『明日の記憶』 

公式サイト:http://www.ashitanokioku.jp/

製作:2005年日本
監督:堤幸彦
出演:渡辺謙/樋口可南子/吹石一恵/香川照之



《公開時コピー》

思い出のすべてを、あなたへ託す。


記憶 TOP

















広告代理店に勤める49歳の佐伯雅行。
仕事も充実し、一人娘の結婚も控え、公私ともに忙しくも幸せな日々を送っていた。
ところが最近になって急に物忘れが激しくなり、不安になって病院を訪れた佐伯は、そこで衝撃の事実を告げられる。
医者が下した診断は“若年性アルツハイマー”というものだった。
やり場のない怒りと不安に苛まれる佐伯。
だが、そんな夫を妻の枝実子は静かに受け止め、2人で一緒に病と闘い続けようと覚悟を決めるのだった。


記憶1
















この日の試写会(5/4)は【ほぼ日刊イトイ新聞】主催だったんだけど、『明日の記憶』上映後に糸井重里さんと渡辺謙さんのトークショーがあったの。

これまでで初めてと言えるほど長くって(笑)、スタッフから巻きが入りつつ、1時間半
こんな機会は滅多にないし、普段聞けないような話だったので、勿論スゴ〜く楽しかった
渡辺謙さんってスター然としたところが全くなくて、気持の良い人。すっかりファンになっちゃいましたよ(^o^)/
まー、トークショーの詳細はそのうち
http://www.1101.comでご覧になれると思うので、この位で。


さて、本作。
第18回山本周五郎賞を受賞し、2005年本屋大賞の第2位に輝いた、
荻原浩の同名ベストセラー。

渡辺謙さんが原作を読んで『映画にしたい』と原作者の荻原さんにすぐFAXを送り、それがきっかけで映画化されたというだけあって、演技に熱が入ってます。謙さん
そういえば、渡辺謙さん初主演作でもあるんですよね。意外なことに。


若年性アルツハイマーをテーマにした映画と云えば、『私の頭の中の消しゴム』が昨年大ヒットして、私も涙に暮れたけど、本作はそれより年齢が上で発症時49歳。なのでよりリアルに描かれている。

働き盛りの佐伯を襲った病はあまりに過酷。
取引先の会社との会議を忘れる、部下の顔がわからない、同じ物を何度も買ってきてしまう――加齢による物忘れかと最初はタカを括っていた佐伯も不安になり、また妻の勧めもあり病院へ行くと“若年性アルツハイマー”だと診断される。

「俺が俺じゃなくなってもいいのか」

振り絞るような佐伯の言葉に

「私がいます。私がずっと、そばにいます。」

と妻は静かに答える。

この日から平凡ではあるけれど幸せだった佐伯の人生が、一変してしまう。
怒り、絶望、悲しみ・・・その想いのどれもが持って行き先もなく、ただ、佐伯の中で吹き荒れる。

その佐伯を支え続けるのが、妻の枝実子。
自分自身を支えるだけでも大変なのに、夫を支え続けるその姿はまるで菩薩のよう。

夫が自分のことを忘れてしまった時でさえ、一瞬悲しげな表情は見せるものの、その後すぐに穏やかに微笑む・・・。私もこんな妻でありたいと思いながら、涙・・・


記憶3
















こんな重いテーマの作品ながら、そこは堤監督。それだけには留まっていない。
大滝秀治のあのとぼけたキャラクターは、一時の笑いをもたらしてくれたし、佐伯の部下達の優しさにはほのぼのとした感動があった・・・

香川照之演じる佐伯の取引先部長の電話での言葉もあったかくて、心に優しさが染み渡った。
堤監督がこの作品で描く人々は、一見悪い人のようでも、心の奥底では皆、優しくて温かい


また、この作品は日本の風景をとても美しく撮っていて、特に佐伯が枝実子と眺めている夕映えが印象的だ。


この作品は要所々で熱い涙がとめどなく流れてしまうので、大きなハンカチ、またはタオルは必携です。

記憶2










自分や家族の身に、何時起こっても不思議じゃないこの病気。
我が家は夫婦だけなので、頼る相手はお互いしかいない。
そんな我が家で佐伯家のような事態に遭ってしまったら、その時自分はどうするだろう?


私が発症したら――

夫にはしばらくは言えない・・・。
まずは混乱した自分を押さえ込むのに必死になるだろうな。何で私がこんな目に?何かの間違いに決まってる!怖い・・・。そんな思いでいっぱいになるに違いないから。
そして自分の記憶がしっかりしているうちに、家事のこと、お金のこと、その他夫に伝えておかなければいけないことを書き留めておく。
症状が悪化する前に、病気のことは伏せたまま仕事を辞める。
その後は、状況が許すなら佐伯のように、施設へ入りたい。夫には負担をかけたくないし、たぶん介護は無理だろうから・・・。


夫が発症したら――

想像以上に大変なことだとは思うけど、たぶん枝実子と同じように、限界まで自宅で夫を支えるだろうな。
とはいえ、枝実子のように優しく接し続けることは出来ないと思う。それでも、彼との時間を少しでも長く持ちたい。

ここまでその時の状況を想像しただけでも、涙がでてくる。
夫と出会って既に25年近く、その間の様々な想いも、思い出も、この病気は取り上げてしまうんですよね。
残酷な病気・・・。


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《日刊スポーツより抜粋》

海外配給についても、東映と渡辺の米国でのエージェントが共同で海外セールスを展開。
ロスの自宅でスタッフと徹夜で英語字幕作業も行った。

3月上旬にはロス市内でマーケティング用試写を開催。

「文化や習慣をはるかに凌駕(りょうが)する普遍的なテーマを伝えられた感触はある」

と手応えを感じている。

カンヌ映画祭フィルムマーケットにも出品されるが、すでにアジア、北米、英、仏など欧州各地の配給会社から、オファーが相次ぐ。
「いい映画を紹介する『イントロデューサー』として、世界中を回るべきかと思っています」。
世界各地での公開へ向けて、まだ全力で走り続けるつもりだ。








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