クラリネット記

アマオケ中心に30年以上クラリネットを吹いています。 限られた練習時間、出費でミュージックライフをエンジョイ。 Support Wikipedia

2010年06月

室内楽演奏会2010

所属するオケでは、定期演奏会の他に、室内楽演奏会を年1,2回行っている。オケの演奏は大作曲家の作品を一流指揮者の解釈で演奏する楽しみがあり、室内楽はアンサンブルや自己の解釈を思う存分表現する楽しみがあり、どちらも大変楽しい。

5月末に室内楽演奏会があり、ピアノ伴奏とシューマンの3つのロマンス、クラリネット四重奏の2回に出演した。演奏会直前2週間に海外出張があり、その間、楽器の練習はままならず、帰国直後の時差ボケ、ヘトヘトの状態での本番であった。

録音を聴いてみて、ちょっとこれは公開できない出来映えであった。シューマンは途中でピアノ伴奏が止まってしまうアクシデントがあったが、それ以前にクラリネットがシューマン独特の世界に入り込んでいない、ようやく入りかけた頃に上記のアクシデントで、お粗末な演奏だった。

クラリネット四重奏は、Pop! Goes The Woodwinds, Caprice for Clarinets, Travelingというプログラムで、個人的にはボロボロの状態だったが、自分以外のメンバーの力でシューマンよりはまともな演奏だった。

マウスピースやリードより、本番を迎える体力や気力が何より大切だとわかった。

美術鑑賞

monet_japonaise海外出張とその前後の準備、時差ボケのため、1ヶ月間ブログの更新ができなかった。フランクフルト、ケルン、ベルリン、ミラノ、パリ、モントリオール、ボストン、ワシントンDCと、とんでもない旅程だった。でも、各地の美術館で著名な名画と出会えたのはかけがえのない収穫。
音楽の世界ではドイツ・ウィーン系が好みだが、絵画の世界ではフランス・イタリア系が好み。共通するのは、19世紀末から20世紀初頭にかけての芸術ってことかな。絵画の方は、それほど熱心に接してきたわけではなかったのだけれど、モネの作品と出会うとびくっとする感動を覚える。

冒頭に掲げたのはLa JaponaiseというボストンのMuseum of Fine Arts所蔵の絵画。壁に並べたうちわだとか着物に描かれた武将の顔に作為を感じるのだが、全体としてまとまっていて心が落ち着く。眺めていると、ドビュッシーの「ゴリウォーグのケークウォーク」が頭の中を流れ出す。

monet-madame-monet-and-her-son次はワシントンDCのNational Gallery of Artに所蔵の「日傘をさす女性」。先の絵と共に妻カミーユをモデルとしている。彼女とちょこんと描かれた息子ジャンの姿を眺めると「亜麻色の髪の乙女」の平和な音楽を思い出し、流れる雲、風にそよぐ草に眼を移すと「パスピエ」が流れてくる。
優雅に描かれたカミーユであるが、若かりしモネとの貧困生活の後に、結核により短い生涯を終えたかと思うと胸が痛む。
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