あさってからでもいいかな…

お前が舵を取れ。

2014年08月

MARDUKとSHINING 来日決定!!

marduk shining japan tour 2015

MARDUKとSHININGの来日が決定しました!!


出演バンド

・ MARDUK
・ SHINING
・ EARTH ROT


大阪
1/22(木) 難波ROCKETS

名古屋
1/23(金) 今池 CLUB 3STAR

東京
1/24(土) 渋谷CYCLONE
1/25(日) 渋谷GARRET


MARDUKの再来日!!
しかも東京2日目は2nd『Those Of The Unlight』と6th『Panzer Division Marduk』を完全再現するそうな。
まぁ僕、2ndより4th『Heaven Shall Burn... When We Are Gathered』のほうが好きなんだけどね。

SHININGの来日にはビックリ!!
自殺してる場合じゃねぇぞ!
てか本当に来るの!?
凄く半信半疑なんだが。


こりゃ来年も来日ラッシュは続きそうですね。

EVIL UNITED / Honored By Fire (2014)

honored by fire
EVIL UNITED / Honored By Fire (2014)

1. Dead Can See
2. Caesar
3. Ripping Flesh
4. Grave
5. Tomb Spawn
6. Ab Initio
7. Viking Funeral
8. Mind Over Pain
9. Ghost Crushed
10. The Cottage
11. Bloody Water
12. ?
13. ?

EVIL UNITEDの3年振り、通算2枚目のアルバム。
MVD Audioからのリリース。

US出身のスラッシュメタルバンドです。
元WATCHTOWERのJason McMaster(Vo)やRIOTのDon Van Stavern(Ba)らによって結成されたバンドです。
1stはオールドスクールスラッシュに欧州的湿り気や前時代的なモダングルーヴを導入したサウンドで、悪くはないもののなんかダサい雰囲気の漂うアルバムでした。
今作はその前作を引き継ぎつつ、より真っ当にスラッシュをやっている印象です。
オルタナ/ヌーメタ的なグルーヴ感はちょっと薄れて(それでも時々顔を出します)ザクザクとした疾走感が増加。
相変わらずダークなギターメロディでお茶を濁すことはあれど、前作ほどダレた感じはしませんでした。
が、ここで新たな問題が。
疾走感が増えたことはいいんだけど、いかんせんドラムにキレがなくてファストパートがどうにももったりしている。疾走を増やしたが故にドラムの緩みが露呈してしまった。もう少しドラムにパワーとキレがあったら印象も良いほうにいったと思う。
それとこれは謎なんですが、今作の#5と#9はあのGene Hoglan(Ds)が作詞したようです。どうせなら今作でもプレイして貰えばよかったのに。

ジャカジャーン!と勇壮に決めるイントロからちょっとメロデス臭い単音リフの疾走スラッシュを聴かせる#1。最近のKREATORを究極的にイモくした感じの曲。
不穏な鐘の音からドゥーミーなイントロへ流れ、暗黒性はそのままに跳ねるような疾走スラッシュになる#2。後半はツインギターハーモニーを響かせて正統派メタルみたいな雰囲気に。
SLAYERタイプのリフで幕を開け、邪悪に疾走する#3。これでドラムにもっとキレがあればなぁ。
#4はギターインスト。
#5はメロディックに単音を刻んで疾走し、時折グルーヴィーなモダンパートを挟んでいくスラッシュナンバー。
#6は正統派メタル的にエモーショナルなギターを鳴らすインスト。
#7も最近のKREATOR臭がするメロディックなリフを刻むミドルテンポのスラッシュナンバー。
ARTILLERYを薄味にしたようなリフで疾走し、メタリックハードコアみたいな雰囲気の疾走コーラスへ展開する#8。
#9はグルーヴ重視のリフとちょいテクニカルなリズムで変則的に進めていく曲。ポンコツ化したWATCHTOWERって感じ。
#10は感傷的な気分になるアコースティックなインスト。良い曲。
王道というよりもはや使い古された単音リフで疾走する#11。
#12はブックレットにも記載されてない。といっても変なコショコショしたノイズが入ってるだけ。
#13もブックレットに記載なし。ウニョウニョしたエジプト風味のインストでこれもまぁ特に・・・。

前作よりは焦点の絞れたアルバムだと思います。
ただスラッシュにしてはリズムが緩慢なのがなぁ・・・。
色々と惜しいです。

評価:★★★

CHRONOSPHERE / Embracing Oblivion (2014)

embracing oblivion
CHRONOSPHERE / Embracing Oblivion (2014)

1. Killing My Sins
2. One Hand Red Per Saint
3. Force Fed Truth
4. Brutal Decay
5. Frenzied From Inside
6. Herald The Uprising
7. City Of The Living Dead
8. Seize Your Last Chance
9. Beyond Nemesis
10. The Redemption

CHRONOSPHEREの2年振り、通算2枚目のアルバム。
Punishment 18 Recordsからのリリース。

ギリシャ出身のスラッシュメタルバンドです。
前作リリース後、Baが交代したようです。
EXARSISやBIO-CANCERといった活きの良いギリシャ産スラッシュバンドを輩出したAthens Thrash Attackからデビューを飾ったこのバンド。今作からより大きなPunishment 18へと移籍して、着実なステップアップを遂げています。ちなみにATAは今年レーベル業を畳んでしまった模様。残念・・・。
そしてステップアップしたのはレーベルだけではなかった。
前作の段階では「あ、またギリシャから良さげなスラッシュバンドがデビューしてらぁ」ぐらいにしか思ってなかったんですが・・・。

今作で完全に化けた。

リフ、リズムのキレ、演奏のタイトさなどなど、もう別のバンドなんじゃないかってくらいに全てが良くなってる。
全曲疾走スラッシュナンバーで固められていて爽快感が半端ないです。全てが疾走曲だと1曲1曲が印象に残らずに似たような曲が並んでいるように感じちゃうけど、各曲、Voやリフ、展開など何処かしらにインパクトのあるフックが盛り込まれていて、一本調子になりそうなところを上手く回避していると思います。
楽曲が良くなったことで元ANTHRAXのJohn Bushみたいに熱く歌えるVoもより活きているという相乗効果もあって嬉しくなりました。
若手らしい明るく無鉄砲な勢いで猛進するドキャッチーなスラッシュを鳴らしつつ、テクニカルなリフやヒネりの利いた曲展開で広げていく様は方法は違えどVEKTORにも通ずるところがあると思う。

高速の刻みと爆走するスラッシュビートでオープニングからアドレナリン大放出な#1。男らしい歌唱でメロディを追うVoもビシッと決まってて格好良い。
前曲から間髪入れずに開始する#2はキレの良い単音リフによる疾走パートとグルーヴィー&テクニカルなミドルをメリハリ良くチェンジしていくスラッシュナンバー。
ジメッとしたスローパートから笑っちゃうくらい刻んでる猛烈な爆走でかっ飛ばす#3。ちょくちょくテンポダウンやストップを挟んで一気に爆走!って流れが最高。
単音と刻みの王道ツインギターでバシバシ疾走していき、コーラスはクロスオーヴァーっぽい展開で決める#4。
プログレ寄りの奇怪なリフを配したミドルテンポのイントロ ~ 熱いVoがテクニカルな疾走スラッシュに合わさった#5。
テクニカルフレーズを混ぜた疾走イントロの後、怒号入りのザクザクとしたミドルテンポというEXODUSリスペクトなヴァースから正統派メタル的な歌メロ擁するスピード/スラッシュ的コーラスへ展開する#6。中間部はブラストやらシュレッディングやらでパートを切り替えまくり、テクニカル度高め。
デスメタリックなトレモロで疾走し、そこからどんどんテクニカルに捏ね繰り回していく#7。Voもっちゃんと入ってるけど、インスト部分が多い疾走曲。
#8は欧州的な暗さを感じる刻みで疾走し、ブレイクはドッタン!バッタン!と力技でグルーヴするスラッシュナンバー。ギターソロは叙情性高め。
スタッカートの利いた爽快な刻みで疾走し、デスメタリックなブリッジを抜けてダミ声の響くコーラスへ展開する#9。
#10は正統派メタルっぽい幕開けからスラッシュっぽく変化するインスト。

いやーここまでのレベルになってるとは思わなかったよ。
「あ、新譜出てるー買おー」ぐらいの気持ちで買って「前作と同じくらいの出来かなー」なんて舐めた気持ちで聴いたら一発KOされました。
同郷の先輩、SUICIDAL ANGELSを喰う勢いです。
オススメ!

評価:★★★★★

ALESTORM / Sunset On The Golden Age (2014)

sunset on the golden age
ALESTORM / Sunset On The Golden Age (2014)

1. Walk The Plank
2. Drink
3. Magnetic North
4. 1741 (The Battle Of Cartagena)
5. Mead From Hell
6. Surf Squid Warfare
7. Quest For Ships
8. Wooden Leg!
9. Hangover
10. Sunset On The Golden Age

ALESTORMの3年振り、通算4枚目のアルバム。
Napalm Recordsからのリリース。

UK出身のヴァイキング/フォークメタルバンドです。
今作から専任Keyが加わって5人組になっています。
中心人物のChristopher Bowes(Vo,Key)は去年、GLORYHAMMERというメロディックパワーメタルバンドでも1stアルバムをリリースしていましたが本業はこっち。
「海賊メタル」を自称するバンドで、どんちゃん騒ぎ的民族アレンジや勇ましいオーケストレーションをメタリックな演奏に組み込んで、酒ヤケした漢臭いダミ声が不器用に歌うヴァイキング/フォークメタル。
今作においてもサウンドは今までと殆ど変わりありません。
みんなで船に乗って楽しく飲んで吐いて歌って踊って、時々戦う。
フォーク色が強かった前作より若干エピックなシンフォニーが前に出ていたり、新加入のKeyが今までにない音色を加えたりしている印象はあるけれど、大元は一緒です。

ファンタジックなファンファーレ ~ メタリックにザクザクと切れ込んでいくアップテンポのヴァースからエピックなホーンをパンパカパカパカと鳴らすコーラスへ展開する海賊メタルナンバー#1。
民謡調のアレンジとゴリゴリのバッキングを合わせたイントロの後、透明感のあるヴァースを抜けて漢コーラスが熱く響き渡るコーラスで勇ましさをアップさせる#2。
行進するミドルテンポにフォーク由来の哀愁が漂うストリングスアレンジを乗せた#3。
レトロゲームのBGMみたいなイントロから楽しげな笛の音や北欧的Keyワークを配したフォークメタルへ展開する#4。コーラスはオーケストレーションでアホみたいにデカデカと仕上がり。
疾走ビートとアコーディオンのコンビネーションでフィンランド産っぽいフォークメタルを聴かせる#5。こういうお馬鹿なのにエピックな曲、好きでーす。
バタバタバタバタギュウウウウウウン!!と慌しく降下してくるイントロの後、優雅なフィドルを随所に挿入しながら、メタリックに刻むミドルテンポの海賊メタルを鳴らす#6。
#7はパワーメタル的な疾走とダサダサのクサメロが愛すべきB級感を醸している愉快なフォークメタルナンバー。
コミカルな雰囲気を持つヴァースからコーラスはパンキッシュな怒号でせわしなさを強調する#8。
#9はTaio Cruzという人のカバー。原曲は知らない。ダンサンブルなミドルテンポに民謡的アコーディオン、キャッチーなコーラスと凄く良いカバーに仕上がってると思う。
ラストの#10は11分半の大曲。悠々としたスローテンポにパイレーツ系のKeyメロやヘヴィな刻みを加えた曲でちょこちょことドラマティックな展開を挟んでひたすら航海していく感じ。

前作のほうがインパクトの強い曲は多かったかな。
でもアルバムとしては今回も良いですし来日は楽しみです。

評価:★★★★

LOUD PARK 14 第7弾追加ラインナップ発表!!

Down loud park 2014

LOUD PARK 14にDOWNの出演が決定しました!!

http://www.loudpark.com/14/


1日目の10月18日に出演とのことです。


おぉ!DOWNか!!
最近のEPシリーズがなかなかの出来だしこれは楽しみ。
出演は1日目だからSYMPHONY Xの代わりというわけではなさそうだね。

SOILWORKの出演順がどんどん下がっていく・・・。

ELUVEITIE / Origins (2014)

origins eluveitie
ELUVEITIE / Origins (2014)

1. Origins
2. The Nameless
3. From Darkness
4. Celtos
5. Virunus
6. Nothing
7. The Call Of The Mountains
8. Sucellos
9. Inception
10. Vianna
11. The Silver Sister
12. King
13. The Day Of Strife
14. Ogmios
15. Carry The Torch
16. Eternity

ELUVEITIEの2年振り、通算6枚目のアルバム。
Nuclear Blastからのリリース。

スイス出身のフォークメタルバンドです。
前作リリース後、GtとViolinが代わっています。
今年、来日公演を行ったことも記憶に新しいかと思います。
その来日公演を大成功に終わらせたことでここ日本でもかなりの人気があることを証明してみせたこのバンド。会場が小さいとはいえ、東京で3日やったというのはなかなか凄いことだと思う。
で、今回の新作。
これは賛否両論でしょう。
過去最高にアメリカナイズされた作風です。
前作でもその傾向は出始めていましたが、今作では更に顕著になっています。
DARK TRANQUILLITYなどをお手本にしたメロデス的リフよりもモダンメロデスっぽいブリブリとしたグルーヴ重視のリフが増加。勿論、今まで通り、あの"デッデッデデッ♪"ってな感じのノリノリ単音リフで疾走する場面はあります。それでも過去作に比べると減りましたね。これは本格的なアメリカ進出を狙っての変化なのか?
フォーキーな民族アレンジは良い感じ。
前作で若干ネタ切れを感じさせるところがあったんだけど、今回はフレーズに新味も感じられて若干持ち直したように思います。どこか憂いを帯びながらも楽しげに奏でられる民族アレンジとバッキングのコンビネーションの良さは変わらずなんですが、バッキングがグルーヴィーになったことでアレンジの自由度が上がったようにも思えます。

#1はおっさんの語りとフォーキーな演奏によるイントロ。
#1のメロディを引き継いだブラストビートによる激しいイントロの後、グルーヴリフと民族楽器が絡んでいくアメリカナイズされたフォークメタルを聴かせる#2。
ピーヒョロ♪と足取りの軽いホイッスルをメインに疾走するイントロ ~ パタパタした疾走にグルーヴリフやら乱舞するフィドルをタイミング良く加えていき、スケールの大きいコーラスへ展開する#3。
初期を思わせる鈍重で牧歌的なバッキングに女性VoとグロウルのデュアルVo体制で進めていく#4。
もの悲しいメロディを紡ぐイントロから単音リフによるメロデス的疾走へ展開し、コーラスはホイッスルやフィドルが叙情的に重なり合っていく#5。
#6は女性ナレーションによる1分にも満たないインタールード。
#7は女性Vo主体のオルタナ/フォークメタルナンバー。前作の「A Rose For Epona」とか「Alesia」と同系統の曲。
地下臭漂うSEからグルーヴィーな爆走へ連なり、リズミックなミドルテンポでブリブリと進めていく#8。華やかなコーラスは流石。後半のメロデスらしい疾走も格好良いね。この曲は僕が行ったライヴでも披露されていました。
デスラッシュ系のザクザクとメロディを刻む疾走が爽快な#9。壮麗なクワイアやメロデス的なリフをホイッスルと絡めて爆走する後半までテンションの高さを維持しててGood!
#10は#7と同じ女性Vo主体のメタルバラード。コーラスに悲壮感が滲むこの曲のほうが好き。
ジャリジャリした刻みで期待を高めて、ちょいグルーヴィーな疾走デスラッシュになる#11。
#12はグルーヴリフを躍動的にウネらせるダンサンブルなアップテンポナンバー。
イントロはグルーヴィーに決め、単音リフの疾走へと繋げる#13。笛とフィドルのアレンジはELUVEITIE節炸裂で良くも悪くもいつも通り。
#14はナレーションによる30秒のインタールード。
激しい刻みに民族楽器をの多重的なアレンジを加えた疾走からミドルテンポのメロデスになり、徐々にフォークっぽさを強めていく#15。中間部のメロデス臭いソロが特にイイね。
ラストの#16はナレーションによるアウトロ。

悪くはないけど、少しハードルを上げ過ぎたかも。
次作ではもっとモダンになってそうでちょっと心配です。

関係ないけど、このジャケ、ENSLAVEDっぽいよね。
『Isa』 ~ 『Ruun』ときて次がコレでも違和感ないと思う。

評価:★★★☆

SYMPHONY XがLOUD PARK 14の出演をキャンセル!!

symphony x loud park cancelled

SYMPHONY XのLOUD PARK 14出演がキャンセルとなりました。

http://www.loudpark.com/14/


理由はレコーディングスケジュールの都合とのこと。


最悪だ・・・。
超久しぶりの来日が幻となってしまった。
しかも理由がまた微妙。
メンバーの誰かにトラブルとかならまだ分かるけど、レコーディングスケジュールってなんだよ。
船便の次はレコーディングかよ。

あーぁ。
これは代役に期待するしかないか。

KNOTFEST JAPAN 2014 第6弾アーティスト発表!!

knotfest japan part 6

KNOTFEST JAPAN 2014の第6弾アーティストが発表になりました。

http://knotfestjapan.com/


11/16(日)
・ AMON AMARTH
・ AA=


AMON AMARTHが2年振りに来日!
来日としては3度目かな。
前回、前々回よりは良い追加だと思う。

ただこれで2日目はまぁまぁになったけど、初日のラインナップの弱さが半端ないな。
これでLAMB OF GODも2日目だったら初日はスッパリ諦められるのに・・・。

LoGとマンウィズ、交換しようや。

WOVENWAR / Wovenwar (2014)

wovenwar wovenwar
WOVENWAR / Wovenwar (2014)

1. Foreword
2. All Rise
3. Death To Rights
4. Tempest
5. The Mason
6. Moving Up
7. Sight Of Shore
8. Father/Son
9. Profane
10. Archers
11. Ruined Ends
12. Identity
13. Matter Of Time
14. Prophets
15. Onward

WOVENWARの1stアルバム。
Metal Blade Recordsからのリリース。

Tim Lambesis(Vo)が逮捕されたことで活動休止状態になってしまったAS I LAY DYING。このWOVENWARはそのAILD他のメンバー達がOH, SLEEPERのShane Blay(Vo)を加えて新たに結成したニューバンドです。
まさかこんなしょーもない形でAILDが終わることになるなんて思っていなかったわけで。でもそんな状況にもめげずに新たなバンドで活動を続けていくことを決断したことは嬉しいことだし、俺はお前らを誇らしげに思う。
まぁだからといってこのバンドをポストAILDとして聴いたら間違いなくガッカリするでしょう。
サウンドはクリーンVo主体のメタルコア通過型モダンメタル。スクリームも爆走もゴリゴリのブレイクダウンもありません。
ShaneのVoは超エモいポストハードコア系の声質。ただ唸り叫び倒すTimとは正反対。正直、好きなタイプのVoではないです。あまりにも軽くて柔らかい。バックでVoを重ねるJosh Gilbert(Ba,Vo)のほうがまだメタルらしい熱さがあると思う。Voに関しては不満があります。
でもリフの構成力は流石。AILDと同様の綿密でキャッチーなリフワーク。Nick Hipa(Gt)とPhil Sgrosso(Gt)というメタルコアシーンでもトップクラスのセンスを持つギターコンビは今作でも輝いています。だからこそTimの不在が悲しくなるんだけども・・・。

#1はピアノの演奏から淡いコーラスやツインギターが響き渡るイントロ的な曲。
続く#2は正統派なギタープレイで幕を開け、クリーンVoの裏でピロピロとテクニカルなフレーズを撒き散らすモダンメタルナンバー。
ヴァースはドライヴィンに加速するモダンなリフと手数の多いアップテンポで攻め立て、コーラスは若干メロウになる#3。
#4はヘヴィなイントロからオシャレ感覚のヴァースへ展開し、エモいアップテンポのコーラスでキラキラ度を上げるポストハードコア的な曲。
AILDを彷彿とさせるメタルコア系の細かなツインギターとBULLET FOR MY VALENTINEみたいな甘い歌メロが交錯する#5。
#6は落ち着いたミドルテンポに情感あるVoを乗せたオルタナロックナンバー。とてもラジオフレンドリー。
#7は派手なツインギターやザクザクの刻み擁するメタリックなバッキングが格好良いモダンメタルナンバー。これでVoがもう少しパワフルだったらなぁ・・・。
アトモスフェリックな空間にファルセットを漂わせる心地良い静寂パートを中心とした#8。後半は分厚いハーモニーとポストハードコアちっくな高音ギターで盛り上げていきます。
メタルコアっぽいカッチリとしたバッキングにエモいVoが加わって清涼感をプラスする#9。
ジャリジャリ刻むリフとクリーンな高音ギターの絡みがヘヴィ&エモい#10。コーラスなんて完全にポストハードコアとかエモの領域。この曲ではアルバムで唯一スクリームが登場し、クリーンとスクリームの掛け合いが聴かれます。
エピックなギターメロディによるイントロの後、トライバルなドラミングに叙情派ニュースクールみたいな甘酸っぱいギターメロディを配した歌モノメタルを聴かせる#11。
メロディを含んだグルーヴィーなリフを刻んでゴツゴツと進めていく#12。コーラスはエモVoとキラキラギターの高音ダブルアタックで眩しい。
#13はメタルコアなバッキングにJoshの攻撃的なVoが乗った「AILDのクリーンVoのみの曲」って感じでかなり格好良い。
牧歌的なアコギと柔いVoでスタートし、中盤からテクニカルなリフを躍らせてメタルコア的な叙情性を発散するヘヴィな方向へと変化していく#14。
ラストの#15は雄大なアウトロ。

普通のロックが好きな人でも聴けそうです。
メタルファンはギターを中心に聴くと楽しいと思います。
もうVoはJoshだけでいいんじゃないかな。

評価:★★★★

UNISONIC / Light Of Dawn (2014)

light of dawn
UNISONIC / Light Of Dawn (2014)

1. Venite 2.0
2. Your Time Has Come
3. Exceptional
4. For The Kingdom
5. Not Gonna Take Anymore
6. Night Of The Long Knives
7. Find Shelter
8. Blood
9. When The Deed Is Done
10. Throne Of The Dawn
11. Manhunter
12. You And I

UNISONICの2年振り、通算2枚目のアルバム。
earMUSIC/Armoury Recordsからのリリース。

Michael Kiske(Vo)とKai Hansen(Gt)という元HELLOWEENのメンバーが在籍するバンドです。
Kiskeが本格的にメタルシーンに帰ってきたと話題になった前作はパワーメタル要素の薄いメロディックメタルでHELLOWEENファンには物足りない内容だったと思いますが、KiskeのVoは健在でしたし、HELLOWEENっぽさだけを求めなければ決して悪くないアルバムでした。
ですが今作はKiske期HELLOWEENファンにもアピール出来るアルバムになっています。
というのも今作には前作にはなかったメロディックパワーメタル系のスピーディーな曲があるから。
あれほどツーバスドコドコwwwハイトーンファーwwwを毛嫌いしていたKiskeが心変わりしたのか、HELLOWEENを彷彿とさせるメロパワをやっています。さすがにメロスピほどのスピード感はないけれど、パワーメタルとしては十分な疾走感。
GAMMA RAYやAVATNASIAのゲストとしてではなく、自分のバンドでメロパワをやっているというのはもはや事件かもね。
ただアルバム全体としてはオーセンティックなヘヴィメタルやハードロックが多いので、完全にパワーメタル路線へいったわけではないです。それでも「KiskeとKai」という2人に求められているサウンドにはそれなりに応えていると思います。

#1はシンフォニックなファンタジー系のイントロ。
続く#2はピロピロギターで幕を開け、疾走するメロパワナンバー。Kiskeの透き通るようなVoをフィーチャーしたHELLOWEENファンも満足するはずの1曲。
インダストリアルなベースラインに淡いギターやKeyアレンジを加えたスローテンポからKiskeが高音を張り上げてメロウに歌うコーラスへ展開する#3。
正統派メタル的刻みが熱さを演出するミドルテンポのヴァースからジャーマンメタルらしいコーラスで晴れやかに疾走する#4。
#5はアリーナロック的なバッキングに分厚いバッキングコーラスとシンフォを加えたメロディックロック/メタルナンバー。
IRON MAIDENっぽい憂いを帯びたアルペジオ中心の静寂イントロで始まる#6はシンプルなリフと高音Voが織り成すQUEENSRYCHEっぽいメロディックなヘヴィメタルナンバー。
スリージーな感覚のあるイントロの後、初期HELLOWEEN的歌メロを配したヴァース/ブリッジからピロピロ疾走を交えたシアトリカルなコーラスで締める#7。
#8は重なり合うアコギが内省的に響くバラード。コーラスはハードロックっぽくなってエモーショナルに聴かせています。
#9は日本人好みのツインギターで幕を開け、落ち着いたスローテンポで進めていくバラードタイプの曲。KiskeのVoが際立ってる1曲です。
土臭いヘヴィリフを刻むミドル/アップテンポにどこかせわしない高音Voを乗せたヘヴィメタルナンバー#10。
#11はツインギターハーモニーをフィーチャーしたアップテンポのヴァースからメロパワ風のコーラスへ展開する曲。
ラストの#12はハートフルなバラード。

HELLOWEENファンは#2と#4のために買ってもいいと思います。
しかしKiskeのVoはいいね。

評価:★★★☆

SPACE EATER / Passing Through The Fire To Moloch (2014)

passing through the fire to molech
SPACE EATER / Passing Through The Fire To Moloch (2014)

1. Unjagged
2. Passing Through The Fire To Molech
3. Daisy Cutter
4. P.O.W.
5. Ninja Assassin
6. A Thousand Plagues
7. Exhibition of Humanity
8. Ultra-Violence
9. Medea
10. In Hospital

SPACE EATERの4年振り、通算3枚目のアルバム。
Pure Steel Recordsからのリリース。

セルビア出身のスラッシュメタルバンドです。
前作リリース後、Gtが交代したようです。
フロントマンの死を乗り越えて制作された前作はスピード/スラッシュとして格段の進化を遂げた良作でしたが、今作は前2作とはちょっと毛色の異なる作風になっています。
まずとにかく疾走を重視していた前作よりもスロー/ミドルの比率が増えて展開は増えました。でも突貫した時のスピード感は前作と同様で緩急がハッキリした分、疾走した時の高揚感は増したように思います。
ギターはスピードメタル由来のハツラツとした明るさが減退して、デスメタルのアグレッションや不穏さが強くなりました。今まで通りのシャキシャキしたリフは聴かれるものの、ズルズルしたトレモロやダークなメロディ使いが加わったことでサウンドは若干影のある雰囲気になっています。
そしてVoもハイトーンを張り上げていた前作と違い、渋くしゃがれたダミ声や厳つい吐き捨て。果てはグロウルまで飛び出す始末。表現力が上がったというよりただ散漫になってしまったような印象で、僕は前作の伸びやかなVoワークのほうが良かったと思います。
ブックレットを見ると、どうやら前作は脱退してしまったStanislav Sarsanski(Gt)が曲を書いていて、今作では前作から加入したTower(Vo,Gt)が中心となって作曲している模様。だから作風がちょっと変わってるんですね。

メロディックなVoを張り上げてジャリジャリ突貫する#1。リフはキャッチーでビートも鋭いオープニングにもってこいのスラッシュナンバーです。
デスメタリックなトレモロとバスドラ連打で始まり、デスッ気のあるクランチーなザクザクスラッシュになる#2。
スピード/正統派メタル系のガッツィーな刻みとしゃがれたクリーンVoが交錯するアップテンポなヴァースから、ツインギターハーモニーが響くコーラスでいっそうメロディックになる#3。
這いずり回るような刻みで突進し、疾走感ほどほどの不穏なムードを漂わせるダークなスラッシュを展開する#4。後半はジャーマンスラッシュ的な爆走感を強めます。
バキバキとベースを唸らせエモーショナルなギターを重ねたイントロ ~ パタパタしたメロディックな突貫パートに重苦しいミドルを挟んで緩急をつける#5。
ARTILLERYっぽいエスニックな刻みリフでツーバス疾走する#6。
#7はオールドスクールデス系のグロウルとWEHRMACHTばりの突貫ビートでまくしたてるスラッシュナンバー。
テクニカルに転がるクランチリフと軽快なアップテンポの合間にスラッシーな疾走を入れていき、結局は疾走メインのスラッシュになってしまう#8。
#9はダミったVoとストイックな刻みで突進するスラッシュナンバー。Voとか豪快な刻みに初期METALLICAっぽさがあってかなり格好良い。
ラストの#10はデスメタリックなイントロからドロっとしたミドルやSLAYERちっくなおどろおどろしい疾走を繰り返すスラッシュナンバー。

前作のほうが良かったけど今作もなかなか。
これ以上ダークになられちゃうとアレだけど今作ぐらいならまだ許容範囲。
オススメです。

評価:★★★★

Pagan Metal Alliance 最終ラインナップ発表!!

pagan metal alliance part2

Pagan Metal Allianceの最終ラインナップが発表されました!!

http://www.bnfproductions.com/ja/


11/26(水)
・ ENSIFERUM
・ ORPHANED LAND
・ HYPOCRAS

11/27(木)
・ ALESTORM
・ MOONSORROW
・ ETHEREAL SIN


MOONSORROWがフィンフェス以来2度目となる来日!!
しかもホームページには2ndとかの初期の曲を中心にやると記載されてる!!
僕としては2nd完全再現でもかまわない。
これは期待しちゃうな。

そしてTHE CROWNの前座で来日したHYPOCRASもまさかの再来日。
笛を吹きまくる爆笑フォークメタルはインパクト大だったからこちらも楽しみ。


そして2日通し券を買った人にはタオルとリストバンドがプレゼントされることも発表されました。
シンプルなデザインでどちらも良さげ。


パッと見た感じ、2日目のほうがメンツは弱いかもしれないけど、ALESTORMもMOONSORROWもフォークメタルが好きなら外せないバンドだと思うよ。

DARKEST HOUR / Darkest Hour (2014)

darkest hour darkest hour
DARKEST HOUR / Darkest Hour (2014)

1. Wasteland
2. Rapture In Exile
3. The Misery We Make
4. Infinite Eyes
5. Futurist
6. The Great Oppressor
7. Anti-Axis
8. By The Starlight
9. Lost For Life
10. The Goddess Figure
11. Beneath The Blackening Sky
12. Hypatia Rising
13. Departure

DARKEST HOURの3年振り、通算8枚目のアルバム。
Sumerian Recordsからのリリース。

US出身のメロディックデス/メタルコアバンドです。
前作リリース後、Paul Burnette(Ba)とRyan Parrish(Ds)というバンドを初期から支えていたリズム隊が脱退。今作からAaron Deal(Ba)とTravis Orbin(Ds)が加入しています。このラインナップで2012年に来日公演も行われました。
Sumerian移籍後第一弾となる今作。
Sumerianと言えばTHE FACELESSやBORN OF OSIRIS、VEIL OF MAYAといった新進気鋭のテクニカル/プログレッシヴなエクストリームメタルバンドをデビューさせて徐々に知名度を上げてきたレーベル。そんなレーベルがここ最近はTHE DILLINGER ESCAPE PLANやこのDARKEST HOURといったある程度知名度のあるバンドと契約するようになってきています。
ただ、テクニカルで前衛的なメタルを鳴らすTDEPはまだ分かるとしてもDHは予想外過ぎた。バラエティ番組におけるDJ KOOのプチブレイクくらい予想外だった。
メロディックデスメタルとハードコアを所謂「メタルコア」とは違った手法でミックスさせた彼らのサウンドはどう聴いてもSumerianに合うものではなかったし、もっとバンドに合うレーベルはあったはずだからSumerian移籍のニュースを聞いて期待半分不安半分といったところでした。
そしてアルバムリリース前に公開された「Wasteland」を聴いた時に思いました。


あ、やっちまったな、と。


相当ガッカリしました。
レーベルを移籍しただけでここまで変わってしまうのか、と。
叙情メロディを排除してモダンなグルーヴや脳筋タフネスを大量注入したこの曲を聴いて「やっぱりDARKEST HOURって最高だな!」と思った人はまずいないでしょう。過去作に思い入れが強ければ強いほどに受け入れ難い曲だったはずです。
で、期待値を下げた状態でアルバムを聴いて思いました。


あ、やっちまってなかったな、と。


アルバム通して#1みたいな曲が続くのかと思っていたら、全然そんなことはなかった。
でもだからといっていつも通りというわけでもなかった。
一言で言ってしまえば「コマーシャル化」しています。
「売れたい!」という切実な思いが最も強く出ているアルバムじゃないでしょうか。
今作では本格的にクリーンVoの導入を試みており、#3や#5、#8、#13などはクリーンVo主体。過去に『Deliver Us』や前作『The Human Romance』でもスクリームに近い形でのクリーンパートは入っていましたが、今回は完全なるクリーンVo。それこそALL THAT REMAINSのPhilip Labonte(Vo)とかと同じような切り替えをJohn Henry(Vo)がやっています。これは賛否両論あるだろうけど、個人的には結構好き。過度にエモかったり、ナヨかったりすることのない非常にナチュラルなクリーンVoで僕は好感が持てました。クリーンから徐々に荒げてスクリームになるところとかも格好良いしね。
ただ今作最大の魅力はギタープレイ。
とにかくメロディックに弾きまくってる。Kris Norris(Gt)がプレイしていた4th~5thに負けないくらいにギタープレイが派手。北欧メロデスリスペクトなメタルコア型の単音リフやらテクニカルフレーズはいつも以上に派手だし、ソロではまるで吹っ切れたかのようにKrisを彷彿とさせるシュレッディングを連発。クリーンVoの裏だろうと「そんなの関係ねぇ」とばかりにピロピロ弾きまくる。今までは割りとバッキングに徹して地味な印象だったMichael Carrigan(Gt)も今作でようやく本領発揮。地味な草食系から「お前じゃないよお前じゃ!俺だよ俺!」とグイグイ来る肉食系にクラスチェンジ。でもそんな強引なところが凄く素敵。ギタープレイだけで言えば前作より良いです。
新加入のリズム隊は上手く馴染んでいると思います。手数の多いパンキッシュな荒さを継承しつつ締めるべきところはしっかりと締めたドラミングは前任者にも劣らない。#1を聴いた時はゴリゴリのマッチョ系かと思ったけどね。メタルコアらしいブレイクダウンもハッキリと使うようになって若干モダンになった感はあります。

#1はDjent風のギョンギョンしたリフと岩肌のようにゴツゴツしたミドルテンポで進み、コーラスではしゃがれた歌声で荒んだメロディを歌い上げるグルーヴ/メタルコアナンバー。
#2は短めのメロデスラッシュナンバー。ハードコアの流れを感じる極悪な刻みから叙情的単音メロディへの流れなど、このバンドの個性が遺憾なく発揮された1曲。
淡いギターメロディによるイントロの後、JohnのクリーンVoをメインに据えたメタルコアを聴かせる#3。DARKEST HOURがここまでコマーシャルな曲をやったのは初めて。でもツインギターハーモニーもメロメロで良いし、ギターソロは"あの頃"の雰囲気があってフラッシー。
スケールの大きいイントロからメロい突貫で暴れ倒し、最後は叫びながらもメロディを追うコーラスへ展開する#4。
まるでALL THAT REMAINSみたいなクリーンVoでメロディックなモダンメタルをやってる#5。サムファイア♪ウィルネバーダーイ♪とアップテンポなリズムに乗せて歌うコーラスはキャッチー。そしてド派手なギターソロも超絶クール。
単音リフによるメロデスラッシュなヴァースから淡い叙情性を携えたクリーンコーラスへと展開する#6。
淡いクリーンでスタートする#7はグルーヴリフをギョンギョンドゥルドゥル刻むミドルテンポにクリーンとスクリームを6:4くらいの比率で進めていく曲。Djentやテクニカル系の要素をメロデス/メタルコアにそこそこ上手く混ぜています。
アコギ中心の穏やかなバッキングにJohnと女性のクリーンVoが掛け合い重なっていく#8。コーラスはメロデスなリフと歌心あるスクリームがエピックだね。
#9は荒い疾走ビートに不穏なリフを乗せたハードコアナンバー。中盤に配された正統派なギターソロは絶品。アルバム一かも。
前作からの流れを感じさせるスケールの大きいメロディを爪弾くイントロの後、一気にギアを入れて突貫するメロデスラッシュになり、コーラスはエモくて温かいメロディを落ち着いた歌唱で披露する#10。
メロデスらしいリフワークで疾走し、毒気のあるクリーンパートで芝居掛かった演出をする#11。ちょっとTHE BLACK DAHLIA MURDERっぽさもあるね。
アコギとエレキが絡み合うドラマティックなイントロからバスドラを打ち鳴らすミドル/アップテンポに叙情性をたっぷり含んだリフを組み込んで、リズムチェンジの豊富なメロデス/メタルコアを聴かせる#12。
美しいストリングスによるイントロ ~ #10とちょっと似てる歌メロで晴れやかにスタートを切り、スクリームは合いの手ぐらいに留めてメロディックなツインギターと歌メロが交錯して盛り上げていく#13。

コマーシャル化してるけど格好良いです。
勝手に「DARKEST HOURは終わった・・・」とか思っちゃっててごめんなぁ。
まぁアルバム全体の印象は良かろうと#1が駄曲という印象までは覆らなかったけど。

これだけ「売れる」路線でいったのに売り上げは約3200枚でBillboard200は102位なのか・・・。
世の中は世知辛いですな。

ところでKrisとRyanの元DH組によるA CANCEROUS AFFAIRはどうなってしまったん?

評価:★★★★☆

OVERKILL / White Devil Armory (2014)

white devil armory
OVERKILL / White Devil Armory (2014)

1. XDM
2. Armorist
3. Down To The Bone
4. Pig
5. Bitter Pill
6. Where There's Smoke...
7. Freedom Rings
8. Another Day To Die
9. King Of The Rat Bastards
10. It's All Yours
11. In The Name

OVERKILLの2年振り、通算17枚目のアルバム。
eOne Musicからのリリース。

US出身のスラッシュメタルバンドです。
スラッシュバンドとしての勘を完全に取り戻した前々作『Ironbound』、NWOBHMっぽさを強めた前作『The Electric Age』と今が第二の全盛期と言っても差支えがないくらいにイケイケなベテランです。
この順当なアルバムのリリースペースもバンドの状態の良さを如実に物語っていますね。
で、今作の話。
始めに感想を言ってしまうと、アルバムの出来としては前2作には及ばないかなぁといったところ。
ただあの2枚が強力過ぎただけで今作もかなり良いです。
今作は全体的に曲のスピード感が落ちています。ミドルテンポと疾走を柔軟に、時に強引にチェンジしながら展開する曲が多い。そのスピードダウンどうこうというより、多用されるミドルパートが面白みに欠けてキャッチーさが少し落ちている印象。そういった場面でギターがちょっとダークになり過ぎてるきらいがあって、それがマイナスになってしまっているように感じられました。
マイナス面はこれくらいで他はいつも通り。
Dave Linsk(Gt)とDerek "The Skull" Tailer(Gt)による分厚い刻みやテクニカル過ぎずに華やかに決めるソロといったギターワーク、D.D. Verni(Ba)のベキベキバキバキと軋むベースとRon Lipnicki(Ds)による抜けの良いドラミングが織り成す強靭なリズム隊という、バッキングの安定感や勢いはまだまだ衰え知らず。
そしてBobby "Blitz" Ellsworth(Vo)も強烈。AC/DCのBrian Johnson(Vo)や元ACCEPTのUdo Dirkschneider(Vo)に少しばかりの柔軟性とアホみたいなキレを足した"近所の癇癪持ちババア系金切り声"はとにかくアクが強い。この声がないとOVERKILLじゃないからね。55歳でこのVoパフォーマンスって凄いわ。

#1は戦いを予感させるイントロ。
続く#2は最近のOVERKILLらしいアドレナリン出まくりのエネルギッシュな疾走スラッシュナンバー。コーラスはアオモリー!アオモリー!と青森県への溢れんばかりの愛を歌っております(大嘘
漢臭さを撒き散らすイントロからザクザクと若干ダークな刻みでテンポを上下させながら進行し、コーラスは癖の強いメロディを歌い上げる#3。疾走感はほどほどで正統派メタル的な熱さの強い曲。
キュウウウウウンと急降下してくるイントロからスピードメタル風の明快な刻みで駆けていく#4。
重心を落としたミドルテンポにTESTAMENTっぽい湿り気を加えつつガッツリ刻んでいく#5。
#6はジャリジャリのリフにスパン!スパン!というアメリカンポルノのスパンキングの如き鋭い疾走ビートがたまらなく格好良いシリアスムードのガチなスラッシュナンバー。
閉塞的なメロディが若干オルタナ臭い導入から、前のめりなアップテンポと単音リフの疾走を織り交ぜたちょいモダン風味のスラッシュを聴かせる#7。
スラッシュらしいザクザクとした感触はあるもののどことなく影のあるミドルテンポで進める#8。最初は中期TESTAMENTっぽいなぁなんて思ったけど、このバキバキ唸るベースや絶妙なタイミングでヒットするドラミングのおかげであっちのような弛んだ雰囲気はないです。
ブルージーな匂いのある刻みでザクザクとミドルテンポに進行し、コーラスはシンプルなハーモニーと共に疾走する#9。
デッデデッデッ!とリズミックで楽しげなミドルを駆使したヴァースから徐々に攻撃性を高めて、パンキッシュな疾走コーラスへ雪崩れ込む#10。
正統派メタルリスペクトなムサいミドルテンポで軍隊っぽく行進する#11。後半のヴァイキングメタルみたいなコーラスは風変わりで面白い。

ファンなら安心して買える納得の出来です。
ただ後半少しだけ勢いが落ちます。
最初から最後まで勢いを維持していた前2作に劣る点はそこですかね。

で、来日はいつになるんだい?

評価:★★★★☆

COLUMNS / Please Explode (2014)

please explode
COLUMNS / Please Explode (2014)

1. Mudfucker
2. Rattlesnake Steps
3. Punching Nancy Grace
4. Our Creation
5. Vicarious Living
6. Drifter Aftermath
7. The God Clause
8. Bottom Feeders
9. No One's Fucking Waiting
10. Ungrateful
11. What You've Done Is Gone
12. A Blind Fight
13. Harmless Escape
14. A Guilty Bunch
15. Bear Molester
16. Laid Off For X-Mas

COLUMNSの1stアルバム。
Relapse Recordsからのリリース。

US出身のデスメタル/グラインドコアバンドです。
GLASS CASKET、WRETCHEDのVoが在籍するバンドです。GLASS CASKETって今何やってんだろ?
今作は1stアルバムと銘打っているものの、EPで既にリリースしている11曲に5曲の新曲をプラスした総集編的な内容。まぁ僕はこのバンドを聴くのは初めてだから全く問題ないけど。
サウンドは雑食性の高いグラインドコア。
グッチャリした汚物感やデスメタルのおどろおどろしさ、パンキッシュな炸裂感といったデスグラインドらしいサウンドを基調にスラッシュ的なキレのある刻み、スラッジーな野蛮さ、ヘヴィブルースのグルーヴ、ブルデスの重低音リフ、カオティックな音使いなどなど、曲毎に色んな要素をちょこちょこと加えてらっしゃる。だからって何てことはないんだけど、一本調子になってない点は好印象。
Voはデスメタル系のグロウルが中心。そこにグラインド系の喚きやら下水道ガテラル、ハーコーな怒声なんかで変化を付けています。WRETCHEDよりも良いパフォーマンスをしてると思う。

緊迫感のあるリフでせわしなくスタートし、引き摺りリフの爆走へ展開する#1。
小汚いリフの疾走にゴアゴアな下水道ガテラルとハイピッチのデュアルVoを乗せた#2。
低音をのたうち回るゴア/ブルデスちっくな疾走とスローテンポを使い分け、ここぞという場面でブラスティングを叩き込んでくる#3。
グジュグジュと腐乱臭のする刻みに大味なミドルテンポという、スピード感抑え目な#4。
スラッシュ/オールドスクールデスなリフとバタバタした疾走感が格好良い#5。
キチガイ入ってるカオティックな爆走で幕を開け、気だるいスローテンポに落とす#6。
ザラついたミドルでタメて、デスメタリックなブラストや2ビートの疾走へ展開する#7。後半はEXODUSみたいな刻みでデス/スラッシュっぽくなります。
統率の取れたデスグラインド的爆走と一発一発強烈に叩きつけてくるパワフルなミドルの2部構成な#8。
#9はデスメタルリフの爆走からパンキッシュな疾走へと変化し、ブルージーなヘヴィロックになってグルーヴする変わった曲。
ズンズンとブルデスちっくなリフを鳴らすイントロ ~ デス/ブラックちっくな暗黒性を強めた爆走になる#10。
グネグネと奇怪に蠢くリフでスロー/ミドル中心に聴かせる#11。さりげなく組み込まれたスラッジ/カオティックコアっぽさも良いね。
#12はデロデロと爛れたグルーヴリフとシリアスな刻みを上手く対比させて疾走するグラインドコアナンバー。
ザクザクとキャッチーに刻むスローテンポでグルーヴィーに聴かせ、小汚い疾走を絡める#13。ハードコア気質なヤケッパチの咆哮がウルトラ格好良い。
豪快にグルーヴした後、ヒリつくような爆走デスグラインドになる#14。
#15はパンキッシュなリフの突貫の合間にデスメタル要素を組み込んだ軽快な曲。
最初は爆走するも、途中からジャリジャリとノイジーなミドルに落ち着く#16。

面白いバンドです。
個人的にはもう少しテンション任せのハチャメチャなスピードがあったらなお良かったな。

評価:★★★☆

HONE YOUR SENSE / Absolute Sense (2014)

absolute sense
HONE YOUR SENSE / Absolute Sense (2014)

1. Black Lotus
2. The Last Man Standing
3. We Aim to Be the Same
4. This Chaotic World Is Over
5. New Faith
6. Break The Silence
7. Buster
8. Rebellion
9. Ray Of Light
10. Astrominer 3000
11. Dial 666
12. No One Can Stop My Wrath

HONE YOUR SENSEの1stアルバム。
Garimpeiro Recordsからのリリース。

日本のメタルコアバンドです。
Wacken Open Airへの出演権を掛けたコンテスト、Metal Battle Japanの初代チャンピオンになったことで知名度を上げたバンドです。僕もそのコンテストで知り、ライヴはHYPOCRISYのオープニングで1度だけ観たことがあります。
そのライヴに凄くポジティヴな印象があって、アルバムが出たら買おうと漠然とは思っていました。
リリース前に公開されたTeaserで期待も高まっていました。
いざ買って聴いてみるとこれがハイクオリティなメタルコアで期待以上の素晴らしさ。
メロディックなリフで疾走しまくって力強いブレイクダウンで落とすというメタルコアナンバー、ほぼメロデスなクサメロナンバー、ロックンロールなリフで生々しいグルーヴを生む曲など、王道から意外性のある曲まで収録されています。
メロデス由来の叙情メロディや単音リフをメインに弾きまくるギターの流れるようなリフワークは超強力。不自然に途切れることなくこんなにも流麗に煽情性の高いメロディを繋いでいく展開力は凄い。
Voはクリーンなしで高低のスクリームを操る獰猛なタイプ。マッチョい咆哮や低音のグロウルも良いけどハイピッチのキレ味鋭いスクリームは特にイイね。
徹底的に落とすデスコア的ビートダウンや無機質でテクニカルなフレーズなどをクドくなり過ぎない長さと絶妙なタイミングで入れてメリハリを出すなど、メタルコアの良さを殺さずに現代的にアップデートされている点も良い。こういう要素を入れるとそのやり方が下手でただつまらなくなってしまったメタルコアバンドもいるから、このバンドはセンス良いなぁって思いました。

デスメタリックな爆走の後、メロディを絡めつつもブルータリティ溢れるブレイクダウンを中心にガッツリと聴かせる前半 ~ 後半はメタルコアらしい単音メロでバシバシ疾走する#1。サウンドはヘヴィなのに風を切るような軽快さがあって不思議。
#2はシャッフルビートのジャジーなノリでスウィングする個性的なメタルコアナンバー。緩いノリとメカニカルな演奏を切り替えながら昭和歌謡ちっくなコーラスへ流れるこの曲はライヴで観た時にも際立ってました。
ANTERIORの某曲とかIKTPQの某曲とかと同系統の超王道のメロいイントロからそのまま単音リフの突撃をみせる#3。コーラスのメロデス然としたギターが熱いね。
緊迫感のある叙情リフを刻んでデスラッシュ気味に突貫する#4。
叙情トレモロの爆走で幕を開ける#5はテンションの高いスクリームとメロいリフが交錯する疾走メロデスナンバー。ロックンロールっぽいグルーヴィーなブレイクとかも面白い。
#6も#2と同様にシャッフルビートを取り入れたロックンロール的な感触が強い曲。
イントロでちょこっとグルーヴィーにウネって単音リフの疾走へ展開する#7。メロディックでスムーズなリフの流れが本当に気持ち良い曲。
メタルコアらしいスピーディーな展開から徐々にザクザクとテンポを落としてデスコアちっくなビートダウンや湿り気の強いダークなスローパートへ流れる#8。
エスニックだったりハードロッキンだったりするアクセントが組み込まれた、せわしなくメロディを刻むリフでアップテンポのメタルコアを聴かせ、コーラスはIN FLAMESっぽく叙情性を強める#9。
テクニカルでいてメロディックなイントロの後、凄く日本的な哀愁漂うメタルコアをやってる#10。途中のスパニッシュな情熱パートは意外。
メロディ控えめのグルーヴィーな疾走からブレイクダウンで一旦落として、コーラスは初期IN FLAMESっぽいクサさが全開の#11。タイトルからも何らかのニュアンスが出てますね。
#12は前のめりな疾走感を単音リフとスクリームが煽っていくメタルコアナンバー。中盤のジャパメタ的クサさがある疾走は海外のバンドにはない魅力。

メロディックメタルコアが好きな人なら気に入るアルバムだと思います。
今年リリースになったメタルコア系の中でもトップクラスに素晴らしい。
オススメです。

評価:★★★★☆

REACTORY / High On Radiation (2014)

high on radiation
REACTORY / High On Radiation (2014)

1. Shell Shock
2. Spreading Brutality
3. Viral Overdrive
4. Kingdom Of Sin
5. The Raid
6. Metal Invasion
7. ABC Warefare
8. Orbit Of Theia
9. Blasphemous Attitude

REACTORYの1stアルバム。
Iron Shield Recordsからのリリース。

ドイツ出身のスラッシュメタルバンドです。
2013年にリリースされたEP『Killed By Thrash』がちょっとだけ話題になったみたいなんですけど、僕が聴くのはこれが初めて。
サウンドは楽曲、音質共に80年代リスペクト。ほどよく荒れてジャリジャリした音質、モダンへの色気をみせない楽曲という回顧型スラッシュです。
でも若手らしく演奏はかなりしっかりとしていてジャーマンスラッシュ的な暴走感はないです。
近いバンドとしてTANKARDですかね。
引っ掛かりの少ない初期TANKARD的な爆走と最近のTANKARDっぽいメロディ豊富な疾走を器用にこなしています。パンク/クロスオーヴァーの要素も上手くブレンドしていてシリアスな雰囲気になり過ぎていない点もTANKARDとか一時のSODOMっぽいです。
Voの吐き捨てはGerre(Vo)似。Gerreほど酒ヤケしてないし加齢臭もしない若々しくて威勢の良いVoですけどね。

TANKARDっぽくエネルギッシュに突貫する#1。シェルショッ!!
初期KREATORちっくなリフを刻むイントロ ~ スラッシーな疾走感はそのままでリフにMEGADETHっぽいヒネりを加えている#2。
メロディを織り込んだ流麗なリフワークで疾走する#3。
中期SODOMをよりパンキッシュにハジけさせたような疾走が気持ち良い#4。
猛烈な刻みで疾走し、残虐なミドルパートやクロスオーヴァー系のアクセントを組み込みながら進める#5。
#6は最近のTANKARDにも通ずる適度にメロディックでパンキッシュでオールドスクールスラッシュな疾走ナンバー。
低音でズクズクズクズクと這うリフと単音メロディをユニゾンさせて爆走し、"エビシーウォーフェア!"の怒号コーラスで締める#7。
#8はアコギイントロからKREATORなリフの疾走で幕を開け、最近のTANKARDっぽいメロディックな疾走とミドルの使い分けで展開する8分弱の長尺スラッシュナンバー。
ラストの#9もいかにもドイツな爆走スラッシュナンバー。先輩バンド達からの影響が大です。

今後化ける可能性を感じさせるアルバムです。
CDは1000枚限定らしいから欲しい人はお早めに。

評価:★★★☆

ENTOMBED A.D. / Back To The Front (2014)

back to the front
ENTOMBED A.D. / Back To The Front (2014)

1. Kill To Live
2. Bedlam Attack
3. Pandemic Rage
4. Second To None
5. Bait And Bleed
6. Waiting For Death
7. Eternal Woe
8. Digitus Medius
9. Vulture And The Traitor
10. The Underminer
11. Soldier Of No Fortune
12. Gospel Of The Horns *

ENTOMBED A.D.の1stアルバム。
Century Media Recordsからのリリース。

スウェーデン出身のオールドスクールデスメタルバンドです。
1stアルバムと書きましたが、前身はスウェディッシュデス界のボスであるENTOMBED。
前身というと語弊があるのかな?
本家ENTOMBEDはAlex Hellid(Gt)のみが在籍する形で開店休業中になり、L-G Petrov(Vo)とその他のメンバー3人がENTOMBEDを抜けて結成されたのがこのENTOMBED A.D.というわけです。
最初は今作も『ENTOMBED』名義で去年リリースされる予定だったんですが、"Alex 対 その他"という感じのゴタゴタした状況になってしまい、アルバム自体は去年の段階で完成していたにも関わらずリリース出来なかったため、仕方なくこういう形でのリリースになったんだとか。
ちなみにそのAlexは今作の制作に一切関わっていないそうです。CD裏のクレジットにも一切記述はなし。
と、バンドの分裂事変に関してはこのくらいにして、ENTOMBEDから数えても7年振りになる今作の話。
まず今までのENTOMBEDサウンドを期待すると「ん?」ってなるかもしれません。
まぁ「今までの」と言ってもどのアルバムを期待するかによって変わってくるバンドではあるんですが、どの時代とも微妙にズレてて似ていないのです。
一番近いのは前作でしょうが、やっぱり異なるサウンドです。
ギターの質感がまるで違います。最近どう?と金銀銅くらい違います。
ギターサウンドからはスウェディッシュデス特有のザラザラザラジャガジャガジャガジャガという摩擦係数の高いディストーションがなくなって、アグレッション剥き出しで迫ってくるかのようなメタリック仕様になっているのが違和感その一。
そしてリフそのものがスラッシュ的だったり岩肌のようにゴツゴツしているものだったりとヘヴィで圧迫感のあるものになっているのが違和感その二。初期のようなデロデロビロビロしたトレモロやシンプルなハードコア/パンクリフは少ないです。
メロディを鳴らす場面では小洒落たというか、洗練された雰囲気が漂っていて、あの淀みとか汚さとかが少なくなっているのが違和感その三。
この違和感はやはりAlexの不在に因るところが大きいですね。Ulf "Uffe" Cederlund(Gt)もいないしさ。
今作のギターパートを担当しているNico Elgstrand(Gt)は前作にも参加していましたが、前作での担当はベース。つまりはギターでのアルバム参加は初めてだからこうなってしまうのも仕方ない・・・のか?もう少し似せることも出来たろうけど、あえてなのか?
ただENTOMBEDサウンドの先入観を取っ払って聴けば、普通に格好良いアルバムです。
『Same Difference』 ~ 『Inferno』あたりよりは好みです。

トリップ気味のサイケなリフで幕を開け、ラフなミドルテンポで荒っぽいオールドスクールデスを聴かせる#1。
ゴツゴツとしたリフを適度な疾走ビートに乗せて不穏なノリの良さをみせる#2。
緊張感高まるストリングスの後、ザクザクしたミドルテンポからスウェディッシュデスらしいザラついた引き摺りリフを組み込んだ疾走に切り替えて一気にサウンドの胡散臭さを上げる#3。
角張った硬いリフによるミドルのヴァースからブリッジでちょろっと疾走し、ダークなコーラスでどんよりとした雰囲気にする#4。
ドスの利いたグロウルでスローテンポは厳つく聴かせ、疾走は荒ぶった咆哮で激しさを増す#5。
バタついたスラッシュちっくな疾走とドロッとしたコーラスというシンプルな構成で突き進む#6。
#7はメロディを追う咆哮と適度に粘着質なスローテンポが絡んでいく妖しげな曲。
続く#8もスローテンポで粘着質なデスメタル。ところどころに中期のデッスンロールっぽさが見え隠れします。クラシカルなメロいリードが登場する意外な一面も。
デッスンロールなリフのミドルテンポで幕を開け、ハードコア気質な疾走へと展開する#9。
#10はブラストビートで幕を開けて、スラッシュちっくな刻みで駆け抜けるデスメタルナンバー。
気味の悪いアコギイントロ ~ デスメタリックなズルズルリフを軽快なミドルテンポに乗せて刻んでいく#11。
#12はボートラ。スロー/ミドルテンポのなんてことない曲。

これはこれで悪くない。
ただENTOMBEDフォロワー達のほうが「らしい」音を鳴らしているというのは何とも。
9月の来日公演はウルトラ楽しみです。

評価:★★★☆

51%の思いやり

超久しぶりの雑記。

去年は書かなかったから2年振り。

今日は81818ということで僕ら馬鹿面にとっては記念日ですから。

東京03-818181330です。
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WOODS OF DESOLATION / As The Star (2014)

as the stars
WOODS OF DESOLATION / As The Star (2014)

1. Like Falling Leaves
2. Unfold
3. And If All the Stars Faded Away
4. This Autumn Light
5. Anamnesis
6. Withering Field
7. Ad Infinitum

WOODS OF DESOLATIONの3年振り、通算3枚目のアルバム。
Northern Silence Productionsからのリリース。

オーストラリア出身のブラックメタルバンドです。
D.(Gt,Ba)なる人物のプロジェクトみたいなもので、1stと2ndにはそれぞれ違うVoが正式メンバーでクレジットされていたのですが、今作ではついに彼一人。
DRUDKHのDsやバンドの初期デモ音源に参加したことのあるVoなどを迎えて制作されたようです。
さてさてこのバンド。
1stは鬱々としたメロディをジャージャーシャリシャリとササクレ立ったギターが何遍も何遍もただひたすら反復し、起伏のないスロー/ミドルテンポで進めていくデプレッシヴブラックスタイルで、完全にマニア向けのアングラブラックだったんですが、前作で「遅」と「速」のテンポの緩急と同時にメロディ/アレンジにおいてポストブラックっぽさが上昇。曲やメロディの展開にドラマ性が出てきたことで非常に聴き応えのあるアルバムになっており、バンドとして確実にステップアップしていました。
今作は前作を引き継ぎつつ、更にポストブラックに寄った作風になっています。
ギターはキラキラと煌くような叙情トレモロをとにかく掻き鳴らす。ジャージャーとノイジーなギターサウンドではあるけれど、ブラックメタルらしい寒々しさはほぼなし。DEAFHEAVENの新譜を聴いた時の印象とダブりました。
そのギターメロディの煽情性が最初から最後まで落ちずに安定している点はポイント高いです。
どの曲もメインを張るメロディがしっかりと立っている。だからメロディの反復が多くても、ミドルテンポが主体でもダレることなく聴けます。時たま挟む静寂パートなんかも心憎い演出です。

眩い叙情性を振り撒くトレモロを掻き鳴らして爆走するポストブラックパートとノイジーなのに温かみのあるミドルテンポを繰り返しながらサウンドスケープを広げていく#1。
情緒的に揺らめくイントロ ~ 明る過ぎてもはや神々しさを感じるトレモロをタメの利いたドラミングと合わせて進んでいき、徐々に悲哀を強めてフェードアウトする#2。
ノイジーでデプレッシヴなメロディとポストっぽい柔らかなメロディの間を揺れ動くギターをリズミックなミドルテンポに乗せた前半 ~ 儚いメロディが激情的な爆走の中を漂い散っていく後半という2部構成な#3。
憂いを帯びたポップなトレモロと平坦なミドルテンポがマイルドに交錯する#4。
#5は若干ポジティヴなテンポのインスト。
しっとり系アコギの後、どっしりとしたミドルテンポの中、勇壮なトレモロをドラマティックに響かせる#6。ラストはドラムロールでタメて急に激情系の爆走をみせテンポを落としながら終了。
#7は甘酸っぱい青春メロディを奏でるトレモロがDEAFHEAVENっぽいインスト。疾走しないDEAFHEAVENですな。

アルバムを出す毎にクオリティを上げていると思います。
CDの流通は悪いので欲しいのであればディストロ、もしくはNothern Silence Productionsから直接購入するしかないですね。
なんでも1881枚限定らしいですけど。なんでこの枚数?

評価:★★★★☆

MOTLEY CRUE 来日決定!!

motley crue 2015 japan tour

MOTLEY CRUEの来日が決定しました。

http://www.creativeman.co.jp/artist/2015/02motley/


神戸
2/11(水) 神戸ワールド記念ホール

名古屋
2/12(木) 日本ガイシホール

埼玉
2/14(土) さいたまスーパーアリーナ
2/15(日) さいたまスーパーアリーナ

福岡
2/17(火) 福岡国際センター



バンドは解散を表明しているので恐らく最後のジャパンツアーになるはず。
それでもさいたまスーパーアリーナ2日というのはかなり強気だね。

チケットの値段は発表されていませんが、確実に1万は超えてくるとみていいでしょう。

BETRAYING THE MARTYRS / Phantom (2014)

Phantom betraying the martyr
BETRAYING THE MARTYRS / Phantom (2014)

1. Jigsaw
2. Where The World Ends
3. Walk Away
4. Let It Go
5. L'abysse Des Anges
6. Phantom (Fly Away)
7. What's Left Of You
8. Afterlife
9. Legends Never Die
10. Lighthouse
11. Your Throne
12. Our Kingdom
13. Closure Found

BETRAYING THE MARTYRSの3年振り、通算2枚目のアルバム。
Sumerian Recordsからのリリース。

フランス出身のシンフォニックデスコア/メタルコアバンドです。
前作リリース後、Dsが交代になったようです。
サウンドはそこそこにヘヴィなバッキングにシンフォニックだったりキラキラしてたりするKeyアレンジを加え、グロウルとクリーンのツインVo体制で進めていくデスコア/メタルコア。
つまりは前作から何も変わっていません。
ギターはブリブリ~ドゥドゥドゥ!!とデスコアっぽく弛んだ重低音を刻み、時折単音やらトレモロといったメロディを加える超モダンなスタイルでとてもアメリカ的。正直個性や面白みはあまりないです。
ただKey使いは悪くない。前述の使い方以外にも切ないピアノや淡く全体を覆ってサウンドに厚みを持たせるアレンジなど、目立ち過ぎない立ち位置でゴリゴリしたバッキングをポップに中和しています。
表のシールにはBORN OF OSIRIS、WHITECHAPEL、DIMMU BORGIRのファンにオススメと書いてあるけど的を射ていると思います。僕だったらDIMMUの代わりにWINDS OF PLAGUEを入れるけど。

デスメタリックなズルズルリフで爆走するイントロの後、グルーヴィーなテンポになってBORN OF OSIRISリスペクトなキラキラKeyメロとデスコア的リフワークのコンビネーションで聴かせていく#1。クリーンパートは可もなく不可もなく。
クリーンVoと可憐なピアノで幕を開け、ゴツゴツとしたバッキングに冷たいメロディを添えながらテンポ良く進行する#2。
リズミックなグルーヴリフを刻み、耽美なピアノで味付けしている#3。クリーンパートはオルタナ系バラードみたいな雰囲気で結構良い。
#4は一部で話題となった某ネズミー映画のヒット曲のメタルカバー。あのサビは勿論クリーンで。レリゴーwwwレリゴーwww
#5はインスト。
#6はメタルコア的な単音で爆走し、グルーヴィーなミドルに叩き落とすテンションの高い曲。
グルーヴィーにメロディを弾いていく疾走感のあるバッキングにFLESHGOD APOCALYPSE風の神聖な響きのKeyアレンジを加えた#7。
#8は影のあるピアノが鳴り響くインスト。
DjentちっくなバッキングにキラキラKeyというBOOリスペクトな#9。
メロディそこそこに攻撃的な疾走で勢いを増し、分厚いクリーンパートでアンセミックに盛り上がる#10。
#11はスペーシーな近未来SEからメランコリックなピアノへ切り替えるインスト。
#12はカッチリとテクニカルにメロディを添えていくスピーディーなシンフォニックメタルコアナンバー。
ラストの#13はシンフォブラックみたいなKeyを変則的なバッキングに組み込んだ大仰でテクニカルな曲。

良くも悪くも#4の印象が強過ぎるアルバムです。
まぁ仮に#4がなかったとしてもアルバムの評価は上下しないと思うけど。

評価:★★★

MAYHEM / Esoteric Warfare (2014)

esoteric warfare
MAYHEM / Esoteric Warfare (2014)

1. Watchers
2. PsyWar
3. Trinity
4. Pandaemon
5. MILAB
6. VI.Sec.
7. Throne Of Time
8. Corpse Of Care
9. Posthuman
10. Aion Suntelia

MAYHEMの7年振り、通算5枚目のアルバム。
Season Of Mistからのリリース。

ノルウェー出身のブラックメタルバンドです。
作曲面で長年バンドを支えてきたBlasphemer(Gt)が脱退してからアルバムを作ってきませんでしたが、今作は2011年に加入したTeloch(Gt)が全ての曲を書き上げて制作したようです。
Attila Csihar(Vo)復帰後第一弾となった前作『Ordo Ad Chao』は地下臭漂う劣悪な音質の中、メロディの少ない瘴気に満ちた暗黒リフと猟奇的絶叫と呪詛の詠唱を行き来するAttilaのVoで聴かせるという聴き手を選ぶアルバムでしたが、今作はかなりストレートなブラックメタル路線です。
音質は前作よりもクリア。それでもクリア過ぎず適度な黒さがあってちょうど良い感じ。
ギターはブラックメタルらしいトレモロや冷たいアルペジオなど、1stを想起させるフレーズが盛り沢山。Blasphemerよりも新加入のTelochのほうがキャッチーで分かりやすいリフを作る能力に長けているようですね。とりあえず作曲者が変わったことによるマイナス面は皆無。むしろ格段に良くなっていると思います。
Hellhammer(Ds)のドラミングはパネェです。ライヴを観た時にも思ったけど、彼のドラミングは手も足も一打一打が重くて速いし明瞭。今作はスピーディーな曲が多いため、前作よりもHellhammerの凄さがハッキリと出ていますね。
そしてAttilaのVo。これが今までで一番ブラックメタルらしい絶叫を轟かせています。実は僕、Attilaよりも前任のManiac(Vo)のほうが好きなんです。だってAttilaのボエエエエ~っていうお経みたいなダミ声よりもManiacのほうが狂気たっぷりの喚き散らしタイプで格好良いんだもの。だけど前作での多彩なVoパフォーマンスでちょこっと見直し、今作ではそこに激しさも加わって最高のパフォーマンスをみせています。なんだよやれば出来るんじゃんか。

シャリシャリしたリフを寂しげに鳴らす裏で爆裂する高速バスドラがフェードインし、そのまま寒々しくブラストビートで突撃する#1。中盤にはAttilaお得意のお経Voを使った背筋の凍るような静寂パートも登場。
デスッ気すら感じさせるザクザクとした攻撃的なリフを刻んで爆走する#2。中盤からは荘厳な雰囲気を纏ったファストブラックになって激クール。
豪快なドラミングで幕を開け、オカルトっぽさを演出する高音のリフレインを響かせながら爆走する#3。
爆走と静寂のコントラストでストップ&ゴーを繰り返していく#4。冷たく楽曲を彩っていくリフがとても良いね。
Attilaのしゃがれた絶叫と冷たいアルペジオが交錯するスロー/ミドルテンポの#5。前半にスピードナンバーが続いた分、不穏なムードで押していくこの曲がメリハリを出すのに利いています。
ジリジリとヒリつく鈍重なギターと高音メロディを重ねながら這うように進んでいき、途中から爆走へ切り替える#6。AttilaのゴヴォゴヴォガテラルからマジキチハイピッチまでこなすVoワークも聴きどころ。
焦燥感を煽るKeyアレンジを漂わせた後、ウワアアアアアアアアアアア!!!と爆走する#7。猛烈に掻き毟るデス/ブラック的なトレモロと冷酷メロディの使い分けが大変Goodな佳曲。
#8は手数をドゥームメタルかの如く極端に減らしたドラミングと冷たいリフレインで進むスローパートとツーバスとスラッシーなリフで疾走するファストパートを駆使しながら、前作の宗教的な雰囲気を漂わせていく辛気臭さと攻撃性が入り乱れたブラックメタルナンバー。
冷たいメロディと激烈なドラミングで幕を開ける#9は音数の少ないスローパートにAttilaのお経っぽいダミ声を加えて進み、神経を逆撫でするような奇怪なリフによる爆走を挟んで、再び暗黒スローパートへ回帰する嫌~な空気が漂う曲。
ミドル/アップテンポの中、歪んだ高音メロディをジャリジャリと響かせていく#10。

あのチャラついた2ndではなく、今作こそ1stの次にくるべきだったアルバムだと思います。
初期と今が本当に上手く融合してる。
また来日してもかまわんよ!

評価:★★★★★

OMNIUM GATHERUM 来日決定!!

omnium gatherum japan tour 2014

OMNIUM GATHERUMの来日が決定しました!


東京
10/2(木) WildSide Tokyo 
10/3(金) WildSide Tokyo

名古屋
10/4(土) Taurus

前売り:¥4000 / 当日:¥5000


去年、2度来日したと思ったら今年も来るそうです。
しかも同じ日程で事前に決まっていたドイツ公演を延期してまで日本に来てくれるそうです。

呼び屋はMetal Asia Agency Group。
ORPHANED LANDの時の"やらかし"の印象が強いけど、今回は違う意味でやらかした感が・・・。

WAR OF AGES / Supreme Chaos (2014)

supreme chaos
WAR OF AGES / Supreme Chaos (2014)

1. From Ashes
2. Lost In Apathy
3. Doomsday
4. Chaos Theory
5. LionHeart
6. On Broken Wings
7. Amber Alert
8. Renegade
9.Ecstasy
10. Still Small Voice

WAR OF AGESの2年振り、通算6枚目のアルバム。
Facedown Recordsからのリリース。

US出身のメタルコアバンドです。
前作リリース後、Gtの片割れとBaがメンバーチェンジしたようです。
アルバムを出す毎にサウンドのコマーシャル化が進んでいるこのバンドですが、今作では更に更にコマーシャルになっています。
まずVoのクリーンパートが大増量。歌メロはまぁそこそこで悪くはない。このバンド、クリーンに関しては毎回異なったゲストVoを招いて歌って貰っています。今回は2人召集したようで、ちょっとナヨっとしたクリーンと荒い歌声という対極的な声質を持つ2人がハモっていく感じ。でもこれ、ライヴでどうすんだろ?
次に楽曲。今作は前作にはなかったデスコアやDjentみたいなリフやアレンジを使った楽曲がいくつか登場します。ぶっちゃけ「今更かよ!」と思わなくもないし、それが効果的に作用している気もしません。いつも通りのオリジナリティゼロのメロディックメタルコアナンバーのほうが断然素敵です。
なんだか流行に乗ろうとしたけど、乗っかってみた流行が一昔前のものだった的な、恥ずかしいダサさが漂ってますね。

チャラいメロディとブレイクダウンで幕を開け、そのままスクリームとクリーンの比率が半々くらいのメロディックメタルコアを展開する#1。バッキングのKILLSWITCH ENGAGE的なギターメロディは冴えてるね。
ALL THAT REMAINSみたいなしゃがれたクリーンVoで疾走し、ハーコーな咆哮が響くゴリゴリのミドルテンポに落とす#2。
雄大なギターメロディとクリーンVoによるイントロ ~ チャラめに刻んでいくヴァースから再び雄大なクリーンパートへと展開する#3。
デスコアっぽいエレクトロのアレンジがこれまたチャラさを演出するスロー/ミドルテンポの#4。中盤に配置してあるクリーンVoの突貫はそこそこの格好良さ。
#5はデスコア風のグルーヴリフでドゥードゥドゥードゥッとかったるく刻むブレイクダウンで幕を開け、メロディックな疾走からの叙情ツインギターが炸裂するコーラスでバシッと締めるメタルコアナンバー。
ブレイクダウンに緩いギターメロディを絡めたイントロの後、メロディックなリフワークで適度に疾走し、切ないクリーンパートで更に叙情性を高める#6。
ゴツゴツとした低音を刻むイントロ ~ メタルコアらしいメロディックな疾走とブレイクダウンの応酬が楽しめる#7。
重苦しいブレイクダウンを中心に進み、悲痛な咆哮とクリーンが掛け合うコーラスでメロディ要素を強める#8。
#9はスクリームとクリーンのツインVoに叙情ギターを配したミドルテンポのバッキングが合わさったメロディックな曲。
ラストの#10は神秘的なイントロの後、単音リフの疾走で勢い付けるメタルコアナンバー。

普通にメタルコアやってたほうがこのバンドは良いです。
オリジナリティがなくてもパクりでもいいじゃないか。
元からそういうバンドなんだしさ。

評価:★★★☆

THE KINDRED / Life In Lucidity (2014)

life in lucidity
THE KINDRED / Life In Lucidity (2014)

1. Wolvish
2. Heritage
3. Everbound
4. An Evolution Of Thought
5. Decades
6. Millennia
7. A Grand Debate
8. Seekers & Servants
9. Dreambender
10. Like A Long Life

THE KINDREDの1stアルバム。
Sumerian Recordsからのリリース。

カナダ出身のプログレッシヴメタル/ロックバンドです。
ツインギターとKey擁する6人組で、以前はTODAY I CAUGHT THE PLAGUEというバンド名で活動し、アルバム1枚をリリースしていたそう。
ただ僕は聴くのはこれが初めて。
サウンドはポストハードコアっぽさのあるプログレメタル/ロック。
エモい歌モノのロックにメタリックなヘヴィネスやプログレ的な変則性をプラスしたサウンドで非常にポップ。
手数の多いドラミングやヌルッとしたベース、適度にヘヴィでカラフルなツインギターなど、楽器陣はなかなかテクニカル。だけど聴きやすさに配慮している感じで難解さはほぼないです。
Keyアレンジも多彩でメロディも豊富。サウンドに厚みを持たせる以上の仕事をこなしています。
Voはスクリームなしの全編クリーン仕様。エモい声質ですが力強く歌い上げることも出来て、ヒョロっちい印象はなし。同郷の先輩PROTEST THE HEROのRody Walker(Vo)にも似ています。
というわけで、感想としてはPROTEST THE HEROと3(バンド)を足して2で割ったらSAOSINっぽさも加わっちゃったみたいなサウンドだと思いました。

どことなくウエスタンなイントロ ~ 適度にグルーヴィーなリフをバウンドさせるプログレッシヴなバッキングに、清涼感のある伸びやかなVoが乗っかる#1。Keyによるラッパやシンフォ、ピアノアレンジがカラフルです。
#2は温かみのある歌メロや少年合唱団みたいなコーラスを変則的なバッキングで補完していくプログレメタルナンバー。
ヴァースはユラユラと浮遊するファルセットとエレクトロが交錯し、ヘヴィリフをガツガツと刻むポストハードコア風のブレイクダウンパートへ落とす#3。
メランコリックなメロディのプログレメタル/ロックを鳴らす#4。ギターがなかなかに弾きまくっていて派手。後半はシンフォニックかつヘヴィに変化して劇的に聴かせます。
軽やかに音を重ねていく淡い静寂パートをメインに進み、時折、骨太なハードロックっぽさをねじ込んでくる#5。
#6はブルージーなハードロックをサイケなアレンジと共に響かせるインスト。
ギターもドラムも細かく刻むオシャレプログレから徐々に派手さを増していく#7。
エモくてナヨいメロディをバックにプログレ/オルタナロックを鳴らし、クラシカルなシュレッドやらバスドラを使ったモダンなリズムパターンといったメタル要素を組み込んでいる#8。
#9はシアトリカルなKeyメロと張り上げるような歌声がクラシカルに交錯し、せわしない演奏が盛り上げていくプログレナンバー。
ジャジーなバンドアンサンブルに柔らかいピアノのリフレインを加えたイントロ ~ テクニカルなギターや直情的に歌い上げるVo、サイケなKeyが変則リズムの上で踊るプログレメタル/ロックナンバー。

さらっと聴けます。
あとはもう少し歌メロに魅力があったらよかったかな。

評価:★★★

CORROSION OF CONFORMITY / IX (2014)

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CORROSION OF CONFORMITY / IX (2014)

1. Brand New Sleep
2. Elphyn
3. Denmark Vesey
4. The Nectar
5. Interlude
6. On Your Way
7. Trucker
8. The Hanged Man
9. Tarquinius Superbus
10. Who You Need to Blame
11. The Nectar Reprised

CORROSION OF CONFORMITYの2年振り、通算9枚目のアルバム。
Candlelight Recordsからのリリース。

US出身のサザン/ストーナーメタルバンドです。
Pepper Keenan(Vo,Gt)抜きの、2nd時のトリオ体制で復活して2作目となります。
前作はメタルというよりクラシックロック的なグルーヴやパンク的な軽快さに焦点を当てたような、非常にノリの良いアルバムに仕上がっていましたが、それに比べると今作はかなりヘヴィ。
ギターは重心を下げたへヴィなリフが増加。更にサザン的な音使いも増えたことで泥臭さもアップ。
ドラムはテンポを落としてリフを立たせる絶妙さが光ります。へヴィなパートでは力いっぱいぶっ叩き、落ち着いたロックパートでは軽やかにグルーヴするという、奇をてらわないドラミング。カッチリしてない生々しさがてとても良いです。
前作が今までの集大成だとしたら、今作はそこから再び中期に戻したような作風です。

ギターが獣のように嘶くイントロから粘着質なスローテンポで気だるく進行するドゥームメタルナンバー#1。ザクザクと刻み、とぐろを巻くようにグルーヴするリフが格好良い佳曲。
軽めのロックリフと豪胆なヘヴィリフを交互に使い分け、それに合わせてドラミングも強弱を切り替えている#2。
メロコア的な明るいノリを埃っぽく刻むアップテンポのバッキングにDEATH ANGELのMark Osegueda(Vo)みたいなアジテーションVoを乗せた#3。
ハードコアらしいザラつきのあるラフな疾走感で飛ばす前半 ~ ブルージーなメロディ擁するスローテンポに落として、ぬかるんだドゥーム/ストーナーメタルを聴かせる#4。
#5はおセンチなインスト。
割りとポップな歌メロを持つアップテンポのハードロックを鳴らしながら、合間にストーナーメタル特有のふてぶてしいヘヴィネスをチラつかせる#6。
#7はメロウなギターメロディで幕を開けてバラードになるのかと思いきや、突如正統派メタルっぽく転調して元気なアップテンポで進めていく意外性のある曲。
ドゥーミーなヘヴィネスを携えたイントロ ~ 泥臭いリフを唸らせて骨太なストーナーメタルを聴かせる#8。
スラッシュにも通ずる刻みで荒々しく疾走する#9。吐き捨てるVoも超絶クール!
クラシックロックらしいブルージーなリフワークを軸にスラッジーなヘヴィネスをちょくちょく加える#10。
#11はドゥームメタルの小曲。

前作より圧倒的に好みです。
オススメ!

評価:★★★★

WHISPERED / Shogunate Macabre (2014)

shogunate macabre
WHISPERED / Shogunate Macabre (2014)

1. Jikininki
2. Hold The Sword
3. Fallen Amaterasu
4. One Man's Burden
5. Kappa
6. Lady Of The Wind
7. Unrestrained
8. Upon My Honor

WHISPEREDの4年振り、通算2枚目のアルバム。
Redhouse Finland Music Publishingからのリリース。

フィンランド出身のシンフォニック/メロディックデスメタルバンドです。
KALMAHやWINTERSUNを彷彿とさせるキラキラしたメロデスを鳴らしていたデビューアルバムが輸入盤市場で話題になるも、それから音沙汰なしですっかり忘れ去られた存在になっていましたが、去年、新曲「Jikininki(食人鬼)」を発表してLOUD & METAL MANIAでまさかの初来日。まぁライヴ自体は機材トラブルや音響の悪さ、リードギターのプレイがポンコツだったりVoが弱かったりと楽曲の再現率があまり高くない不完全燃焼な出来でしたけど。
そして今回の新作。
前作のキラキラメロデスを基調に東洋風のメロディ/アレンジを大胆に導入した一風変わったメロデスへと進化しています。
壮大なオーケストレーション以上に琴や二胡といった東洋の民族楽器をアレンジとして使っているのでCHTHONICにも近い雰囲気があります。
ギターは基本的にヨーロピアンなスタイルながら、時折オリエンタルなメロディを挿入。東西双方のフォーク要素を感じさせます。
またアレンジパターンが豊富になったことで曲展開も「静」と「動」の行き来が激しいエピックな方向に舵を切っています。個人的にはちょっと詰め込み過ぎている感じがしないでもなかったんですが、大きな破綻があるわけではないです。

「夢を見た・・・枯野の夢・・・その枯野・・・ゆけども、ゆけども、人一人おらぬ・・・」という謎の日本語ナレーションの後、スラッシーに疾走するKALMAH風のメロデスにオリエンタルな琴を散らして聴かせていく#1。リフが「和」を感じさせるメロディを使ったり、オーケストレーションで欧州的な荘厳性を出したりと展開が豊富でインパクトの強い曲。
初期CHILDREN OF BODOMっぽいキャッチーなイントロからフォーク/メロパワちっくな疾走へと展開し「和」というよりは中華なパートで民族的メロディを響かせ、コーラスはチルボドっぽくきめる#2。
大仰なクワイアをバックにブラストで爆走するイントロ ~ 懐石料理屋のような落ち着いた琴アレンジをダークなミドルテンポに合わせた#3。シンフォニックに爆走するクワイアコーラスはとても大仰。
モダンなバッキングでグルーヴィーに進行し、琴アレンジやエピックなクワイアで民族的な彩りを加えている#4。
蛙の鳴き声が聞こえてくる沼のSEから幕を開け、二胡の音色からFINNTROLLのような疾走フォーク/メロデスになる#5。河童というタイトルから何故このような曲調に?途中、サイケなKeyとサックスをフィーチャーしたアダルティなスローパートが出てきます。
笛や琴をオーケストレーションと絡めた上品なアレンジをバックにザクザクとスロー/ミドルで刻んでいく#6。中盤からは淡い女性コーラスも登場して勇壮なコーラスへと展開。この曲はオリエンタルな静寂パートの使い方がとても良いと思う。
#7は琴やシンフォで装飾した明るいアップテンポで進行し、ヘタウマなクリーンを配した爆走ブリッジを抜けて、キラキラしたチルボド風コーラスで締めるメロデスナンバー。
ラストの#8は10分越えの大曲。壮大なシンフォメロデスを聴かせながらCHTHONICっぽいパートやヴァイキングコーラスを使って展開していきます。

東洋風メロデス!(和風ではありません。)
ライヴはアレだったけどアルバムは素晴らしい出来。
サウンドよりメンバーのクレジットがDrumsではなくTaikoとなっているところに和を感じましたw

日本盤には来日公演で披露された「銀牙」のメタルカバーとFF7のBGMのカバーが収録されているそうです。

評価:★★★★☆

INDIAN / From All Purity (2014)

from all purity
INDIAN / From All Purity (2014)

1. Rape
2. The Impetus Bleeds
3. Directional
4. Rhetoric Of No
5. Clarify
6. Disambiguation

INDIANの3年振り、通算5枚目のアルバム。
Relapse Recordsからのリリース。

US出身のスラッジメタルバンドです。
前作リリース後、ノイズ担当のメンバーが脱退して再びベーシックな4人編成に戻ったようです。
このバンドは前作で初めて知り、そこから2ndと3rdのカップリングアルバムと1stいう過去作を遡って聴いていきました。
で、聴き比べて分かったんですが、前作から音楽性や音の質感に大きな変化が起きていたということ。
初期は埃っぽくモコモコした音で生々しさのあるスラッジだったのに対して、前作で鳴らしていたのはコンクリートのように冷たい轟音と耳障りなノイズにまみれた現代的なスラッジ。Relapse色に染まったと共に緊張感が高まった印象です。
今作もその前作を引き継ぐ作風となっています。
ギターはジリジリとヒリつく轟音リフをスローに叩きつけていく単調なプレイ。ただその単調な反復がまるで縛り付けた人間を無表情のまま何度も何度も鈍器で殴ってじわじわと痛めつけているかのようで何ともおぞましい雰囲気を醸し出しています。
ノイズ担当のメンバーは脱退しましたが、今作においてもノイズは健在。サウンドをより小汚く、より耳障りなものにアレンジしています。
Voのキチガイ染みたシャウトは酷く病的。憎悪しか感じられないこのVoもノイズみたいなもんですw
バンド名は「インディアン」なんて茶目っ気出してて、確かに初期3枚は先住民族的な野蛮さとトライバルな感覚があったりもしたけど、今のサウンドにこのバンド名は全く合ってないね。

ブルータルなへヴィリフとノイズにまみれた強烈なスローテンポと連動して激情的なシャウトを吐き捨てていく#1。
フィードバック音 ~ 前曲よりもドス黒くて分厚い音に覆われた極悪スラッジナンバー#2。歪んだメロディがフワッと出てきては闇に飲まれていく様が気持ち悪く、背筋がゾクッとします。
儀式的な雰囲気を持つ#3はドゥーミーなメロディがそこはかとなく感じられるも、サウンド自体は乾き切っていて冷淡。
#4はほんの少しだけ手数が増えたドラミングにユニゾンしてヘヴィリフをゴリゴリと刻むスラッジメタルナンバー。前の3曲がスローだった分、パワフルにストレートな轟音をぶつけてくるこの曲がアップテンポに感じられます。
#5は重なり合うノイズにVoを加えた曲。
#6はもの悲しいメロディを鈍重に引き摺っていき、暗黒成分を強めていくドゥーム/スラッジナンバー。

前作よりも遅く重く暗いアルバムに仕上がっています。
ここのリフが良い、とか、ここの展開が効果的、とか、そういったものはない拷問みたいなアルバムですけど、聴く人によってはご褒美になり得るかと。

評価:★★★☆

STEEL PANTHER 来日決定!!

steel panther 2014 japan tour

STEEL PANTHERの来日が決定しました!!

http://www.creativeman.co.jp/artist/2014/12steelpanther/


東京
12/3(水) TSUTAYA O-EAST

大阪
12/4(木) 梅田AKASO

チケット:¥7000


去年のOZZFEST JAPANでも来日してましたが、単独としては5年振りなんだとか。
そんなに昔だったっけ?

実はOZZFESTでも観逃して、今まで一度も観たことないから興味はあるんだよね。
楽しそうだし新譜も良かったし。
とりあえず今は様子見かな。

SONIC SYNDICATE / Sonic Syndicate (2014)

sonic syndycate sonic syndicate
SONIC SYNDICATE / Sonic Syndicate (2014)

1. Day Of The Dead
2. Black Hole Halo
3. Long Road Home
4. My Revenge
5. Before You Finally Break
6. Cathching Fire
7. Unbreakable
8. It Takes Me
9. See What I See
10. So Addicted
11. The Flame That Changed the World
12. Diabolical Work Of Art *
13. What We Shared *
14. Another Soldier Down *

SONIC SYNDICATEの4年振り、通算5枚目のアルバム。
Nuclear Blastからのリリース。

スウェーデン出身のオルタナ/メタルコア/メロディックデスメタルバンドです。
前作リリース後、Richard Sjunnesson(Vo)が脱退。そしてその後を追うようにRoger Sjunnesson(Gt,Key)も脱退してバンドは一時活動停止。しかしその活動停止期間もかなり短く、去年あっさりと活動再開して今に至ります。
ちなみに脱退した2人はTHE UNGUIDEDという同じようなサウンドのバンドを結成して順調に活動しています。
適度にエクストリームな要素を持ったメロディックでコマーシャルなメタルサウンドを鳴らして若いファンを中心にそれなりの支持を受けていたバンドでしたが、前作でクリーンVo主体のサウンドにシフト。楽曲からは攻撃性が薄れてオルタナ化するなど、更なる売れ線路線を取ったことで従来のファンからの不評を買うアルバムとなってしまいました。
じゃあ今作はどうなのか。
当然と言えば当然ですが前作を引き継ぐようなものではなく、2ndや3rdに近い作風に戻してきています。
メロデスっぽさはありながらもアメリカナイズされたリフワークやスクリーム&クリーンのツインVo、煌びやかなシンセなどを使って展開する、キッズからのウケを頂けそうなモダンメタル。
前作で大幅に削減されていたスクリームパートが今作では復活していて、大半の曲がヴァースで吼えてコーラスで歌うという4th以降のSOILWORK形式の曲です。
前作から加入したNathan James Biggs(Vo)はスクリームとクリーンを一人でこなしており、どちらもなかなかのレベル。元々両方こなせるVoとして加入しているので全く問題はなかったですね。
そしてリフも意外に良いものが揃ってる。メロデスらしい叙情リフもグルーヴィーに刻むリフもキャッチーでいてメタルらしい格好良さがあります。Keyアレンジも控えめなため、リフが果たす役割も大きかったと思いますが、期待以上の働きでした。
問題はドラム。
一体何なの?この怠慢なリズムは。
無駄に余裕を持たせているせいで楽曲全体が緩んだ雰囲気になってしまっている。激しさが全然ないというのは致命的。手数が多くてビシッと締まったドラミングだったらもっと栄えたのに、と思う曲もあって非常に勿体無いです。
Voとギターの頑張りを台無しにするこのドラムには滅入りましたね。

適度なツーバス疾走にメロデスリフを乗せたヴァースからフューチャリスティックなアレンジが施されたブレイクダウン気味のブリッジを抜けてKILLSWITCH ENGAGEみたいなクリーンパートへ展開する#1。
ピコピコした派手なシンセを加えたイントロ ~ クリーンとスクリームを交錯させるグルーヴィーなミドルテンポで進み、コーラスは北欧的な透明感をいっそう強める#2。
ちゃんとメロデスしてる単音リフの疾走やゴツゴツしたミドルテンポを駆使してUS産オルタナ系バラードみたいなクリーンパートに落ち着く#3。
時折チャラい電子音をガチャガチャビービー鳴らしながらバスドラとへヴィリフを打ち付けて進んでいく#4。
#5はSOILWORKのBjörn "Speed" Strid(Vo)がゲスト参加している曲。エスニック風のリフからスタートし、Djentちっくなヴァースでスクリームの掛け合いを行って疾走するクリーンパートは爽やかにハモるという、2人のハゲが頑張ってる曲です。
のそのそしたバッキングにスクリームを合わせたヴァースからメロウなコーラスで温かく聴かせる#6。
眩いメロディを掻き鳴らすギターと甘いクリーンVoで幕を開け、そのまま広がりのあるパワーバラードを響かせる#7。
DEAD BY APRILみたいなシンセで始まる#8はDARK TRANQUILLITYみたいな単音リフの疾走で格好良く聴かせて、切なく歌い上げるコーラスに展開するモダンメロデスナンバー。
早口なスクリームでまくしたてるようにドッカンドッカン疾走するメロデス/メタルコアなヴァースからテンポを落としたコーラスではしっとり艶やかに歌っている#9。
透明感のあるKeyアレンジを被せたロック的なアップテンポで進めていく#10。最初はクリーンがメインでカウンター的にスクリームが入ってくるんだけど、後半はスクリームでガンガン突き進んでいきます。
ノリ良くバスドラを打ち鳴らしてアップテンポに進行し、メロデスリフやツインVo、シンセを上手く使って聴かせる#11。コーラスはトランスみたいなKeyがチャラいね。
Djentっぽいバッキングにメロデス的なフレーズを組み込んでモダンに仕上げているボートラの#12。全体を覆う神秘的なKeyアレンジがサウンドに厚みを出していてGood!
ヴァースはメタルコアちっくな疾走とブレイクでカッチリと決めてクリーンなコーラスは哀感漂うポップな歌メロがなかなか良いボートラの#13。
メロデスなバッキングにクリーン主体のVoを乗せたボートラの#14。

ドラムはもっと熱くなれよ!
お前、A級戦犯。

評価:★★★

SUICIDE SILENCE / You Can't Stop Me (2014)

you can't stop me
SUICIDE SILENCE / You Can't Stop Me (2014)

1. M.A.L.
2. Inherit The Crown
3. Cease To Exist
4. Sacred Words
5. Control
6. Warrior
7. You Can't Stop Me
8. Monster Within
9. We Have All Had Enough
10. Ending Is The Beginning
11. Don't Die
12. Ouroboros

SUICIDE SILENCEの3年振り、通算4枚目のアルバム。
Nuclear Blastからのリリース。

US出身のデスコアバンドです。
Mitch Lucker(Vo)の事故死という衝撃的なニュースが飛び込んできたのが2年前。バンドの存続も危ぶまれましたが、Mitchの後任として古くから親交があったALL SHALL PERISHのHernan "Eddie" Hermida(Vo)を迎えて活動を続行。
今作は新体制になってから、そしてレーベルをCentury MediaからNuclear Blastへ移籍してからの第一弾アルバムとなります。
なおEddieを引き抜かれたALL SHALL PERISHは未だに後任が見つかっていないようです。
では今作の話。
グルーヴを重視して攻撃性を失った前作はなかなかに迷走したアルバムだったので次作では原点回帰するんじゃないかと思っていたんですが、その予想通り、今作は従来のスタイルに戻ったアルバムになっています。
ハードコアのマッチョさやモダンで冷たいメロディを足して無駄なエグさを抜いたアッサリ仕様のデスメタルリフ、スローとファストを適度な間を持たせて切り替えていき、ブレイクダウンでキャッチーに決めるリズム、落差の激しい高低のグロウルなどが巧みに交錯する、SSの持ち味が出ているアルバムだと思います。
ただ多少は前作を引き摺っている部分もあり、たるく感じられるリフや展開も登場するので完全復活とまでは言えないのが惜しい。
そしてEddieのパフォーマンスですが、問題は全くないです。ASPでもその力を遺憾なく発揮していましたし、スキルだけなら前任者以上のものを持っているVoなのでそこまで心配もしていませんでしたけど、このSSにおいても高低で声色を変えて多彩なパフォーマンスを披露しています。

#1はユラユラと妖しく漂うイントロ。
#2はハードコアっぽいグルーヴ感漂うリズミックなミドルテンポでゴリゴリ圧していくデスコアナンバー。Eddieは低音から高音まで多彩に使い分けてスキルの高さをみせつけています。
デスメタリックなリフワークとパタパタしたドラミングで駆け抜け、コーラスは冷ややかなメロディと共にテンポダウンする#3。
フェードインしてくるもの悲しいメロディとドラムロール ~ ブヨブヨしたデスコアらしいリフを刻んでチャラ男系デスコアを聴かせる#4。
不協和音を交えたキレの良いリフワークで疾走とブレイクを切り替える#5。この曲にはCANNIBAL CORPSEのGeorge "Corpsegrinder" Fisher(Vo)がゲスト参加しています。
デスメタリックに突進するイントロからテンポを落とした後、重苦しい雰囲気の中をウネウネザクザクとグルーヴしていく#6。
タイトルトラックの#7は極悪ハードコアの如くズズズンッズズズンズン!!とへヴィに叩きつけていき、Eddieも高低のグロウルをリズムとユニゾンさせて吐いていくデスコアナンバー。
#8はDjent/デスコアのフィルターを通したモダンなデスメタルリフを刻んでスローに進める曲。この曲にはTHE DILLINGER ESCAPE PLANのGreg Puciato(Vo)が参加しています。
アコギのイントロからズルズルと不気味に這うリフを配したミドル中心のデスコアを聴かせる#9。
#10はEPの曲の再録Ver。オリジナルのほうが荒くて勢いがあったけど、こっちは洗練されてどっしりとした重量感があります。
弛んだグルーヴパートとザクザク歯切れ良いミドルを繰り返す#11。
ラストの#12は透明感のあるイントロの後、哀メロと図太いグルーヴを携えたバッキングでスローに展開する少し変わった曲。

初期の2枚には及びませんが、決して悪くはないアルバムです。
あとは来日が決まれば・・・。

評価:★★★☆

RAGE NUCLEAIRE / Black Storm Of Violence (2014)

black storm of violence
RAGE NUCLEAIRE / Black Storm Of Violence (2014)

1. Annihilation Frenzy
2. A Sino-American Chainsaw War
3. The Deadfall Triptych
4. Goddess Of Filth
5. Ritual Murder (And Its Attendant Blessings)
6. Le grand Mal De Vivre
7. Revel In Bones
8. Black Storm Of Violence

RAGE NUCLEAIREの2年振り、通算2枚目のアルバム。
Season Of Mistからのリリース。

元CRYPTOPSYのLord Worm(Vo)が在籍するブラックメタルバンドです。
更にここのDsは今年、MARDUKに加入したようです。
前作はブルデス界の名Voがここにきて何故かブラックメタルを始めたということで我々を驚かせてくれたわけですが、アルバム自体の出来が非常に良かったことにも驚かされました。
Lord Wormの病原菌を撒き散らすかのようなえげつないVoと北欧的叙情性を感じさせる激烈なバッキングとの相性が良いという新しい発見もあったし、「Lord Wormがメタルシーンに復帰した!」ということを強く印象付けるアルバムだったと思います。
で、今作。
ハッキリ言って出来は前作のほうが良かったです。
まず残念だったのがトレモロの煽情性がガクンと落ちてること。
メロブラ然としていた叙情的なトレモロではなく、怒り狂ってるかのような激しいトレモロが多く、それらにそこまで魅力がなく至って平凡。だから1曲1曲が強く印象に残らない。所々に「お!?」と思わせるようなリフは登場するんだけどそれがあまり持続しない。
そしてそんな面白みに欠けるフレーズを繰り返す単調な展開で聴きどころが設けられていない、もしくは弱いから曲が無駄に長く感じるのもマイナス。
良かった点は前作と同じでVoとドラミング。
スロー/ミドルを多用するようになったから全体的なスピード感は落ちているものの、爆走した時の突進力は半端ないです。
Voもマジキチでハイテンション。風呂場みたいなエフェクトの掛かったアビャアアアアアア!!ギュウアアアアアアオオオオオオ!!って喚き散らしがまぁ酷い(褒め言葉)

粗野なトレモロで烈火の如く疾走し、グチャグチャなガテラルが加わって病的に演出している#1。
纏まりの良いブラストに甘さのない暗黒トレモロを乗せた#2。
ミドルとファストで緩急を付け、小汚いリフから徐々にブラックらしい王道トレモロへと変化する#3。
人々の囁き声のSE ~ 悲壮感漂うトレモロがフェードインしてデプレッシヴな雰囲気のミドルテンポを展開し、何の盛り上がりもなくフェードアウト、レコード音質のピアノ演奏パートを挟んだ後、攻撃的なデス/ブラックになって疾走する#4。
NILEみたいなエジプトっぽさを匂わせるトレモロで爆走し、エフェクトの掛かったガテラルがキチガイ染みた叫びを上げている#5。
猛々しい爆走でトレモロを掻き鳴らし、テンポを落としたコーラスは冷気を帯びたメロディをもの悲しく鳴らす#6。
#7はコーラスのトレモロや単音のKeyメロなどで激しい曲調にほどほどのメランコリーを加えた爆走ナンバー。
どんよりとしたスロー/ミドルテンポで進み、後半は寒々しいトレモロでただただ爆走する#8。

後半の曲のほうがちょっとだけ良かったです。
CDの表面のシールには「MAYHEM、MARDUK、DARK FUNERAL、TSJUDER、CRYPTOPSY、1349、DAWNのファンにオススメ」と書かれているけど、DAWNは違うと思う。

評価:★★★

SPACE CHASER / Watch The Skies (2014)

watch the skies
SPACE CHASER / Watch The Skies (2014)

1. Interstellar Overlords
2. Loaded To The Top
3. Watch The Skies
4. Saucer Attack
5. Waste Crawler
6. Space Chaser
7. Decapitator
8. Predator
9. Thrashold
10. Undead Revenge

SPACE CHASERの1stアルバム。
This Charming Man Recordsからのリリース。

ドイツ出身のスラッシュメタルバンドです。
結成が2011年とかなり若いバンドで、メンバーの見た目も若々し・・・くはなかったw
宇宙人の地球侵略的な馬鹿馬鹿しいアートワーク、バンド名とそのバンドロゴなどから何らかのニュアンスを醸し出してはいますが、アルバムを聴いてみるとそれはニュアンスでもなんでもありませんでした。


これGAMA BOMBやんけ!!


歯切れ良くリリックを吐き、高音を伸ばしながらおちゃらけたメロディを追うVo、快活に刻むことでサウンドに明るさをもたらしているリフ、正統派メタルっぽいメロディも加える篭ったベース、バシバシ!ドコドコとパンキッシュな疾走をみせるドラミングと、どう聴いてもGAMA BOMB。
清々しいまでのコピーっぷり。
このアルバムを「1stと2ndの間に作られたけどお蔵入りになったGAMA BOMBのアルバムだよ」って言ってスラッシュファンに聴かせたら信じちゃうと思う。
本家と違うのはまだまだ演奏に粗い部分があるところ。
そしてリズム展開の妙やリフのフック、コミカルなギミックによる面白さなど、細かな部分ではまだまだ本家のほうが完成度は高く、トータルでのクオリティも当然あっちのほうが上。
でも悪いアルバムではないし、聴いていて楽しいという意味では負けていないです。

疾走感を高める細かいスピード/スラッシュリフを刻み、まくし立てるような素っ頓狂Voを乗せた#1。
ジャリジャリとした疾走イントロ ~ クロスオーヴァー系のVoを交えてスピード第一でかっ飛ばしていく#2。
ちょっとだけシリアストーンのキレキレな刻みで疾走するイントロの後、メロディックな単音で跳ぶように疾走する#3。
#4はハジけるようなパンクのメロディを刻みまくって疾走するクロスオーヴァースラッシュナンバー。
どことなくKREATORっぽさがあるものの、持ち前の明るさで陽性のスラッシュにしちゃってる#5。ラストはガツガツした刻みとNWOBHMっぽさが入り乱れた初期METALLICAみたいな展開に。
#6はキュルキュルと回転するリフで疾走し、クラシックなスピードメタルを聴かせるインスト。
歯切れの良いミドルテンポからギアを入れてそのまま疾走する#7。この曲も所々から初期METALLICA的な匂いを感じたり。
#8はアルバム唯一のミドルテンポナンバー。粒立ちの良い刻みと表情豊かなVoが交錯するなかなかの良曲で退屈させないです。結局、後半になったから突っ走るしねw
キャッチーなリフの裏でベースをベンベン鳴らし、叩きつけるようなビートで疾走する#9。
ラストの#10はホラー系のSEからシャキシャキとした疾走へ展開するスラッシュナンバー。シリアスなようでお馬鹿という丁度良いバランス。

GAMA BOMBをコピーしてるんだから当然、キャッチーなスラッシュアルバムに仕上がっています。
どのバンドも「あのバンド格好良いから俺らも同じことしようぜ!」って姿勢から自分達のサウンドを生み出すものなんだろうけど、このバンドはそうせずにただコピーしていますね。
「バンドとしてそれはどうなの?」と思わなくはないですが、まぁ1stなので大目に見てあげても。
次作にも期待。

評価:★★★☆

DEAD CONGREGATION / Promulgation Of The Fall (2014)

Promulgation of the Fall
DEAD CONGREGATION / Promulgation Of The Fall (2014)

1. Only Ashes Remain
2. Promulgation Of The Fall
3. Serpentskin
4. Quintessence Maligned
5. Immaculate Poison
6. Nigredo
7. Schisma
8. From A Wretched Womb

DEAD CONGREGATIONの6年振り、通算2枚目のアルバム。
Profound Lore Recordsからのリリース。

ギリシャ出身のデスメタルバンドです。
マニアの間では名の知れたバンドではないかと思います。
Nuclear War Now! Productionsからリリースされた1stの出来が非常に良く、当時は今ほどオールドスクールデスの再興も進んでいなかったため、それなりに注目を集めていた記憶があります。
サウンドは病的な低音ガテラルと怨念を撒き散らすようなリフで突撃&グルーヴするバッキングで織り成すドロドログチャグチャのオールドスクールデス。
INCANTATIONやDISMAなどと同じスタイルのデスメタルです。
最近はINCANTATIONやAUTOPSYなどをリスペクトする若手バンドが増えてきましたが、このバンドはポストINCANTATIONの最右翼と言ってもいいでしょう。まぁもう10年もやってるから若手って呼べるほど若くはないんだけど。
では今作の話。
路線的に大きくは変わらず。
モダンとは縁のない安定のオールドスクールデス。
爆走が中心だった前作に比べると今作はスローパートの登場頻度が上がり、またそのスローパートのテンポが更にダウナーになったことで纏わり付くようなグッチャリ感が強化されています。
ただリフは1stのほうがフックに富んでいた印象。
あと気になったのはドラムの音かな。時々妙に軽くなる。スネアなんてスコココココココ!!って鳴ってて、まるでゴアグラインドやB級ブルデスみたいに聴こえることも。

パタパタしたドラミングとおどろおどろしいリフで猛烈に爆走するイントロ ~ MORBID ANGELのような攻撃性剥き出しのトレモロで爆走する#1。
冷たいフィードバック音の中、もの悲しいメロディを爪弾く前半から後半はちょこっとドゥーム/デスを披露する#2。
ドロドロと這うようなリフを掻き鳴らし、ドラムはスタスタと突貫する#3。モビエン風のリフで爆走するリズミックなファストパートもGood!
スローパートを中心に突発的な爆走で緩急を付ける#4。粘度の高いグッチャリ重低音に耳障りな不協和音を混ぜたリフワークはなんかもう魔界的。
ブルデスばりの厳つい爆走と凶悪ガテラルがパネェ#5。そしてドゥーミーなスローパートに叩き落としてからは冷ややかなトレモロなどを加えて気味悪く聴かせています。
妖しく音階を降下していくデスメタリックなメロディを鳴らして軽快に爆走する#6。
鈍重なリフをぶん回してファストとミドルを力技で切り替えていく#7。
ラストの#8は2ビートの突貫とブラストで畳み掛け、暗黒スローパートで奈落の底に突き落とすデスメタルナンバー。

ギリシャ産US型デスメタル。
INCANTATIONの新譜が気に入ったならコレもどうぞ。

評価:★★★★☆

THE AGONIST 来日決定!!

the agonist japan tour 2014

THE AGONISTの来日が決定しました!!

http://gekirock.com/news/2014/08/the_agonist_japan_tour.php


大阪
10/6(月) 梅田CLUB QUATTRO

名古屋
10/7(火) 名古屋CLUB QUATTRO

東京
10/9(木) 渋谷CLUB QUATTRO

チケット:¥6000


Alissa White-Gluz(Vo)をARCH ENEMYに引き抜かれて、新たにVicky Psarakis(Vo)を迎えたTHE AGONISTがニューアルバムのリリース前に来日。
しかも時期的にARCH ENEMYが出演するLOUD PARK 14の1週間前というね。
どうせならラウパでガチンコ対決して欲しかったw

この来日ラッシュの中、しかもラウパがある10月に単独ってのはかなり強気だけど、どうなるか。

EVERY TIME I DIE / From Parts Unknown (2014)

from parts unknown
EVERY TIME I DIE / From Parts Unknown (2014)

1. The Great Secret
2. Pelican Of The Desert
3. Decayin With The Boys
4. Overstayer
5. If There Is Room To Move, Things Move
6. Moor
7. Exometrium
8. Thirst
9. Old Light
10. All Structures Are Unstable
11. El Dorado
12. Idiot

EVERY TIME I DIEの2年振り、通算7枚目のアルバム。
Epitaph Recordsからのリリース。

US出身のハードコアバンドです。
目からビームて、X-MENのサイクロプスみたい。
サウンドやら音楽性の変化については前作を紹介したときに軽く触れたので省略。
THE DILLINGER ESCAPE PLANのフォロワーといった感じでデビューを飾ったこのバンドが、今ではサザンとハードコアの融合という自分たちの音を確立し、逆にフォロワーを生む側になっているというね。
音楽性を変化させたことで化けたバンドの一つでしょう。
前作はハードコアらしい激情的な面を保ちながらもロックのエッセンスもしっかりと吸収した、今までの集大成とも言えるアルバムでした。
そして今作。
今回の目玉は何といってもKurt Ballouプロデュースだということ。
この手の音楽は最近何でもかんでもKurt Ballouプロデュースで"プチKurt Ballouバブル"が到来している印象ですが、確かにKurtが手掛けると凶暴性と生々しさを最大限に引き出した上で整合感のあるサウンドになるから、多くのバンドが彼にプロデュースを依頼するのも分かる。
でもまさかこのバンドまで乗ってくるとは。
ただ「ETIDの新譜はKurtが手掛ける」というニュースを聞いた時、ETIDのサウンドはKurtの音作りと相性が良さそうだな、とも思いました。
実際に聴いてみても両者の相性は抜群。
あの"音"がETIDの激情的なサザン/ハードコアを暴力的までに高めてる。ドラムがパワフルになり、リフがキレてる。ザックザクでキレまくってる。ここまでキレさせたら大したもんですよ。キレてからじゃないか?うん、キレてからだろうな。
攻撃的なハードコアと対をなすポップさ溢れるロックパートはこれまで通り。歌って踊れるならぬ歌って叫べるVoのおかげで柔軟にサウンドを変化させられるバンドだから#6のような変り種があってもそこまで違和感を感じさせないのはこのバンドの強みですね。
またこれは仕方のないことだけど、Kurtプロデュースになったことでサウンドが多少CONVERGEっぽくなってしまったのは良し悪しかな。Kurtの音に完全に飲み込まれているわけではなくバンドの良さを引き出しつつCONVERGEに寄っていってしまった感じなので個人的にはそこまで悪いとは思いませんでしたが。
TDEPから始まりCONVERGEに接近ってのはなんだか面白い変化だな、と思ったり。

アドレナリン出まくりの前のめりな爆走でスタートし、渋みの利いたブレイクはザクザクと刻み倒す#1。
ガチャガチャと疾走するハードコアナンバー#2。この曲にはCOALESCEのSean Ingram
#3はサザンロックとハードコアがミックスされたETIDらしい1曲。歌とも絶叫ともとれるVoワークはこのバンドならでは。
中期CONVERGEっぽいリフをギャギャギャギャとノイジーに鳴らすミドルテンポの#4。
ザクザクとメタリックに刻んで突貫するクラスティな#5。Kurtの手腕が活きた1曲。
指一本で弾いているかのような簡単なピアノの伴奏に無機質なファルセットを乗せた前半からいきなりサザン/ドゥーム色を強めてこってりしたハードコア/メタルになる#6。
CONVERGE色強めのカオティックでいて骨太なリフワークに生々しいドラミングや絶叫を合わせて躍動的に聴かせる#7。
続く#8もCONVERGEっぽい疾走ハードコアナンバー。こっちのほうがロック的なグルーヴとVoに感情の起伏が感じられる
#9はハードロッキンなバッキングに歌って叫ぶカメレオンのような激情Voを乗せた曲。コーラスはBrian Fallonという人をゲストに迎えてラジオフレンドリーな歌メロを披露しています。
#10はドカドカッと突貫して暴れまくるハードコアナンバー。時折登場する猛烈な刻みが疾走感を煽ってメッチャ格好良い。
ロックスター然としたリフを豪快に弾き、ノリの良いアップテンポで進行する前半 ~ 中盤からスラッシュ系の刻みでメタル度を急上昇させ、KVELERTAKのようなポップさと毒気、渋さが入り乱れた展開をみせる#11。
グネグネと捏ね繰り回したリフで幕を開け、メタリックな刻みを配したシリアストーンのハードコアや不協和音だらけのカオティックコアをぶつけてくる#12。

ジャケはダサいけど、内容はとても良いです。
Billboard200では22位にチャートインするなど、本国ではまだまだ人気があるようです。
日本じゃからっきしですけどね。

評価:★★★★☆

GAME OVER / Burst Into The Quiet (2014)

burst into the quiet
GAME OVER / Burst Into The Quiet (2014)

1. Masters Of Control
2. Seven Doors To Hell
3. The Eyes (Of The Mad Gardner)
4. C.H.U.C.K.
5. No More
6. Metropolis Pt.3
7. Trapped Inside Your Mind
8. Nuke 'Em High
9. Burst Into The Quiet

GAME OVERの2年振り、通算2枚目のアルバム。
Scarlet Recordsからのリリース。

イタリア出身のスラッシュメタルバンドです。
80年代はBULLDOZERやNECRODEATHくらいでスラッシュはあまり盛り上がっているイメージのないイタリアでしたが、HYADESが出てきてからのここ最近は優秀な新人スラッシュメタルバンドを数多く輩出しています。
このバンドもその中の一つ。
ちょっと絵心のある子供の落書きみたいなヘボいジャケのデビューアルバムはそのジャケからは想像もつかないほど音作りも演奏も楽曲もしっかりしていて、もう既にメジャーレーベル級のクオリティを備えていました。
今回の新作もそんな1stと同等の優良スラッシュアルバム。
拙さのない演奏は小奇麗な纏まりの良さ。クリアでスッキリとした音作り。モダンとオールドスクールの中間をいき、スラッシュの醍醐味をしっかりと体現している楽曲などなど、どこを取っても粗が少ない。
こういうのを聴くと「若手の癖にこじんまりとしやがって!」と憤る真性スラッシャーもいるかと思うけど、音質や演奏まであえて80年代の真似事をしているバンドよりは潔いと個人的には思います。


テクニカルになり過ぎずキャッチーに転がるリフで元気に疾走するイントロ ~ 適度な疾走感は保ったままパンクっぽい歌メロで進めていく#1。
続く#2はシリアスな疾走パートとパンキッシュに跳ねるスラッシュパートを上手く繋いだ陽性スラッシュナンバー。
ダークなイントロからクランチーなスラッシュへ切り替えてスピーディーに突っかけていく#3。ミドルとファストの配分が上手いね。
スピードメタルっぽい快活さがある#4。
メロデスっぽいハモりから段々とテクニカルになるイントロの後、リフとVoをユニゾンさせたメロディック&パンキッシュなスラッシュを聴かせる#5。
#6はベースイントロから突貫してすぐ終わるS.O.D.系のお遊びショートナンバー。
湿り気のある霞掛かったイントロからポップなEXODUSって感じのリフを刻んで疾走する#7。
もったいぶったイントロから挑発的なアップテンポのスラッシュを聴かせる#8。
ラストの#9はダミ声で歌うVoとテクニカルなミドルテンポが交錯し、クロスオーヴァー系の疾走へと連なる陽性スラッシュナンバー。

置きにきた安定のクオリティ。
ただ前作のほうがキャッチーなリフを刻んで気持ち良く駆け抜けていた印象。

評価:★★★☆

LOUD PARK 14 第6弾追加ラインナップ発表!!

loud park 14 part 6

LOUD PARK 14の追加ラインナップが2組発表されました!!

http://www.loudpark.com/14/


・ THE HAUNTED
・ GLAMOUR OF THE KILL


どちらも2日目に出演予定です。


THE HAUNTEDは新譜リリース後のタイミングで来日。
このバンドは今まで2回観たことがあるけど、どちらもPeter Dolving(Vo)だったからMarco Aro(Vo)に再び代わった今の体制で観られるのは嬉しい。
間違いなくラウパ向きのバンドだと思う。

GLAMOUR OF THE KILLは最初のEPしか知らない。ジャケがピンクと黒のやつ。
あの頃はBULLET FOR MY VALENTINEやLOSTPROPHETSなんかと比較されてたね。
あんまり興味のあるバンドじゃないから飯タイムにしたかったけど、出演順が早いからなぁ。


これであと5組。
すでにかなり良いメンツだと思うけど、残りも飛ばしてくれてかまわんよ。

ORIGIN / Omnipresent (2014)

omnipresent
ORIGIN / Omnipresent (2014)

1. All Things Dead
2. Thrall:Fulcrum:Apex
3. Permanence
4. Manifest Desolate
5. The Absurdity Of What I Am
6. Source Of Icon O
7. Continuum
8. Unattainable Zero
9. Redistribution Of Filth
10. Obsolescence
11. Malthusian Collapse
12. The Indiscriminate
13. Kill Yourself

ORIGINの3年振り、通算6枚目のアルバム。
Nuclear Blastからのリリース。

US出身のテクニカルデスメタルバンドです。
ライヴでは長いことバンドに加わっていたJason Keyser(Vo)が今作で初めてアルバムにも参加しています。
去年来日し、フロアとステージの境のないカオスなライヴを繰り広げたことも記憶に新しいこのバンド。あんなにもハチャメチャなライヴは生まれて初めてで良くも悪くもインパクトが半端なかったわけですが、楽器陣のテクニックも半端なく色んな意味で衝撃的でした。
そんなライヴを観た後じゃ新作への期待も高まるわけで。
で、ワクワクしながら聴いてみた。


ん?



まず最初に聴いた時、あまりピンとこなかった。
それから何回か聴くうちに思ったのが「これ、ORIGIN?」という感想。
フックに欠ける曲が多くて耳に残らず通り過ぎていってしまう。「曲が平坦」という前作の難点を持ち越しちゃってる。
そして過去最高にリフが面白くない。リズムとの連動にキレがないし、シンプルに弾いて流しちゃうような場面も多々あるせいでファストパートはダードドドドドとドラミングのみが目立ってかっ飛ばしているだけのように聴こえてしまって非常に単調。このバンドはピロピロした速弾き以外のメインを張るデスメタルリフも格好良かったのに、今回はそこが弱いから印象に残り難いのかと。
John Longstreth(Ds)のドラミングは相変わらず凄い。ただ正確無比だった過去作に比べると若干荒れてるようにも感じられます。生々しさが出ている言えるかもしれないけど、こういうテクデスの場合はもっと機械的なほうが合っている気がする。それと無駄に弾んでるせいでちょっと軽く聴こえてしまうのもマイナス。
最後に、何より残念だったのがJason KeyserのVo。なんかメチャメチャ軽くて存在感や威圧感に欠ける。凄みが全くない。最初に聴いた時は今作も前作と同じようにPaul Ryan(Gt,Vo)とMike Flores(Ba,Vo)でVoを分け合ってるのかと思ったほど。SKINLESSの4thで聴かせていたようなド迫力のグロウルとは全くの別物と思ったほうがいいです。

爆裂するブラストビートと低音から高音まで上下を繰り返すシュレッドの高速乱れ打ちがずーっと続く#1。
#2は早口グロウルでかっ飛ばした後、ズルズルとしたスローパートで刻み、ラストは爆走して締める1分ほどの曲。
#3はピロピロのギターインスト。
#4は跳ねるようなアクセントを加えて爆走し、ギターがジメジメした陰湿な雰囲気を醸すデスメタルナンバー。
這いずり回る低音リフと突進するブラストビートが格好良い#5。アルバムの中ではこの曲が良い感じ。
ハードコアっぽいラフさを孕んだ粗暴なリフで爆走し、コーラスはデスメタリックなトレモロを決める#6。
#7はギターインスト。ただ#3とは違ってもっとポップな旋律。
そこそこブルータルに爆走して合間にピロピロとシュレッドしまくる#8。
Dビートとザラついたリフでクラスティに疾走するお遊び感覚の#9。
#10はスペーシーに漂う幕開けからデスメタリックに変化するインスト。
テンポは抑えても手数足数は多いドラミングとカオスな音を足していく奇怪なリフワークでせわしなく進む#11。
デス/ブラック系のトレモロと喚き散らすシャウトによる爆走パートと冷たく揺らぐスローパートで緩急を付けている#12。
#13はボートラでS.O.D.のカバー。

今までのアルバムの中では一番よろしくない出来。
他のテクデスバンドとの格の違いを見せて欲しかったけど残念。
いや、まいったね。

評価:★★★
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そのへん

メタルとラジオとユニークをこよなく愛する、そんなブログ。まぁでも、楽し・・・かった、よね?
俺、先いってっかんな!!

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