詩 発熱歌 ヒート1
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いつから入っているのか
土の中に半分埋もれた白い骨
その白さはオフホワイトで
ややクリームがかっている
蛍光灯のせいかもしれないけど
本当は真っ白なのかもしれない
白を人間がはじめて意識したのは
雲だろうか、雪だろうか。
それとも骨だろうか
何年も前からそこにいた
微生物にも破壊されなかった骨
脆いはずなのに硬くて
誰も太刀打ちできない
よくある話だとは思うけど
生きていたときのことは誰も
知らないし、見ていないし
会ってもいないんだよ
すぐ答えを知りたがるのは
とても悪いクセだと先生が言った
わけのわからないものが
土に埋まっていたら誰だって
理由を知りたくなるんだけど
その答えを知ったところで
意味ないし、役に立たないし
なにも変わりはしない
花籠の中の骨はそこにある
ただそこにあるだけの存在だから
受け止めておけばいいんだ
死んだ者の魂を信じていて
甦らないことも知っているけど
ただそこにあればいいんだし
気にしても、気にならなくても
同じことなんだ
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