やぶにらみトーク

「国際、国内政治、ニュースなど」のやぶにらみ風の論評! 「趣味、旅行、嗜好品」の話など、まともな雑文記事をチリバメて!

2018年11月

 かっては、日産を立て直した辣腕の経営者との評判型かかったカルロス・ゴーン会長であったが、東京地検特捜部は19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑でゴーン氏を逮捕した。

 金額が大きくて庶民には、ほど遠い話でピント来ないが、まぁ、お粗末な話である。日産経営陣の迂闊さも問われるだろう。
 三菱自動車、ルノーにも波及するだろう。

 まぁ、幾ら金があってもやることは同じで、我々にはその内容を報道で聞く限り判らない。権限の集中化が酷かったというが、取締役会の動きも問題なしとは云えまい。
 常務以上の役員は責任を取らなくては成るまい。

〜〜〜〜〜新聞記事〜〜〜〜〜〜〜

日産のカルロス・ゴーン会長を逮捕 報酬過少申告の疑い(朝日新聞11.19)
2018年11月19日19時54分

 日産自動車(本社・横浜市)のカルロス・ゴーン会長(64)が自らの報酬を過少に申告した疑いがあるとして、東京地検特捜部は19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑でゴーン氏を逮捕した。過少申告した金額は億単位にのぼるとみられる。
 特捜部は同日夕、日産の本社など関係先の捜索を始めた。
 ゴーン氏は、経営危機に陥った日産にルノーから派遣され、1999年に最高執行責任者(COO)、2000年に社長に就任。01年6月から社長兼CEOとなり、日産の再建を進めた。05年にはルノー社長にも就いた。16年には、燃費不正問題の発覚をきっかけとした三菱自動車との提携を主導し、16年12月に三菱自会長にも就任した。

「日本で落ちた将軍」…ゴーン容疑者逮捕、海外メディアも速報(サンスポ11.19)

 日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者が金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕されたことを、同容疑者がトップを務める自動車大手ルノーの本社があるフランスなどのメディアは速報し、「日本で落ちた『戦勝将軍』」などと伝えた。
 ルモンド紙電子版はゴーン容疑者のこれまでの華々しい経歴を紹介し、日産の再建への貢献で日本では「ほとんど神同然」だったと表現。ゴーン容疑者がもたらしたルノーと日産、三菱自動車の連合は、容疑者の「失墜」で危機に陥る可能性があるとの見方を示した。
 ほかのフランスメディアも至急電で報道、関心の高さを示した。
 また、出身地ブラジルでも主要メディア、グロボのサイトが日本国内の報道や日産の広報などを引用して事件を詳報するとともに「日産を破綻の縁から救い出したことで評価されている」などと業績を紹介。ロイター通信は日本で「ビジネス・スーパースター」として扱われたと指摘した。(共同)

 今回の日ロ首脳会談で北方領土返還の問題が取り上げられている。安倍総理の考えの仲には二島返還という気持ちもあるようにみえるが、これは従来の北方領土4島の「一括返還」を求めてきた日本政府の方針に取っては大きな転換だ。

 安倍晋三首相が2018年11月14日、訪問先のシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談し、1956年の日ソ共同宣言を基礎にして平和条約交渉を加速させることで合意したと発表した。

 日ソ共同宣言では、平和条約締結後に当時のソ連が歯舞群島、色丹島の日本に引き渡すことを明記しており、今回の合意でロシアとの交渉は「2島先行」にかじを切ることになる。

 野党の一部からも歓迎する声が上がるなかで、これまで「2島先行」とはかけ離れた主張を展開してきた党もあり、今後の論戦でも紆余曲折ありそうだ。

 戦後長い間、この島に住み暮らしてきているロシアの人達にとっては大問題である。余りにも長い間放置され過ぎた感があるが、此処は両首脳で知恵を絞らなくては成るまい。

 二島返還か、四島返還火については、政治的絡みもあろうが、矢張現在の住民の意向を最大に考えなくては成るまい。

 返還後のロシア住民の生活が現在より格段によく成るような方策が必要では無いかと思う。単純に考えられない難しい問題だと思う。

 果たして、日ロ両首脳の頭に現在の四島住民の事がどれほど入っているのか疑問である。これが一番大切な問題だと思う。

〜〜〜〜〜新聞記事〜〜〜〜〜〜〜

首相「2島先行返還」軸に日ロ交渉へ 4島一括から転換(朝日新聞11.15)
シンガポール=竹下由佳、田嶋慶彦、中川仁樹 駒木明義
2018年11月15日00時44分

 安倍晋三首相は14日、訪問先のシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談し、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意した。56年宣言は平和条約締結後に歯舞(はぼまい)群島、色丹(しこたん)島の2島を引き渡すと明記している。日本政府は従来、国後(くなしり)、択捉(えとろふ)の2島も含めた北方四島の一括返還を求めていたが、首相は今後の交渉で2島の先行返還を軸に進める方針に転換した。
 日本と旧ソ連が国交を回復した56年宣言は、平和条約締結後に歯舞、色丹の2島を引き渡すと明記。2001年のイルクーツク声明ではこの宣言を交渉の出発点とした上で、4島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結することを確認した。
 今回の合意も56年宣言を基礎としたが、首相は「4島の帰属」については記者団に言及しなかった。安倍政権幹部も14日夜、「国後、択捉の2島にはあれだけ人が住んでいるんだから、ロシアが返還するわけはないだろう」と述べた。政権としては4島の返還を求める姿勢は堅持しつつも、歯舞、色丹2島を優先することを軸に進める方針に転換した形だ。
 首相は会談後、記者団に対し、「戦後70年以上残されてきた課題を次の世代に先送りすることなく、私とプーチン大統領の手で必ずや終止符を打つという強い意志を大統領と完全に共有した」と語った。
 首脳会談の終了後、ロシアのペスコフ大統領報道官は記者団に「プーチン大統領と安倍首相は、1956年の日ソ共同宣言を基礎に、平和条約問題の交渉を活性化することで合意した」と話した。
 首脳会談は通算23回目。プーチン氏が9月に前提条件なしで平和条約を締結しようと提案してから初めてで、約1時間半にわたった。日本側の説明によると、全体会合が約45分、その後、通訳を交えて約40分話した。首相は記者団に「通訳以外、私と大統領だけで平和条約締結問題について相当突っ込んだ議論を行った」と説明。年明けにも首相がロシアを訪問し、プーチン氏と会談を行うことでも一致した。
 会談冒頭、プーチン氏は今月30日〜12月1日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議でも首相と会談する考えも示した。(シンガポール=竹下由佳、田嶋慶彦、中川仁樹)

「島を渡すのはあり得ない」 日ロ合意、色丹島民に衝撃(朝日新聞11.15)
中川仁樹=シンガポール、神村正史
2018年11月15日20時03分

 日ロ首脳が日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することで合意したことで、色丹島に住むロシア人に衝撃が広がっている。返還はないと信じていただけに、「島は渡さない」「ここに住み続けたい」などと訴えた。
 15日、色丹島と択捉島の住民に電話で取材した。
 「島を渡すのはあり得ない」と反対するのは色丹島でホテルを経営するマドーナ・クハラシュビリさん(57)。返還が実現すれば「日本人は我々を追い出すのでは」と心配し、「築いた財産を日本に渡したくない」と話す。
 イーゴリ・トマソンさん(53)も「我々は第2次世界大戦で多くの血を流した」と返還には反対だ。「プーチン大統領は国益を守らなければならない。どんな決断でも『負け』はいけない」と、譲歩しないよう求めた。
 ミカイル・ドゥダエフさん(54)は日本から元島民が墓を訪れて泣いていたのを覚えている。「私もここに親族の墓がある。あんな風にはなりたくない」と不安を抱く。返還されても住み続けたいといい、「住民が平穏に暮らせるようにしてほしい」と要望した。
 一方、択捉島に住むアリョーナさんは「共同宣言には択捉島について書かれていない」と安心した様子。ただ、「色丹島の住民が意思を表明できるよう、住民投票をするべきだ」と訴えた。
 日本人の元島民の受け止めにも期待と懸念が入り交じる。
 14日夜、会見した千島歯舞諸島居住者連盟の河田弘登志・副理事長は「元島民の平均年齢は83歳を超えている。本当に一日も待てない。今はそういう気持ちでいます」。同連盟の宮谷内亮一・根室支部長は「最終着地点は4島(返還)。ただ、島を動かすことが、元島民みんなが求めていることではないだろうか」と話した。(中川仁樹=シンガポール、神村正史)

日ロ、56年宣言を基礎に平和条約交渉加速 首脳会談 (日経新聞11.14)
2018/11/14 20:00 (2018/11/14 20:51更新)

【シンガポール=田島如生】安倍晋三首相は14日、ロシアのプーチン大統領と約1時間半会談した。平和条約締結後に北方四島のうち歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に、日ロ平和条約交渉を加速させることで合意した。首相は年明けにもロシアを訪問する意向だ。会談終了後、記者団に「今回の合意のうえに平和条約交渉を仕上げていく決意だ」と語った。
56年宣言を基礎とすることについて、日本政府には4島返還の前提を崩さず歯舞群島と色丹島の2島の引き渡しを先行させる狙いがあるとみられる。
首相は記者団に国後、択捉の2島の帰属問題には触れず「信頼関係の積み重ねのうえに領土問題を解決して平和条約を締結する」と強調。「次の世代に先送りすることなく、私とプーチン大統領の手で必ずや終止符を打つという強い意志を大統領と完全に共有した」と語った。
両首脳の会談は今回で23回目。プーチン氏が9月にウラジオストクで開いた東方経済フォーラムの全体会合で「何の事前条件も付けずに年末までに平和条約を締結しよう」と提案してから初めての正式な会談だ。後半の40分は通訳を交え2人だけで会談した。ロシアのペスコフ大統領報道官は終了後、記者団に「1956年の宣言に基づき平和条約の交渉プロセスを積極化することで合意した」と述べた。
プーチン氏は今月30日からアルゼンチンで開く20カ国・地域(G20)首脳会議に出席する機会にも首相と会談する意向を示した。
56年宣言は「歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すことに同意する」とし「日本とソ連との間の平和条約が締結された後に現実に引き渡されるものとする」と明記している。日本とロシアの前身のソ連が批准した唯一の法的拘束力のある文書だ。
プーチン氏は2000年の大統領就任以来、一貫して56年宣言の効力を主張してきた。無条件の平和条約締結を呼びかけた9月のプーチン氏の提案を領土問題の棚上げだと警戒する声もあったが、首相は「平和条約締結への意欲の表れ」と一定の評価をしていた。
会談では北方領土での共同経済活動に関し、事業の早期実施に向けた作業加速でも合意。北朝鮮の非核化に向けて今後も緊密に連携していくことも確認した。
首相は14〜15日にシンガポールで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議に出席した後、16日にオーストラリアで8月に就任したモリソン首相と初会談に臨む。17〜18日にはパプアニューギニアでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加し、18日に帰国する予定だ。

 米国の中間選挙、共和党が上院の最大多数を獲得したが、下院は民主党に追いつけず「ねじれ」状態となった。
 どちらが勝ったのか、又トランプ大統領の今後の政策運営はとマスコミは騒々しい。

 しかし、やぶにらみは、米国の今後などより、二大政党政治のあり方を羨ましいとだけ思った。
 矢張二大政党で争う米国政界がいいと思った。与党の政策を揺るがすことが出来る大政党が野党にある、という二大政党状態は民主政治には欠かせない。

 今回の米国中間選挙の結果をねじれという人が多いが、これは二大政党制の正しい姿であって、ねじれと呼ぶにはふさわしくないのである。
 上院と下院に分かれた議会に、異なった二つの政党が多数を占めると云うことは、政策審議には必要なことである。

 日本の場合、大政党は自民党だけである。そして衆議院、参議院ともに自民党が最大多数を誇っている。
 他の政党は小さく政権を担うだけの力も無い。こんな政治のあり方は自民党の唯我独尊的な政策動きにブレーキをかけることが出来ない。

 今回の米中間選挙を見て思ったのは、日本の政治体制の貧困を換えねばならないと云うことだけである。自民党に対抗できる政党を作らねばならない。

 これは野党の群小政党の人達の責任もあるが、国民の政治に関心が無い人が多いと云うことも原因になる。

 これからの政治に必要なのは、小さな政党で党首になることばかり考える政治家より大局を考えて、日本を変えることの出来る大野党を作れる政治家を応援しなければ成るまい。
 これこそが日本に求められる喫緊の課題であると思った。

〜〜〜〜〜新聞記事〜〜〜〜〜〜〜

トランプ氏「素晴らしい日」 中間選挙を評価 (日経新聞11.08)
2018/11/8 3:27

【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は7日、ホワイトハウスで記者会見を開き、6日投開票の中間選挙について「素晴らしい一日だった」と総括した。下院で野党・民主党に過半数を奪われたものの、「共和党は下院で(議席を大幅に減らすという)予想を上回る結果を出す一方、上院の多数派の議席をさらに伸ばした」と述べ、選挙の結果を前向きに評価した。
政策実現のため「民主と一緒に取り組んでいきたい」と表明し、通商政策やインフラ投資などの分野で民主との協力を探る方針を示した。一方、メキシコとの「国境の壁」建設など民主が反対する政策も引き続き取り組むと説明。また、人事を刷新するため、一部閣僚の交代を検討していることも明らかにした。

若年層、民主党を後押し 女性の共和党離れも浮き彫り(産経ニュース11.08)
2018.11.8 12:44

 米CNNテレビが6日投開票の中間選挙に合わせて実施した出口調査で、2000年以降に成人したミレニアル世代と呼ばれる若年層が下院選で野党・民主党を後押ししている傾向が分かった。女性の共和党離れも浮き彫りとなっており、次期大統領選で再選を目指すトランプ大統領には気がかりな結果だ。(ワシントン 加納宏幸)
 ■大学めぐりも及ばず
 女性として史上最年少の下院議員となる見通しの民主党新人アレクサンドリア・オカシオコルテス氏(29)の活躍や、女性歌手テイラー・スウィフトさん(28)の民主党候補への支持表明で、「若者」が中間選挙のキーワードとなった。
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 出口調査では、すべての世代で民主党への支持が14年の前回中間選挙から上昇したが、その傾向は特に18〜29歳で著しく、前回の54%から67%へと13ポイント増えていた。他の世代に比べ、マイノリティー(人種的少数派)の比率が高いことも影響したとみられる。
 南部テキサス州で現職のクルーズ上院議員に挑んだオローク下院議員は、若者向けの選挙運動が好感され「オバマ前大統領の再来」ともてはやされた。州内の大学を飛び回り、各大学のロゴが入った帽子をかぶって支持を訴え、全体の13%に当たる18〜29歳の層で71%の支持を集めた。しかし、投票の6割以上を占める45歳以上の層でクルーズ氏の後塵を拝し、あと一歩、及ばなかった。
 ■女性が気がかり?
 中間選挙では、カバノー連邦最高裁判事の人事承認に際して飛び出した女性暴行疑惑やトランプ氏自身の女性をめぐる発言によって、前回大統領選で同氏を推した都市近郊に住む白人女性の「トランプ離れ」が話題となった。
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 出口調査によると、男性の支持は共和、民主がほぼ半分ずつで大きく変わらなかったのに対し、女性では民主59%、共和40%と民主党への支持が大きく上回った。白人女性は10、14両年の中間選挙では共和党への支持が上回っていたが、今回は民主、共和両党に49%ずつに二分された。
民主党のシューマー上院院内総務は7日、「共和党は全米で女性、マイノリティー、郊外居住者の票を失った。20年の共和党候補と(同年に大統領再選を目指す)トランプ氏には気がかりだろう」と推し量った。
 ■争点は「トランプ」
 有権者の26%がトランプ氏への「支持」、38%が「反対」の意思をそれぞれ表明するために下院選で投票したと答えた。「トランプ政治」の是非を投票の動機として答えたのは計64%で、投票要因ではないとしたのは33%だった。
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 中国との貿易戦争などトランプ氏の通商政策が地域経済に与える影響を「有益」と答えた人のうち91%は共和党支持層で、「害する」と答えたうち89%は民主党支持層だった。
 また、モラー特別検察官によるロシア疑惑捜査を支持すると答えたうち79%が民主党支持層で、不支持と答えた71%が共和党支持層。政党支持によりトランプ氏の政策や政権にまつわる問題への評価がくっきりと分かれていた。

 外国人労働者の受け入れを広げるための出入国管理法改正案が閣議決定された。
 見切り発車とはまさにこのこと。この改正案は社会のありようを大きく変える可能性をはらむ政策である。政府はごまかしや言い逃れをやめ、真摯な姿勢で国会審議に向き合わねばならない。

 深刻な日本の働き手不足に対処するため、外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正案が閣議決定された。これは日本の外国人政策の歴史的な転換点になる可能性をはらんでいる。
 安倍首相は「即戦力となる外国人材を期限を付して受け入れる」と強調する。改正案は、人手不足が解消されたときの受け入れ停止を盛り込んだ。
 
 改正案は、外国人労働者について、報酬や福利厚生などで日本人と同等の処遇を図るよう企業に義務づけ、住宅確保や転職相談などの支援も実施する。

 若者の職場を奪いかねない移民の増加に、米国ではトランプ大統領は、南米他からの移民を押さえるのに懸命である。

 確かに日本の若者人口は減少し、各企業は若手働き手の獲得に懸命である。しかし、そこには若いひとが興味を待たない仕事分野での人不足という問題もある。
 新しく受け入れる外国員労働者が皆そのような職について呉れるとは限らないだろう。

 結果的に日本の若者の職場を奪ってしまうという結果も有り得るのである。その辺の論議をもっと勧めて貰いたい。
 若い人が嫌がる職場の改善により若い人が喜んで働くという職場への転換も考えて欲しいと思う。

〜〜〜〜〜新聞記事〜〜〜〜〜〜〜

(社説)外国人労働者 見切り発車の閣議決定(朝日新聞11.03)
2018年11月3日05時00分

 外国人労働者の受け入れを広げるための出入国管理法改正案が、きのう閣議決定された。
 見切り発車とはまさにこのことだ。社会のありようを大きく変える可能性をはらむ政策である。政府はごまかしや言い逃れをやめ、真摯(しんし)な姿勢で国会審議に向き合わねばならない。
 先立つ与党審査で、生煮えの提案であることが浮き彫りになり、3年後の見直し規定が急きょ追加された。無論この修正で問題が解決したことにはならない。それは、ここまでの国会でのやり取りからも明らかだ。
 どんな業種に、どれくらいの数の外国人を迎えようとしているのか。この根本的な問いにすら山下貴司法相は答えられず、「現在精査している」と述べるのがやっとだった。
 安倍首相も同様だ。移民政策への転換ではないのかとの指摘に対し、移民政策を「一定規模の外国人を期限を設けることなく受け入れ、国家を維持する政策」と独自に定義し、それには当たらないと繰り返した。
 1年以上その国に住めば移民と扱うのが国連などでは一般的だが、首相は「違うから違う」と言うだけだ。そして外国人労働者の支援策については、「検討を進めている」にとどまる。
 目の前の人手不足に対処するため、とにかく外国人に来てもらうようにする。だがそれ以上のことは説明できない。要はそういう話ではないか。
 法案通りに新たな就労資格が設けられれば、日本で10年以上働く外国人労働者が生まれる。移民と呼ぼうと呼ぶまいと、外国人も、そして受け入れる日本人も、ともに安心して過ごせる未来像を、責任をもって示すのが政府の役目のはずだ。
 だが法案を読み返しても、その姿は一向に見えない。法成立後に、簡単な手続きで改廃できる省令などで定める事項が、とても多いためだ。政府や産業界の意向次第でいかようにもなり得る不安定な受け入れ態勢で、就労先に日本を選ぼうという外国人がどれほどいるのか。そんな疑問もわいてくる。
 与党審査では、治安悪化への懸念をはじめ、「いかに管理するか」という視点からの議論が多かった。相手は生身の人間だという当たり前の視点が、欠けていたと言わざるを得ない。
 外国人受け入れの影響は、教育、社会保障、税、自治体行政など様々な分野に及び、法務委員会の手にあまる。多面的・多角的な検討ができる場を設け、熟議を重ねる必要がある。
 今国会での成立ありきで突き進むことは許されない。
 外国人労働者の受け入れを広げるための出入国管理法改正案が、きのう閣議決定された。
 見切り発車とはまさにこのことだ。社会のありようを大きく変える可能性をはらむ政策である。政府はごまかしや言い逃れをやめ、真摯(しんし)な姿勢で国会審議に向き合わねばならない。
 先立つ与党審査で、生煮えの提案であることが浮き彫りになり、3年後の見直し規定が急きょ追加された。無論この修正で問題が解決したことにはならない。それは、ここまでの国会でのやり取りからも明らかだ。
 どんな業種に、どれくらいの数の外国人を迎えようとしているのか。この根本的な問いにすら山下貴司法相は答えられず、「現在精査している」と述べるのがやっとだった。
 安倍首相も同様だ。移民政策への転換ではないのかとの指摘に対し、移民政策を「一定規模の外国人を期限を設けることなく受け入れ、国家を維持する政策」と独自に定義し、それには当たらないと繰り返した。
 1年以上その国に住めば移民と扱うのが国連などでは一般的だが、首相は「違うから違う」と言うだけだ。そして外国人労働者の支援策については、「検討を進めている」にとどまる。
 目の前の人手不足に対処するため、とにかく外国人に来てもらうようにする。だがそれ以上のことは説明できない。要はそういう話ではないか。
 法案通りに新たな就労資格が設けられれば、日本で10年以上働く外国人労働者が生まれる。移民と呼ぼうと呼ぶまいと、外国人も、そして受け入れる日本人も、ともに安心して過ごせる未来像を、責任をもって示すのが政府の役目のはずだ。
 だが法案を読み返しても、その姿は一向に見えない。法成立後に、簡単な手続きで改廃できる省令などで定める事項が、とても多いためだ。政府や産業界の意向次第でいかようにもなり得る不安定な受け入れ態勢で、就労先に日本を選ぼうという外国人がどれほどいるのか。そんな疑問もわいてくる。
 与党審査では、治安悪化への懸念をはじめ、「いかに管理するか」という視点からの議論が多かった。相手は生身の人間だという当たり前の視点が、欠けていたと言わざるを得ない。
 外国人受け入れの影響は、教育、社会保障、税、自治体行政など様々な分野に及び、法務委員会の手にあまる。多面的・多角的な検討ができる場を設け、熟議を重ねる必要がある。

今国会での成立ありきで突き進むことは許されない。

外国人就労拡大 不安払拭へ政府は説明尽くせ(読売新聞社説11.03)
2018年11月03日 06時00分

 経済や社会の活力を維持するため、外国人労働者をどう位置付けるか。将来を見通した戦略と周到な準備が必要だ。国民の不安解消に向け、丁寧な説明が求められる。
 政府は、出入国管理・難民認定法改正案を閣議決定した。新たな在留資格を創設し、人手不足が深刻な業種に限り就労を認める。来年4月の施行を目指す。
 就労目的の滞在は、医師など高度な専門職種に限られてきたが、単純労働に門戸を広げる。これまでの方針の転換となる。
 日本で働く外国人は急増しており、128万人に上る。今後さらに、生産年齢人口の減少が見込まれる。外国人労働者の受け入れ拡大はやむを得ない選択だろう。
 新制度の狙いと、将来の青写真を明示することが重要である。
 新資格は特定技能1号と2号の2種類だ。1号は就業分野の知識や一定の日本語能力が求められ、最長5年間の在留を認める。
 2号の取得には、さらに難しい技能試験に合格する必要がある。家族を帯同でき、定期的な審査を条件に事実上の永住も可能だ。
 学業を本務とする留学生と、途上国への技術支援が主眼の技能実習生に、単純労働を依存している現状を放置すべきではない。
 1号は、3年以上の経験を積んだ技能実習生が無試験で取得できるようになる。技能実習制度とどう両立させるのか。分かりやすく説明してもらいたい。
 新資格の就業は、農業や建設、介護など14業種を検討しており、さらに増える可能性がある。
 受け入れ人数が野放図に増えるのではないかとの懸念が残る。業種ごとに想定している人数と全体の規模を早期に示すべきだ。
 安倍首相は「即戦力となる外国人材を期限を付して受け入れる」と強調する。改正案は、人手不足が解消されたときの受け入れ停止を盛り込んだ。
 こうした措置だけで、「移民政策」と異なると言えるのか。十分な議論が欠かせない。
 改正案は、外国人労働者について、報酬や福利厚生などで日本人と同等の処遇を図るよう企業に義務づけた。住宅確保や転職相談などの支援も実施する。
 外国人労働者が日本社会に適応できるよう、総合的な支援策を講じることが求められる。
 法務省の外局として「出入国在留管理庁」を創設する方針だ。在留外国人の管理や、受け入れ企業の指導など、適切な態勢を整えることが大切である。

就労外国人 入管法改正案 これで支援ができるのか(毎日新聞社説11.03)
2018年11月3日 東京朝刊

 深刻な人手不足に対処するため、外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正案が閣議決定された。日本の外国人政策の歴史的な転換点になる可能性をはらむが、新たな制度案の完成度は低い。
 政府があらかじめ指定した業種で一定の能力が認められる外国人労働者に「特定技能1号」「特定技能2号」という2種類の在留資格を与えるのが新制度の骨格だ。
 1号は5年間の滞在が認められるが、家族の帯同はできない。一方、1号を経て試験に合格し、より熟練した技能があると認定される2号は、配偶者や子の帯同ができ、定期的な審査を受ければ永住が可能だ。
生活者の視点は後回し
 祖国に日本の技術を持ち帰ることが役目の技能実習生が最長5年の実習を終えれば、無試験で1号の資格を取得できる。その場合、最長10年間単身を条件に働くことになる。その権利制限は審議の焦点の一つだ。
 さらに、技能実習生については、長時間労働や違法に低い賃金を告発する声が絶えない。今年上半期だけで4279人の失踪が判明している。技能実習制度を土台にして新資格を整備するのは安定性を欠く。
 また、2号について、どの程度の熟練度が求められるのかは未知数だ。1号、2号とも受け入れ業種は今後決まる。改正案には不透明な部分が多いと言わざるを得ない。
 労働者は、地域社会で生きる生活者でもある。政府は受け入れの拡大に当たって、外国人との共生社会の実現を掲げた。だが、改正案からは、共生に向けた具体的な支援の中身が見えてこない。
 生活インフラである日本語教育に誰が責任を持つのか。適正な家賃の住宅をどう確保するのか。どんな医療や福祉サービスを提供するのか。支援についてはさまざまな論点が存在する。
 関係省庁や有識者で作る検討会が方向性を示すのは12月の予定だ。受け入れに伴う支援策は本来、セットで審議するのが当然なのに、来年4月の受け入れ開始という政府方針が先行し、検討が追いついていない。
 どこが支援を担うのかにも疑問符がつく。法改正に伴う制度変更のかじ取り役は法務省だ。同省の外局になる予定の「出入国在留管理庁」が担当するのか。出入国の管理に目を光らせてきた官庁が、外国人労働者の立場で支援に当たれるだろうか。制度上、無理があるように思える。
 共生社会実現への政府の姿勢が疑われるのは、外国人の受け入れ態勢の整備を地方自治体に丸投げしてきた歴史もある。
 1990年に入管法が改正され、「定住者」が在留資格に加わった。血のつながりを根拠に日系ブラジル人らの在留が認められた。その結果、東海地方や北関東など製造業の集積地域で、資格を持つ外国人が急増した。日系ブラジル人は昨年末時点で19万人に上る。
負の現状直視してこそ
 この間、国の住宅政策はなく、県営や市営の住宅が外国人入居者の受け皿になってきた。外国人にとって最も大切なのが日本語教育だ。国から明確な教育の指針は示されず、自治体が手探りで政策を進めてきた。
 たとえば、住民の5%近い1万人超の外国人を抱える群馬県太田市は、外国人の子どもが入学する前に40日間、日本語や学科の内容を教える「プレクラス」という仕組みを独自に作り対応してきた。外国人に対し、どのような日本語教育ができるのかは結局、自治体の意識や財政事情に左右されてきた。
 太田市を含む全国15の市町が2001年に「外国人集住都市会議」を作り、活動してきた。同会議は7月、共生政策が伴わなければ、日系人の急増の時と同様、地域社会の混乱が再び広がることになるとの危惧を意見書にまとめた。政府は真剣に受け止めるべきだろう。
 特定技能という新たな在留資格がクローズアップされるが、制度外で働く外国人についても見て見ぬふりはできない。
 たとえば、留学生のアルバイトで「週28時間以内」の法定上限を超えて働く人が大勢いるとみられている。一部の専門学校などが留学資格を得るための隠れみのになっているとの指摘もある。だが、こうした働き手が日本の労働現場を支えているのもまた確かだ。
 国会は、外国人労働者が置かれた現状にメスを入れ、審議を尽くしてその教訓を生かすべきだ。

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