March 10, 2005

iPodのお話

erewhon diaryのほうでも書いたとおり、僕も最新のiPod photo 60Gを購入。さっそくテンコモリにして音楽を楽しんでいます。

しかし前記事の2000年に執筆した文章と比べると、わずか5年の間にずいぶん世の中変わったもんだと感嘆せずにはいられません。

なにせ1万5000曲がポケットに入っているわけで。こうなると音楽そのものの楽しみ方、はたまた音楽という文化的楽しみが現象する仕方そのものが違ってくる。前世紀の賢人がいったように、本当に「メディアはメッセージである」と実感。

でも、消費文化としての音楽の流通形態がどう変わっても、本質はなにも変化しないですな。享受するその仕方や、作り手の姿勢は若干変化するかもしれない。でも「あーここがたまらん」というような、美しい瞬間への偏愛は、なにも変わらないのです。

むしろiPodのようなメディアの面白さは、眠りこけていた音盤の、意外なる一面を再発見することにあるんじゃなかろうか。

喩えていえば、ずいぶん昔読んで、今ではかすかな印象しかない書物を、あらためて鮮烈な形で示された感じ。「ああこんな場面があった」、「こんな面白いことを言っていたんだ」などなど。何のために付箋を貼っていたのか、自分でもわからなくなっていた数ページが、あらためて耳元で読み返される感じです。昔足早に通り過ぎた風景が、みょーにそそるということもある。

そんなわけで、「シリコンメディアなんて絶対つかわん!」などと叫んでいる頑固な音楽ファンほど、ぜひとも自分の立派なコレクションをこの小さな電子デバイスに流し込んでもらいたいです。

ひとまずiTuneをダウンロードしてみるのが吉。って、回し者か俺は。


この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/how_say/16063280