです)

なので、テイクバックは肘が上がるところまででいいですし、背中側に入りこまなくてもいいのです。人によっては、もともと体が硬かったり柔らかかったりしますよね?
それは仕方のないことです。絶対に無理はしないでください。

僕は前田投手よりも肘が上がらないから、いいフォームでは投げられないの?

という選手の方もいると思いますが、安心してください。

脱力した状態から、肘でボールを持ち上げることができれば高さには関係なくいいフォームです

それに、そのフォームを続けていくうちに徐々に肩を広く使えるようになってきます。
無理せずに、このフォームの獲得にむけて頑張ってみてください。

誤解を招いてしまいそうなのですが、決して前田投手のテイクバックは悪いものではありません。というよりも、プロの投手としてもとても良いフォームです。でなければ、例として取り上げません(笑)
岸投手のテイクバックが突出しているだけです。僕の知りうる限り、恐らく世界一のテイクバックです。

それにしても岸投手、いいピッチャーになったなぁ。
彼が高校2年の頃に練習試合で対戦したのですが、当時からは予想もできない程の飛躍です(笑)
プロフィール



はじめまして、yasuと申します。

現在26歳の会社員です。

大学2年の頃、肩を
壊し野球を断念。

その後、縁あって大
学の近隣の中学野球
部のコーチに就任。

それから、約6年間
コーチ業に携わり、
おかげさまで、全国大会に
も出場させて頂きました。

野球上達の為の情報を発信し
ていきたいと思います。

宜しくお願いします。
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