2008年01月15日

義足ランナーはオリンピックに出場できないことに

以前、このブログでも取り上げた両下腿義足のスプリンター、オスカー・ピストリウス選手ですが、国際陸連の規則下の大会、要するに健常者と一緒に競う公認大会への出場は認められなかったようです。

義足走者ピストリウス、北京五輪出場は不可能に=国際陸連(時事通信)

さまざまな角度から、専門家による検証がなされた結果であれば、これも仕方ないのではないかと個人的には思います。ただし、これをもってすべての門を閉ざすのではなく、障害のある選手もない選手も共に競えるようにするためのルール作りを、できることなら模索していってほしいものですね。例えば、競技用義足の推進力が問題だというのであれば、問題のない義足とはどういうものか、きちんとした数値に基づく提示をしてもらえたらいいと思うのです。

パラリンピックを頂点とする障害者スポーツの世界には、この義足の問題に限らず、厳密な規定を設けていない例がずいぶんあるような気がします。例えばアルペンスキーのチェアスキーも、今のところ規定らしい規定はほとんどありません(規定を加えようという動きはありますが)。これまではそれでよかったとしても、今回のピストリウス選手のように、そのことが騒動に発展するとなると、非常に厄介です。これを機に、専門家による検証を進めてみてもいいのではないでしょうか。

北京オリンピックへの出場をめざしていたピストリウス選手の夢は、とりあえず消滅しました(どうやら提訴をするようですけれど)。しかし、障害を持つアスリートがオリンピックに出場するための道が完全に絶たれたわけではありません。むしろ、オリンピック出場をねらえるほどの実力を持った選手がパラリンピックの世界にいるということを世間に広く知らしめたことで、私が常々考えている野望に一歩近づいたと言えなくもないと思います。

その野望とは、パラリンピックがオリンピックに吸収合併されることです。オリンピック各競技の一部門として、障害者によるレースなりゲームなりが行なわれれば、それが一番望ましいと私は思うのです。体重別に行なわれている競技があるのですから、障害の有無によるクラス分けがあってもいいですよね。

当然、「オリンピックのメダルの価値が薄れる」という意見も出てくると思います。その点については議論が必要でしょうし、正直なところ実現への課題は山積みでしょう。でも、パラリンピックのめざすべきゴールは、きっとそこにあるような気がするのです。

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この記事へのコメント
今日、TVのニュースではじめてピストリウス選手の事を知りました。
夫が左大腿切断で義足の生活をしています。オリンピックに障がい者が参加出来たら・・・野望に大賛成!!!
Posted by mami at 2008年01月16日 00:53
mamiさん、コメントありがとうございます。

ただでさえ規模が拡大しすぎていると批判されているオリンピックだけに、障害者クラスを新たに設けるとなると、その実現は簡単なものではないでしょう。でも、野望は大きいほうがいいですよね。

ちなみに、わが家でも義足はごく当たり前の生活用品のひとつです。そんなふうに日常の一部になってしまっているから、オリンピックとパラリンピックをわざわざ分けなくてもいいのではないかと思うのかもしれません。
Posted by horikiri at 2008年01月16日 15:59