2005年06月18日

同人音楽感想「東方ラヂヲ和歌集」

SideProtea Energy
東方ラヂヲ和歌集
あぷえぬすたーと!

史上初の東方アレンジオンリーフルボーカルアルバム。
1枚組10トラック、フルカラーブックレットあり、ボーカル曲は10曲全て。

01 恋色魔砲(ラストスパーク)
02 無可有の郷 〜Promised Mountain
03 レイラの霊気琴 -phantom solo-
04 命務『一日千愁』
05 くるくる☆めいど
06 千夜月夜 〜 Story Telling
07 反魂桜華蝶
08 燦詞『四響八謡詠夜唱』
09 紅詞『スカーレットナイト』
10 妖々夢 〜 Reverie or Old Memory


ボーカル:
Track01・04・06・08:すし〜
Track02:天戸屋成
Track03・05・07・10:深麻由幸
Track09:merveilles.org from riri.us chained with illespeed featuring millefeui.frontgrass



 評価:★☆

 感想

 東方界隈の著名人が集まって作った東方二次創作初のフルボーカルアレンジアルバム。主催のすし〜氏をはじめとして、神依レラ氏、篠螺悠那氏、みずきともえ氏、gp-ln氏など製作陣には東方二次創作界の著名な顔触れが揃う。アレンジ範囲は東方全域、中には単なる歌曲ではなくセリフ中心のもの、ドラマ仕立てになっているものもある。

 このアルバムの第一印象は「とにかく楽しげ」であるということ。お祭りディスクである。全体の雰囲気やブックレットの様子などから、製作サイドが心底楽しんで作ったことが伺える。また前述した通り、その製作サイドが揃って東方二次創作系では名の通った人間ばかりなので、普段からそれらの名前に親しんでいる方にとっても単なるボーカルアレンジCD以上の意味合いがあるだろう。

 しかし、はっきりいってこれらの名前にピンと来ない方にはこのCDはお勧めできない。なぜなら、ボーカルアレンジの生命線であるはずのボーカルが揃って下手だからである。アレンジはまずまずだと思うが、そのアレンジという土台の上に活きるはずの肝心カナメの「歌」がほとんど素人に毛の生えた程度のレベル。凡百のアレンジCDのように聞いていて箸にも棒にも引っかからない程度ならともかく、なまじ一番目立つ「肉声」に問題があるため、正直な話、聞いているのがちょっと苦痛かもしれない。外部からゲストを呼んで歌ってもらったトラック2はまだ普通に聞くことができるが、他のトラックについてはとてもじゃないが素人にはお勧めできない。ボーカル曲というものがいかに難しいかということがここに良く表れているような気がする……。

 ということで、この顔触れに何か感じるもののある方以外は、このCDの購入は見合わせた方が賢明であると思う。趣味としてはとても楽しそうで非常に結構なのだが、純粋な作品・商品として見た場合、この作品には1200円という値段に釣り合った価値があるとは思えない。アレンジ・デザインなど他の部分はどれも決して悪くはないのだが、「歌」が全てを台無しにしている。それでも入手しようと思っている方は、くれぐれも過度な期待はしないように。

 ちなみに天戸屋成氏の歌うトラック2はLOVEマシーンの「Strawberry Cranberry」にも同じものが収録されているので、興味のある方はどちらを当たっても良いことをここに付記しておく。

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