2012年11月26日
大切なものは目にみえない
やっと『見えない障害バッジ』を手に入れました。Yhooo!のニュースで見てから欲しいと思っていたのですが、なかなか申し込みフォームにつながらなくて、2か月ごしの申し込みでやっと買うことができました。
心臓病の子どもは胸に傷が残りますが、洋服を着てしまえば見えません。
手が不自由だったり、足が不自由だったりと直接周りの人に見えるハンデではないので、服を着ると周りの人にはハンデが見えません。
チアノーゼ性の病児を育てた親が見たら、「少しチアノーゼがある」とわかる人もいますが、チアノーゼが出ないタイプの心臓病もあります。
だからいろいろ言われることも多くて・・・
病児が幼稚園の頃、父の日の催しで年長さんは毎年親子で大文字登山でした。
まだ手術ができるほど医学が進んでいなかったので、病児はゆっくりとマイペースでなら数十メートル歩くことができましたが、登山なんて絶対無理な話でした。
それでもみんなと一緒に連れて行ってやりたいと思い、夫がキャリーで負ぶってみんなと登ることにしました。
登り始めてしばらくしたら、元気なお年寄りの一団が登山を終えて降りてくるのに出会いました。
すれ違ったおじいさん達の何人かが、「足があるのに負ぶってもらってるって、おかしいな。」 「おんぶしてもらって弱虫だねぇ」 「山は自分の足で登るものだよ。」 「お父さんもお母さんも甘やかしすぎ。そんなんじゃダメだよ。」と、口々に負ぶっている夫と負ぶわれている病児に声をかけ、お説教をしてきました。
「この子は歩けないんです」と言おうとした私に夫が、「放っておきなさい。気にしないで先を急ごう。」と止めました。
年をとってもみんなで山登りするほど元気なお年寄りには、子どもは元気で当たり前で、歩けない病気の子がこの世にいるなんて考えたこともない人たちだったのでしょう。
でも、今でもやっぱりあの時、「自分ができるから、人もできて当たり前ということはないんです！病気で歩けない子もいるんです。」としっかり主張したほうがよかったんじゃないかな、と考える時があります。
自分の物指しで他人を量るんじゃないよ
と、言ってやりたかったなぁって。目に見えないハンデの難しさを感じた最初でした。
服を着たらわからないハンデだからこそ、身障用の駐車場に停めて怒られたこともあるし、病児は体調が悪くて疲れていても優先座席には座ません。
「いい若いもんが座って・・・」と言ってくる周りの人たちに、公衆の面前で赤の他人に何で自分の病気のことを言わんとあかんのや、そんなんやったら立ってるわ、と言います。
内部障碍者が作った「ハートプラス」マークがありますが、携帯するには大きすぎるし、ダウンロードしたイラストを自分でラミネートしなくてはなりません。
病児の母として、この見えない障害バッジが広がって、病気や障害への理解がみんなに広がることを望みます。
赤いハートがついているほうが当事者用で、字だけのほうが啓発用です。
「わたしのフクシ」HPから入手できます。
http://watashinofukushi.com/?page_id=2
ピンクバッジのように、たくさんの人達に広がっていきますように
house0581 at 17:25│Comments(0)│TrackBack(0)│
