別れの春品川区での新生活

2014年04月02日

桜の咲く季節

いよいよ4月。桜も満開。別れがあり、出会いがある季節です。
切なさと不安、回顧と期待に胸を膨らませて、新しい舞台に立つ方も大はずです。
大学もまた、卒業生を送り出し、また新入生を迎え入れます。

桜の咲く季節。ちょうど私が慶應の大学院に入学してから20年が経ちます。20年前に、池袋から三田へと通学の行き先を変えて、ほとんど知り合いのいない大学院に入学しました。そのときに、入学ガイダンスで大学院についての説明をして頂いたのが、今は法学部の同僚となっている社会学の関根政美先生でした。そして、その際に私をあたたかく迎え入れて頂き、指導教員となって頂いた田中俊郎先生はすでに定年で退職して、長い教員としての慶應での時間を終えられました。

大学院同期の多くも、日本各地の大学や研究機関で活躍しています。同じゼミの東野篤子さんは筑波大学。勝井真理子さんは駐日EU代表部。比較的専門の近い研究者では、土屋大洋君がSFC。大澤淳君が世界平和研究所(現在はNSC事務局)。鬼塚尚子さんが東京工業大学。中島信吾君は防衛研究所。などなど。みなさん、学界の一線で活躍しています。同じ年に、慶應の大学院に入学したみなさんです。

そして、私が慶應で教え始めてちょうど10年。10年前の4月から、法学部専任講師として、三田と日吉で教え始めました。そのときに、私の演習形式の授業を履修してくれた白鳥潤一郎君はこの春から北海道大学法学部で有期の専任講師です。日吉の演習をとっていた合六強君は、まもなく博士論文をまとめる時期です。10年間でみなさん、色々と環境も変わり、立場も変わります。その間卒業した学生のみなさんの活躍ぶりには、ほんとうに目を見張るほどです。

私はといえば、同じ大学で、同じような専門の研究をして、同じような内容の講義をして、同じようなリズムの生活をしています。前よりはちょっと忙しくなったかもしれません。どうじに、前よりも外交史の本を読む時間が減ってしまったかもしれません。それでも、外交史の研究を読むとわくわくしますし、自分で史料を読み論文を書くと充実感を得られます。

毎年、桜が咲く季節になると感傷的になるのは、これまでの数々の出会いと別れを思い起こすからかもしれません。この春も、多くのゼミ生が卒業して別れを味わうことになりました。どうじに、つい先日は新しく私のゼミに加わる学生達の歓迎会をおこない、素晴らしい出会いに喜びを感じました。

気がつくと、ちょうど私の今の年齢は、24年前に私が北岡伸一先生とはじめてお会いした際の、北岡先生の年齢です。大学一年生の私には、北岡先生ははるか遠くに感じて、仰ぎ見るような気持ちでした。私がその年齢に達したとは信じられません。

これまでの時間に、実に多くの素晴らしい出会いに恵まれてきました。

これをお読み頂いているみなさんにも、素晴らしい出会いが恵まれますよう願っております。

hosoyayuichi at 00:18│
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