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  今では普通のことですが、私の同世代で大学に行った女子は、10パーセントもいないくらいだったのでは?当時は短大が全盛期で、女の子は就職したければ、短大に行くという考えが一般的でした。それに反して大卒女子の就職は厳しく天気予報の"どしゃ降り"に例えられていました。均等法の1年前で、女子の総合職もなく、結婚したら退職するのが慣例で、女性社員は結婚までの「腰掛け」と言われ、バラの花束をもらって「おめでとう」と祝福され"寿退社"していく先輩をたくさん見てきました。仕事がしたいから、働きたいから長く勤めるのではなく、結婚できないから長く勤めると思われていた時代です。労働基準法は女性労働者の保護規定があり、残業時間も制限され深夜労働はできませんでした。

   でも、そもそも女性の採用がなかったり、男性は定年が55なのに女性は30歳だったり、女性は結婚したら家事や育児があるから仕事がおろそかになると、大切な仕事は任されず、軽作業ばかりだったり、女性の賃金のピークが25歳でそれ以上長く働くと減給されたり、先輩達の苦しかった時代 から、徐々に働く環境が整ってきたのです。この本はそんな女性の労働の歴史が書かれています。

  女性の管理職比率を増やす目標や、イクメン、ワークライフバランスと、あの手この手で女性を社会に出させようと国はヤッキになっていますが、世間ではまだまだその当時の価値観をいまだに持ち続けている人も多いし、週刊誌を読めば、働く女性を非難したり、良妻賢母と親孝行が美徳であるという記事も溢れ、男性が女性を排除するだけでなく、女性が女性を自分の価値観から外れた人を非難したりする難しい世の中です。

  そんな時代だからこそ客観的に日本の女性の働き方がどう変わってきたかを考えることも必要ではないでしょうか。