NY金先物:上昇、イランの国連制裁受け入れ拒否で買い
12月26日(ブルームバーグ):26日のニューヨーク金先物相場は上昇。イランが同国に対する国連の制裁決議について拒否し、核開発を継続すると表明したことから、安全な投資先としての金の魅力が高まり、この1週間で最大の上げとなった。

国連安全保障理事会は23日、ウラン濃縮活動を継続するイランに対する制裁決議案を全会一致で採択した。核問題での紛糾を一因に、金相場は年初来最大39%上昇。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)の金属担当主任トレーダー、フランク・マクギー氏は「金相場はイランに対する制裁に反応している」とし、「緊張が一段と高まる場合には、金相場は引き続き勢いを増す可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のCOMEX部門で取引される金先物2月限は前営業日比4.60ドル(0.7%)上昇して1オンス当たり626.90ドル。上昇率は12月19日以来最大。金相場は年初来21%高と、年間ベースでは6年続伸となる見通しが強まっている。

NY原油(26日):大幅安、暖冬で暖房向け消費が減退-終値61.10ドル
12月26日(ブルームバーグ):ニューヨーク原油先物相場は2%を上回る大幅安。暖冬で暖房用の燃料消費が抑制されるとの見方から、この6週間で最大の値下がりとなった。

気象予報サービスのウェザー・デリバティブズ(ミズーリ州ベルトン)によると、米国のヒーティングオイル80%を消費する北東部では、1月2日まで需要が平年を26%下回る見通し。同じく暖房用に使われる天然ガスも天候要因で8%以上急落した。

GFIグループ(ニュージャージー州イングルウッド)のスターサプライ・ペトロリアム部門でブローカーを務めるジャスティン・フォーツ氏は、「暖冬がようやく原油相場を押し下げ始めた」と指摘。「寒波が到来するか、あるいは供給に打撃を及ぼすようなよほどの事件でも起きない限り、相場は上昇しないだろう」と付け加えた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引される原油先物2月限終値は、前週末比1.31ドル(2.1%)安の1バレル=61.10ドル。11月16日以来の大幅安で引けた。一時は11月28日以来の安値に相当する同60.50ドルまで売り込まれた。

米年末商戦、小売売上高は前年比3%増にとどまる-マスターカード(2)
12月26日(ブルームバーグ):米クレジットカード発行2位のマスターカードの1部門、マスターカード・アドバイザーズ(ニューヨーク)が26日発表したところによると、住宅市場の低迷やエネルギーコストの上昇で個人消費が抑制されたことから、今年の年末商戦での小売売上高は前年比3%の伸びにとどまった。

2005年の年末商戦での小売売上高の伸びは前年比5.2%増加だった。マスターカード・アドバイザーズの調査によると、今年は電子機器や高級品の販売が最も好調だった。

マスターカード・アドバイザーズの調査部門バイスプレジデント、マイケル・マクナマラ氏はこの日のインタビューで、金利の上昇やガソリンならびに暖房用燃料の値上がりを受けて、今年の年末商戦は鈍い展開だった指摘した。さらに同氏は、米国の一部地域の天候が平年より温暖だったことにも衣料品販売が圧迫されたとの見方を示した。

米調査会社アメリカズ・リサーチ・グループ(ARG)のブリット・ビーマー会長は、「小売業者にとっては今年は非常に低調なクリスマス商戦だったことが判明しよう」と述べた。

この日発表された統計は米国の感謝祭(11月23日)の翌日からクリスマス前日(12月24日)までのもので、昨年と比較して同期間が1日多かった分は調整済み。

ABC放送とWポスト紙の消費者信頼感指数−12月23日[統計表]
【記者:Andy Burt】

12月26日:米ABC放送とワシントン・ポスト紙がまとめた先週の米消費者信頼感指数は下落となった。

ABC放送とワシントン・ポスト紙の消費者信頼感指数の時系列表は以下のとおり。 =============================================================================

12月23日 12月17日 12月10日 12月3日 11月26日 11月19日 11月12日 1年前

2006 2006 2006 2006 2006 2006 2006 ============================================================================= 総合指数 -2 1 1 -1 1 0 1 -10 ---------------------------------------------------------------------------- 景況感 -8 -4 -8 -12 -12 -10 -8 -22 家計 24 26 24 24 28 30 30 18 消費環境 -22 -18 -14 -14 -12 -20 -20 -26 ============================================================================= 注: 総合指数は毎月、約1000人の成人を対象に全国規模で電話調査した結果に基づく4週移動平均。3つの個別項目は、それぞれの回答について、上昇の割合から下落の割合を差し引いて算出。総合指数はこれら3項目の平均値。

出所: ABC放送、ワシントン・ポスト紙


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【経済コラム】各国中銀の利上げペース、来年は減速へ−J・ベリー(2)
12月26日(ブルームバーグ):世界経済の安定成長と低インフレを背景に、今年は世界中で中銀が慎重なペースで利上げを実施した。現段階の予想を基にすると、そのペースは来年さらに減速する可能性がある。

米金融当局は今年に入って計4回の利上げを実施し、政策金利を5.25%に引き上げて以降、利上げを休止している。

米国のコアインフレ率(食品とエネルギーを除いたインフレ率)が依然として2%を上回っており、失業率も4.5%にあるなか、インフレや経済成長ペースが加速すれば、金融当局は利上げを再開する可能性がある。しかし、こうした事態になるとは予想されていない。

一方で、住宅市場の減速が個人消費やインフレの鈍化につながり始めれば、政策金利は引き下げられるかもしれない。エコノミストの間では、来年中に利下げが実施されるとの見方が優勢だ。

欧州中央銀行(ECB)は政策金利を5回引き上げ、3.50%にした。ドイツを中心にユーロ圏の成長の勢いが増しているのが背景だ。最後に利上げが実施された今月7日、トリシェECB総裁は「中期的な物価上昇ペースの上振れリスク」が依然として残っていると指摘。来年上期に追加利上げを実施する可能性を示唆した。

これに対して日本銀行の政策金利はゼロから0.25ポイントに引き上げられただけだ。日本経済が10年以上続いたデフレの事後処理に苦戦していることが背景にある。

日銀の転換

日銀は大半の中銀と異なり、政策目標の軸足を消費者物価上昇率から金利水準を「正常化」する必要性へと転換した。これは、政策金利を2.5−3%に引き上げることで、景気が将来脅かされた場合の利下げ余地を作ることを意味する。

ただ日銀が意図するのは、段階的な利上げ。利上げ幅は1年間に計50−75 bpにとどめる方針だ。その場合も、日本経済が利上げの影響を吸収するのに十分な成長を続けられることが前提となる。

日銀は19日の金融政策決定会合で追加利上げを見送った。福井俊彦日銀総裁は同日午後の定例会見で、追加利上げを見送った背景について「個人消費や消費者物価でいささか弱めの指標が出ているのは事実」とした上で、「今後、新しい指標や情報を点検していく必要があることで一致した」と述べた。

それでも東京在勤のアナリストの間では、来月25bpの利上げが実施されるとの予想が多い。

欧州の利上げ

スウェーデン中銀は、ECBに歩調を合わせ計150bpの利上げを実施し、政策金利を3%に引き上げた。隣国ノルウェーの中銀は、政策金利を計125bp引き上げ3.5%にした。

アイスランド中銀にとって、今年は例年になく困難な年だった。高成長を背景に、外国資本が大量に流入し、通貨価値が大幅に変化したのを受け、中銀は計7回の利上げを強いられ、政策金利を14.25%に引き上げた。今年の利上げ幅は今月21日の25bpの利上げを含めて、計375bpに上っている。

失業率が1.1%である上に、インフレ率が7%と中銀目標の2.5%を大幅に上回っていることから、アイスランド中銀は追加利上げを実施する可能性がある。

最低水準はスイス

欧州で政策金利が最も低いのはこれまで通りスイスだ。スイス国立銀行(SNB)は1年前に1%だった政策金利を、2%に引き上げた。ロートSNB総裁は14日の記者会見で、今年4回目となる25bpの利上げを実施するとともに、「経済は申し分のない状態にある」との認識を示した。

ロート総裁によると、スイスの今年の成長率は3%付近、インフレ率は1%をわずかに上回る水準(07年は低下の見通し)、失業率は近く3%を下回る水準に低下するとみている。

カナダ中銀は米金融当局と歩調を合わせ、今年上期に計100bpの利上げを実施したが、政策金利の水準そのものは米国を依然として100bp下回っている。中銀は、来年上期にはインフレ率とコアインフレ率がともに2%前後に収束するとみている。

中銀によると、家計の支出の伸びや住宅価格上昇に勢いがあり、経済成長ペースの加速につながる可能性がある半面、米景気拡大が鈍化し、カナダの輸出に悪影響が出れば、カナダの景気減速につながる恐れがある。

オーストラリア、ニュージーランドの物価動向

オーストラリア中銀の当局者は、昨年末に2.5%付近だった基調インフレが3%付近に上昇し、今後一段と加速する恐れがあることを懸念している。今年の利上げ幅は75bpにとどまっているが、政策金利は6.25%と比較的高水準だ。

やはり「中期的なインフレ圧力」に懸念を抱いているニュージーランド中銀は今年、一回も利上げを実施していない。ただ昨年暮れの利上げにより政策金利は7.25%にある。

米国とメキシコの経済には密接な関係がある。それでもメキシコ中銀は今年、米金融当局が利上げを続けていたにもかかわらず、政策金利を計125bp引き下げ7%とした。これは1990年代半ばの危機以降、メキシコ経済の安定化が進んだ証左だ。

ブラジル中銀は50bpや75bpの利下げを1年間続け、政策金利を計475 bp引き下げた。それでも政策金利は13.25%と極めて高水準にある。(ジョン・ベリー)

(ジョン・ベリー氏は、ブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:Central Banks to Give Less of the Same in 2007: John M. Berry

(抜粋) {NXTW NSN JAV7BE0YHQ0X }

更新日時 : 2006/12/26 14:24 JST