2009年01月25日

新刊本

62bede6f.jpg1月20日に、新刊本が印刷所から上がってきました。その後海を渡って私のもとに届けられて、先ほど玄関を入ってきて私の手元に届きました。前にこのブログでもご紹介した、『イギリスとヨーロッパ −孤立と統合の二百年』(勁草書房)です。ぜひ、勁草書房ホームページのこちらもご覧ください。

本書は、「あとがき」でも書きましたが、四年前の札幌での日本国際政治学会の際に、分科会のあとに若手イギリス外交史研究者が集まってお昼を食べていたときに、何となく話の弾みで、「何かみんなで書いたら面白いかもしれませんね」と私が行ってしまったことにその起源があります。その後自分の仕事に追われ、編者としての能力と余裕がないことが発覚したあとは、編者としての仕事どころか自分の原稿さえもなかなか仕上がらないというお恥ずかしい結果となりましたが、共同執筆者の方々のあたたかいご協力、励ましと、勁草の編集者の上原正信さんのお支えで、刊行までたどり着きました。実質的には、益田実先生に見事なリーダーシップを発揮していただきましたので、「発案」以外はほとんど何もしていないので、編者に名前を載せていただくのもお恥ずかしい限りです。よいスポーツチームの監督が、あまりやることがないように、よい執筆者に恵まれた編者も、あまりやることがありませんでした。幸運です。

それにしても、なぜかイギリス外交史の研究者の方は、圧倒的に温厚で寛容で、さらにまじめで、人柄がよい方ばかりです。他の専門の方がそうではない、というのではなくて、学者というやや奇妙で不気味な業界の中で、その中でも皆自信と自負にあふれている中で、これだけ人柄がよい方が集まるというのもめずらしいです。ということもあり、準備をするための集まる合宿などの会合も、皆時間を守り、原稿提出もみな期限を守り、しかも皆しっかりと完成度の高い原稿をお出しいただきました。イギリス自体が、華やかさや派手さ、自己主張が控えめの、比較的地味でまじめな国民性を特長としていますので(ブレアなどそうでない人もいっぱいいますが)、それが伝染してしまうのかもしれません。ともあれ、いつも気持ちよく、楽しく仕事をご一緒させていただきました。

共著というのは、なかなか全体のレベルを高くして、全体を調整して、よい本をつくるのが決して簡単ではないのですが、今回は自分でいうのもなんですが、本当に高い水準の一冊になりました。これはひとえに、執筆なさった方々が皆若手で、優秀で、まじめで、力があふれているからだと思います。

ちなみに共著者は、君塚直隆さん、益田実さん、小川浩之さん、芝崎祐典さん、橋口豊さん、齋藤義臣さん、遠藤乾さん、力久昌幸さん、鈴木一人さん、というそうそうたる強力メンバーです。これだけのイギリス外交史、EU研究の若手の力のある方が集まるのもめずらしいかもしれません。できあがった本を読むと、当初の私の予想をはるかに上回るできになったと、喜んでおります。

しかも、この手のハードカバーとしてはかなり安い2800円!この価値は必ずあると確信しております。

まだ書店には並んでいないと思いますが、来週あたりから徐々に大きな書店などを中心に書架に並び始めることと思います。まずは手にとっていただければ、とてもうれしく思います。

素晴らしいお仕事をしてくださった執筆者の方々に心から感謝すると共に、一人でも多くの方に手にとっていただけることを願っております。


なお、今月の1月31日の午後1時から、北海道大学にて本書刊行を記念したシンポジウムを行います。ご案内はこちらにあります。プリンストンにおりまして、私自身が参加できないのは、残念の極みではありますが、一人でも多くの方にご参加いただけることを願っております。


hosoyayuichi at 04:23│