翻訳にトラブルはつきものです。本日は私が体験したことから具体的にお話してみたいと思います。

まず
1. 原文が意味不明

原文すべてが意味不明というのは滅多にありません。私の翻訳生活20年では二回ありました。一つは在宅の翻訳者をしている頃、英日で英語の原稿を読むのですが、とにかくわからないところだらけなのです。
そこでアメリカ人で翻訳者をしている人とリライターをしている人に相談しました。二人とも読んでもよくわからないと言うのですね。何度も読み直しているうちにわかったことはネーティブスピーカーが書いた英語ではなく、内容も少し変わったものなので余計にわかりずらいということでした。

どのように解決したかと言いますと、そのリライターにわからない英語をわかる英語に書き直してもらって、それを私が翻訳するというやり方をとりました。

ここで一つ思い出すことがあります。以前に私はNOVAに行っていたことがあります。クラスはLevel 2でした。Level 2に所属する人は新宿校あたりの大きなところでも20人くらいしかいないらしく、午前中の時間でグループレッスンの予約をするといつも私一人しかいないことがほとんどでした。
人ごとながら心配になってそのスクールの店長にこれでは利益が出ないのではないかと聞いたところそうかも知れないが、Level 2にも生徒がいないと困るということでした。
へぇ、そんなものなのかなぁと思った私はLevel 1の生徒はいるのかと聞いたところ店長が知っている限りは今まで一人だったそうです。
この人はアメリカで外交官だったそうですが、日本に帰国して英語を話す機会が欲しくて入会したそうです。

この話を聞いた私はレッスンのときに先生に一度Level 1の筆記試験を見せてくれと頼みました。持ってきてもらって見たのですが、さっぱりわかりません。なぜかと言いますと誤字、脱字があり、読めてもタイプで叩いていない英語があったり、印刷の状態がボケていたりしている問題なのです。

レッスンはまた私一人ですから、その先生と一緒にその筆記試験を一緒にやってみましたが、まさに謎解きで、推理しながら文脈を読んでいかないと出来ない問題でした。
私が出会ったこの翻訳はまさにこれと似ていたのですね。

もう一つは契約書だったのですが、初めの契約書はフランス語で草案され、それが英語に翻訳されているのですが、その翻訳がうまくなく、随分誤訳をしました。これは日本語に直した後、日本語の契約として読み直すことによって文脈より誤訳を発見して、ことなきを得ました。

もう一つ、こんなこともありました。英語がどうもよくわからず、英語が変だとクライアントに問い合わせをしてみました。
われわれ日本人の場合は原文の英語がわからないとクライアントに聞くのは勇気が要りますよねぇ。下手をしたら読解力がないと疑われてしまいます。だから私は英日翻訳って嫌なんですよ。
会社組織になって傍にネーティブスピーカーがいるときでもその人がわかるとは決まりませんからね。

このときはネーティブの意見も聞き、私もよく読みなおして、英語がおかしいと確信できたので、クライアントにハッキリと英語がおかしい指摘しました。クライアントは調査してくれまして、わかったことはこの英文原稿はテープ起こしをしたものであり、そのテープ起こしを日本人がしたため、誤って聞き取っていたことがわかりました。
これはもう一度テープ起こしから始めるしかありません。このときは私の仕事も会社組織になっており、アメリカ人が常駐していたために、その人にテープ起こしをしてもらって、それを翻訳して片付けました。Napoleon Hillの成功哲学だったので内容としては面白いものでした。

この続きは後日、書きます。