【第二十九話】
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「みんな知ってると思うけど、なぁちゃんのどいやさん、今爆発的に人気あるの。 
子供だけじゃなくて大人も結構ハマってて、何より10代の女の子に凄いウケてるのね。 
で、10代の女の子と言えばー?そうMARIKKAでしょ。 
そしてその二つは元同じアイドルグループ所属。こんなの活かさない手が無いと思わない? 
だから、MARIKKAとどいやさんでコラボTシャツでも出そうと思うわけ。 
大ヒット間違いなしだね。今から夢がめっちゃ広がるねw」 

 
ななみんは笑いを抑えられない、といった感じで口元を抑える。 



しかし万理華の表情は暗い。 

 
「・・・そういうの私が考えることじゃないから。寧々に全部任せてあるから、寧々に頼んで」 
 
「いや、それがさー寧々のやつなんか知らんけど乃木坂なんか好きじゃない、なんて言っちゃってさ協力してくれなかったんだよね 
だからもう万理華に直接交渉しちゃおうってことになって、鉄は熱いうちに打てって言うでしょ?急いでここまでやってきたってわけ!ね、玲香?」 
 
「うん、高円寺に住んでるっていう僅かな情報だけで頑張って探し回ったんだから。 
そうそう、その途中で花奈とみさみさに会ったりしてさ。それでここの事教えてもらったんだよね。 
なんか偶然にしては凄くない?こんなに乃木坂のメンバー同士が皆関係を持つようになるなんて。神様のお導きかもよ」 

 
桜井は胸の前で十字を切る。

クリスチャンのようだ。 



「・・・寧々が断ったなら、私はその話に乗れないよ」 

 
その答えを聴いて、ななみんの顔が曇る。 

 
「なんで、良いじゃん寧々のことなんか。所詮プランナーでしょ。デザイン作ってるのは万理華なんだからさ、好きにしちゃえばいいんだって」 
 
「違うの・・・」 

 
万理華は消え入りそうな声でつぶやく。 



「え?」 
 
「私はもうデザイナーなんかじゃないの・・・」 
 
「・・・どういうこと?」 

 
そこにいた全員がいぶかしげな顔をした。 


「だから、私はもうデザイナーじゃないの」 
 
「いやいやw意味がわからないよ。じゃあ一体誰がMARIKKAの服をデザインしてるわけ?」 
 
「それは、寧々が雇ってきた優秀なスタッフ達、私はただ適当な絵を寧々に送るだけ。 
そうすると、それを彼らが素晴らしいデザインに変えてくれるの」 
 
「どういうこと、じゃあ万理華はもう全く服のデザインはしてないわけ?」 

 
桜井が尋ねる 

 
「今はそう、送ってる絵なんて全く洋服なんか関係ない。昔ブログに書いてたみたいな抽象画。 
寧々はそれが彼らのインスピレーションを引き出すんだ、って言ってたけど。どうだか。」 
 
「何それ」 

 
ななみんの表情にもう先ほどまでの余裕はない




 「私だって、最初からそんなことしてたわけじゃない。 
最初、お母さんと一緒にショップ始めた時は、一生懸命自分で作ってた。 
何も余計なこと考えずデザインのことだけ考えてた。小さなショップだったけど、それなりにお客さんはついてくれて、みんな私の服を褒めてくれた。 
あの頃は本当に幸せだった。でもね、お母さんが倒れちゃってもうお店に立てないってなった時から何かがおかしくなった。 
全く描けなくなっちゃったの。 
一日中パソコンの前に座っても、何も浮かばない。そんな日々が続いた。 
今までのデザインを焼き増しして何とか新作は出してたけど、そんなの評価されるわけもなく客足はどんどん遠のいて行った。 
気づけば、一日に2,3人しか来なくなってた。 
でもお店を潰したくなかったから、色んなとこから借金してなんとか保っている状態が続いてたの。 
でも、日々借金獲りがやってくるようになって、ますますお客さんはこなくなった。 
周りには誰も相談に乗ってくれる人はいなかったし、そんな風に毎日を過ごしていると、精神はボロボロになっていって、気づけば私は知らない街をさまよってた。 
そこで寧々に声をかけられたの。一目見て寧々だってわかった。何も変わって無かったから。 
私の様子がおかしいのに気付いたのか、寧々自分の家へ招待してくれて、そこで話をずっと聞いてくれた。 
久々にじっくり誰かと話せて、私気づいたらボロボロに泣いてた。 
寧々はそんな私をじっと抱きしめてくれて、『大丈夫だよ』って言ってくれた。 
本当にうれしかったよ・・・」 


 
万理華は吐き出すように一気に喋りきった。 



「感動的な再会は良いけど、なんでそこから寧々の操り人形みたいになったのよ」 

 
ななみんが苛々した口調で問い詰める。 


「それはね、私の話を一通り聞いてた寧々が提案してくれたの。 
『万理華せっかくのお店潰したくないでしょ?だったら私がなんとかしてあげる』 
って。その頃は藁にもすがるような気持だったから、それを聞いた時は天にも昇る気持ちだった。 
『万理華は芸術家なんだから、些末な経営のあれこれまでやる必要はないんだよ。私が全部そういう雑用はやってあげるから、万理華は自分の作品に集中して』 
寧々はこう言って、私のショップの経理を担当するようになった。 
しかも、大量に合った借金は彼女が返してくれたの。 
『良いって良いって、私たち友達でしょ?万理華の痛みは私の痛み。そんな嫌なものはさっさと返すに限るよ』 
今思うとあの言葉もどこまで信じていいかわからないけどね。」









832 : 名無しさん@実況は禁止です : 2014/02/20(木) 00:59:56.03 ID:vFk/hUZW0
>>830 
乙です 
もしかしたらこれ次スレまで行きそうだね 

マイペースで構わないし全部メンを出そうとか思わずゆっくり妄想してあげてくださいね(。・ω・)ノ゙

 
833 : 名無しさん@実況は禁止です[sage] : 2014/02/20(木) 01:00:53.57 ID:ACivzjxr0
>>830 

謝る必要ないでしょう! 
楽しみに読んでますよ~

 

836 : 名無しさん@実況は禁止です : 2014/02/20(木) 01:06:18.80 ID:toQIykDB0
乙です! 
楽しみに待ってます。



838 : 名無しさん@実況は禁止です : 2014/02/20(木) 01:11:19.41 ID:Cpozlco/0
ここまで広げてうまく落ちたらかなりすごいと思うわ 
まぁタイトル通りハッピーエンドで終わってくれればそれで満足だけど

 
839 : 名無しさん@実況は禁止です : 2014/02/20(木) 01:11:49.58 ID:qEN5orce0
>>830 
今日もありがとう毎回楽しませてもらってるよ 
膨らみすぎて無理が出るのなら第一章、第二章と区切るといいかも? 
今はさゆりんご母娘を中心にしたストーリー書いてくれてるけど 
だんだん欲がでて他の人間関係にも触れたくなるんじゃないかなw 
ともあれ自分のペースで好きなように書いてください 

 
853 : 名無しさん@実況は禁止です : 2014/02/20(木) 17:09:07.25 ID:CcSqBhIE0
早く次が読みたい 








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