dominion cemetery filth
CEMETERY FILTH / Dominion (2020)

1. Subduction
2. Exhumed Visions
3. Paralytic Scourge
4. Aeons In Dis
5. Festering Vacuity
6. Churning Of The Shallows
7. Devoured By Dread
8. From Euphonic Crypts
9. Dominion

CEMETERY FILTHの1stアルバム。
Unspeakable Axe Recordsからのリリース。

US出身のデスメタルバンドです。
Vo&Gt、Gt、Ba、Dsというスタンダードな4人編成のバンドです。
アートワークは最近売れっ子になってきてるJuanjo Castellano。THE BLACK DAHLIA MURDERも新譜で起用していましたね。
サウンドは徹頭徹尾オールドスクールなデスメタル。
MORBID ANGELやMALEVOLENT CREATION、DEATH、AUTOPSY、DEICIDEなどなど、同郷の偉大なる先輩デスメタルバンドの影響をダイレクトに反映させたスタイルです。
Voは禍々しいグロウルを吐き出し、ギターはビロンビロンの半音階トレモロや地べたを這う低音リフ、沼地に沈み込むダウナーリフなどを駆使、ドラムはスラッシュビートとブラストビートの使い分けで疾走感を高め、バスドラ連打のグルーヴィーなミドルや手数を抑えたデスドゥーム系のスローで速度に落差をつけていくなど、どこを取ってもオールドスクールデス。音作りには芯の太さがあり、演奏も非常に堅実なのでそういった部分からくる音の"硬さ"に少しのモダンさはありますけどね。
スタイル的には瘴気まみれで邪悪過ぎることもスラッシーに尖り過ぎることもドゥーミーに粘っこ過ぎることもなく全パラメータが均等なオールラウンダーなため、明確なストロングポイントに欠ける地味な部分はあるものの、おどろおどろしく爆走して分厚くグルーヴするというオールドスクールデスの醍醐味を存分に体現しており、僕はかなり気に入りました。

オールドスクールスラッシュみたいな尖ったギターイントロ 〜 ドロドロしたリフで生々しくグルーヴし、AUTOPSYのようなもったりした2ビートの疾走へ展開する#1。
DEATHのようにザラついたトレモロでパタパタと疾走し、ドゥーミーな落としを挟んでいく#2。
闇雲なブラスティングで幕を開け、低音リフをグルグルと這わせるMORBID ANGELタイプのグルーヴとINCANTATIONタイプのドゥーミーな泥濘を使い分ける#3。中盤以降はMALEVOLENT CREATION風のブラストを織り込んだスラッシュビートの疾走でスピーディーに決めています。
重苦しさを持ったイントロ 〜 バスドラに荒っぽさのある粗野なリズム展開とザラリとしたリフでグルーヴする#4。
#5は捩れたリフで幕を開け、引き摺りトレモロでひとしきり疾走してからは適度な硬さを保ちつつドロドロとグルーヴするオールドスクールデスナンバー。
IMMOLATIONっぽく重く叩きつけ中にブラスティングを絡めた導入 〜 ハードコア的ノリのザグザクしたアップテンポやトレモロによる疾走へ連なる#6。
のっけからトレモロとブラストビートでテンション高く幕を開ける#7はDEICIDEっぽく邪悪なリフ使いのミドルやOBITUARY風の治安の悪いスローパートからMORBID ANGELっぽい爆走で締める曲。
#8はギターによる1分ほどのインタールード。
ラストの#9はズルリズルリと低音を汚らしく刻むイントロの後、ドゥーミーなスローパートや湿地帯を全力疾走するようなネトネトの2ビートなどAUTOPSYっぽく進めていくオールドスクールデスナンバー。

オールドスクールデスが好きな人なら気に入るアルバムだと思います。
最近の新世代オールドスクールデス勢は邪悪性に全振り、ドゥーム感に全振りみたいな極端なパラメータのバンドも多いですが、こういう基本に忠実なある種優等生的なバンドも良いですよね。

評価:★★★★☆