October 29, 2005

主要でないとされてしまった競馬オタクを少し考えてみる。

マニア消費者市場を新たに推計、04年は主要12分野で延べ172万人、4,110億円規模〜「オタク層」を5タイプに分類、マーケティングフレーム「新3C」も提案〜
 株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、社長:藤沼彰久、以下NRI)はこのほど、国内のマニア消費者層(いわゆる「オタク層」)の実態とビジネス的価値に関する調査研究を、アニメ・コミックなど主要12分野について行いました。インターネットによるアンケート調査(2004年8月実施、10,003サンプル)をベースにオタク層の市場規模を分析したところ、2004年は12分野全体で延べ172万人、金額にして約4,110億円に達したと推計できました(下表参照)。

NRIのコンサルチームが最近とみに注力してやっているオタク研究の成果が本になって出版。オタク市場の研究がその本で、マーケティングとかとは全く別の側面としてプチ・オタク紹介本というある種「サブカル好き」好き(サブカルも好きだが)という人には耐えられないネタ本になっている。正直、マーケティング本としてはイマイチに思えなくもないが(まだ完成度がそれほど高くないように思う...ただ中間成果とのことなのだが)、このような無視されやすい問題を全体像から定義し、その定義に沿って詳細な市場の形をとらえたという点では優れているように思う。で、この本の面白いところにひとつはこれからの商売になりにくい所(例えば切手とかプラモとか)の分析対象外で別途コラムになっているところで、そのコラムは誰もついてこない事を覚悟の上で本当のオタクが書いていることが多く異様に部分は濃い。残りの部分もそれなりに濃いが、その濃さが微妙に違う感じがする。(ただし、残りの部分でも全体像を切っているところは注釈満載でオタク臭満々である。)ちなみに、プラモオタはかの有名なリチャード・クーである。

その中で、金の成るオタク(アニメとかマンガとか車とかファッションとか)と金の成らないオタク(切手とかプラモとか)のどちらにも評価されていないのが競馬オタクである。「強くこだわりを持つ分野に対して可能な限りの金額をつぎ込む」という観点では、ひとつのオタクとしてあげられそうなのだが、JRAの取り分が大きいこともあってあまり取り上げられていない気がする。
とはいえ、間違いなく競馬オタクは存在する。そこで、競馬だけに当たり前の単純な「馬券オタ」と普通に毎週競馬場に行く「競馬ファン」を別にすると、競馬オタクはこんな感じで分けられるだろうか。

「馬オタ」・・・特定の馬にハマるオタク。その馬の人形や本、グッズ、記念馬券、さらに騎乗した騎手も当面は追いかける場合が多い。パドックに幕を張ることも。引退後はその馬に会いに行くし、ラッキーにも種牡馬になった場合は子供の地方競馬の出走まで追いかける場合もある。一頭に専念して血統で広げていく場合もあるが、馬から馬へと移っていく場合も少なくない。かわいい栗毛とかそういうバリエーションもないわけではない。
「騎手オタ」・・・特定の騎手の追っかけ。アイドルの追っかけと同じだが、特に競馬場は客と騎手の間が近いため、いつの間にか知り合いになっている場合もないわけではない。パドックの幕はこちらのほうが多いか。騎乗テクよりも見た目やキャラに惹かれている場合が多い。女性騎手オタ、地方騎手オタ、未勝利騎手オタなどのセットのオタもいる。
「競馬写真オタ」・・・競馬場に写真を撮りに来ているオタ。馬券もそれなりにやっている場合もあるが、それ以上に500mm以上の望遠で写真を撮ることが重要。大レースは必須だが、下位条件で将来の有望馬を探していることも少なくない。朝一に来て場所とりは必須だが、荷物が大きいので車で来ていることも多い。
「牧場めぐりオタ」・・・とりあえず時間があると牧場に行ってしまう。バーゲンチケットとADOの半券は必須アイテム。北海道に住んでいる人も少なくない、というか北海道在住でクラブ馬持ちが多いという話もある。車の免許必須、レンタカーは割引会員。同種に「競馬場巡りオタ」「賭場巡りオタ」もあり。いつの間にかグルメオタになっていることもあり。
「クラブ馬オタ」・・・クラブの馬を多数持つオタク。複数のクラブに加入していることも多く、なんか20口30口平気で持っていたりする。各クラブのイベントにも積極的に参加。牧場も頻繁に(特に募集直前に)訪れたり。当然応援馬券と称して馬券を買うし、馬がレースに勝ったりすると未勝利戦でも当然祝杯。
「血統オタ」・・・やたら(海外)血統だとか族だとかに詳しい人達。予想のファクターだけではなく、単純に知識欲が化け物級という話もある。Del Marに登録するとかIKに対抗して自分の理論を持ってみるとか。本の消費が激しく、サラブレッド血統大系やパーフェクト種牡馬辞典あたりもちゃんと持っている。
「海外競馬オタ」・・・日本の競馬の結果よりも海外の結果を良く知っているオタ。イギリス・フランスやアメリカのみならず、ドイツ、チェコ、南米あたりのオタもいる。最近は海外サイトも増えたが、昔からの海外オタは雑誌を購入している場合もあり。(もしくはエクウスに入り浸り。)情報収集のみならず、年に何回も競馬を見に行っているオタも多い。
「データオタ」・・・予想のためのデータをやたら集めるのが好きな人で、予想がメインなのかデータを見るのがメインなのかわけが分からなくなっているパターン。Target+JRA-VAN+競馬道+各種指数+独自指数+...で、データ代が馬鹿にならない。もっとも、馬券で稼いでいるので元は取れている場合も多い。データ加工を行う必要があるので、プログラミングの知識が豊富だったり、Excelに得意だったり、PCやネット環境にお金をかけてたりする場合が多い。
「読み物オタ」・・・競馬は勝たれなくてはいけないとする書斎派。寺山修司や高橋源一郎、大橋巨泉、塩崎利雄あたりを好む。ややオタ向けではないが須田鷹雄なども含まれるし、浅田次郎やディック・フランシスなども重要。一部評論家オタも含み、井崎脩五郎や柏木集保、清水成駿も含む。本や予想の文書、回顧の消費量が非常に多い。当然それだけ本や雑誌も買っている。
「ダビスタオタ」・・・ダビスタなど競馬のゲームにハマるオタク。ゲームオタとの違いはいつの間にか現実も同じように見えて来るところか。ある種のデータオタとも言えるが、データオタのような自分なりの視点や切り口はあまりない。逆に、ゲームの視点で馬の特徴を語らせるとうまい。新しいゲームと攻略本、それにやや軽めの血統書などは必須アイテム。

なんか書いてたら馬券系(予想系)を除いても結構オタの種類は多く、まだ抜けも結構ありそう。(よくよく考えたらPOG系が完全に抜けている...)競馬をやる人間の競馬に関する投資先の大半は馬券、と思われがちだが、結構馬券以外に結構投資しているものである。(逆に、馬券でうまく投資させられていない場合もあるだろう。)ただ、これ書きながら結構一つ一つのオタごとの市場が小さいなぁ...と思ったのもまた一つで、ターゲットの市場になりにくいなぁなどとも思ったり。

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