今年も、春がやってきた。

春はいい。あけぼのなんて見たことはないけれど、それでも春はいい。
まず、何より雰囲気が素晴らしい。日ごとに、街が温かく明るくなっていくような雰囲気が素敵だ。まさに心が躍る気分にさせられる。

終わりと別れの後に、始まりと出会いが待っている季節であることもポイントが高い。
センチメンタルでドラマチック。春はそんな季節なのだ。

サクラの花もいい。サクラが春に合うのか、春がサクラに合うのかはわからないけれど、そんな議論をするのが野暮なくらいサクラと春は似合っている。

後、我々の仕事で忘れていけないのは、新入社員だ。
毎年彼らや彼女らの姿を見るたびに、私は背筋をピンと伸ばさなければならないようなそんな気持ちにさせられる。
初心忘れるべからず。そう春が私に教えてくれるのだ。


これはいったい何の話なのだろうか?


・・・・・・・


そう、これは備忘録なのだ。
春が大好きだった男が、花粉症の爆発に襲われたその年に、ズルズルの鼻とザラザラの喉とチクチクの体と闘いながら、春が憎くて仕方なくなるその前に記した備忘録である。

キチ