May 22, 2005

フィラデルフィア管弦楽団演奏会

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 2005/05/22撮影
 サントリーホール前カラヤン広場
 ARK HILLS ROSE Festival 2005
 本番は5/27、5/28です。

(指揮)クリストフ・エッシェンバッハ
(ピアノ)ラン・ラン
(オーケストラ)フィラデルフィア管弦楽団
(会場)サントリーホール

(曲目)
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op. 54
 マーラー:交響曲第5番 嬰ヘ短調

 つい最近、「ピアノマン」と呼ばれる記憶喪失の金髪の男性が、英国南東部海岸のシアネスでずぶぬれになっているところを発見された、というニュースが巷を賑わしましたね。「本名はユリウス・フォン・アーレンスマイヤに違いない」と力説してみましたが、だんなには取り合ってもらえませんでした。
 
 さて、今日の演奏会のピアニスト、パンダみたいな名前のラン・ランさんは中国人。漢字では「朗朗」さんと書く、弱冠22歳の若手ホープです。この方は名前のとおり、ピアノマンとは違って憂いもなさそうで、華麗なテクニックでベートーヴェンを披露してくれました。どちらかというと、ちょっと繊細な感のある第4番よりは、いっそ第5番「皇帝」を、イザーク並みにバリバリ弾いているところを聴きたかったかも。第4番といえば、一昨年だったかその前だったかに聴いた、ウィーン・フィル&ブレンデルさんの名演が私にとってのBest。その演奏に勝る演奏に出合うのは難しいか、と思います。でも、ラン・ランさん、優れたピアニストでもあった指揮者のエッシェンバッハさんを尊敬しているのが様子からもよくわかり、謙虚な姿勢に好感が持てました。先行き楽しみなピアニストです。

 そして、マーラーの5番。なかなかの熱演。第4楽章「アダージェット」の最後は、ものすごく長く延びた。それから、ラッパの1番の方、とてもお上手でした。アメリカのオケは金管が響くこと、響くこと。でも、時々スター・ウォーズサウンドが聴こえてくるような気がしましたよ。特に、トロンボーンやベースがブォブォと低音を奏でてくれると、今にもダースベイダーが現れそうな気持ちになりました。スター・ウォーズ完結編「エピソード3 シスの復讐」は、ついこの前の19日に全米公開されて、『初日興行収入が史上最高となる5001万ドル(約52億5105万円)を記録』とニュースに出ていました。日本公開も楽しみです。
 
 って話がそれました。フィラデルフィア管弦楽団で、その他気づいたこと。女性が弦を中心にそれなりにいらっしゃるのですが、黒いロングスカートでなくてパンツスタイルの人がほとんでした。その中で、ハープの女性の黒スカートのスリットは派手だったなあ。白い腿のあたりまで覗かせて、何かのミュージカルのようです。これまた、さすが米国のオケでした。

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May 16, 2005

ヨーヨー・マ バッハ無伴奏演奏会1

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 2005/05/14撮影
 東京ディズニー・シー
 

(チェロ)ヨーヨー・マ
(会場)サントリーホール



(曲目)バッハ:無伴奏組曲第1番
        無伴奏組曲第5番
        無伴奏組曲第3番


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April 29, 2005

ラ・トゥール展

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 「ジョルジュ・ド・ラ・トゥール − 光と闇の世界」展を見てきました。こちらの絵は「聖アンデレ」です。ラ・トゥールは、現存する絵が非常に稀な作家で、それはフェルメールにも喩えられます。理由は、彼の活躍した当時が三十年戦争の真っ只中だったからだそうですが、そのため、彼が一人一人描いた「十二使徒」シリーズの絵も、残っていたり、無くなってしまっていたり、あるいは模写だけが残っていてその面影を伝えていたり、といった具合。その中で、この「聖アンデレ」は幸いなことに彼自らの筆による作品が残っています。十二使徒たちの中で一番端正でノーブルに描かれているところも、私としちゃ妙に嬉しくなってしまうんですが、世の中一般の人には何がなんだかわかりませんよね、はい。
 彼の作品で象徴的な、闇の中に光(多くは蝋燭の光なんですが)が浮かび上がる構図を見ると、当時の闇の深さが偲ばれます。そして、実にしっかりとした骨太の丁寧な作品だと思います。ルイ13世は彼のことを気に入って、当時はロレーヌ公国というフランス本体とは独立した国の画家である彼をパリに呼び寄せ、彼の作品を飾る際に他の画家の作品を外させたほどほれ込んでいたようですが、ルイ14世の時代以降忘れ去られていったのでしょうか。オスカルさまの時代にはあまり思い出されることもなかったらしいです(というのは想像)。

 この展覧会は、国立西洋美術館がラ・トゥールの作品(「聖トマス」)を入手することができたのを記念して開かれることになりました。世界各国の美術館や個人収蔵家の方々の協力を得て、40点程しか知られていない彼の作品中、そのほぼ半数と、若干の失われた原作の模作・関連作を含め、計30数点を集めることができたという、貴重な展覧会だそうです。フランスではいまや大人気のラ・トゥールですが、国立西洋美術館の人手は今ひとつ伸び悩んでいたかも。GW中だというのに、並びもしないで美術館に入って落ち着いて見ることができました。

 会期は 2005年3月8日(火)〜5月29日(日)となっています。

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April 05, 2005

ジンガロ「ルンタ(風の馬)」

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 (4/5 待合室の壁にかかっていたオブジェ。ユベール・ド・ワトリガンという人のデザインによるスカーフだそうで、今回の公演記念としてエルメスがショップで販売中)


 木場公園特設会場 19:30〜


 評判のジンガロ「ルンタ(風の馬)」を見てきました。チケット代がよいお値段なので行こうかどうしようかと迷っていたのですが、「朝日新聞」の評を聞いた連れ合いがその気になり、行くことになりました。その朝日新聞の評によると、今回の出し物はチベット仏教を背景にしたもので、荘厳で宗教的な他では味わえない世界が表現されれている、云々とのこと(すみません、イイカゲンかも)。

 円形の特設会場内に入ると、そこは確かに外とは隔絶された別世界でした。暗い照明の中で、お香の匂いがたちこめている。背景に流れる音楽は演目のつど変化はありますが、基本はチベット僧による読経。小さい頃、自分がどこまで低い声が出るか、試したことはありませんか? 男性が自分の極限まで低い声を出したような響きが、今回の出し物の通奏低音となっていた気がします。

 そして、馬。フランスから遠路はるばるアジア(今回がアジア初の公演だそうです)の東の果てまでやってきてくれた馬たちが、時にチベットの草原で遊び、休み、時に死の世界で疾走します。それから、乗り手。鍛えられた肉体を持った10人前後の若者たちは美しかった。馬と人とが肉体的にとても近い感じ。その人と馬の関係は、絶妙で対等。指示するもの、指示されるもの、といった一方通行の関係ではなく、相互の信頼関係で成り立っています。
 円形の劇場の周囲を疾走するアクロバティックなパフォーマンスにはワクワクしましたが、一番やられたのは、ジンガロを主宰するバルタバスが演じた地味なものでした。舞台中央で、バルバタスの微妙な動きを察知した馬が、斜めに後ろに自由自在にあり得ないステップを踏み、踊ります。それから、最も楽しかったのはアヒルの出てきたものでした。そうそう、長髪の女性が乗り手となって疾走するシーンもあったのですが、言われるまでもなく、妄想の世界にどーっぷり浸りましたよ(^^)

 休憩なし、1時間45分(開演15分前から席に付く事を要求されるので、実質2時間程度)のパフォーマンス。私の精神性が付いていけずに厳かという気持ちにまでは至りませんでしたが、とても楽しみました。とことんまで突き詰めた創造的な試みや、人馬一体となって高められた技と心は、滅多に体験できるものではありません。確かに今まで経験したことのない世界でした。

 そうですね。もし今度ジンガロ体験をするとしたら、贅沢ですがチベットではなくて彼らの故郷であるフランス体験をしたいです。ヴェルサイユに伝統馬術を復活させようと2003年2月25日に開かれた「馬術スペクタル・アカデミー」。バルタバスさんはそこの総監督でもあるそうです。ヴェルサイユ宮殿の大厩舎(ほら、もうツボでしょう)では、毎朝公開レッスンが行われており、また週末には日頃の成果が観衆の前で披露されているそうですが、ご覧になられた方もいらっしゃると思います。そちらの系統のパフォーマンスが見られたら。嬉。

 見に行った日は平日であったためか、さすがにSS席は空席が目立ちましたが、S席以降はほぼ埋まっていました。私は北ゲートのDブロックという場所だったのですが、そのあたりが円形劇場とはいえ正面だったようです。もしこれからチケットを入手しようという方がいらしたら、Dブロックあたりがお奨めです。

2005/04/13 追加情報
 大事なことを書くのを忘れました。
「ジンガロ」が始まる前に食事を、ということで、偶然見つけた木場公園近くの「砂むら」という、もんじゃ・お好み焼き屋さんへ寄りました。で、これが大ヒット。今までのもんじゃ、お好み焼きのイメージが覆りました。「チーズおやき」「特製スタミナもんじゃ 」「特製お好み焼」をいただきましたが、それぞれがオリジナルの美味しさ。焼くのにコツがあり、初めての来店者には、お店の方が親切に教えてくれます。食べている間は、軽くて美味しくていくらでも食べられる気持ちになるけれど、ほっと一息つくと苦しいくらいにお腹がいっぱいになっているのに気づきます。また、是非行って、今回食べられなかったメニューを試したい!

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April 03, 2005

Broadway Gala Concert 2005

於:青山劇場 13:00〜
出演:大浦みずき、香寿たつき、岡幸二郎、和音美桜、川崎麻世、今陽子、シルビア・グラフ、パク・トンハ、星奈優里、村井国夫

 日本のミュージカルスターさんたちが、Broadwayミュージカル曲をそれぞれに披露。久しぶりに大浦みずきさんの姿を見ることができるということで出かけました。
 なーちゃんは、玄人受けする実力派スターになっていました。姿勢や身のこなしが美しくて、真っ赤なドレスが似合うこと、似合うこと。宝塚時代と違って、女性としての発声を身に付け、存在感ある役者として活躍されているのが伺えました。評判の「フォーリー・ベルジュール」(ナイン)、あれだけ歌いこなせる方は多くないと思います。
 香寿たつきさんは、オフの姿は元々可愛らしい雰囲気を身にまとっていましたが、今はその素のままの自分を自然に出していらっしゃるようにお見受けしました。
 それから、宝塚の現役生徒さんである和音美桜さん。若々しくて歌が上手で、将来有望な娘役さんですね。彼女の「トゥナイト」(ウェスト・サイド・ストーリー)」「スペインの雨」(マイ・フェア・レディ)、どちらもとても好感の持てる美しい歌声でした。
 話題のシルビア・グラフさん、努力家なのですね。何回も落ちながら再チャレンジを続けた、念願の「レ・ミゼラブル」のオーディションが通り、今度出演なさるそうです。でも、ごめん。彼女の「ニューヨーク・ニューヨーク」より、樹里さんが外部出演「SHOCK」で歌った「ニューヨーク・ニューヨーク」の方が勝ち、と心の中で思いました(だって。樹里さんのベストと言ってよい歌だったから……贔屓の引き倒し、ファンの性、ご容赦)。
 願わくば、もっとダンスをやってくれると嬉しかったけれど、色々な人の色々な歌が聴けて、楽しかったです。

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December 05, 2004

エリザベス・レックス

ELIZABETH REX(エリザベス・レックス)

(原作)Timothy Findley
(翻訳・演出)青井陽治 
(出演)
 麻美れい、奥田瑛二、小林十市 
(場所)ル・テアトル銀座
(日時)2004.12.05(日)14:00

 ターコさんの凄さを味わう。声音の使い分けの上手さ。極上の舞台女優になられたものだ。お芝居はちょっと難しい。当時の歴史背景を知っていると面白いのかも。映画「エリザベス」を思い出した。ケイト・ブランシェット好き。



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November 30, 2004

そのヒグラシ日記

blogの面白さに味をしめて、そのヒグラシ日記も引越しです。
拙Hotel内の治外法権。門番の門番による門番のための備忘録。
勝手気ままな駄文を綴っていく予定です。
いけいけどんどんで、個人的趣向に走ってしまうと思います。
運悪く趣向が一致しなかった方、スルーしてやって下さい。
それでは、宜しくお願い致します。 2004年初冬 門番敬白

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November 28, 2004

マティス展

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国立西洋美術館 マティス展会場入口(2004/11/28)






 マティス展、楽しみにしていました。マティスの絵からは、描くことの喜びが伝わってくる気がします。それまではマティスに興味のなかった私がマティス好きになったのは、たいぶ前に開かれた「バーンズコレクション展」。油絵の大作が続く部屋を歩いているうち、いつの間にか彼の世界に引き込まれていました。いっしょに行った友人も全く同じ感想を持ったようで、二人で盛り上がったのを思い出します。創作活動や人生に於いて困難な出来事にいくらでも遭遇しているはずなのに、なぜか彼の絵を見ると明るい気持ちになれます。マティスは自分の作品を「安楽椅子に座ったような絵を描きたい」と言っていたという話を聞きました。それは実現されている、とヒシと感じます。
 さて、今回の展覧会では彼の晩年の切り絵群「ジャズ」が一堂に公開されていて目をひきました。大病を経験し、油絵を描く体力の残っていない彼が編み出した手法である「切り絵」。色は鮮やかでバランスのとれた配色、見ていてとても元気になりました。
 解説の中で、こんな言葉がありました。「彼は対象を映し出そうとしたのではない。対象と自分との間に生まれる感情の揺らぎを描こうとした」「対象に近づく方法は一つではない、様々なアプローチで対象に近づこうとした」。すると頭はあっちの世界へ飛んでいきます。「対象」という言葉を「ベルばら」という言葉に置き換えたりして(びょーき悪化中)。

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November 27, 2004

オスカルと過ごすクリスマス

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 この写真は何?という感じですよね。

 これは、聖蹟桜ヶ丘駅を降りてすぐ、京王ショッピングセンターの入口にある柱の一部です。この部分の上にサンタクロースの帽子をかぶった「薔薇と剣」のオスカルさまのイラストが飾られています。



 salon掲示板にも書きましたが、かなりの原画が見られるということで、「オスカルと過ごすクリスマス」に行ってきました。
 この柱といい、天井から下がっている旗というか暖簾のようなもの(あれは何という名前なんだ?)といい、エレベータの扉の飾りや壁に貼られたポスターや、思っていた以上に館内全体が、このイベント用にディスプレイされていました。思い出すのは、大昔東急で開催された同様のイベント。まさか連載から30年以上もたった今になって、またこのような催し物が開催されるとは思いませんでした。「ベルばら」が、これからもずっと皆に読み継がれていって欲しいです。

 そして原画展。お馴染みのカラー原画の他に、赤黒原画(これが意外と赤が赤い。判り辛い表現ですね、深紅に近いというのでしょうか。週マで見た時はオレンジ色のように思っていました)、モノクロ原画。モノクロ原画ではアンドレが黒い騎士に扮して包帯をハラリと落すところ、アンドレがオスカルさまを襲っちゃう直前に回想された二人の初めて出会ったシーン(「ぼくが欲しいのは遊び相手じゃなくて……」のくだり)、それからオスカルさまがオダリスク風のドレスを着ている場面、そして「ふりそそぐ金色の光の中」と詩人アンドレが謳う場面、等々、相当美味しいシーンもあり、美味しさ度としては80点近いと思います。これらの原画が金色の額縁の中に収まって、壁にずらりと飾られている会場には、通りすがりの方もいらっしゃいましたが、熱心なたぶんお仲間と思われるファンの方もいました。もしや、それは貴女では?

 5000円以上の買い物をすると非売品のポストカードセットが各店先着50名様にプレゼントとという催しもあり、わはは、私もファン○ルで思わず買い物。ゲットしちまいました(^^ゞ このポストカードセットとは、店内のそここにディスプレイされていた正方形の箱の面に描かれているオスカル、アンドレ、マリー・アントワネット、フェルゼンがそれぞれ描かれた5枚セットでした。残念ながら箱の方はゲットできなかった。かなり粘ったんですけれどね(なんで、こういう時には厚顔無恥状態になれるのだろう、と我ながら。普段は、例えば「値切る」なんてことができない性格なんですが)。お店の方曰く「このオブジェ(箱)は、会期終了後京王ショッピングセンターに返却しなくてはならないので、すみませんが……」とのことでした。

 会期終了までの間、もう一度くらい行ってしまうかもしれません。なかなか見応えのある原画展でした。

November 20, 2004

マリー・アントワネット

(作)斎藤雅文 
(演出)マキノノゾミ
(配役)
 マリー・アントワネット:大地真央
 ルイ16世:羽場裕一
 フェルゼン:大浦龍宇一
(場所)新橋演舞場
 
 大地真央さん演じる「マリー・アントワネット」を観劇。
 このお芝居を見る前に、ちょうど藤本ひとみさんの「マリー・アントワネットの生涯」(中公文庫)を読んでいました。この作品はマリー・アントワネットものの著作の中では、彼女に対する評価が手厳しいもの。読んだばかりのこの本に気分が引きずられていたためか、お芝居の内容がかなり綺麗過ぎ、マリー・アントワネットに甘すぎ、という印象を持ちました。でも全体としてはまとまりの良い、わかり易い脚本だったと思います。
 しかし、あらためて大地真央さんの華やかさに打たれました。頭が小さくてスタイルがよいから、どんな衣裳も美しく着こなして、彼女が舞台に現れるとぱっと花が咲くようです。首飾り事件の時に登場するニコルも彼女が演じたのですが、ニコルの関西弁が面白かった。最後、牢獄から処刑場へ連れ出されるシーンで見せた横向きの立ち姿が、凛々しく悲しく美しかった。さすがだと思います。
 割を食ったのは他の役者さん。マリー・アントワネットとその他、という印象なのは、大地真央さん主演の作品ではあたりまえ?
 フェルゼンは、若く誠実な軍人といった印象。黒髪の鬘だったのでイメージが違いました。そうですね、原作でいうと、フェルゼンがマリー・アントワネットを救いに忍び込む時に見せた黒髪の鬘のような感じです。北欧出身者なのに黒髪の鬘は、ちょっと違和感。
 羽場さんのルイ16世は、優柔不断で、マリー・アントワネットを愛していて、家族思いで、という性格がよく描かれていました。最後、家族との別れの場面では涙を誘いました。羽場さんは、胴布団を沢山巻いて、顔には肉がついていないのに、胴体は太っている、という感じでした。
 大きな劇場で看板スターが主役を演じる作品として、またマリー・アントワネット初心者に対しても、それなりに見どころを上手くまとめて、楽しめる作品になっていたと思います。

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November 17, 2004

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会2

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(2004/11/17撮影 サントリーホール前カラヤン広場 昨日はまだ光が入っていなかった)


(指揮)ワレリー・ゲルギエフ
(オーケストラ)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(会場)サントリーホール



(曲目)
 ワーグナー:オペラ『タンホイザー』序曲
 プフィッツナー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 op. 34
 チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op. 74「悲愴」
【アンコール】
 パガニーニ:カプリッチョ第1番
 バッハ:パルティータニ短調よりサラバンド

 贅沢の極み、WPOと過ごす二日目の夜です。

 前半の、抑制の利いた「タンホイザー序曲」、ライナー・キュッヘルさんの熱演、プフィッツナーの「ヴァイオリン協奏曲」も、共にWPOの、他のオケとは変えられない響きを堪能させてくれましたが、今日の演奏会の白眉は「悲愴」だったと思います。好むと好まざるとに係わらず、後々まで語らずにはいられないような演奏。今日この演奏を聴いてしまった人は、ずっとこの日のことを忘れられないだろう、といったような(と、ゲルギエフさん贔屓の私のコメントは始まる)。

 あ、でも「悲愴」を語り始める前に、これだけは書いておこう。ライナー・キュッヘルさんがヴァイオリン協奏曲の後に、アンコールを2曲も演奏してくれました。で、2曲目のバッハには思わず笑ってしまいました。ウィーン風無伴奏バッハとでもいうのでしょうか。踊りたくなるような。ウィーン・フィルのコンサートマスターらしい、とても貴重な無伴奏を聴いた気がします。

 さて。
 「悲愴」の演奏。いったいあれは何だったのだろう。これだけ悲哀に満ちた演奏を、いまだかつて聴いたことがありません。つい数日前に聴いたロイヤル・コンセルトヘボウのとは全然違う。ヤンソンスとロイヤル・コンセルトヘボウがチャイコフスキーの作曲した音楽を表現しようとしていたのに対し、ゲルギエフが表そうとしていたのは、音楽を超えたところにあるもののようでした。この圧倒的なものの前では、技や術は虚しく、時にロイヤル・コンセルトヘボウの1.5倍くらいの速度で走っているように感じる、破綻寸前の凄まじいテンポや、昨日と同様、1楽章の後ろに僅かあった休止以外全ての楽章をアタッカで繋げていくことで表現される緊張感に、人間の愚かさや悲しさ、それでも生きていかなくてはならない人間の業が表現されているような(ううう、大げさか)。ロシア民謡を取り入れた牧歌的な2楽章、勇壮な行進曲風の3楽章すら、手放しの明るい気持ちで聴くことはできない。4楽章のロシアの大地に響く鎮魂曲のような倍音の響き。もし、チャイコフスキーが生きていて自分の最後のシンフォニーがこのように演奏されているのを聴いたら、いったいどのように感じるのか、作曲者はどこか空から今日の演奏を聴いてはいないだろうか、という気持ちにさせられました。
 WPOの響きは、誰かが突出するということもなく、こんなに振り回される指揮の中ででも能動的アンサンブルが健在。このオケのメンバの能動的一体感はどこから来るのか。ゲルギエフさんを使って、自分たちもまた自分たちの可能性を広げている。伝統と革新。さすがだ〜(大絶賛)。

 全てが終わって、ゲルギエフの手が降ろされました。それからどのくらいの沈黙が続いたか。会場に響く余韻が全て消えても、彼はしばらく微動だにしませんでした。
やがて、永遠にこの沈黙が続くのではないかと感じ始めた矢先、夢の中から戻ってきたようにゲルギエフが微妙に身じろぎして、そこで、会場に初めて拍手が広がりました。精根使い果たしたような彼の姿に、今宵はアンコールはない、と確信。ゲルギエフさんの顔が見える場所で聴いていた方によると、彼は指揮をしながら泣いていたそうです。

 このような演奏会に行くことができて幸運でした。一生忘れられない演奏会になりました。

 後から見聞した様々な話を総合すると、ゲルギエフさんが、9月上旬に起こった自身の出身地オセチアの小学校襲撃事件の話を聞いたのが、ちょうどウィーンで「悲愴」を演奏する直前だったとか。彼がその事件で非常な衝撃を受けた為、一時はそのせいで演奏会がキャンセルされるのではないか、と危ぶまれたそうです。しかし、演奏会は予定通り開かれました。それは、ゲルギエフさんの全身全霊を込めた魂の叫びのような演奏となり、周囲にショックを与えたそうです。
 その様子は、ちょうど日本を含む今回の演奏旅行に先立ち発売しようとしていたCDのライブ録音を兼ねていて、そのCDが今発売されています。1998年に録音された話題のチャイ5や、最近録音されたチャイ4と合わせた「後期チャイコフスキー交響曲全集」は、チャイコ初心者にも上級者にもお奨めだと思います。

 19日には、サントリーホールで同じく「悲愴」の追悼演奏会が開かれ、その模様をテレビでニュースとして取り上げているの見ました。ゲルギエフさんがインタビューに答えて、「小学生たちを助けることができなかった」と発言をしていたのが印象的でした。と同時に、それでも「音楽は人間を結びつけることができるはずだ」とも彼は言っていました。真っ暗闇の中の希望。音楽が持つ力への信頼。
 人間は戦争という愚かしいことを繰り返しながら、同時に音楽という素晴らしいものを生み出すことができる。そこで、最初の疑問に戻ります。これっていったい何なのだろう。ゲルギエフさんの演奏が表現したものも、人間の持つこの哀しさなのかもしれません。

 この追悼演奏会の収益の半分は新潟の被災者に送られるそうです。ベルリン・フィルでも来日したラトル氏が新潟の様子をテレビで見て、リハーサルを公開にして支援を申し出てくれたそうです。そのあたり、彼らの動きの早さや決断に頭が下がります。日本人として感謝でいっぱい。



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ベルサイユのばら30

 ベルサイユのばらが宝塚で上演されて30周年にあたる今年は、同時に宝塚90周年記念の年でもあり、そのトリを飾るイベントが、この「ベルサイユのばら30」。開催されるのはこの日一日のみ。昼と夜の二回きりの公演ということで、希少性は抜群。私は昼の部に行ってきました。上演時間は15時〜17時。間に20分の休憩が入る二部構成です。思っていたより短かったなんて考えてしまうのは、贅沢な望みなのでしょうか。出演は、卒業生は、榛名由梨さん、鳳蘭さん、汀夏子さん、安奈淳さん、瀬戸内美八さん、順みつきさんの6人。現役生は、花組トップ春野寿美礼さん以下の選抜メンバです。

 全体の構成は、卒業生たちによる主題歌メドレーとトーク、それから、現役生たちによる代表的なお芝居のシーンと歌で、交互に綴られていくというもの。

 お芝居のシーンは、まず第一部に、水夏希オスカルと霧矢アンドレの「今宵一夜」の場面がありました。「ベルサイユのばら2001」で評判の良かった水オスカルが見られて幸せだった方は多いと思います。それから、第一部では、春野寿美礼フェルゼンとふづき美世マリー・アントワネットの「運河(ゴンドラ)」のシーン。春野さんはフェルゼンが似合いますね。ノーブルなフェルゼンでした。
 第二部では、まず現役生扮する五人のオスカルの登場から始まりました。前半アンドレを演じていた霧矢さんは、ここではオスカルに扮し、その後、衛兵隊たちに子守歌を歌っちゃうシーンでもオスカルを演じます。でも、せっかく集団シーンなら、バスティーユをやって欲しかったな。バスティーユのシーンは初演から欠かせない名場面と思っていますので、外して欲しくなかったです。お芝居のシーン最後は、再び春野フェルゼンとふづきマリー・アントワネットの牢獄のシーンでした。皆さん、たった一日のために、お稽古をして、本公演との切り替えが大変だったと思います。

 そういった現役生のお芝居や歌の間に、卒業生たちの歌がありました。彼女たちが歌う数々の主題歌は、おなじみのものから懐かしいものまで。私も今すぐマイク借りて歌いたい、と思いました。一番多くの人が聴きたいと思っていたのは、安奈淳さんの「愛の巡礼」ではないでしょうか。彼女は大病をしてから、人間的にとても深くなられたのだろうという気がします。オスカルを演じた頃の自分を「生意気でバカな若造だった」というようなことを言っていました。以前から歌の上手な方でしたが、技巧だけでない深みの増した歌声を聞かせていただいたと思います。
 笑えたのは、卒業生たちのトーク。ツレちゃんが司会者となり、当時の思い出話を6人で語り合うシーンが楽しかった〜。ツレちゃんが、ショーちゃんの「星が綺麗だ」アンドレがめちゃくちゃカッコよかったので、このシーンのブロマイドにサインしてもらった、と言っていました。また、ショーちゃんのアンドレ、安奈さんのオスカルも、一歩間違えれば配役が逆だった、二人並んでみて身体のバランスから、安奈さんのアンドレ、ショーちゃんのオスカルはないだろう、ということになり、二人の役を反対にして、あの黄金のコンビができあがった話など興味津々でした。また、舞台裏でずっこけたり、階段から落ちたりの暴露話にも花が咲きました。いつまでもこのトークが続いて欲しい、という面白さでしたよ(満足)。
 卒業生の皆さんは、昔と変わらない部分ととっても大人になって深みの増した部分とを両方を見せてくださって、とても嬉しかったです。ツレちゃんなんて、本当に相変わらずカッコいい。明日フェルゼンを演じてくださっても全然違和感がないと思います。

 30年前にタイムスリップしたような2時間でした。現役生のファンだという方々よりも、ベルばらを初演から見ている私のような人間にとって、より面白い催しだったのではないかと思います。欲を言えば、薔薇のタンゴやボレロなど、ベルばらにとって欠かせないショーの部分が見られなかったのが残念でした。今後、宝塚は「ベルサイユのばら」をどのように使っていくのでしょうか。様々な議論のある中、宝塚100周年が楽しみです。


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November 16, 2004

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会

 この日、日本(特に東京近辺の)のクラヲタ達は、身を引き裂かれるような思いを味わったことだろうと思います。少なくとも私はそうでした。だって、東京文化会館では今世界で一番ウマい指揮者ラトル率いるBPO(ベルリン・フィル)がマラ5を用意し、サントリーホールではWPO(ウィーン・フィル)が今世界で一番アツい指揮者ゲルギエフで伝説のチャイ5を演奏するという。この身が二つあれば、と究極の(幸福な)選択に悶えながら、いくつかの偶然が重なって、結局私はWPOと共にサントリーホールの夜を過ごすことになりました。

(指揮)ワレリー・ゲルギエフ
(オーケストラ)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(会場)サントリーホール
(曲目)
 J. シュトラウスII:ワルツ「戴冠式の歌」 op. 184
           ニコ・ポルカ op. 228
           皇帝円舞曲 op. 437
           ペルシア行進曲 op. 289
           ワルツ「ウィーン気質」 op. 354
 チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 op. 64
 【アンコール】
 J. シュトラウスII:アンネン・ポルカ
 ヨーゼフ・シュトラウス:「憂いもなく」

 毎年年始に開かれるウィーン・フィルの「ニューイヤーコンサート」をご存知の方も多いはず。私も毎年テレビを観るのを楽しみにしている一人です。ですが、日本からわざわざ現地へ行ってこのコンサートを聴く、しかも、かなり大勢の人が(実は私の友人でも何人か)行っている、という事実を見聞するにつけ、羨ましいという気持ち半分、でもなぜわざわざワルツやポルカ等の軽い音楽のためにわざわざ現地まで行って……もっと聴き応えのある曲ならいざ知らず、という気持ちも半分でした。
 でも、今回初めてWPO奏でるシュトラウス一族のウィンナー・ワルツ系の曲を生で聴き、その理由が少しわかった気がします。特に三曲目の「皇帝円舞曲」。餅は餅屋。馬は馬方。目の前がまるで舞踏会会場。音楽で味わえるエクスタシー。そのためか、前半のプログラムは、指揮者がゲルギエフさんである意義はあまり感ぜず。勿論、他と比べられるほど聴きこんでいるわけではないので、別の感想をお持ちになった方もいると思います。が、私としては指揮者がどなたでも、いえ、指揮者抜き、ライナー・キュッヘルさん(コンサートマスター)のアインザッツだけで演奏されたとしても、十分幸せになれたのではないだろうか、と思いました(ごめんなさい、ゲルギエフさん、愛してます)。
 で、実際、行ってみたくなりました、「ニューイヤーコンサート」。だって、このうっとりした気分を携えたまま、演奏会終了後に会場の外に出て、さらに景色がウィーンだったら・・・・・・夢の続き、ため息が出そうです。


 さて、前半のプログラムが、あまり指揮者ゲルギエフさんを意識しなかったのと対照的に、後半のチャイコフスキー5番の交響曲は、彼が主役であったと思います。彼の集中力に、どんどん引きずりこまれるような錯覚に捕らわれたのは、楽章が全てアタッカ(休みなし)で通されたからでしょうか。元々作曲者自身にアタッカが指示されている曲もありますが、チャイ5はそうではなかったはず。好きだなあ、こういう燃える演奏。ただし、ゲルギエフもっとやるか、と想像していたよりは、オーソドックスな演奏だった、というのが率直な感想です。ウィーン・フィルは、時々荒さが目立ち、え、ウィーン・フィルってこんな下手だっけ?と思う瞬間があったのですが、後で思い返すと、その荒さがかえって曲を引き立てていたような……。前半のプログラムで聴かせた響きより、ピッチが低めに感じるような、優美で端整なだけではないウィーン・フィルを聴かせてもらいました。ゲルギエフという指揮者は勿論凄いのだけれど、指揮者から与えられた指示に反応するだけでなく、指揮者の先を行くかの如き、WPOの演奏、熱演でした。

 ということで、心は半分東京文化会館に飛びながら、いややっぱりサントリーホールで良かったのだ、とポポンと満足の腹鼓を打った一夜でありました。

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November 12, 2004

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団演奏会

(指揮)マリス・ヤンソンス
(オーケストラ)ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
(会場)NHKホール
(曲目)
 ストラヴィンスキー:バレエ音楽 「ペトルーシュカ」(1947年版)
 チャイコフスキー:交響曲 第6番 ロ短調 「「悲愴」」
 【アンコール】
 シベリウス:悲しきワルツ
 リヒャルト・シュトラウス:「薔薇の騎士」組曲より

 この演奏会を聴きに行く前日、とある新聞で、数日前に行われた山口での演奏会の音楽評を読みました。曰く「数年に一度出あえるかどうかのこの稀有な演奏会の聴衆の一人でいられたことを、心から幸せに思わずにはいられない」。
 うん、コンセルトヘボウが上手いのはわかっていたけれど、今やマリス・ヤンソンスとそんな甘い蜜月を過ごしているのか、と、弥が上にも高まる期待の中、NHKホールへ。

「ペトルーシュカ」
 何なのでしょう、この卓越した個人技は。特にフルートの女性の方、上手すぎ。今まで聴いてきた数あるオケの中でも、この鮮やかな響き軽やかなテクニックは群を抜いている。それから、他の木管、金管、打楽器軍団の方々、もちろん弦楽器も、どこをとっても上手い、上手い。けれど・・・・・・。何でか今ひとつ盛り上がれない。いったいどうしてなのか。そんな不安を抱え、プログラムは後編へと突入します。

「悲愴」
 これまた、このオケの技術の高さを目の当たりにした演奏。しかし、やはり物足りませんでした。パーツ、パーツの美しさはよく分かった。でも、期待していたのは、渾然一体となった響き。「ペトルーシュカ」という曲には比較的不要だった音の渾然一体感は、チャイコフスキーを盛り上げるには不可欠の要素でありましょう。それがなかなか聴こえてこない。焦がれていた響きをもらえない、お預けをくらった犬のような気分でした。これはたぶんにホールのせいなのだろうと思います。そもそもNHKホールというクラシック演奏には不適な(と思っている)会場。しかも、私の聴いた席は3階の後方隅っこ。でもね、なんとチケット代が3000円だったのです。先月からの演奏会ラッシュで、我が財布は金欠状態。最初は行くのを諦めていたコンセルトヘボウの演奏会が、3000円で聴ける。これはあまりにもコストパフォーマンスが高い。一回飲み会をパスしてでも、行く価値がある。そう思って最安値の席にしたのですが、その席で美しい響きを「望むのは我がままか」(^_^;)。
 今日の演奏会通じて一番楽しかったのは、悲愴の第三楽章だったかと思います。確かなテンポ感と迫力に、三楽章だったのにも関わらず、勢い余って拍手をしてしまった方数名。でも、気持ちがわかるから、許す(←偉そうに)。
 最終楽章が終わって鳴り始めた聴衆の熱狂的な拍手(これもまるで「あられ(空から降ってくる)」がパチパチと屋根の上を跳ねるような、喧しい音に聞こえました。音響の良いホールでは拍手の音も快いのですが・・・・・・)とブラボーの嵐に、今ひとつ乗り切れずに終わったのでした。
 といった具合に、贅沢なことを書き散らかしましたが、でも本当に嘘偽りなく素晴らしいオケだと思います。二楽章のチェロのメロディラインなんて、あまりの美しさに椅子からすべり落ちそうでしたもの。このホールにしてあの響きですから、条件のよいホールで聴けたら、どんなにか素晴らしかったことでせう。むむ。惜しい一夜でありました。続きを読む

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September 05, 2004

華氏911

 カンヌでパルムドール賞を取った評判の映画、見てきました。
 映画としては、同監督の「ロジャー&ミー」「ボウリング・フォー・コロンバイン」の方が面白かった気がします。すっきり楽しめなかったのは、今回の彼の出所が「打倒ブッシュ」であるところが前面に出すぎたか。揶揄ばかりでなく、もっと突っ込んで病根をあぶり出して欲しかった気がしてしまいました。気持ちはわかるけれど、ケリーになって何が解決するのだろう。某国において○主党を助けて自○党を打倒しても後悔するのではないかという不安にも似て……(あまりきちんと読まないで下さいね)。
 いえ、でも少なくとも「イラク戦争」の愚かさだけは再確認しました。

 いつまであるか公式サイトはこちら


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July 27, 2004

モンテ・クリスト伯

2004年文学座公演「モンテ・クリスト伯」

(作)アレクサンドル・デュマ
(訳)山内義雄(岩波文庫版より) 
(脚本・演出)高橋久男
(配役)
 エドモン・ダンテス …… 内野 聖陽
 ファリア神父 …… 関 輝雄
 メルセデス …… 塩田 朋子 他
(場所)アートスフィア
(日時)2004.07.27(火)12:30p.m.

 アレクサンドル・デュマ、好きです。内野聖陽さん、好きです。で、文学座公演、観劇。チケット入手は困難を極め、内野さん人気を思い知る。
 この長大な物語を、原作にほぼ忠実にまとめたのは、脚本と演出の技。ただ、頑張りすぎてしまったかも。原作を知らずに観た人は、詰め込まれた内容が消化不良を起こしてしまう可能性あり。内野さん、力入りすぎくらいに入っていて、どちらかというと私は静かでクールな内野さんが好きなのだわ、と思う。衣裳が今ひとつ。宝塚に慣れていると、他の劇団のコスチュームものはフリルが足りない。

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July 03, 2004

東フィル第691回定期演奏会

(指揮)チョン・ミョンフン
(オーケストラ)東京フィルハーモニー交響楽団
(ヴァイオリン)庄司紗矢香
(会場)オーチャードホール
(曲目)
ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
ベルク:ヴァイオリン協奏曲「ある天使の思い出のために」
ブラームス:交響曲第2番ニ長調op.73

アンコール曲
バッハ:ヴァイオリンソナタ第2番アンダンテ
(演奏:庄司紗矢香)

 かなり衝動的に出かけた演奏会。マエストロ、チョン・ミョンフンさんの指揮を初めて聴いたのですが、さすが、大きくて緻密な音楽作り。東フィルの方々も集中してとてもよい演奏会でした。

 ベルクのヴァイオリン協奏曲は、以前クレーメルさんの演奏で聴いたことがありましたが、この若さで、こういう曲を選曲してくるところ、かつ、それを咀嚼し弾きこなしてしまうところが、庄司紗矢香さんの凄さだとしみじみ思います。しかも、アンコールにバッハ(これが素晴らしい出来。相変わらず彼女のソロは、オケが邪魔に感じるほど美しい)! ベルクの協奏曲は後半部にバッハのカンタータ第60番「永遠よ、汝おそろしき言葉よ」のコラールを引用しているのですが、その後に持ってくるアンコール曲をきちんとバッハにするところが、彼女らしいと思いました。

 ちなみに、このベルクという作曲家の奥さま、ヘレーネ・ベルクは、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフのご落胤と言われていた方だそうです。やるわね、皇帝陛下。
 庄司紗矢香さんの白いドレスは「ファントム」のクリスティーヌのようでしたし(^^)


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June 21, 2004

西本智実「革命」ツアー2004 withアナスタシア in東京

(指揮)西本智実
(オーケストラ)東京交響楽団
(ヴァイオリン)アナスタシア・チェボタリョーワ
(会場)サントリーホール
(曲目)
ヴェルディ:歌劇《運命の力》序曲
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調op.26
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番ニ短調op.47「革命」

 台風にも関わらず、聴衆の熱気で溢れるサントリーホール。それもそのはず、指揮界の男装の麗人、西本智実さんの「革命」ツアーです。
 運良く優先予約でチケットが当たり、sold outのこのコンサートを「見る」ことができました。

 いやあ、本当に、噂に違わぬカッコよさでした、西本智実さん。舞台袖より颯爽と歩いてくるその姿に、目は釘付け。
 勿論、彼女に限らず、音楽の世界でも、それ以外の世界でも、世の中で活躍なさっている素敵な女性は沢山いらっしゃいます。が、やはり「指揮者」というところが、かぶります。ツボにはまります。実際の演奏も、あの容姿に、華やかでダイナミックな指揮ぶり。絵にしたい美しさでした。
 ただ、気になったのは、時々後ろに大きく流れる左手。あとは、曲のせいもあったのでしょうが、思わず「おお」と言ってしまいそうな、波のようなクレッシェンド・デクレッシェンド。ロシアっぽいかも〜と思いました。機会があったら、ロシアオケで彼女の演奏を聴きたいです。

 それから、ソリスト、アナスタシアさん。お名前もいいですね。アナスタシアでヴァイオリニストで美人とくると、何かを思い出される方もいらっしゃると思います。少々女学生っぽいかも、という弾き方があって、首をかしげるシーンもありましたが、後半になるにしたがってのっていたように思いました。

 あとはオケ。ううむむむ、頑張れ、東京交響楽団。でもね、それでも一所懸命やる姿は感動を呼び起こすはずなのです。私が気になって仕方なかったのが、コンサートマスターの椅子の座り方。私が指揮者だったら、怒るな、きっと。背がうんと高い男性だったので、椅子が彼にとっては小さくて座りにくかったのかもしれないのですが、ルーズな座り方は手抜きをしているように見えてよくないです。しかも、女性が指揮者なものだから、うーんと斜めな見方をしたら「女の指揮なんてやっていられるか」っていう風に見えてしまうのです(なんだか衛兵隊)。今回、コンマスはソロを弾く箇所もあったのですが、そこですらその座り方のままなものですから、かなり気になりました。
 それにしても、東京交響楽団のヴァイオリンは女性が多いですね。1stヴァイオリン=7プル(14人)中、男性は3人(が、この3人が、コンマスとトップサイドと3プル表なのが、ちと可笑しい)。2ndヴァイオリン=6プル(12人)中、男性が2人。つまり、ヴァイオリン全部で26人のうち、男性は5人しかいなかったのでありました。

 さて、あとは、選曲がですね、少々残念だったのが、「運命の力」序曲。この曲を演奏した理由はプログラムに書いてはあったものの、もうちょっと気のきいた曲はなかったのかしら、と……(←贅沢もの)。ただ、つらつら考えてみるに、この「革命」ツアーは全国を周るにあたって、各地のオケとの競演という形をとっているので、「運命の力」あたりが無難だったのかもしれない……ですね。

 最後に。
 プログラムが2000円もしたのです〜(>_<)
 ほぼ、西本智実写真集の様相を呈していたのですが、でも買っちまった。こういう機会に稼ぎたい気持ちはわかるけど……。人の足元見てー。


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June 18, 2004

WAHAHA本舗「踊るショービジネス」

 ついに念願かなって、生「WAHAHA本舗」公演へ。
 WAHAHA本舗に初めて出合ったのは十年ほど前のWOWWOW放送。衝撃でした。人はどこまで自分を開放できるか、の実験をしているのようで、可笑しくてえげつなくて。これは受け入れられない方にはきっと受け入れられないと思うのです。だから、気軽に友人を誘えない。でも、勇気のある方は一度試していただきたいです。それ以来、テレビでも見かける、劇団員の柴田理恵さんや久本雅美さんを、ある種尊敬のまなざしで見ています。

 さて、当日は、東京芸術劇場中ホール19:00〜21:30まで。休憩なし。目眩がしそうな2時間半でした。
 いえ、実はその前から公演は始まっていたといえましょう。開演30分前くらいから、ロビーで始まった若手芸人のパフォーマンス。紙コップやストローを使った身体をはっての芸から、宝塚パロネタが得意の勝栄さんによる「宝塚の土方」「宝塚の八百屋」では、オスカルさまはじめ、南瓜のシャルロット、ごぼうのフェルゼン、大根のベルナールが登場し、頭はもうあっちの世界へ。そうそう、知らなかったのですが、アンドレ仁平さんという芸名の若手芸人もいました(^_^;)

 本公演も色々と楽しかったです。
 なかでも柴田理恵さんの「一人忠臣蔵」は圧巻。涙流しながら笑ってしまい、彼女の迫力に参りました。他に好きだったのは「京劇・小津安次郎」「アフリカ歌舞伎」「農村ミュージカル」「ドラッグクィーンのロック・ユー」・・・・・・。そうそう噂の「全裸影絵」も生で見てしまった(^_^;)。
 それから、芸人の皆さんが舞台から客席へ降りてくると、これが危険なのです。椅子の上に這い上がってくる。水を撒き散らす。人の靴や上着を脱がせて・・・・・・(以下自粛)。梅ちゃんこと梅垣義明さんは舞台上でポロリと・・・・・・(さらに自粛)。
 終わった時には、息が切れそうなほど疲れていましたが、その中で感じる充実感。
劇場の外に出ると、劇場前の広場に全裸の大きな銅像があったのですが、なぜか今見てきた舞台とオーバーラップしてしまった、池袋の夜でした。

 あ、追加です。
 この舞台では、舞台と舞台の合間のつなぎに「裏方」さんが登場します。「歌う裏方」「踊る裏方」ということで、装置さん、衣裳さん、WAHAHA本舗の経理部長さんなどが替え歌、女装してダンス、自作自演の歌、などを披露してくれるのです。これまた結構笑える。でもって、帰りの電車の中、ふと見ると、同じ車両にその経理部長さんがいるではありませんか。思わず購入したパンフレットを鞄から引っ張り出して、デモンストレーションしましたよ。連れが言うには「にっこり笑った気がした」そうです。


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June 13, 2004

トロイ

 ブラット・ピットでしょう、オーランド・ブルームでしょう、イケメンの方々がギリシア神話さながらにコスプレしてくださるというので、それにしっかり釣られて映画館へ。
 うん、確かに映像はすぺくたるで見目麗しき男たちは見目麗しかったのです、が。
 ああ、勿体無い、お話にはいまひとつ入り込めませんでした。だって、エリック・バナ演ずるところのヘクトル(パリス王子のお兄様です)以外、登場人物たちが自分勝手なおばかさんに思えてしまいまして・・・・・・暴言ご容赦(^_^;)
 勝手に解釈するに、この脚本、あれもこれもと欲張りすぎてしまったのでなかろうかと、思いました。ブラピのアキレスが主人公なのかと思いきや、彼の孤独な人物像が描ききれていないし、トロイという国の悲劇を描こうとしているのかといえば、そこに住む人々の顔が見えてこないし。
 個人的にはオデッセウス(ボロミアのショーン・ビーンが変身しておりました)あたりを狂言回しに、トロイの木馬にいたる権謀術数を描いていただけたら楽しかったかも、です。
 でも、本当に、アキレスのしなやかな筋肉、パリス王子のレゴラスさながらの弓さばき等々、見た目には心地よいものがありましたです。

 いつまであるか、オフィシャルサイトはこちら



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クラシック音楽、演劇、美術、映画等々(中途半端に)好きなものは数多いが、三歩歩くと忘れてしまうという鳥のような門番が、せっかく体験したものを記憶に留めようと思って始める。しかし偏ってるし……(^_^;) ま、いっか。
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