Devil Seed
WOLF / Devil Seed (2014)

1. Overture In C Shark
2. Shark Attack
3. Skeleton Woman
4. Surgeons Of Lobotomy
5. My Demon
6. I Am Pain
7. Back From The Grave
8. The Dark Passenger
9. River Everlost
10. Frozen
11. Killing Floor

WOLFの3年振り、通算7枚目のアルバム。
Century Media Recordsからのリリース。

スウェーデン出身の正統派メタルバンドです。
前作リリース後、Gtがチェンジした模様。
まだまだ若手メタルバンドだと思っていたら、なんだかんだで活動歴が20年になろうとしているベテランです。
毎回毎回、エネルギッシュな正統派メタルアルバムを届けてくれる安心ブランドでもあるわけですが、今作はダークな色合いが強い作風で今までと同じようなサウンドを期待すると違和感を感じるかと思います。
ギターはガッツィーな刻みやIRON MAIDEN風のツインギターハーモニーがかなり減って、もっとヘヴィメタルのオカルトサイドに焦点を合わせたかのようなリフが増大。メタル由来の熱さはあまり感じられません。
そんなギターに合わせて曲の速度も遅くなっているため、攻撃的なスピードナンバーで畳み掛けるということもなくて全体的にダークな雰囲気に包まれています。
Voはパワフルで上手いんだけどね。GAMMA RAYのKai Hansen(Vo,Gt)の上位互換みたいなハツラツとしたメロディック系Voでとても親しみやすい声質をしています。それでも今作は曲調が曲調なのでいつもに比べるとダークな歌い方をしていることが多いですね。

#1は手始めにアイドリングしとくか、みたいなアップテンポのメタルインスト。
妖しげなリフと芝居掛かったVoでアップテンポに進む#2。HELLに触発されたかのような曲ですね。
ソウルフルなVoと足取りの重いバッキングが合わさった#3。
ブリブリと太いリフを唸らせ、ゆっくりと進めていく#4。抑揚を抑えたコーラスとか薄暗いメロディを奏でるギターとか、なんだかとてもヘヴィだよ。
#5はエスニックな雰囲気のクラシックなメタルリフを刻むミドルテンポの正統派メタルナンバー。
エピックなツインギターによるイントロ ~ 歌メロ中心の静かなヴァースから幽玄に歌い上げるコーラスへと展開する#6。
熱いイントロでスピードを上げるのかと思ったら哀愁のヘヴィメタルになってテンポを落とす#7。
#8は燻るような刻みと中東メロディを組み合わせたスローナンバー。
続く#9も中東っぽいメロディを挟みながらミドル/アップテンポに進んでいく曲。
オカルティックなバッキングに明るい歌メロを乗せた#10。中盤から少しテンポを上げてメタルらしい爽快感が出てきます。
熱さそこそこにダークなメロディを持った正統派メタルを聴かせる#11。ちょいちょいPRIESTっぽさがあったりARTILLERYみたいになったりしてまぁそこそこ面白い曲。

僕はいつものコテコテヘヴィメタル路線のほうが格好良いと思うけどなぁ。
まぁずっと同じことをやり続けてマンネリになるのも嫌だったのかな。

評価:★★★