堀野書道学校スタッフブログ

堀野書道学校の事務員が運営するブログです。記事や写真を交えて、どのような学校であるか?また、書道を身近に感じてもらえるようなブログにしていきたいと思います。

2013年07月

去る7月16日(火)東京校の本科に通学していましたロシア人の留学生ベリャエワ・アンナさんが本科全過程を修了したので教室内で修了証の授与をおこないました。

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アンナさんは10月本科生のため、本来は9月に修了なのですが、ビザが切れる関係で授業を前倒しでおこない、特別に7月修了という形となりました。1ヶ月遅れで入学してきたため、12ヶ月分の授業内容を8ヶ月で終わらせたことになります。

性格はとにかく「頑張り屋さん」日本語の専門学校に通いつつ書道学校にも通い、夜はアルバイトをしていたため、疲れた顔をして授業を受けることもしばしば。

しかし、ロシアに帰って日本の文化を教えるための教室を開きたいという「夢」があったため、くじけずに頑張って来れました。
日本にいる時間は限られている。お金もかかる。だからこそ時間を無駄にせず、ありとあらゆることを吸収して帰ろうという気持ちをいつも見せてくれました。

そんな頑張っているアンナさんに、先生方が色々な物をプレゼントしてくれたので申し訳ないということを言っていましたが、頑張っている人に対して応援したり援助したりするのは日本では当たり前のことですよ。と説明をしておいてあげました。

目標を持って学ぶことがどれほど大切でどれだけ頑張れるか、彼女から逆にたくさんのことを教わった思いです。

連絡先も交換し、ロシアで教室を開いた際には現地に行きぜひ「支援」をさせていただきたいと思っています。
ロシア人初の堀野書道学校本科修了者。

頑張れ!アンナさん!

7月14日(日)横浜崎陽軒本店にて第29回書法展表彰式と記念パーティーが開催されました。

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崎陽軒には毎年修了式と書法展の行事の時にはお世話になっています。

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普段は顔を合わせることがない受賞者の方たちが自己紹介をおこなうことによって相互理解を深めます。

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さて、会場にいた皆さんは話を聞きましたが、来年は色々な組織や行事の記念年となりすべてひっくるめて大がかりな記念式典を開催する予定です。書法展の第30回記念。日本書法芸術院生誕60周年記念。書芸誌発行60周年記念・・・。等です。

十二支と十干が一巡りして「還暦」となる60周年が近づいているということは、近年目標に掲げている「原点に還る」にまさしくピッタリの記念年となるはずです。私たちの原点は創立者堀野哲仙の理想と目標を正しく受け継ぐことです。

流行に流されず変化しないものが「真理」です。真理の探究は自己研鑽にありと教育目標にあるように、焦らず、弛まず、怠らず、自分のペースで書を通して真理の探究を続けていきましょう。

年に4回検定の成績を発表する書芸誌を発行しています。今年の5月の検定で通算283回の発行を数えるまでになりました。

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創刊号は昭和29年2月11日発行。創刊当時は学童130名程度の成績が載るだけの小さな小さな雑誌でした。ページ数が少ないため、その中の原稿に創立者の書に対する心構えや指導法、論文といったものを毎回載せていました。

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記事の中には堀野の「奥義書」と言っても過言ではない「書法概論」の元となったものが何回にも渡って掲載されています。


現代のようにまだ印刷技術が発達していなかったため(経費を抑えるためにも)創刊から5年近くは全て手書きで書かれたものでした。時代の流れとして早く正しく美しく書くことが要求されていました。

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書芸は発行されてから今年で59年目となり、来年で60周年記念を迎えます。長い歴史を積み重ねていくと、やはりこれからもまだまだ続けていかねばならないと気が引き締まりますね!

第100回の記念号の時、本当は記事を書くのが嫌で嫌でたまらなく、早くやめたいと思っていた。と創立者は語っており、ここまで続けてこられたのは「責任感」だけだったとのことで、一度やり始めたことは簡単に投げ出してはいけないということを身を以て示してくれた様に思いました。現代に生きる私たちも書道の雑誌として最も長い歴史があると言われるよう、これからも頑張っていきましょう。

希望がありましたので、先月開催されました第29回書法展の講師の方々の作品をご紹介します。現物を見るのが一番ですが、写真からでも迫力が伝わればと思います。


まず会場に入って目につくのが校長による大字作品です。毎年テーマを変えて字を書いています。

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会場入って左から順に作品が続いていきます。

校長作品、田村先生作品、佐藤先生作品

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藤家先生作品、田村先生作品

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佐藤先生作品、創立者作品

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創立者作品

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校友、根岸先生作品、黒米先生作品。顧問、荒木先生作品

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政本先生作品、藤本先生作品、大西先生作品

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鎧沢先生作品、椎野先生作品

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鍋島先生作品、丸山先生作品

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大宮先生作品、舩木先生作品

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鍛冶先生作品、宮脇先生作品

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服部先生作品

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晃仙先生作品、小林先生作品、鍛冶先生作品

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川口先生作品、舩木先生作品、大西先生作品

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藤本先生作品

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羽田先生作品、鎧沢先生作品

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椎野先生作品、小林先生作品、鍋島先生作品

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中村先生作品、大宮先生作品、晃仙先生作品

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丸山先生作品、服部先生作品

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羽田先生作品、政本先生作品

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川口先生作品、鎧沢先生作品

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以上講師の方々の作品をご紹介しました。

何事でもそうだと思いますが、目的や目標も無いのに何かを始めることほど無謀なことはありません。
漠然とでも良いので、何か進むべき方向を決めてから歩き始めないと、労力も時間も無駄にすることになってしまいます。人の人生は限られた時間しかありませんから、時間を大切に。



「企画の盲点」

 何事でもこれから着手せんとする場合手順を考えねばならない。途中を引き抜くと、その物も痛めるし、束のものは締りが無くなる。たててあるものは横倒しになり、不安で見苦しい。

仕事の内容だけを調べて企画を建てる方もあるが、永続性を考えると充分とは云えぬ。まず書道の事で考える事にいたしましょう。



1、趣味 2、精神修養 3、実用対象 4、教育対象 5、芸術対象



1、趣味の場合上手になるとか美しいとかが条件ではない筈、その人がその事に従っているだけで慰められる事である。筆の性質を調べたり味わったり変化を楽しんだり、政治、宗教、芸術家とか各々変った方の筆使いや特長を調べてみたり、性格や共通点を調べたり、時代時代の息吹を調べたり、金石文を調べたり、書体、書風を調べる。



2、精神修養とは筆を持って文字に写る自己の欠陥を矯正して行き、神人一如の境地を造ることを研究するので、世間から見た美醜は対象にならない。



3、実用の対象は範囲が広い。事務関係の文字から、日常の通信文、届もの、掲示用の物、看板、広告、印刷物用のもの、商品関係のもの等々である。



4、教育が対象であるから、対者より数等技能が優れて居なければならない事は当然の事であるが、対者を個人指導か、団体指導かで指導方法が異なりますが、どう指導することが一番良いか、こうなると単に文字が上手に書けるから塾を開くということは許されぬ。指導出来るかどうか「教育すること」である。教育となると、文字だけの世界だけを何程研究しても、これは指導の一部であって全体ではない。世界の動勢、学校の教育方針、現社会の在り方、将来の見通し、対者個性や環境に精通せねばならない。



5、芸術対象は、純粋なる書家であって、指導する事は、害こそあれ、益せぬもの、経済観念が供なっては純粋とは云えぬ。日展に入選するとか特選になったからといって芸術家として認める事は早計である。何故と云って、何%かは金の力で動いている。又経済力乏しく出品するに用具代や時間の無い方の中にも立派なものが多い。日展運営に不満組の者もかなり多く、脱退している者もある。尚近来の日展の傾向として、個性に富めるもの、個性の強いものが採用されるので、先生が落選、門人が入選すると云った状態なので、現在政治手腕というか勢力ある者が運営している芸術界は、今の時代に人気はあるが、人気があるから立派とは云えない。

 映画、歌謡曲の様なものでもニューフェイスが人気があって、芸術が磨かれて立派な内容が出来た頃、芸は師匠でも演出の時は脇役である。同様に人気と芸術とは必ずしも並行しない。従って芸術家が人気を対象にしたら芸は下である。



○何を対象に研究するか。

書き方。習字。書法。書道。

何れも筆を持って字を書くのですが「内容」は全然異なっている。この事は申上げた事がありますから省略します。只漠然と手本を見て稽古することは、習わぬよりは良い程度で単なる暇つぶしに終る。そこでハッキリ対象を決める事である。

 

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