VEKTORを観てきました。
10年振りの来日!!!
ヘッドライナーとしての来日は初!!
3rdリリース後にメンバーの脱退やらDavid DiSanto(Vo,Gt)による妻へのDV疑惑やらでバンドが崩壊してどうなることかと思ったら復活。
してくれてまさか来日までしてくれるとは。
まず呼んでくれたプロモーターに感謝だよね。
会場の入りはパンパン。
ソールドアウトしたのかどうかは分からないけど、ほぼ埋まっていて満員状態でした。
だからこそフロアの端にあったDJブースが邪魔だった。会場BGMを流すためにDJブースが設置されていたんだけど、あれだけ満員状態だと余計にあのスペースの邪魔さが際立ってましたね。あのスペースを空ければフロア後方のお客さんがもっと前に行けて良い位置で観られるのに、って。
客層はいつものスラッシュ系に比べると若干若い。いつもは50代あたりが中心なんだけど、今回は30代あたりが中心のような感じ。VEKTORは僕と同年代がリアルタイムのバンドだからかもしれない。
開演前にはメンバーがちょろちょろと機材を調整しにステージに現れてたんだけど、そのたびに拍手で迎えられていてかなりの歓迎ムード。メンバーもニコニコで非常に温かい雰囲気が出来上がっていました。
会場はほぼ定刻通りの時間に暗転。
ライヴは2ndの1曲目からスタート!!
セットリスト
1. Cosmic Cortex
2. Black Future
3. Venus Project
4. Deoxyribonucleic Acid
5. LCD (Liquid Crystal Disease)
6. Dying World
7. Asteroid
8. Tetrastructural Minds
9. Charging The Void
-Encore-
10. Accelerating Universe
90分ほどのライヴでした。
10年振りにVEKTORを観たわけですが、文句なしに良いライヴでした。
メンバーが変わってもライヴのクオリティの高さはそのまま。むしろ今のほうが高い気すらしました。
David DiSanto(Vo,Gt)はキンキンしたヒステリックな金切り声で叫びながら高速リフを刻みまくる。マイクスタンドがあるステージ中央からそんなに大きく動くことはないんだけど、ヘドバンしながら鋭いリフを刻んで要所でリードを弾く姿は実にクールで地味には映らなかったです。曲間では常にニコニコしていて上機嫌。前回は心許なかったMCも今回はしっかりと場を温める言い方ができていてフロントマンとしての成長が伺えました。ただ彼の足元には水のペットボトルと缶ビールってあってちょっと心配になりました。アルコールで問題を起こしたことがある人だからね。あんなことがあったから今はお酒もちゃんとセーブして飲んでるのかな。そう思いたい。少なくともライヴ中は演奏や振る舞いに問題は全くなかったです。
Erik Nelson(Gt)はDavid以上にご機嫌な様子でした。笑顔でステージ前方に出てきてテクニカルなシュレッドをバシバシと決めていく。Davidと絡みながら楽しそうに弾くことも多々あってギターのコンビネーションも抜群。見た目も相まってMarty Friedmanっぽさがありました。メンバー紹介の際にDavidがErikのことを「ベストフレンド」と言っていたけど、バンドに戻ってきてくれて本当に良かったと思う。今回の来日のために日本語もたくさん覚えてきてくれたようで「アツイデス!」と言ってステージ床に設置された小型扇風機に顔を近づけて涼むなんて場面も。DavidがErikにコソコソと何か相談した後にDavidが「ゲンキデスカー!?」とフロアに投げかける場面があったんだけど、あれは多分Davidが「How are you doing?って日本語でなんて言うんだっけ?」ってErikに尋ねたんだと思う。
新リズム隊は鉄壁のアンサンブル。
Stephen Coon(Ba)はサラサラの長髪で顔が隠れた状態でベースをバルバルと指弾きし、ステージ上をよく動く。一番アクティヴなメンバーで明るいキャラをしているのも良かったです。
RIVERS OF NIHILのTシャツにもっさり髭メガネというメタラーらしい見た目のMike Ohlson(Ds)はムチャクチャ上手い。野蛮さと技巧が上手い具合に共存していた前任者と違い、Mikeはもっとモダンなテクニカル系のドラマーでどんな場面でも滑らかかつ精密。苛烈なブラストビートも顔色一つ変えずにすんなりと叩いていてキレキレでした。
と、演奏の強さが際立っていたのですが、今回はそれだけでなく音も超絶に良かった。
2本のギターが違うフレーズを弾けばしっかりと判別できるし、ベースの音も明瞭に分離していて弦楽器の重なりが素晴らしい。スラッシュらしからぬ美しさすら感じるレベル。DavidのVoが埋もれることもなく、音の迫力は保持した上で全パートが良きバランスで聴けました。SPACE ODDのライヴって音が良いこと多いね。
この日のセットリストは1stと2ndからの楽曲が多め。
1曲目の「Cosmic Cortex」から爆走モードで最高。神経質な高音リフとスラッシーな刻みのコンビネーションを苛烈なビートに乗せて加速していくスラッシュナンバーでフロアはすぐに沸騰してモッシュ発生。その後もモッシュやサークルピットは多々発生していましたがサーフは1回も起こらず。SPACE ODDはステージとフロアの間に隙間があまりなく、サーフをすると演者にぶつかって迷惑を掛ける可能性があるからそこは観客側も理解していた様子でした。僕は前のほうにいたんだけど、後ろから押されるだけで割と快適に観られましたね。
2曲目の「Black Future」はテクニカル/プログレ度がまだ控えめの疾走スラッシュなのでウケが非常に良い。コーラスの"Black Future!!!"も完璧なタイミングでフロアから怒号が上がって大盛り上がり。
僕は後々知ったのですが、この日演奏した「DNA」こと「Deoxyribonucleic Acid」(Davidによる曲名コールも「DNA」でした。)と「Accelerating Universe」はかなり久々にライヴで演奏した曲だったとのこと。でもどっちもかなりウケてましたね。予習バッチリの観客が多かった気がする。まだアルバム3枚しか出してないから、この日のために僕含め全曲聴き込んできた人も多かったんじゃなかろうか。
3rdからの選曲となった「LCD (Liquid Crystal Disease)」と「Charging The Void」はどちらも素晴らしい演奏でした。ドラマティックでありながら攻撃的という楽曲の魅力を損なうことなく再現しており圧巻。結果的に「LCD」のほうは東京では1日目しか演奏しなかったんですけど、いやこれはマストで毎回やるべき曲じゃないか?
観客からのウケが特に良かったのは「Tetrastructural Minds」。あのイントロリフだけでブチ上がるもんな分かる。ただこの曲の冒頭でベースの音が出ないアクシデントがあったのがちょっと勿体なかったですね。
ライヴ終了後はメンバーと観客の集合写真を撮ったりメンバーがセットリストの紙を飛行機に飛ばしたりして終了。
最後まで温かい雰囲気でした。
バンドの完全復活を印象付ける最高のライヴでした。
海外ではDavidの今までの素行のせいでフェスの出演がキャンセルになったりレーベル契約を打ち切られたりと散々な扱いを受けているけど、日本ではそういうことは絶対にせずバンドをサポートしていって欲しいですね。
10年振りの来日!!!
ヘッドライナーとしての来日は初!!
3rdリリース後にメンバーの脱退やらDavid DiSanto(Vo,Gt)による妻へのDV疑惑やらでバンドが崩壊してどうなることかと思ったら復活。
してくれてまさか来日までしてくれるとは。
まず呼んでくれたプロモーターに感謝だよね。
会場の入りはパンパン。
ソールドアウトしたのかどうかは分からないけど、ほぼ埋まっていて満員状態でした。
だからこそフロアの端にあったDJブースが邪魔だった。会場BGMを流すためにDJブースが設置されていたんだけど、あれだけ満員状態だと余計にあのスペースの邪魔さが際立ってましたね。あのスペースを空ければフロア後方のお客さんがもっと前に行けて良い位置で観られるのに、って。
客層はいつものスラッシュ系に比べると若干若い。いつもは50代あたりが中心なんだけど、今回は30代あたりが中心のような感じ。VEKTORは僕と同年代がリアルタイムのバンドだからかもしれない。
開演前にはメンバーがちょろちょろと機材を調整しにステージに現れてたんだけど、そのたびに拍手で迎えられていてかなりの歓迎ムード。メンバーもニコニコで非常に温かい雰囲気が出来上がっていました。
会場はほぼ定刻通りの時間に暗転。
ライヴは2ndの1曲目からスタート!!
セットリスト
1. Cosmic Cortex
2. Black Future
3. Venus Project
4. Deoxyribonucleic Acid
5. LCD (Liquid Crystal Disease)
6. Dying World
7. Asteroid
8. Tetrastructural Minds
9. Charging The Void
-Encore-
10. Accelerating Universe
90分ほどのライヴでした。
10年振りにVEKTORを観たわけですが、文句なしに良いライヴでした。
メンバーが変わってもライヴのクオリティの高さはそのまま。むしろ今のほうが高い気すらしました。
David DiSanto(Vo,Gt)はキンキンしたヒステリックな金切り声で叫びながら高速リフを刻みまくる。マイクスタンドがあるステージ中央からそんなに大きく動くことはないんだけど、ヘドバンしながら鋭いリフを刻んで要所でリードを弾く姿は実にクールで地味には映らなかったです。曲間では常にニコニコしていて上機嫌。前回は心許なかったMCも今回はしっかりと場を温める言い方ができていてフロントマンとしての成長が伺えました。ただ彼の足元には水のペットボトルと缶ビールってあってちょっと心配になりました。アルコールで問題を起こしたことがある人だからね。あんなことがあったから今はお酒もちゃんとセーブして飲んでるのかな。そう思いたい。少なくともライヴ中は演奏や振る舞いに問題は全くなかったです。
Erik Nelson(Gt)はDavid以上にご機嫌な様子でした。笑顔でステージ前方に出てきてテクニカルなシュレッドをバシバシと決めていく。Davidと絡みながら楽しそうに弾くことも多々あってギターのコンビネーションも抜群。見た目も相まってMarty Friedmanっぽさがありました。メンバー紹介の際にDavidがErikのことを「ベストフレンド」と言っていたけど、バンドに戻ってきてくれて本当に良かったと思う。今回の来日のために日本語もたくさん覚えてきてくれたようで「アツイデス!」と言ってステージ床に設置された小型扇風機に顔を近づけて涼むなんて場面も。DavidがErikにコソコソと何か相談した後にDavidが「ゲンキデスカー!?」とフロアに投げかける場面があったんだけど、あれは多分Davidが「How are you doing?って日本語でなんて言うんだっけ?」ってErikに尋ねたんだと思う。
新リズム隊は鉄壁のアンサンブル。
Stephen Coon(Ba)はサラサラの長髪で顔が隠れた状態でベースをバルバルと指弾きし、ステージ上をよく動く。一番アクティヴなメンバーで明るいキャラをしているのも良かったです。
RIVERS OF NIHILのTシャツにもっさり髭メガネというメタラーらしい見た目のMike Ohlson(Ds)はムチャクチャ上手い。野蛮さと技巧が上手い具合に共存していた前任者と違い、Mikeはもっとモダンなテクニカル系のドラマーでどんな場面でも滑らかかつ精密。苛烈なブラストビートも顔色一つ変えずにすんなりと叩いていてキレキレでした。
と、演奏の強さが際立っていたのですが、今回はそれだけでなく音も超絶に良かった。
2本のギターが違うフレーズを弾けばしっかりと判別できるし、ベースの音も明瞭に分離していて弦楽器の重なりが素晴らしい。スラッシュらしからぬ美しさすら感じるレベル。DavidのVoが埋もれることもなく、音の迫力は保持した上で全パートが良きバランスで聴けました。SPACE ODDのライヴって音が良いこと多いね。
この日のセットリストは1stと2ndからの楽曲が多め。
1曲目の「Cosmic Cortex」から爆走モードで最高。神経質な高音リフとスラッシーな刻みのコンビネーションを苛烈なビートに乗せて加速していくスラッシュナンバーでフロアはすぐに沸騰してモッシュ発生。その後もモッシュやサークルピットは多々発生していましたがサーフは1回も起こらず。SPACE ODDはステージとフロアの間に隙間があまりなく、サーフをすると演者にぶつかって迷惑を掛ける可能性があるからそこは観客側も理解していた様子でした。僕は前のほうにいたんだけど、後ろから押されるだけで割と快適に観られましたね。
2曲目の「Black Future」はテクニカル/プログレ度がまだ控えめの疾走スラッシュなのでウケが非常に良い。コーラスの"Black Future!!!"も完璧なタイミングでフロアから怒号が上がって大盛り上がり。
僕は後々知ったのですが、この日演奏した「DNA」こと「Deoxyribonucleic Acid」(Davidによる曲名コールも「DNA」でした。)と「Accelerating Universe」はかなり久々にライヴで演奏した曲だったとのこと。でもどっちもかなりウケてましたね。予習バッチリの観客が多かった気がする。まだアルバム3枚しか出してないから、この日のために僕含め全曲聴き込んできた人も多かったんじゃなかろうか。
3rdからの選曲となった「LCD (Liquid Crystal Disease)」と「Charging The Void」はどちらも素晴らしい演奏でした。ドラマティックでありながら攻撃的という楽曲の魅力を損なうことなく再現しており圧巻。結果的に「LCD」のほうは東京では1日目しか演奏しなかったんですけど、いやこれはマストで毎回やるべき曲じゃないか?
観客からのウケが特に良かったのは「Tetrastructural Minds」。あのイントロリフだけでブチ上がるもんな分かる。ただこの曲の冒頭でベースの音が出ないアクシデントがあったのがちょっと勿体なかったですね。
ライヴ終了後はメンバーと観客の集合写真を撮ったりメンバーがセットリストの紙を飛行機に飛ばしたりして終了。
最後まで温かい雰囲気でした。
バンドの完全復活を印象付ける最高のライヴでした。
海外ではDavidの今までの素行のせいでフェスの出演がキャンセルになったりレーベル契約を打ち切られたりと散々な扱いを受けているけど、日本ではそういうことは絶対にせずバンドをサポートしていって欲しいですね。