2008年03月25日

のほほんと生きているわけだが私にも悩みがある。つまりは過度なカロリー摂取からくるボディの膨れ、過度な飲酒による顔のむくみ、花粉症なるふざけた病による目の腫れ、加齢からくる皮膚のたるみ、無用にそして無必要に長い毛髪。若かりし頃の面影が消え行く身体。もう僕は粘土の塊を宙に放り投げ、地面に激突しその衝撃でもってグなりと変形後、乳呑児が無邪気にコレをこねくり回したような風体と相俟っているわけであり、それを観て「あら、オタクのたっくんが遊んでた粘土、遠くから見たらなんか顔みたいねぇ」「あら、ほんとそーねー」と話し合っている母親たちがいたら、そのたっくん作が僕ですと教えてあげたい。つーか、たっくんって誰やねん。おわリズム

2008年03月18日

no subject三十路


キャバクラに行っても寝たフリをしてしまう人見知りな僕でありますが。

回転寿司では必ず廻ってる寿司しか食べない僕ですけど。

彼女に足を踏まれても、不意に謝ってしまう僕でありますが。

彼女の愛犬より食費の安い僕でありますが。

部下の咳払いにびくついてしまう僕ですが。

彼女の愛犬と同じ臭いがするらしい僕でありますが。

いつも、彼女に愛犬の名前と呼び間違えられる僕でありますが。

シャンプー中には決まって霊的感覚が鋭敏になる僕でありますが。



2008年02月23日

no subjectな日常

2/22日 忠実に一日を描写することにする。

朝、起きる。まだ9時。セーフ。二度寝する。10時に起床。やばい。急いで支度する。真っ赤なスキニーパンツを履く。それに白いドレスシャツを合わせるが、なんかイマイチやのー、ということで黒のドレスシャツにする。いやーなんか違うな。まぁええわい。ギャルソンのロングコートを羽織る。じゃぁ、靴は何がよい?迷う。めんどくさいわー。迷うの。革のロングブーツか?いや、白いスニーカーで。あーめんどくさいわー。駅までちょっと走りを入れる。つかれるわー。電車に何とか間に合う。会社到着。仕事する。したくないが。夜、ワインを購入。自宅に持ち帰りて飲酒。TVで「耳を澄ませば」というアニメーションを放映している。観る。青春のあまりのまぶしさに辛くなる。わー。気を取り直すために「ロスト・イン・トランスレーション」という米国の映画を観賞。途中寝る。ワインの酔いがまわったか。この監督センスいいわー。途中寝たけどね。なんら支障なかったわ。東京は随分暖かくなってきた。

2008年02月16日

no subjectな日常

起きた。朝ではなく昼に。休みの日ではなく平日に。つまり毎度の事ながら朝寝坊つーやっちゃ。くされ目覚まし時計のボケに目を向けるとすでに13時15分を生意気にデジタルで表記してやがる。小生、すでに三十路。三十路のオッサンが会社にも行かず笑っていいともすら飛び越えて昼すぎまで寝ていていいのか?と己に問いただしながらお湯が直ぐ沸くポットでコーヒーを入れて飲む。ほっ うまいわー。


「このへんのシャープなイメージがとてもモダンなイメージなんだけど僕のイメージはもっと、なんていうかな、こう、クラシカルなかんじぃ?あーそうじゃないよ、どっちかというとアナタがいってるようなベタベタな様式美じゃなくて現代的なテイストを織り交ぜながらの、あーどっちかというと今っぽいポストモダンっていうかな、わかります?わからない?やっぱ、こうやって代理店の営業の方に話を聞いてもらうより直接、デザイナーさんと一度その辺をディスカッションしながら、僕のイメージを、こう、伝えながらのほうがいいと思うんだけど、まぁ僕も割と忙しいから時間をつくるのは結構大変なんだけど、来週からパリだしぃ、まぁそれはどうでもいいことだけど、やっぱり、何度も言うようだけど、代理店の人と話すよりはデザイナーさんと直接話したほうが、やっぱ、話がはやいしぃ、的確だとおもうんだよね。どうかな?OK?オーケーだね。そうしたら今度、僕、時間作るよ。だからデザイナーさんにも僕が一度、直接会ってイメージを伝えたがってることを伝えておいて欲しいんだ。時間は僕が指定するよ、いいかい?」


そしてその指定された日が今日で、デザイナーが僕で、そんな僕は昼に起きた。いや昼過ぎに起きた。打ち合わせが13時なのに対して現在13時30分というカオスな状況である。僕は気を紛らわせるため謎のオリジナルダンスを踊った後、しぶしぶながら電話をかけ、
「ごほごほ。今、点滴を受けています。ごほごほ。」と見え透いた嘘を言ってから一方的に電話を切った。勢いや、こういうの勢いや。僕は冷蔵庫からビールを取り出し一気に飲み干してから、再びベッドにもぐってニンテンドーDSの蓋を開け、彼女に買ってもらったスーパーマリオブラザーズの続きをやった。そして夕方、クリアした。感動した。頑張ったぜマリオ、いや、マリオはただの道化、マリオは自己の鏡面、つまり己、私が頑張ったのだ。マリオが甲殻類などの敵を踏み殺したり、担子菌類をむさぼり喰い巨大化、さらには火の玉を投げまくり殺戮を繰り返しながら道中を突き進み、時には落下死・焼死・獣喰死という悲惨な目にあいながらも最終的にピーチ姫を救ったのだが、裏を返せばそれを操っていた僕自身が姫を救ったことになるのである。まぁそんなことはどうでもいいが、途中、辛かったが何とかクリアした。一生懸命頑張ってよかった。
そんなこんなしているうち僕はすっかり打合せのことは忘れていた。しかし携帯電話が、うぃーうぃーとブルっているのに気付きふと現実に引き戻された。代理店営業S氏からである。打合せが終わったのだろうか?敵はどうでる?とりあえず怒り狂うのだろうか。あるいはねちねちと文句を垂れてくるのであろうか。あるいは、もっとドライにビジネスライクに僕を使えない奴であるというレッテルを貼り見捨てようというのか。僕は静かに携帯を握り締めてから恐る恐る電話に出た。「もしもし」

「あっもしもし、体調大丈夫ですか?すごい心配してますよ」電話口から聞こえる声は意外にも、やさしく、そしてほんとに心配している様子であった。はて?コレはどういうことであろうか。意外やわぁ、おかしい。敵は何かを隠している。まずは優しく出ておきながら、私を油断させる作戦であるな。と瞬時に考えた。

僕はとても大事な打合せをすっぽかし見え透いた嘘を言ってビールを飲みながらゲームをしていたような男、そんな男に優しくする人があればそれはとんだお人よしか大馬鹿者というもの。
油断させておいたところにクリティカルな打撃を与える。はっはーん。見上げたものだな。だが、そんな手には乗らん。
「ごほごほ、だ、ごほごほ、駄目、ごほ、です。ごほごほ。ごほごほ、ごほごほ、む、ごほ、むりっす。」僕はより一層演技に磨きをかけた。
そんな時、脳裏で一瞬黒い糸がピンとはじけた。
ほんとに体調が悪い人間でもコレほどまで咳をするであろうか。という思いが立ち込めたのだ。いくら体調が悪くたって電話をしている時ぐらい咳のひとつぐらいは我慢できるのではないだろうか。少なくとも本人は打合せに参加できなかったという負い目を感じているだろうから、少しぐらい無理をしてでも状態を整えて電話に応じるのではないであろうか。僕はよく嘘をつく人間がやるオーバーアクションをしているのではないだろうか。やりすぎの演技。大根役者のスタンダード。今、電話口のコノ人は優しく僕を心配してくれているような様子ではあるが、ほんとは僕の大根演技をすべて見透かしているのではないだろうか。疑心暗鬼。あーめん、ジーザス、藤原達也、おわった世界。


「いやーびっくりしましたよ。だっていくら待っても現れないし、電話も出ないでしょ、みんなで事故にでもあったんじゃないかって心配してたんですよ、お客さんは忘れてんじゃないのって、ほらいつもの気どった調子で言ってたけど、ずっと毎日のように僕たち今日の打合せについて話してたじゃない、だから忘れてるってことは考えられないし。まぁ、もし、朝早い時間なら寝坊も考えられるだろうけど、昼からの打合せで寝坊したってことも無いでしょ。じゃあ、なにか、やっぱり、、事故か、って皆で話してたところに、電話がかかってきて、点滴打ってるなんて言うから、これはこれで一大事だなと・・・・・」


ふー、セーフ。はじまった世界。ほんとに駄目な奴は如何なる時間においても寝坊することを知らんようだ。ははは、勝った。とドライに笑って一日終了。


2008年02月09日

no subjectな日常


2/2.土)昼起床。上野でお湯が直ぐに沸くポットを嫌々ながらも購入。


2/3.日)昼起床。東京大雪。靴中大濡。お湯が直ぐ沸くポットでコーヒーを飲。なかなか良い。「手紙」という邦画を観。泣く。


2/4.月)10時起床10時半出社。気分優れず。夜、お湯が直ぐ沸くポットを使いパスタを調理。なかなか良い。


2/5.火)10時起床10時半出社。気分優れず。4時で直帰してやった。初めてメイド喫茶なるものに連れて行かれる。なかなか良い。


2/6.水)10時起床10時半出社。先日応募したデザインコンクールで一次審査通過の旨知らせ。なかなか良い。


2/7.木)10時起床10時半出社19時帰宅後、お湯が直ぐ沸くポットを使いパスタを調理。堕落的飲酒。なかなか良い。


2/8.金)10時起床10時半出社18時半退社。彼女検査結果良好旨知。なかなか良い。

2008年01月18日

ランキング

浮世ごとを電波を媒介とし無秩序に我々のもとへ映像という媒体でもって垂れ流す箱、テレビジョンを先日観ていたところ、わーわーと芸人達が集まり、わーわーと己の好いとる人物を選出、そして選出した人物、とりわけアイドルが多いのだが、それを披露し、そこでもって皆でわーわーと語りあうという番組をやっており、つまらんわぁと訝りながら、テレビジョンを即座に消し、読みかけの小説の続きを読んでいたのだが、どうも文章が頭に入ってこない。はて?何故だろう?と疑問を感じ、アホの顔をしながら天井なんぞを眺めていたところ、私の中で様々な有名人・著名人達の顔・姿が自己の意思に反して頭を駆け巡っていることに気付いた。そうか、自分は小説を読もうと心に決め、コレを実行した。確かに実行し口を半開きにしながら小説に綴られる物語の世界に没頭しようとした。しかし、自分はただただ文字を追っているだけでそこに書かれている世界・心情をクリエイトすることをせず、有名人・著名人、とりわけその中でも自分が常日頃、好意的または崇拝している人物について考えていたのである。さっき観たテレビ番組の影響であると思われた。「なるほど。そういうわけか。承知した。」僕は独りそう呟いてみた。そろそろ私も自分の好きな有名人・著名人ランキングをつける時期であるのだろうと思った。
その日から私は会社で仕事をしてる風を装いながら自分の好きな有名人・著名人ランキングを考え続けた。ひたすら考えた。しかしどうもうまくいかない、なんかこーピっと当てはまらないちゅーか、どうもしっくりこんちゅーか、どうしたもんじゃろか。もうすこしカテゴリを絞ったほうがよいかもしれんと思い、私は仕事をしている風を装いながら、カテゴリー絞りあげ続けた。シンプルなほうがよいかもしれんな。ピッときた。例えば日本人男性かっこいいランキング。いいかも。私は会社のデスクにあるパソコンを眺めながら「日本人男性かっこいいランキング」と呟いてみた。そして静かに微笑んでみた。ピッときた。いけるかもしれない、コレならよいランキングが出せそうだ。「好き」から「かっこいい」という意味の置き換えは大きい。「これでいこう。」隣に座っている女が気持ち悪そうに僕を見ていた。そしてそれからというもの自分は仕事をしている風を装いながらランキングを考えはじめた。そして莫大な時間と仕事をしている風を装う労力をかけランキングは遂に完成したのである。

2008年01月17日

2008

えーあけました。おめでとう。べつにめでたくないけど

2007年11月21日

たまには

たまには日記なんぞつけてみてもいいもんだ。アリバイにもなるしね。なんねぇ

2007年02月05日

ナッシング

えー未だにスタバの注文の仕方がいまひとつよくわからず、ほんとはキャラメルマキアートのようなファンシーなものも飲んでみたいと思いつつも、そんな合点のいかない状況ゆえにいつものようにブレンドなんぞ飲みなれたものを頼んでしまう僕ですけども。


2007年01月08日

2007

えーあけました。おめでとう。べつにめでたくないけど

2006年12月21日

相談 その四

「寝坊ばかりしてしまいます。良い遅刻の言い訳があれば教えろ!」【A,Oさん(静岡)】


寝坊3段の僕にぴったりのご相談であります。ではお答えいたしましょう。


「へぇ。すんません。えっ遅刻した理由ですか?ないっちゃぁないような、あるっちゃぁあるような。まぁ、なんというか曖昧なんですけど、具体的にこれと言ってないんですけど、つまり、えーっと僕、お酒が好きなんでいつも家に帰ると飲むんっすけど、まぁなんでも飲みますね。ビールも焼酎もワインとか、色々っす。それで、ついうっかり飲みすぎて目覚まし時計をセットしわすれて寝坊した。っと言うわけではないんです。酔っ払うとすぐ眠くなっちゃうんですよ。僕。だからいつもより早く寝る、そうするといつもより早く起きる。ハッピー。嘘です。むしろアンハッピーです。気分は鬱蒼としています。なぜなら二日酔いだからです。会社に行くのが嫌になるんですよ、だからと言ってやっぱり社会人たるもの、好かん、気が乗らん、嫌やわあと言って、じゃあやめにしよかってなわけには如何でしょ。それは十分にあなた達のような者にでもお分かりでしょう。それでしぶしぶ起きて、家を出る準備をするんですけど、まずは風呂に入ろうとしたんですよ。朝風呂ってやつですね。まぁ、僕の場合はシャワーだけで済ましてしまうんですけどね、それで風呂の蛇口をひねったまでは良かったんですが、何故かお湯が出ませんのや。あっれーおかしーなーなんて呟いてもお湯は一向に出ないし、そんでガス会社に電話したんですけどプルプルプルプルと呼鈴だけがいつまでも鳴っているだけで一向に繋がらないんで、こちらとしましても、朝の忙しい時になに無視しとんねん。ってな具合にムカムカとしてきまして、そのうちこっちも意地になってきて、出るまでかける。出るまでかける。っと何度も呟きながら電話してたら、やっと出ましたわ。オペレーターという奴が。女子でしたわ。声から察するに若い。声質から察するにかわいい。まぁそんなことはどうでも良くて、こっちはいらいらしとんねん。おまはんとこのガスどないなっとんじゃ。っと噛ましたろう思ったんですけど、よくご存知の通り僕、気が小さいので結局は、あのーすいませんガスでないんですけどぉ。と小声でかしこまって言いましたよ、そしたら、その電話口の向こうでそのオペレーターが一度ガスメーターを見ろと指示するんですよ。僕に。俺に。ワシをだれだとおもっとるんじゃい。っと一瞬憤慨したんですけどね、まぁそんなことで憤慨する理由もないんですけど、イライラした状態にあったものですからそのはけ口を探していたのでしょうね。それで、ガスメーターを確認するという至極簡単な指示に対しても怒りをぶつけたいという衝動に駆られたわけです。それでもしぶしぶとガスメーターを確認しました。ここでその衝動に任せて電話を放り投げては一生風呂に入れないわけですから。でも僕、我人生においてガスメーターに接する機会がなかったのでガスメーターの扱いに疎く、確認しろといわれて確認したところで何もわからない。お恥ずかしい話です。狼狽している僕にオペレーターは右上のボタンを押せ。とまたしても指示するんですよねぇ、勿論また憤慨しましたよ。今の僕の心は出口を求めてさまよっている塊を抱えた状態ですからね。俺様がなんでボタンおさなあかんねん。でも、押しましたよ。やっぱり冷静に考えると憤慨するほどのことでもありませんから。大人ですから。それに僕は偏屈でもありませんし、むしろどっちかつーと素直なイノセントなボーイですからね。僕は黒いボタンをグイっと押しそれから、押しました。とかわいらしくオペレーターに告げましたよ。怒りを悟られてはいけないという配慮から僕はかわいらしい物言いをしたんだですね、何故そのような配慮をしたのかというと、正直、オペレーターに少しでも気に入られようという下心もあったかもしれません。それほど、電話口から聞こえてくる声はチャーミングだったのです。そして、オペレーターはこれで多分OKですと言ったんですけど、はて?なにがOKなんですか。とすぐさま僕は聞きなおしました。おそらくこれでガスが出ます、一度ガスコンロをひねってみてください。とオペレーターが申したので、僕は思いっきりガスコンロをひねってみました。勢い出る炎。僕が押したボタンはリセットボタンのようなものだと思います。それにしても、あっけなすぎる、まぁともあれ炎が出てハッピーでしたよ。火のある暮らしというやつですね。でも時計を見るともう家を出なければならない時間でした。これほどまでに苦労して勝ち取ったガスを無駄にし、朝風呂に入ることもなく出社しなければならない状況でした。悲惨ですよね。口惜しいですよね。僕は解決策を模索しました。解決策はただひとつありましたよ、何だと思います?まぁあなた方のような人はそのまま朝風呂を諦めて家を出るでしょうけど僕はそんな野暮なことはしません。瞬時に逆算し、二分で風呂に入り全てを洗い流せばまだ電車に間に合うことに気付いたんですね。二分。つまり120秒、やるしかないとおもいましたね、オトコの英断というやつです。すばやくスルスルっと体をクネクネさせながら服を脱ぎシャワーを浴びました。しかし、ここで大きな落とし穴があったんですよ、それは今は冬、師走ということです。思っていた以上に僕の身体、体は冷え切っていて温かいお湯を浴びるとその凍りついた身体、体は解けるような気もちのいい感覚におぼれてしまいました。きもちええわー。そして負けました。当初の二分以内で風呂から出るという目標は一瞬にして崩壊、挫折と相俟ってしまったのです。不運でした。そして、結局僕は20分近くも風呂に入り、それからバスタオルで身体、体を丁寧にふきあげ、テレビを観てミカンを食し、顔面にモイスチャアミルクを塗布して潤いを与えました。そして洋服を選びなおしゆっくりと音楽を聴きながら駅まで歩き、出社したわけです。そして遅刻したというわけです。」

2006年12月17日

音楽

クリスマスであろう。一般的に。なめやがって。
彼女と大型電器製品専門量販店へと出向きiPodやらをお互いに購入。なんじゃい、それ?自宅に持ち帰り音楽コンパクトディスクとやらをパーソナルコンピューターとやらに差し込んでインポート。なんじゃい。ふざけやがって。いきがりやがって。
いざ、使ってみると便利じゃねぇーかよ。
気をよくした僕はそのままダッシュで駅ビルのレコード屋に走り、「くるり」とやらのあーてすとのベストアルバムを購入しさっそく入れてみる。
ちっくしょー、いいじゃねぇか。
僕が小さい時はもっぱらカセットテープでガッチャとボタンを押してテレビから流れる音楽とかを録音していたのによぉ。

2006年12月12日

明朝、胸がムカムカするので起きる。二日酔い、宿酔というやつであろう。なめやがって。「具合わるいわぁー」とつぶやき寝たまま、傍にあるテーブルに手を伸ばすと、コロリとミカンがひとつ置いてある。それを手に取り、ぴとりとおでこにのせる。そのまま仰向けに横たわりながら「こりゃぁええわー、冷たいどすなぁ」とつぶやいても独り。窓からは明け方のネイビーブルーをベースに表現しきれない複雑な色合いが交じり合った空が見える。
ひたいにミカンをのせながら色々と考えてみる。なにを。人生を。腕組みをし、ぼろアパートの天井を見つめながら人生について考えるオッサンが独り。
もしもこのミカンが地球だとしたら。僕は今まさにこの時、地球の運命を司る神である。皆の生死はオラのバランス感覚にかかっている。がんばらねばならぬ。っと人生について深く考えていると、いつの間にか寝てしまっていたようで、再び起きると二日酔いは消え体調万全。すがすがしい朝である。やっぱこうでなっきゃ。と元気よく伸びをしながら、何気なく時計に眼をやるとすでに昼前である。大遅刻である。慌ててベットから飛び起きてフローリングの床に踏み出すと、足裏にニュルッとした感触が。ミカンであった。なめやがってミカン。僕は慌てるのを辞めてミカンを丁寧に剥き一房一房噛みしめながら食した。甘かった。終わり。

2006年11月13日

相談 その参

「こんにちはフミさん。夫のことで悩みがあります。というのも、ある日、夫は仕事を辞めてからというもの、ここ二年近く全く働いていません。今のところ私が働いているし子供もまだいないので経済的余裕はありますし家事などはまめに夫がやってくれていますが、将来のことを考えると不安です。
夫はカメラが趣味で、将来はカメラマンとして生計をたてると言っていますが、特別、学校等でカメラのことを勉強したというのではなく、あくまで趣味の領域で、さらに仕事を辞めてからというもの全く写真を撮っている形跡はありません。そのくせ色々とカメラや周辺機材は購入しています。私はあまり強く言ったりすることができない性質なので我慢しながら日々過ごしていますが、そろそろ堪忍袋の尾が切れそうです。良い解決方法があれば教えてください。」【28歳 女 みぃさん 会社員 静岡(夫,無職 34歳)】


いつも彼女に犬扱いされる僕ですけれど。こんな僕でよいのであればお答えしませう。
夫が働かないというのは非常に困ったことでありますけれど、まぁ僕も人のことはとやかく言える立場にないのですが、ここはひとつこの場をお借りしてアナタの御主人の心情を代弁したいと思う。

以下、アナタのご主人の心の叫びとして読んでください。

「俺は働いていない、確かに働いていないかもしれない、確かに今の社会通念からして、夫が働かず昼間っから寝っころがって笑っていいとも等を見ては嬉しがり、さらに近所をふらふらとサンダルで散歩なんぞをして嬉しがっていては、さぞ親類親族、友人、知人、お隣さん、果ては愛する妻からも陰口、誹謗、中傷、不信をかっているかもしれん。しかし俺はそんな些細な事事は気にならない。どうして気にならんのだ、お前は阿呆か?と云う人が居るかもしれないが、それは俺は特別な存在であって、労働は似合わないからである。浅識平凡な輩には理解できないかも知れないが、俺はなにも好んでこのような状況に甘んじているわけではないのである。これも所謂、修行。俺は特別な人間だから。そりゃぁ、写真の技術や知識は専門の教育を受けた人間には劣るかもしれないが、なんと言ういうか、才能、センス。そう、センスに関して言えば俺は並ではない。俺は有名巨匠カメラマンが撮った作品の色彩や構図を見ても何も感動しない。それは俺もやはり巨匠達と同じステージに立っているからであって、感動というものは自分より優れている作品を鑑賞して初めて味わう情感であり、それが自分と同じ才能、センスであった場合、感動は生まれないからである。だから俺は何もとりわけ大げさにそのような作品に感動することもない。俺は現在、近所の商店街や路地裏のスナップショット、青空、夕日、庭の植木、野良猫しか撮っていないかもしれないが、俺も戦場やインド、アフリカなどに渡航すればこのような世の中に評価される作品を撮ることは容易い。簡単。ヴェリーイージー。すでに俺の感覚、センスは巨匠と同じステージにいるのだから。だから今から撮影に関する備品は大いに購入する。しかしこの狭い日本では撮る気にならんのだ。才能があるが故の悩みかもしれないが理解してほしい。いや、妻よ理解しないさい。巨匠や売れっ子カメラマンは皆、俺のような無職、ニート、ヒモと言った時代を必ず経験しているもの。俺は今、まさにその過渡期にある。ははは。愛する妻よ、お前は今、巨匠が生まれる瞬間を共に過ごしているのだ。喜べ。今の状況は仮の姿。ははははははは。。。。でもちょっと不安。。家事ぐらいはやっとこうかな。」


みぃさん、気を悪くなされたら謝ります。上述したのはあくまで僕の勝手な推測、イメージであり、実際のアナタのご主人には当てはまらないかもしれないが、このまま話を進めることにします。

アナタのご主人の様な「自分は特別」症候群な人物には何を言っても無駄であり、たとえアナタが色々と諭したとしても「やっぱりお前は何もわかってないのぉー、あほやのぉー」と言われてお終いであって、あなたのフラストレーションはさらに増大し、行く末は離婚となってしまう場合もあるやもしれません。
ここはひとつ。アナタは寝る間を惜しんで勉強する必要があります。「なんの勉強じゃい、面どくせぇ」と言わずにするのです。勉強を。カメラの勉強をするのです。
アナタの文面から察するにご主人はそれほどカメラに精通した人物ではないと思われます。だからアナタは今から三ヶ月間毎日受験生のごとくに勉強するのです。一夜漬けで結構です。そして、ご主人に難しい用語などを並べて作品のコンセプトを論説したり、アナタが撮った最高傑作をみせては意見を求めたりしてください。最初ご主人はそんなアナタを鼻で笑い飛ばすかもしれませんが、くじけないで続けてください。「お前には才能ないからやめろ」とご主人がアナタに言い始めてきたらジワジワとボディブローが効いてきた証拠です。そのうちご主人は焦燥感に駆られて写真を再び始めようとするものの、元来、本気でやる気のないご主人のことだからすぐに挫折し、投げ出してしまうでしょう。そして失望感に包まれながら、本当の自分、本当に大事なものとは何かという事を考えてくれるかもしれません。がんばってください。

2006年11月11日

相談 その弐

「どうも。僕は未だ女の子と付き合ったことがありません。女の子の前に行くと緊張して何も話せなくなります。気になっている人は居ますが、いつもちらちらと見ているだけで、どうも塞ぎ込む毎日です。どうすれば?アドバイスぷりーず!」(一部省略)【24歳 男 フリーター】


女の子という以前に人間の前に立つとしゃべれない僕がアドバイスをするというのも甚だ厚かましい訳ですけども、これも何かの縁、この場を借りて答えたいと思います。
僕はアナタのことを全く知らん訳だけど、アナタの日ごろ抱いているであろう気持ちを代弁したいとおもう。


すでに街にはちらりほらりと現れ始めたクリスマスツリーやサンタクロース。それら軟派なフザケの極みというべき装飾の数々によって高揚した恋人たちは手を絡ませあいクネクネと体、身体を寄せ付けあいながら公共の舗道を酔っ払いのごとき往来している。
あかん。もうあかん、あかん。恋人達死ね。とアナタは叫びながら足早に帰宅し、自室で酷くむしゃくしゃした気分を紛らわせようとテレビをつけるが、ブラウン管あるいは液晶スクリーンに映し出される、好いたの振られたの、また好いたの、ついには告白したの結ばれたのキスしたの帰国したの、その後も仲間達がピンクのワゴン車でじゃれあってるの。という番組などを視聴してしまい、
「もうあかん、またや」などと気がふれそうになるのを必死に堪え、テレビを消しひとりベットに仰向けに横たわり「ちっく、しょー」などとつぶやきながら天井を見ていると、一階から母親が「はやく、おーふーろ、入ってー」と声がする。お隣の近藤さん宅の犬が吠えている。
アナタの中に増長して行く、なんだか自分だけが取り残されてしまったような疎外感、孤独感、劣等感。
そして悩む。「おらぁ、なんて不幸な星のもとに生まれたんだ。バイト先のあいつはとっかえひっかえやってんのによぉー。あージーザズ。くそ、風呂風呂ワンワンうるせぇ」っと。

上述したようにアナタは悩み苦しんでいることでしょう。

生身の女子は諦め、二次元、幻想、偶像、創造物の世界へと突入すればいいじゃん。という人がいるかもしれない。いや、実際、世の中そんな薄情なことを物申す人はいないのであって、皆、おめぇさんを応援している。生身の世界でもう一度がんばってみれぇ。っと。
そう、アナタは今一度がんばるしかないのであって、気になっている人が居るのであれば、さっさと告っチャイナ。と僕はアドヴァイスしたい。
その場合、もしかして振られるかもしらん。いや、たぶん振られる。いや、絶対振られる。しかしそのような失恋経験はアナタにとって異性交際という夢にまでみたネクストステージへの大きな一歩となるとおもう。だからまずはアタック、告白、失恋。コレがよい。万が一、告白成功となる可能性だってあるのだ。
しかし、文面から察するにアナタは非常に奥手で、そんなに容易くアタック、告白ができるのであれば何も赤の与太郎ごときに相談するはずもなく、アナタは「なめとんのか、人がこんなに悩み苦しんでいるというのに、のん気なことばかりほざきくさってからに、殺す。絶対死なす」と思っているのでしょうよ。しかし、大丈夫でござぁあすよ。打つ手はちゃんと用意してござぁあすから安心なさい。
まず、共通の友人、知人に相談する。人間という儚げな生き物は他人の色恋沙汰が大好物であり、あなたが「どないしょ、どないしょ、好きやけど、どないしょ」と狼狽してみせれば、共通の友人、知人は必要以上に世話を焼いてくれて、気付けばもうすでに後戻りができないほど場はセッティングされ、そしてアナタはその後押し(あとおし)をうけて無事告白できるのではないでしょうか。
しかし、そんな友人、知人などおらんわボケ。という場合。アナタは独りで自身の中に告白するための後押しを創りだす必要があります。それにはまずアナタが人に誇れるようなモノをひとつ身につける、まぁいわゆる自信つーの。それは告白するための大きな後押しとなってくれるでしょう。
仕事、語学、勉学、スポーツ、美容、腕相撲。なんでもよいので頑張ってみてはどうでしょうか。
しかし、それも挫折、無理。となれば二次元、幻想、偶像、創造物の世界へフィールドを代えるのが良いと思います。

2006年11月03日

悩み相談 その壱

「ブランド品が好きで好きでどうしようもありません。どうすればよいでしょう。」【神戸市 OL 26歳】


小生、三十路間近であるにもかかわらず気持ちは未だに思春期、反抗期あるいはモラトリアムのままで、一向に世に言う大人な男になる気配すらみせないのであって、そんな腑抜けが人様の悩みを解決できるはずもないのは誰の眼にも明らか、明白、明晰ですが、これも何かの縁、折角なのでこの場を借りてお答えしようと思います。

以下にアナタが普段感じているであろうことを勝手にイメージして述べるてみる。

アナタはブランドモノのカバンをひっさげて街を闊歩する、すれちがう学生、主婦、OL、おばはんが羨望の眼差しで指をくわえこちらを見る、そして快感、優越感を得る。「あんたらの手作りの巾着袋とは訳が違うのよ、私は一つ上いく女」と。
翌日、出社すると仲のよい同僚が新しく買ったバックを自慢してくる、そしてアナタは表面的に口にする賛辞とは裏腹に一抹の焦燥感、嫉妬心をおぼえ、お店に出向き店員の気持ちいい接客、おしゃべりを重ねるうちに知らず知らず購入と相俟ってしまうのでしょう。

たとえアナタは事故で無人島に一人流されても、ノートパソコンや無線、手旗信号、狼煙などを駆使してこうメッセージをおくるのであろう。
「クロエのバックください」と。
遺伝子にすでに組み込まれている着飾る事を宿命とされた生き物、女に生まれてしまったからには避けて通れない道程である。なら、それでいいじゃん。買いなさい。買いなさい。大いに買いなさい。一見それで一件落着。しかし物事はそうシンプルにいかないのであって、現状に対しアナタの中で何かしらの軋轢、矛盾、葛藤が生じているので悩む「ほんとにこれでいいのか」と。

朝の満員電車で揺られ圧され痴漢されでなんとか出社してやったのに、お局には嫌味を言われ、後輩は無能、上司はセクハラ、同期の男はイケてなく、得意先にはペコペコと頭を下げ、ようやく稼いだ安月給を、ただのブランド名がプリントされてるだけの布っきれ、皮っきれごときになんで使わなあかんねん。ふざけやがって。殺す。びとん。と、どうせアナタはそん風に葛藤している状態にあるのでしょう。
では、どのようにその葛藤を払拭すればよいかというと、一つはアナタの経済諸事情の改善が最も手っ取り早い方法で、がんばって労働、転職、資格等で給与を上げる、あるいは玉の輿に乗る、宝くじを買うなどすればよいと思いますよ。
しかし、それも無理。となればブランド品以外の安価でいい物を探す、または類似品、模倣品を持つなどして気を紛らわせてしまえばいいのかいうと、そんなことではおそらくアナタは非常に空しさ、物足りなさを感じてしまうのは明白であり、やっぱり、元よりアナタの価値観を変えてしまう方法が一番よいと思います。
価値観を変えるにはやはり男と付き合うのがいいと思います。意味なくオリジナルなダンスを踊ったりする独自の精神世界を持った男や売れないミュージシャン、怪しげなアーティストなどをオススメします。

2006年10月31日

旅行記

先日行われたデザインコンペでの受賞式の模様を記録する意を込めてここに記しておきます。

一日目。

1.朝6時30分起床。眠い。ふざけやがって。電車乗車、荷物重い。東京駅でサンドイッチ購入。さらに電車乗車。成田空港到着。眠い。

2.飛行機離陸まで後二時間。早く着きすぎた。ふざけやがって、ひとまずチェックイン後、再びサンドイッチ購入、600円だと、ぼったくりやがって。生ビール二杯飲。そして離陸。さらばジャパン。

3.ソウル空港到着。ニホン語ペラペラの運転手付きリムジンが迎えに来る。いいね。

4.ホテル到着。ロビーでインタビューを受ける。何がインタビューじゃい、ふざけやがって。うまくしゃべれない。柚子茶を勧められるがまま飲。甘い。そしてインタビューをしてくださった広報婦女子。かわいい。僕よりニホン語がうまい。あぁ合掌。

5.夜、街へ。初のソウル、十年前の池袋といった感じであろうか。ユッケとビビンバを食する。味は普通や。ビールきわめて薄味。

6.ホテル戻。明日の授賞式スピーチ練習。冷蔵庫からビール取出し飲。一本1500円だと。ふざけやがって。

7.寝

二日目。

8.朝10時起床。コンビニへ。歯ブラシと髭剃り刃購入。切れないカミソリ。

9.昼前。ホテルへ昨日のインタビュアーの広報とタクシーが迎えが来る。山のふもとの宮廷で昼食会。味、極めて普通。隣の外人ほとんど箸をつけず。この我侭外人が。

10.昼食会後、受賞式会場へ移動。タクシーの中で広報とスピーチ&プレゼンの打ち合わせ。

11.表彰式始まる。光と音の過剰演出。そして緊張してきた。見渡すと二百人はいる。ふざけやがって。

12.多少のトラブルはあったものの、無事終了。ほんとは結構人前で話すの得意かも。と思う。

13.その後、ショールーム見学。ドイツ人に「How many people in Tokyo?」と中二レベルの質問を尋ねられるものの答えられず。せっかく世に言う名門大学に入れれてもらったのに、ごめん母さん。ふざけやがってドイツ。

14.夜。焼肉屋へ。外人、焼酎がぶ飲み。負けられん、そして飲む。あぁたのし。皆で記念写真。広報の肩に手を回そうか迷ってる内に撮影終了。ホテル帰宅。ふーっとため息。

15.再度、街へ。屋台へ。日本人観光客と客引きの現地オッサンと開放感が入り混じった状態で飲む。ぁぁ無事終わってよかった。

16.ホテル帰。就寝。

三日目。

17.飲んでいるといきなり友人(スーさん)が激昂し、僕は狼狽しながら机の上をカサカサと這う三匹のゴキブリを見て絶叫。そして目覚める。なんて嫌な夢だ。風呂に入る。ひげ剃。やっぱきれねぇな。

18.昼食餃子。うまい。ロッテ免税店でヴィトンの布着れ購入。350ドルだと。ぬのっきれの分際でなめやがって。海苔、キムチ、柚子茶などを購入。重い。一時ホテル帰。その後、タクシー&地下鉄で東大門へ。自分用洋服購入。その後屋台へ。ビール飲。やっぱ薄い。

19.地下鉄で南大門へ。めがね購入。再度屋台へ。ビール一杯だけ飲。薄い。2800円。えっ2800円。ぼったくられる。

20.焼肉屋へ。カルビ数人前。焼酎一本飲。1700円。安い。その後ファッショナブルなビルヂングや市場で再度自分用洋服購入。

21.ホテルに戻った後、再び街へ。屋台へ。ビール飲。やっぱり薄い。物静かなママさんの情緒と旅の最終日という哀愁と街の活気ある雑踏と排気ガス。センチメンタルな気分で酔う。勘定。3000円。えっ3000円。ぼったくられる。まぁいいけど。

四日目。

22.坂の上で婦人警官が検問をしている。坂を猛スピードで下ってきた車が婦人警官を跳ね、そのまま数百メートル引きずって対向車に激突、婦人警官は見るも無残な姿に。目覚める。なんて嫌な夢だ。寝汗が額を伝う。高級ホテルに泊まるのは初めてではあるけれど、どうも嫌な夢ばかりをみる。ふざけてる。ふと自分の手を見ると爪の間に黒い油のようなものがぎっしりと詰まっている。なんなんだこれは。風呂に入り洗髪し爪の黒いモノを落とす。

23.ホテルにリムジンの迎え。空港へ。車中、激しく腹痛。飲みすぎたのか。ぁぁお腹いたい。なにやら運転手がぶつくらぶつくらと話している。意味不明。「オキャクサンキョウハトテモカゼガツヨイヨ」
寝ていたのか起きていたのかどうも自分でも判然としない。車窓の外を流れる無味な景色は異国であることを忘れさせる。ぁお腹いたい。「オキャクサンクウコウニツイタヨ」
ふと爪をみると、またしても黒い油のようなものがぎっしりと詰まっている。

24.日本帰宅。やっぱり日本人はおしゃれや。

25.彼女にソウルでのVIP待遇を自慢。おわり。

2006年08月20日

夏風邪

夏風邪をひく者は大馬鹿者である。
上司の言葉である。僕は今非常に夏風邪状態故、大馬鹿者ということになる。そんな大馬鹿者は会社を数日間休み、昼間起床して、笑っていいともや大家族を舞台にした昼ドラや高校生が寄り集まって広場で白い球を投げあったり打ち合ったりしながら泥まみれになり一喜一憂を繰り返し敗者は広場の土を泣きながらかき集めるといった奇怪な行動をとる番組などを観ては、ゴホゴホと咳を繰り返し、うぅと唸りながら飯を食らい、ぐずぐずと鼻をかみ、丸まって眠り、汗をにじませながら寝返りをうったりして一日を過ごしていた。なんとも悲しい姿である。そんな現況を作ったのは僕の彼女であるのだが、つまり彼女がひいていた夏風邪をうつされたのだ。そんな悪の権気たる婦女子は現在カンボジアなるふざけた辺境地へと外遊中であり、文句一つ言えずに寝たきりと成り果てた大馬鹿者である僕は最初から行けばよかったのだけれどもめんどくさくて先延ばしにしていた病院へと向かった。そして、そこでまず看護婦さんに熱を計るように言われた。もし四十度近くあったら即入院かぁ、入院だけはしたくないなぁ。などと心配しながら恐る恐る体温計を脇に挟み、しばらくぼんやりと座っているとピピピとアラームが鳴り、体温計を取り出しソロリソロリとみてみると、36.2度とデジタル文字で表示されている。はて?そんなはずはないと思いもう一度計りなおす。しかしまたしても同じ36.2度である。はて?そんなはずはない。平熱なら平熱で一向に構わない。いやむしろ喜ばしいことではあるのだが、この、まさに今現在、僕が感じているダルさ熱っぽさは一体なんなんじゃい。説明がつかぬ。悔しい。悔しいわぁ。40度とまではいかなくても38度ぐらいなくては格好がつかぬ。しかし、デジタル文字は一向に僕の理想の数字をさしてくれず、「もうええわ」と怒鳴りヤブ体温計を放り投げた。ここで虚偽の申告を看護婦さんにおこなったところで本末転倒、意味不明であるわけで正直に熱はありませんと申し上げ、早々に薬をもらい病院を出た。熱がないと知ると心なしか今までのダルさや咳、喉の痛み諸々が随分治まったようにおもった。病は気からとはよく言ったものである。
帰宅途中、僕の前に一台のタクシーが止まり後部座席からオッサンが身を乗り出して
「にぃちゃん、この辺にSビルしらんか?」と不躾に道を尋ねてきた。人が生きるか死ぬかの瀬戸際にあるというのになんという無礼なおっさんだろうか。「にぃちゃん」って。と激しく憤慨し、
「あぁ。おっさんよ、人に物を尋ねるときの態度ってもんを鑑別所で教わらなかったのか」と心の中で思いながらも、ちょっと怖そうな顔面をなされていたので、エヘヘと調子よく愛想笑いを浮かべ懇切丁寧に行き先を教えてあげると、おっさんは礼も言わずにタクシーを発車させた。死ねや。っと遠吠えを一発、心の中でかましながら、すこしおっさんの行く末を心配していた。
というのも、僕は元来ひどい方向音痴で地理にめっぽう弱く、中学生の時など地理のテストで4点を採り、何故かそのことが親戚の隣近所の全く無関係であるはずの家庭の夕飯の話題にまで登ったほどで、助手席に座ってナビなどを頼まれた日には一貫の終わりで、いつまで経っても目的地には到達することはなく、最後には「俺にナビたのむから迷うんやんか」と逆切れをする有様であり、つまるところ、タクシーに乗った見知らぬオッサンにSビルなどというマイナーな場所を尋ねられたところでわかるはずもなく、しかしながら、ここで知りませんと正直に伝え相手をがっかりさせるのも非常に心苦しいものを感じるわけで、そうなると一発、帰巣本能ならぬ、それっぽい超絶的な本能に賭け、勘で道を教えてあげたわけである。
帰宅し、万一、僕の勘が外れていて、全く的外れな場所に行って迷いつづけ、眉間のしわと同じく料金メーターもつり上がっていたのでは、ばつが悪いと思い、ネットでSビルの場所を検索してみたところ、僕が教えてあげた道筋とは全くの逆であり「あぁ、ごめんよ。おっさん」と謝りながらブログを書いて本日終了である。

2006年08月16日

ふわふわ

ここ最近。唾を飲み込むたびに喉に鈍痛がはしり、頭がくらくらと宙に浮いたような感覚、目は充血し、鼻水は流れっぱなしで、くしゃみが止まらない。なんじゃい、どういうつもりだ。と己の身体に問いただすも無視をきめこみ一向におさまる気配をみせない。そんなこんなでいつも以上に仕事に実が入らん。それならばと日が明るいうちに仕事を切り上げて酒を飲みに行くことにする。酒さえ飲めばこの不快な症状も治まるだろうと熟考の末の決断である。あぁ、そういえば打ち合わせがあった。たまにはスケジュール通りいかない日もある。今はそんなことはどうでもいい、この如何ともしがたい喉の痛みに鼻水、くしゃみ諸々をどうにかせねば。酒しかない。その思惑どおり実際、酒を飲み進めていくうちに憑依した煩わしい症状が嘘のように消え去り、ただの気の迷いということで事事を収め、普段となんら変わりなくビール、ビール、ビール、焼酎、焼酎、焼酎、紹興酒、〆ビールという飲酒スケジュールはきっちりと守り、千鳥足で家路に向かった。お盆の誰もいなくなった東京の雨上がりの夜。ふわふわといい気持ちである。そんな僕の前を生ぬるい夜風が通り過ぎる。ふわふわになって質量を失った身体はそんな夜風によってでも簡単に吹き飛ばされる。そしてふわふわと宙を舞う。飛ばされている最中、全ての物物や人々が湾曲してみえた。ずいぶん飛ばされたのか、意識がゆっくりと遠のく。

つまるところ不肖、どうやら倒れたらしい。
面目ないです。おわり





2006年08月13日

衣食住

週末。溜まった仕事を無視すれば何もすることがない。

家賃を払おうと不動産屋へ向かうものの、世間では俗に言うお盆という彼奴らしく休業中と看板がでていた。僕は硬く閉ざされた鉄のシャッターに蹴りを見舞ってから、何もすることがないという状態であるが故、そのまま電車に乗り込み街を闊歩することになった。普段はめったなことでは持たない金額つまり払うはずの家賃がそのまま財布の中にあるという気の膨れた状態にあった僕はそのまま洋服屋で散財してしまう。

僕は衣食住でいうところの衣に関してだけは何故か異様な執着をみせる質である。
小学生の頃。なんの前触れもなく突然、僕は当時学級で流行っていた松田優作のまねをしながら「なんじゃこりゃぁあぁ」と自分の着ている服を引っ張りながら叫んだ。
それは今自分が着ている服がだせぇと思ったからだった。
そして全速力で家路にむかい母親に「服かってくれぇ」と攻め寄ったのである。
いつもならゲームやおもちゃをねだっていた小学生がいきなり服がほしいと言い出したのだから、母親はたいそうあっけにとられたことだろう。
しかし僕は当時から無気力で覇気のない子供として巷では有名で、その子供が「服かってくれぇ」と瞳をキラキラと輝かせながら哀願したとなれば、母親も顔を横にはふれなかった。そして、それ以来、僕は常に洋服に関してだけはうっとおしいほどに気を使った。
いまだにコーディネートが決まらぬ朝などは何度も着替えを繰り返し、そんなこんなで時間だけが刻々と過ぎ、妥協をしてまで意に反した身姿で表に出てしまっては一日中気分が良くないので、納得いくまであれやこれやと思悩を巡らせ、結局は会社に遅刻するというのが日常である。

しかしながら逆に食や住に関しては、あきれるほどに無頓着であり、僕の母親などは「もっとキレイなとこにすんだほうがええんやないの」と泣きながら懇願し、彼女は「はやく引っ越したほうがいいよ、オーラがよくない」と真顔で通告してくれたところで、「めんどくさい」の一点張りで何も進展はしない有様である。
さらに食に関してはもっとひどく、常にコンビニの弁当やカップ麺を喜んで食し、甘いや辛いや酸っぱいや苦いといった味覚は人並み程度に持ち合わせていると思うが、そんな些細なことはどうでもよくて、さらにはウマイやマズイといったふざけた戯言には毛頭我関せずで、食に関して最も重きを置くポイントはお腹いっぱいになったかどうかである。

そして、夜な夜な買ってきた服を着ては独りファッションショーなるものを開催し喜んでいる三十路手前の僕である。

なんだか誰かにあやまりたい。すまんです。
おわり

2006年08月12日

かけすぎ中学生

先日、おなかがぐぅぐぅとなるので眼前に在った牛丼屋へと入った。
そこでは中学生達4,5人が飯を配られてくるのを今か今かと待ちわびていた。ようやく、牛丼が運ばれてくる。生意気にも皆、卵をトッピングし、それをトントンと一斉に割り、醤油をほどよく混ぜ、飯の上からかけて丼をほおばった。一人ぐらいは別の物を注文しても良いのに皆が右に倣っている。老婆心ながら僕はその状況にすこし辟易したわけですが。
しかし事件はおこった。その中学生の一人が卵を割り醤油をかけたまでは良かったのだけれども、どばどばどばどばどば。と醤油をかけ続け、ついには醤油ビンをすべて空にしたのである。かなりの量であることは確かで、少なく見積もっても100ミリデシリットル以上はある。
その他の仲間連中は皆自己の食欲を満たすためにそんな奇怪な情景は目に入っていない様子であったが、僕は自分の食事をするのを辞めてその醤油かけすぎ中学生に照準を絞って観察をしはじめた。食べるのか食べないのか。もしかして生粋の醤油好きなのかもしれん。主食が醤油みたいな。
ほぼ醤油。真っ黒な卵を牛丼に全てかけ、口の中へ運ぶ。息をのむ瞬間。僕は眼光鋭くその状況を見届ける。
そして中学生は一言小声で言った。
「醤油かけすぎた」
僕はふぎーっと仰け反った。
あほか。なんというふざけた輩だろうか。
合掌


2006年08月11日

酔い残り

キャバクラに行っても寝たフリをしてしまう人見知りな僕でありますが。

客人の事務所に出向き長々と打ち合わせをする。そのうち缶コーヒーが缶ビールへと変わり、それも数本飲み終わると、今度は紙コップに焼酎をなみなみとついで、打ち合わせを続けるものの全くいいアイデアが出ず。場所を変えて気分も変えればすべて合点いくのではないだろうか。ということになり居酒屋へ。しかし予想に反して、ますます打ち合わせは難航を極め、さらに数回場所を変更するごとに仕事への情熱も冷めていき、逆に酔いばかりがまわり最終的には元来大嫌いなカラオケなどといった浮世ごとに現をぬかし、気付けば朝になっていて、激しく胸のあたりがムカムカするという状態になった。俗に言うところの二日酔いというやつであろうか。何度もトイレでげぇげぇとしながら、それでも会社に行かなければならなくて、電車に飛び乗ったものの、ますます具合は優れず、今度は腹まで痛くなってくる始末。
激しい腹痛である。
なんとか駅までは我慢できた。ここから会社までは徒歩10分近くはかかる。それはさすがに無理である。、すべての物事は脳内に達する前にシャットアウトされ、ただただ、はやくトイレに駆け込みたいというだけの我欲が僕の全てであった。
駅前に牛肉をミンチにして平べったくして焼いたものを小麦粉をイースト菌で発酵させ、こねくり回して焼いたもので挟み込んだ米国の食物を販売して荒利を跳ねている店のトイレに駆け込んだが、目指す便器は満室である。何も注文せずにトイレの前で「うぅ」と唸っている奇天烈な小生を皆が失笑しながら見ているがそんなことはどうでもよい。こちとら羞恥心などないんじゃいという心境である。
1分待った。それでも先客は出てこない。いてもたってもいられなくなって僕は舌打ちしながらその店を出た。
夏の強烈な日差しと腹痛による二種類の汗が額を伝い、一向に治まりをみせない胸のムカムカと腹痛で意識を朦朧とさせながら会社へと向かった。お尻の筋肉に全神経を集中して小股でゆっくりと歩いた。決してあせってはいけない。そんな奇妙な歩行で会社になんとか到着。こういう緊急状態にあるが故、いつもは乗らないエレベーターなんぞを利用してやろうと、扉の前で待っていると背後から僕を呼ぶ声が。社長であった。なにやら長々と僕に向かって話している。なんという不躾な輩だろうか、糞野郎。糞野郎。糞野郎。心の中で何度も呟いた。本来、温厚な草食動物であるはずの僕が鋭い牙をみせる。が、その糞野郎こと社長の言うことにいちいち感心した態を装いへらへらとおべんちゃらをしてみせながらその場を凌ぎ、制作部のあるフロアーに到着すると一目散にトイレへ向かったものの、ここでも使用中である。この辺でもうどうでも良くなってきた。大人気だな便器。悟りをひらく瞬間が訪れる。もうここで人生最大の不祥事を犯してしまってもいいような気がした。そんな惨事だって僕が会社から逃亡して田舎に帰ればすべて解決するだろう。簡単な話である。朦朧とした意識の中、物欲も性欲も睡眠欲も食欲も自尊心も顕示欲も何もないピュアな穢れのない状態。
終わり。

2006年08月08日

電車の中で出会ったホームレス

週末、電車の中。人ごみがぽっかりと空いたスペースがあった。おやっ何かと覗いてみると、空のワンカップを抱いて座席に寝転がって寝ているホームレスらしき小男が。その光景を目にして「あっ」と思わず声をあらげてしまった僕であるわけですけど。

生産と消費の世の中の循環摂理でいうところの消費だけを好んでむさぼっていた時代。つまりニート&ヒモ時代。
僕は、いつも昼に起床し夏の日差しで暖まった部屋をクーラーでキンキンに冷まして「ごきげんよう」をぼんやりと観賞。さすがに「笑っていいとも」を観れるほど早くには起きれないわけだが。そんなこんなで気付けば夏の日差しが傾きかける時間になる。それを見計らって僕は図書館へと向かう、適当に本を借りて喫煙所でタバコをふかしながらぺらぺらと文庫本をめくっていると、僕と同じような境遇のホームレスがタバコをねだってくる。僕はいつも2.3本まとめて渡した。ある時は酒までねだってきたので、コンビニまで行ってワンカップ酒を二本、僕とホームレスの分を買ってきて図書館前の小さな広場で肩を並べてちびちびと飲んだ。ホームレスはごくごくと飲んだ。
「おっちゃんはなんでホームレスしとんの?」そんな不躾な質問をした僕にホームレスは言葉を濁して、また酒をねだった。僕は酒の変わりにタバコを一箱渡した。
夏の日差しは夕方になっても尚、強烈で木陰にいる僕らにまで容赦なく形なく迫ってくる。
「俺はなぁ、もともと和歌山の建設現場で」とホームレスは語り始めた。あまりにも奇想天外な内容だったので、逆に覚えていないし、事実かどうかもわからないが、真っ黒なオッサンから漂う異臭だけがリアルな夏の夕べの情景だった。
別れ際、「兄ちゃん、がんばれよ」と言った。
それを背中越しに聞いた僕はその日も朝まで、酒を飲みながら、どうしようもない作品を創り、飽きるとエロ動画を収集し、新聞配達のカブの音を聞いて初めて眠気を覚え、気まぐれな時間に就寝して、気まぐれな時間に起床し、ごめん。かーさん。といつも負い目を感じながら日々過ごした。

現在。
あの時のホームレスのオッサンとは4.5年ぶりの再会だった。電車の中で我もの顔で寝ているおっさんをまじまじと見つめ、あの時いつも履いていた靴下を今でも履いてるんだなぁと思った。
終わり。

2006年07月31日

七月の終わりに

回転寿司では必ず廻ってる寿司しか食べない僕ですけど。

先日、街をぶらぶらとしていると背後から僕を呼ぶ声が。振り返ると昔付き合っていた彼女だった。6.7年ぶりの再会。
時の流れというものは知らないうちに僕達を蝕んでいる。と彼女との再会で改めて感じたわけであるが。

付き合っていた当時、僕と彼女との間に子供ができた。お互い二十歳そこらで、産んで育てるという選択肢は毛頭なく、話し合いも程ほどに僕達は子どもをおろすことにした。
近所の古びた産婦人科で彼女は手術をうけた。その産婦人科には中庭があり大きな木の深緑が太陽に照らされているのが小窓から見えた。
術後、僕は眠っている彼女の手を握ってただただぼんやりと外を眺めていた。昨晩はほとんど眠れなかったのでやがて僕は激しい睡魔に襲われてウトウトとした。目を覚ますと彼女はベットに横たわったまま僕のほうをまっすぐに向いて、静かに涙を流していた。

「ほんとはね。私、保母さんになりたかったんだよ」
彼女はそう言った。

何故、あの時、彼女がそんなことを言ったのかわからない。でも、僕はそれを聞いた時、初めてなにか重罪を犯してしまったという曖昧な罪悪感に苛まれた。

街で偶然再会した僕達はそんな過去を感じさせないぐらいお互い軽妙に会話をした。
数分間そんな風に当たり障りの無い会話をした後、別れ際に彼女は
「そういえば言ってなかったけど、私、OL辞めて保母さんになったんだよ。今埼玉の幼稚園で働いている。」と言って笑った。


2006年07月28日

試験

彼女に足を踏まれても、不意に謝ってしまう僕でありますが。

先日、僕は今話題の一級建築士の試験を受けた。
毎年恒例のように受けてはいるが一向に受かる気配すらない。

僕は午前中の試験途中で抜け出して、帰宅した。見切りの早い僕はすでに今年も受かることは無いであろうと本能的に感じとったわけだ。
日曜の昼の初めて乗る路線はガラガラにすいていて、
僕は、この試験を応援してくれた両親や彼女、会社の上司に対して少し後ろめたい気持ちを感じながら電車の窓から見える緑色のトタン屋根が連なる工場地帯の町町をぼんやりと眺めた。

後日、皆から試験どうだった?的な質問をされるときまって僕は「今年は例年に比べると難しかったなぁ。受かってるかどうかは微妙かな」と応えた。
まぁ、途中で抜け出したので100%受かってないですけど。

そういうわけで、おわりです。


2006年07月25日

滅入る

彼女の愛犬より食費の安い僕でありますが。

浮かれていた一週間前に比べると僕はこのところどうも気が滅入った状態にある。
7/17に記述した海外のデザインコンペでの受賞が原因だろう。
非常に名誉なことではあるし、大金を手にすることができるのだが、何故か気が重い。なんかの映画で「幸せを目の前にすると人は臆病になる」みたいな台詞があったような気がするが、そんなところだろうか。。わからないですけど。

今、その展示のための映像を制作しているのだが、久しぶりに使うソフトなので、ほぼ忘れている。
昔、ニート時代。僕は暇に任せてある物語を制作した。それは自殺した彼女を日々想いながら引きこもっている青年の話で、救いようが無いほどに、どうしようもないほどに、暗いものであった。
物語のラスト。前向きに生きていこうと決心した青年が、今まで止まっていた時間を進めようとカレンダーを半年振りにめくる。数枚めくると、そこには彼女からのメッセージが書かれていた。そのメッセージを見た青年は突然部屋を飛び出して夜道を意味もなく全力疾走する。その際、交通事故で死ぬ。自殺なのか事故なのか誰にもわからないまま。
出演・撮影・脚本・監督・編集すべて僕がやった。つまり僕一人しかいなかった。撮影が不可能な部分はアニメーションにした。それも制作した。
結局作品制作に三ヶ月間を費やし完成した。
しかし、完成したと同時にパソコンがクラッシュした。
勿論、何十回と復旧を試みたが二度とハードディスクが動くことはなかった。そんな神懸った嘘のようなタイミングに僕は得体の知れない特別な意思を感ぜずにはいられなかった。そして、その作品は誰の目に触れることなく闇に葬られた。
僕はただの四角い鉄の塊になったハードディスグを眺め、初めてこんな非生産的で自堕落な生活に嫌気が差したのであった。

今でもそのハードディスクは何故か捨てる気になれなくて保管している。

その物語のタイトルは実物が消えてからつけた。「no subject」にした。

おわり。

2006年07月23日

甘酸っぱい

彼女の愛犬と同じ臭いがするらしい僕でありますが。


帰宅途中。
自転車にまたがって、話しこんでいる高校生カップルをよく目撃する。
僕の帰宅時間はいつもバラバラであるにもかかわらず、その高校生カップルを僕は少なくとも週3で見かける。
つまり僕の不規則な帰宅時間をカヴァーするほどの莫大な時間を費やし、その高校生カップルはおしゃべりしていることになる。何をそんなに話すことがあるのかオッサンには理解不能なわけであるが、そのカップルの前を通る度に甘酸っぱい雰囲気が漂っていて、三十路前の独身の酸っぱいだけの僕とは対照的な存在であることだけは確かではある。
しかし、ここ数ヶ月間ずっと自転車にまたがったまま何も進展しない二人に余計なお世話甚だしいことはわかっているが、僕はいらいらし始めていた。

その距離1メートル。
思春期真っ只中な二人にとっては果てしなく遠い距離に違いない。しかし、
「もっとくっつけ。いや、とりあえず自転車から降りろ」と僕はいつも心の中で応援していた。

そんなこんなで、2、3日前の話である。。
僕はいつものように道端で話し込んでいるその高校生カップルの前を聞き耳を立てながら通り過ぎた時だった。
男の子が自転車から降りて、彼女を冗談っぽく抱きしめたのだ。「冗談っぽく」というのがまた初々しいわけであるが。
僕は思わず立ち止まり、道路越しにその光景をニヤニヤしながら見守った。
通りすがりのオバちゃんはそんな不気味な僕に冷たい視線を向けた。しかし二人の世界に陶酔している若い高校生カップルにとってはそんな不気味な輩など、まるで空気のようなものだったに違いない。

それから、高校生カップルは何故か握手をして、それぞれ別方向に別れ、背中合わせで自転車をこいで家路に向かった。

二人とも立ちこぎだった。
充足感と高揚感に満ちた良い表情で立ちこぎだった。

満月を背景に、いくら吐き出してもあふれ出る感情を立ちこぎで消化しようとしても十分に余りある想いを抱きながら、必死に立ちこぎをしているように見えた。僕は青春に賛辞を送ったと同時に嫉妬心を覚えた。

おわりである。


2006年07月17日

うわつき

ここ一週間ばかり非常に浮かれている僕であるわけですけど。
浮かれるといっても僕の場合は、泥酔したり、大声を上げたり、饒舌に振るまったり、軽やかなステップで歩いたりするわけではなく、
ふと遠くを見つめてニヤニヤとしたり、深夜オリジナルダンスを密やかに踊ったり、小中高生に混じってアイドル映画「ラブ★コン」を観賞したりする程度ではあるが。

そんな3センチほど浮いた気持ちの原因は、個人的に応募していた海外のデザインコンペで優秀賞を受賞したというメールをもらったからだった。今まで、コソコソとコツコツとコンペに応募していていたのだが、これほど大きなデザインコンペでの受賞は初めてだ。


「もしこの石を家まで蹴っていけたら100万円」
小学生の時、僕はいつもひとり石を蹴りながらそんなことを思って帰宅していた。
勿論、家まで石蹴りを続けても100万円が降ってくるわけでも、横断歩道の白い塗装部分以外のところを踏んでも地獄に落ちたりはしなかったけれど、そんな自分ルールは単調な遊びをほんの少しだけエキサイトさせるスパイスとなった。

「コンペって、そんな生活のスパイスみたいなものだよね でも不思議だよね、ほんとに百万円が降ってくるなんてさ」と、いまや立派な天狗と化した僕はインタビューをされればそんな風に答える準備は整っている。


2006年07月07日

後向き

世間ではデザイナーなどと偉そうに名乗っているわけである僕なのだが、実際は自分が偽者だという感覚が常に付きまとっている。
そんな僕という虚構の存在を真後ろで冷ややかに見つめるもう一人の僕。

僕が偽者であるという理由をぼんやりと通勤電車の中でもう一人の自分に問いかけたり、会社で昼寝をしながら考えたりして一日を過ごした。

学生時代はバイトと麻雀と女と怠けることだけに全身全霊を注ぎ込み、その後、社会人になるのが嫌でニートとなり、ヒモとなり、どうしようもなく暗い作品を創り続け、行き詰った果てにデザイナーという職に就くことになった。仕事をはじめた当初はただただ働き続けて何日も会社に泊まりこみ黙々とパソコンの画面に向かった。そんな僕を見かねて周囲が心配してくれたが、そのような余計な気遣いも当時の僕にはただうっとおしいだけだった。3年程経つと仕事の規模や内容に物足りなさと虚しさを感じた。営業や客は「センスが良い」と僕をほめてくれたが、今まで自分が携わってきた仕事を改めてみると、愕然とするぐらい面白みに欠けていた。


「サンダルはちょっとまずいんじゃない」
上司がサンダルを履いて通勤してくる僕に小言をいう。
その正当な小言を100%無視したかった。でも僕はぶっきら棒にうなずいて「気をつけます。」とだけ言った。
日曜のお父さんのような格好で事務作業しかしない上司も名刺には「デザイナー」という肩書きが記されている。

2006年07月05日

学校を休んだ日の夕方

喉がジンジンと痛む。
布団の中で「うぅ」とうなりながら寝込んでいると、彼女が「どうしたの?」と覗き込んだ。「喉いたい。風邪ひいた」とダルそうに言った僕の丸めた背中越しに彼女が冷静につぶやいた。
「喉が痛いのはさっきメロン食べたせいだよ。メロン食べると喉いたくなるし、あんたのそれ、風邪じゃないよ。」
僕は背を向けたまま、そうなのかもしれない。と思った瞬間。さっきまでの体のだるさがどこかへ消え去り、喉の痛みは半減し、三十分も経つと全く何事も無かったようにビールを何缶も飲んでいた。
”病は気から”とはよく言ったものだ。

小さい頃。
学校を休んだ日の家や町は何か特別な空気をまとっていた。静まりかえった部屋で漫画のめくるペラペラという音だけが響いた。部屋に近づいてくる足音が聞こえると、僕は読んでいた漫画を枕の下に隠して布団にもぐりこみ、寝たフリをした。母親はそんな狸寝入りをしている僕の額に手をあて熱があるか確かめた。母親の手はいつもひんやりと冷たく、カサカサに荒れて乾燥していた。
やがて夕方になり、近所の同級生が家にプリント用紙や給食に出たパンを持ってきてくれたり、弟が帰ってきて居間でテレビを観始めたりすると、僕はいてもたってもいられなくなり、布団から飛び出して意味も無く居間を往復したり、遠目からテレビを眺めたりしたが、結局は部屋に戻り布団をかぶった。

学校を休んだバツの悪さ。負い目が僕をそうさせた。さらに、ここで楽しくテレビを観たりすると明日は必ず学校へ行かなくてはならないという物的証拠を残すことにもなる。

特別な日、特別な自分は夕方になると瞬時にして、そのように重い足かせを履かされるのであった。
部屋のすりガラスが夕日によって真っ赤に染まり、僕を悲しくさせた。