2020年09月04日
センス･オブ･プロポーション
日本国内のメディアで安倍政権のレガシーを外交面を中心に評価したコメントをすると、多くの批判を頂くことになるのですが、海外のメディアは右から左まで、最近では好意的な評価が圧倒的に多いのが実情かと思います。もちろん、人間同様、政権も欠点がないということはありえませんので、色々と問題があったと思いますし、私もメディアで安倍政権を批判することもあります。
ただし、研究者には、sense of proportionと、fairness、またopen mindednessもまた必要で、自分とは異なる視点を知ることも重要だと思っています。安倍政権を好意的に評価する場合は、なぜ国内で批判の声が強いのか、また反対に安倍政権を批判的に評価する場合はなぜ好意的な評価が国内外で多く見られるのか。
政治に関する意見が、ますます感情的となり、またますます二極化が進むことは、世界の多くの諸国で見られる現象です。たとえば、2016年6月には、イギリス労働党の若き優秀な将来を嘱望されたジョー･コックス労働党議員が、イギリスがEUに残留する必要を唱えて、離脱派の狂信的な男性に射殺されました。日本はまだ、そこまで、政治への憎悪が進んでいないかもしれません。
今週のエコノミスト誌は、安倍政権の成果を肯定的に評価をする特集です。アメリカのNYTや日本のJapan Timesなど従来は安倍政権に批判的なリベラルなメディアも、最近は肯定的な評価の記事が増えた気がします。他方で、エコノミスト誌は、比較的肯定的な記事が多かった気がします。
いずれにせよ、海外のメディアは、2015年5月の安倍総理のアメリカ上下両院での歴史認識に関する演説以降、安倍政権に肯定的な見解が増えた気がします。そのような転換は、日本では見られなかったため、よりイデオロギー的な理由、および感情的な理由からの安倍政権批判が続いているような気がします。
2014年12月の衆議院選挙の前に、NHKのニュースで、安倍政権の外交をかなり好意的に評価をしたときには、相当程度厳しい批判を多く頂きましたが、その後の6年間で日本国内の評価も変わってきた気がします。
いずれにせよ、世界的な潮流として、中道の政治的立場が埋没し、感情的およびイデオロギー的な見解が増えてきたことは、随分と前からの潮流です。そのようななかで、政治学者が自らの立場を明示することは、あまり安全なことではないのかもしれませんが、私の場合はどのような批判を頂くにせよ、自らの研究を基礎として、sense of proportionと、fairness、open mindednessを持てるよう努力したいと思っています。
ただし、研究者には、sense of proportionと、fairness、またopen mindednessもまた必要で、自分とは異なる視点を知ることも重要だと思っています。安倍政権を好意的に評価する場合は、なぜ国内で批判の声が強いのか、また反対に安倍政権を批判的に評価する場合はなぜ好意的な評価が国内外で多く見られるのか。
政治に関する意見が、ますます感情的となり、またますます二極化が進むことは、世界の多くの諸国で見られる現象です。たとえば、2016年6月には、イギリス労働党の若き優秀な将来を嘱望されたジョー･コックス労働党議員が、イギリスがEUに残留する必要を唱えて、離脱派の狂信的な男性に射殺されました。日本はまだ、そこまで、政治への憎悪が進んでいないかもしれません。
今週のエコノミスト誌は、安倍政権の成果を肯定的に評価をする特集です。アメリカのNYTや日本のJapan Timesなど従来は安倍政権に批判的なリベラルなメディアも、最近は肯定的な評価の記事が増えた気がします。他方で、エコノミスト誌は、比較的肯定的な記事が多かった気がします。
いずれにせよ、海外のメディアは、2015年5月の安倍総理のアメリカ上下両院での歴史認識に関する演説以降、安倍政権に肯定的な見解が増えた気がします。そのような転換は、日本では見られなかったため、よりイデオロギー的な理由、および感情的な理由からの安倍政権批判が続いているような気がします。
2014年12月の衆議院選挙の前に、NHKのニュースで、安倍政権の外交をかなり好意的に評価をしたときには、相当程度厳しい批判を多く頂きましたが、その後の6年間で日本国内の評価も変わってきた気がします。
いずれにせよ、世界的な潮流として、中道の政治的立場が埋没し、感情的およびイデオロギー的な見解が増えてきたことは、随分と前からの潮流です。そのようななかで、政治学者が自らの立場を明示することは、あまり安全なことではないのかもしれませんが、私の場合はどのような批判を頂くにせよ、自らの研究を基礎として、sense of proportionと、fairness、open mindednessを持てるよう努力したいと思っています。
hosoyayuichi at 09:48
