グルメハンターさんちゃんの珍生物試食記録

竹島水族館・飼育員の三田(さんちゃん)が図鑑や料理本にもその「味」について記されていない未知なる生物の試食に挑みます。 食べ始めたきっかけは、お客さんが館内で話していた一言「この魚おいしそう」。よく館内で聞く言葉です。水族館の魚は漁師さんが持って来てくれます。その中で、手の施しようがない・持ってくる前に死んでしまう生き物を処分せずに味まですべて伝えようと始めたこと。 <水中生物専門家である飼育員・および勇気と腹痛可能性の代償を覚悟しての試験的料理報告です。皆様はなるべく食べないようお願いします。万が一食べる機会があり、腹痛その他苦しい状態となっても、責任は負えませんのでご了承ください>

ベニオオウミグモ(の仲間)

たけすいでは毎年、ヤマトトックリウミグモは展示していますが、その他にもヨロイウミグモも展示できることあり、2種類の深海ウミグモの仲間を展示できるのですが、激レア的サプライズでウミグモの親玉のような種類ベニオオウミグモ(の仲間)がやってくることがあります。

それがコチラ。

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この写真は搬入時にかろうじて生きていた個体です。



残念ながら展示まで至らないことがほとんどの超レア種。漁師さんありがとう、いつもスゴイよ。実物を見ると衝撃的であり、生きている状態で見ると、それはもうかなりの衝撃です。衝撃を通り越して格好良い。今回の個体も水族館に来た時には既に死んでおり、少しの間、冷凍保存をしていました。

 
思っているよりも大きいのですよ。

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なかなか無い出会い、貴重な機会なのでありがたく挑戦。漁師さんありがとう。

 

 

さて、食べるとなるとここからが悩むところ。調理と食べ方。いや、その前に冷凍してから食べるとなるまで躊躇していたのでしょうね、自ら冷凍庫に保存をして庫内で眠っているのは常に頭の中にはあったのですが見て見ぬふりをしているわけではないけれども、進まない、手を付けられない、躊躇している、悩んでいる。

ヤマトトックリウミグモの時は、恐怖心はありつつも悩むことなく調理へ進めたのですが、今回は悩む時間が長かった。ヤマトトックリウミグモは、まずは実際に食べて、自らも飼育と担当をして、エサは何を食べるのかなど情報が入って来たのです(後々、時間をかけて)が、本種は分かりません。

 

また見て見ぬふりをする期間が続いたのですが、ふとした時に急に食べてみようと思い、調理に進みました。急に思いつき、躊躇することもなく、この生き物を食べる自分を素直に受け入れるこの状況が不思議でした。




 

冷凍してあるということから食べるのならば茹でることが良いであろうと、すぐに決めて実行。

 


とにかく脚が長いため、茹でる時はパスタを茹でるかのように調理を行い、しっかり全体が茹で上がるようにして茹で時間は長めに3分ほど。これほどの細さであれば、もっと短くても良い気がしたのですが、やはり怖いのでしょう、しっかり茹でで3分。

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そもそも大きなクモが苦手なので、茹でている間も時々クモに見えることがあって心が折れそうになりつつも茹で上がり完成。


 

まずはお皿に取り出し、食べる部位の選定ですが、やはり脚かなと。


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ハサミで切り取り、食べる前に中身の確認ですが何も入っていないように見え、数か所で試しますが同じため、吸ってみることにしました。ヤマトトックリウミグモと同じで臓器が脚の方にまで収容されているはずと考えたのですが、臓器や身らしきものは出てきませんでした。外殻部分は硬いという訳ではなく、これもヤマトトックリウミグモと同様に柔軟性があり簡単に嚙み切れるようなものではなく、味も特に感じませんでした。


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ただ、歩脚の根本近くには・・・

 

また次回にしましょうね。

茹でオオグソクムシ調理過程と味の詳細

最初に食べた深海ゲテモノ珍生物はオオグソクムシである。今でも覚えています。


オオグソクムシ



このブログでオオグソクムシの事は書いていますが、最初に食べた“焼き”“茹で”の食べ方をサラッと書いているんですね。
その記事ページがコチラ→グルメハンターさんちゃんの珍生物試食記録 (livedoor.jp)


これはいかん。もっと、書ける、伝えることがあるぞ。と、いうことで茹でたオオグソクムシのお話しをもっと詳しくお伝えしましょ。





当時の記事でも書いたように、オオグソクムシを茹でて調理したのが一番最初。
茹でるために、鍋でお湯を沸かしオオグソクムシを投入するわけですが、当時は深海珍ゲテモノ的生物は食べておらず帰宅後1人で興味津々冒険心いっぱいでありながらも少し抑えた興奮する気持ちと、回避しようと躊躇する自分と混ざりながら、まな板の上に乗るオオグソクムシを見つめて記録写真を撮る時間が長かったように感じます。


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自宅のまな板の上にグソクムシは異様な光景にみえます。


本来、オオグソクムシは身の危険を感じると口からクサイ臭いがする液体(胃の内容物)を出して敵を撃退・身を守るのですが、自宅に持ち帰った、まな板に乗ったグソクムシの口からは気が付くと出てきていました。既に死んでいる個体を持ち帰ったのですが出てきてしまったのでしょう。その写真もあるのですが、載せるのはやめておきますね。


鍋のお湯が沸騰をしたら投入です。
茹で時間は数分くらいと考えていたのですが、いったいどのくらいで完全に火が通るのか分からない、もしかすると毒とか何か良くないものを持っていて、熱で分解できるのかもしれない、など不安と色々なことを考えた結果、長めに10分ほど茹でることにしました。初めて食べる深海のよく分からないヘンテコなゲテモノ生物なので不安と好奇心と変な興奮が激しく混ざり合っていたことを覚えています。


(ここまでで、とにかく気持ち悪いの一言。後に、この時に自分でも思った、気持ち悪いという気持ち感情と言葉は「誉め言葉」であると思い・考えつきました。)



少し茶色がかった体色は、沸騰したお湯の中で火が通り始めると少しずつ変化を始めますが、赤色になるのではなく白っぽく紫がかる場所もでてきました。通常の食用蟹類であれば美味しそうと思い心舞い踊るのでしょうが、そのような気持ちには全くなれず静かに笑いがこぼれて、これを今から食べるのかと改めて実感した時「あぁ少し嫌かもしれない」と心の隅の方でそう言っている自分がいましたが、それ以上に好奇心や何かプラスの感情が走り出して、手にはお皿を持っていました。待ちきれなかったのでしょうか。



茹で上がりはこのような姿になります。


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ほら、食欲の無くすような色のオオグソクムシ。お腹側も見ますか?いや、お見せするのはやめておきましょう。



改めて少し後悔の気持ちが湧いてきました。火が通っていなかったらどうしよ、未知の寄生虫がいて鼻から出てきたり腹痛や下痢やハゲたり意味不明なことを言うようになったらどうしよう等、色々な不安が再発ですが、みんなに言いたいという思いが強く、気持ちを強く持ち直して食べます。



(この当時は、どこからどのようにしていくと良いのかが全く分からなく、身がある場所も不明な手探り状態のため、半分に切ることにしました。)


節の所からハサミを入れて半分に切り分けました。


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中心部は内臓のようで周りにある白色の箇所が食べられる部位のようです。食べてみると、若干水分が多いのですが味も食感もエビ・シャコなのですが、美味しいわけではない。噛み続けると味が広がっていき、食用になっているエビなどとは違う味が分かってきます。美味しいわけではない。


(当時は周りの白色の部位のみ食べたので、やはり食べることに躊躇はしていたようです。そして、噛むほどに分かってきた味というのは本来のオオグソクムシの味のようです。)

アカモンオキヤドカリ

現在、タケスイの深海ヤドカリが熱い。熱い。以前よりも展示種類が増えております。これは熱い。名前が判明した種類が増えたといったほうが良いですかね。昔から搬入されてはいたけど、図鑑を見ても載っておらず名前も分からない、もしくは名前不明種という表記で展示をしていましたが、最近は深海ヤドカリに詳しい方の力を借りて名前が判明した種類を改めて正式な名前で展示をしています。これは熱い。また、凄腕漁師さんのおかげで深海のヤドカリが多くやってくるというのもあります。熱すぎるぞ。

 

そのなかでも、昔からタケスイにはやってきていた深海性ヤドカリのアカモンオキヤドカリ“がいるのですが、正式和名がちょっと微妙。

 



 

 

アカモンオキヤドカリ




ずっとアカモンオキヤドカリの名前で展示をしてきたのですが、調べるとアカモントゲオキヤドカリとしているところもあり、どちらが正式なものか、という話になるのですが、我が竹島水族館ではアカモンオキヤドカリでの名前表記です。

まあどっちでもと内心思ってしまうのですが、ちゃんとした名前が分かると良いですね。

 

 

 

小型深海種なので、搬入され状態が良ければ「たけすいの小窓」コーナーで展示。




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僕が入社した時から、その前からずっと搬入もあり、展示をしてきたヤドカリですが、これもまた毎年出会うものだからと食べる機会を逃し逃し、やっと機会に恵まれました。


 

大きな個体でも片手で包むことが出来るほどの大きさなので、調理はどうしたものかと思いましたが、すぐに生で食べることに決定。小さい小型種のため、火を通してしまうのは勿体ない。だから、生で食べました。

 

 

まず貝殻から取り出し、食べる部位の確認。そして食べる部位の外皮を取り除きます。

 

 

 

あかもん1

 

ちょこんと付いたような眼が可愛いですよね

 

 

 

 

 

あかもん2


 

 

身は少ないですが綺麗ですね。


 

小さな身を口に入れると、すぐ甘さを感じることができましたが強い甘さではないし、旨味も無い。噛んでみると想像していたよりも身が硬くて、やはり旨味はないし、アマエビやボタンエビのような濃厚さも無い。

 

 

少し寝かせれば旨味なども出るのでしょうが、どうなのでしょう。



 

アカモンオキヤドカリを見たいという方は、搬入のタイミングもありますが竹島水族館の“たけすいの小窓”コーナーで探してみてください。

テンジクジンケンエビ

めったにやってくることのない深海性のエビで、テンジクジンケンエビという種類がいるのですが、やはり、生きている元気な個体には出会うことが出来ない、珍しい深海生物。

知っている、見たことあるよという方は少ないのではないでしょうか。




赤色の体に入る白色のラインがキレイで、触角も白く長くてキレイ。僕の記憶にある限りでは、過去10年くらいで展示が出来たのは1度だけ。たぶん。それ以外では、死んでしまったまま搬入されたのは2回くらいだったかな。たぶん。それくらい出会う機会がないです。




今思えば、これまた貴重な深海生物を食べることが出来たものだと、生き物にも、協力をしてくれた漁師さんにも感謝ですね。

 







さて、これほど出会える機会が少ない生き物だと調理の仕方・食べ方で悩みます。味が飛んでしまう食べ方や、味付けをするなどはダメ。本当は生で食べてみたいところですが、鮮度があまり良くないということで焼くことにしました。


食べ方のルール(グルメハンターさんちゃんルール)としては、①生 ②焼く ②茹でるの3択ですが、最近は本来の味を伝えるのならば生で食べるのが一番!と思い、エビなどはそのまま食べることが多いです。だから、生で食べられなかったのはすごく悔しい。あぁ、刺身だとどんな味だったのかなぁ。気になるなぁ。

 

熱したフライパンに油を敷き、両側面を数分焼けば




クレジット入り①







完成です。






食欲をそそるエビの香りが漂ってきます。殻は柔らかめで食用のアマエビのような硬さなので、簡単に手で外せます。



クレジット入り②








1匹しかない、身も多くはないので、しっかりと味わいます。


食べると美味しそうなエビの香りと一緒に、少し濃厚なエビの旨味があって、想像よりも美味しくて、おかわりをしたくなります。

 

深海も美味しい生き物が多いですね。

チカメキントキ

既にブログで書いているものと思っていたら、まだ書いておりませんでした。チカメキントキ。


チカメ1




たまには、美味しい種類を書きましょう。もう見るからに美味しそうでしょ。





いや、結論から言うと美味しいんです。これは美味、絶品です。

毎シーズンやってくるお魚ですが、いつもスタボロ。腹鰭が大きくて、きれいで、カッコイイので好きなのですが、ダメージが大きく立ち直らせるのに一苦労な種類。


チカメ2



美味種であることはわかっているので、毎回搬入を見るたびに「美味しそうだなぁ…」と思ってしまうけど、口には出しません。いや、小声で出ているのかもしれません。入社当時から先輩方には“美味しいぞ”と言われていて、最初に食べた時も完全に晩ご飯のおかずとして調理しました。



当時は、グルメハンターなんてことは名乗ることも無く、食べる時のルールなどもありませんでした。






さて、その時に選んだのは煮つけ。

まず、鱗の処理から開始。チカメキントキの鱗は硬くて細かいので処理をしたら、しっかりと水洗いをして、内臓も取り除いてしまいます。




ここまで下処理が終われば、酒・醤油・みりん・砂糖・水で煮ます。この段階になれば、頭の中は美味しさでいっぱいとなり、美味しく食べることしか考えていません。

お腹も鳴り続けます。気分はルンルン、贅沢な晩ご飯です。

しっかりと味を染み込ませたら完成です。

チカメ3



ほら、すごく美味しそう。たまらん。

醤油と美味しそうなお魚のニオイと、皮の間から見えるキレイな白身。食欲を掻き立てれる。箸を入れると、身はしっかりとしつつも硬くなくて、詰まっています。


十分なほどの晩ご飯のおかず。


食べるとクセは全く無くて、白身魚の繊細な味。そこに調味料が合わさって、最高にご飯に合う。こりゃウマイ。



この美味しさを知ってしまうと、展示水槽に入っていても美味しそうにしか見えなくなります。美味しいお魚も、たまには食べないといけません。

チョウチンアンコウの仲間を食べる

深海魚の定番中の定番種、チョウチンアンコウ。名前は聞いたことあるという方も多いはず。今回は、そのチョウチンアンコウの仲間です。

 

 

チョウチンアンコウ

 

 

 

 

 

 

 

ちゃんとした種の名前を調べたかったのですが、気持ちが先走りすぎてしまいまして、ちゃんと調べる前に捌いてしまいました。ごめんなさい。

 

 

深海魚好きならテンションが上がるのではないでしょうか。グルメハンター始めてからだいぶ経ちますが、今でもチョウチンアンコウの仲間が搬入されると「おっ!」と静かにテンションが上がります。生きていたらさらに超絶テンション上がるのでしょうけど、生きたままやってくることは今のところありません。

やってくるだけでウキウキルンルンな深海生物です。スキップしちゃいそう。

 

 

今回のチョウチンアンコウは、漁師さんが「三田君に是非食べてほしい!」と持ってきてくれました。涙が出そうなほど嬉しかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

これを見てください。

 

 




 

チョウチンアンコウ2

 

 


 

嬉しすぎて、カメラで撮影をされていることすら気づかずに捌いています。もう夢中。



チョウチンアンコウ3


チョウチンアンコウ4



 

写真で伝わると良いのですが、体は柔らかく、深海魚は体が柔らかいと言われる(イメージが強い)ように、チョウチンアンコウも同じようにブニブニ(?)しています。ただ皮はしっかりとしています。

 

 

次に、お腹を開き、内臓を取り除きます。身が柔らかいため包丁を入れにくいのですが、先ほども書いたように皮がしっかりとしており、身も潰れるというようなこともありませんでした。

写真でも伝わると思うのですが、白身で水分が多く、柔らかい。水分で潤っていますね。

 

 

 

 

チョウチンアンコウ5

 

 

 

 

 

 

  

皮は頑丈で手で剥ぐことができます。ただ、カワハギほど分厚くはありませんね。そして、皮の表面にはザラザラと細かいものがあり、手に付着します。これは、ホソフジクジラなどと同じように鱗でしょうか。

 


 

さて、無事に捌けたところで実食です。



よく分からない深海のヘンテコ生物であれば、火を通すなどするのですが、今回は生で頂きます。毎年のように頻繁に出会う、搬入される生物ではないし、余すところなく、純粋な味を知るために、尚、体に支障が無いように気を付けながらも生食が良い、大丈夫と判断。

 

 

 

実食。

 

 

 

 

 

身は若干の弾力があるのですが、張りのある弾力ではなく、例えるなら質の悪いナタデココというか、鮮度の落ちたエビの刺身というか。

味も旨みも特にありませんでしたが、やはり深海魚のニオイというものはあり、さらには口の中にまとわりつくような粘性があり、飲み込んだ後は口の中に粘り気が残りました。

 

 

 

 

 

深海生物の有名種チョウチンアンコウ(の仲間)を食べられたということは、とても貴重な体験でした。これは、色々な方に伝えたいし、興奮体験でした。鼻児が出るかと思った。

 

 

 

チョウチンアンコウ7
 

 

 

 


 

 

 

 

もう一度言いますが、貴重な体験でした。

コクチヤエギス

見たことが無い、名前が分からない生き物が獲れたということで漁師さんが持ってきてくれるので、調べます。

擦れ傷などで同定箇所の体表や鰭などがキレイ残っていたりすると調べやすいのですが、かなりズタボロの時もあり、図鑑などと睨めっこして苦労をするときがあります。ブツブツ言いながらも結局は“〇〇の仲間”までしか分からず、こんな時はちょっとモヤモヤした気持ちになります。

 



今回の生き物も、かなりボロボロでしたが、図鑑と睨めっこするとコクチヤエギスに辿り着きました。

 


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大きさは出刃包丁の刃と同じくらいの大きさ。






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鰭はほぼ無く、表皮も擦り切れているように見え、眼球もありませんね。


触った感じは深海魚のイメージ通りに柔らかい。









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口はそれほど大きくなくて、可愛らしいじゃないですか。

 

 




さて、どのように食べようかと思いながら種類を調べていましたが、表皮の具合や柔らかさ、あとは、なにより鮮度が微妙で若干の生臭さがあるような気がして、食べ方を悩みすぎてお腹が減ってきたところで「まだ大丈夫、俺ならいける!」と判断で、生で食べてみることにしました。

 

 


 

 

先ほどもお伝えしたように身が柔らかいのですが、包丁を入れても身が崩れることもなく捌くことができ、とても綺麗な白身です。










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見るからに水分が多く柔らかそうでしょ。

 

 

 

刺身にして、醤油なども付けずにいただきます。

 

 




 

やはり、なんとなく、どこかすごく遠いところで若干の臭みがあるような気がします。はっきりとはしませんが「ここだよ、ここにボク(臭い)はいるよ。気づいているでしょ?ほらほら。」というような感じで存在しているような気がします。でも、気にしなければ分からない程度だったので食べます。

 

(みなさんは、怪しいと思ったら辞めましょうね。自分を大切に。)

 

 





一口大に切り、口に入れてみると、ぬるぬるとヌメリ感をすぐ感じ取れました。ほんのりとヌメリ感を感じながらも噛むと、食感は固まり切らなかったナタデココのよう。そして、柔らかく塩味はしますが旨味は無く、美味しいとは感じません。そのまま噛み続けると若干の苦みを感じました。

 



 

舌の上で広がるヌメリ感と、柔らかいけどしっかりとした食感に塩味と少しの苦み。
そして、遠いところで感じる臭み。


 

鮮度の不安もありましたので、もしも、次に出会えるなら新鮮な状態で食べてみたいものです。



それよりも、生きて展示が出来たら嬉しいですね。

ワヌケフウリュウウオ

久しぶりすぎて忘れ去られているかもしれませんが、健在です。

今シーズンも少しずつ深海生物がやってきています。



 

たけすいにやってくる深海魚の中には、海中を泳ぎまわらずに底でじっとしている種類も多くいます。当ブログでも最初の方で紹介をしたアカグツや、たけすいの深海展示水槽では定番普通種のイズカサゴやナヌカザメもそうですね。そういった中でも、ワヌケフウリュウウオという種類は、鰭が脚のようになって底で踏ん張っているカワイイやつです。アカグツも同じですね。



ワヌケ


 

 

 

 

この、ワヌケフウリュウウオを試食。

 

 

一般種であれば、まず鱗の処理から行いますが、フウリュウウオの仲間は鱗が繋がっていて

硬い鱗になっているため、鱗の処理は行いません。実際に触ると分かるのですが、すごく頑丈で硬い。だから、皮ごと取り除こうかとも考えたのですが辞めて、内臓を取り除きます。

 



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最初に、お腹に包丁を入れる時は、少しワクワクしますね。

お腹の中はどうなっているのか、他の種類のようにお腹の中は黒いのか、胃には食べたものが残っているのかなど、気になるところがたくさん。

 

 

さて、これれで下処理は完了です。次は調理方法ですが、焼きます。

 



用意するものはフライパンと箸と少量の油。

 

捌いてみた感じと、普段の食性から脂は乗っていなくて、水分が多いということも無さそう。

早速焼きますが、静かに焼けていくだけで、僕も静かに焼きあがるのを待ちます。

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数回ひっくり返したところで完成。

 

食べようと思ったのですが火を通しても皮(鱗)が硬く、箸では解せません。急遽、いつもオオグソクムシで活躍しているキッチンバサミの登場。頑丈な皮を切ると、すぐに白身が顔を出します。改めて思うのが、皮の頑丈さ。ハサミを使わないと捌けないほど。

全ての皮を取り除きたかったのですが途中で断念して、身があるであろう場所の皮だけ処理をして、実食です。

 

ワヌケ4






 

ものすごくしっかりとした白身で、かなりの弾力がありますが、箸でつまんで食べられるかと思っていたのですが、箸を通すにも一苦労だったので、そのまま噛り付くことにしました。

 

ワヌケ5








 

美味しいマダイや蒲郡名産のメヒカリのような感じは無く、魚とは思えないような歯ごたえ。ホロホロ感もホクホク感も無い。

先ほども言いましたように脂身は無く、さっぱりしているのですが食感が鶏肉のようだけど旨味もない。

 

 

 

率直な感想としては、硬いし旨味もないから食用には向いていないというのが感想。

 

身の硬さで言うと、ヌタウナギも身がしっかりしていて、鶏肉のようで似ていますが、ヌタウナギは旨味がある点が違いますね。

 

なんでもそうですが、ワヌケフウリュウウオのようなものでも、ここに味付けや調理法を変えると食用にできるかもしれませんが、ワヌケフウリュウウオは食べられる身があまりないため、やはり不向きでしょうね。

 

身の硬さには驚きでしたね。

珍種トンボイヌゴチ

冬は深海生物の季節。気温が下がれば下がる程、漁師さんが獲って来てくれる深海生物が待ち遠しくなり、とてもワクワクして、プレゼントを待つ心躍る純粋な少年の様な気持ちになります。生き物が搬入されると飼育係は皆、瞳をキラキラと輝かせます。




しかし、漁師さんの情報では今シーズンは海の水温がなかなか下がらないらしく、いつもに比べると搬入量も少ない。瞳を輝かせる時が少なくちょっと寂しい。

待ち遠しいです。 




通常のハイシーズンに入ると、気温も水温も下がり、いつもより少し深場の深海生物がわりと元気にやって来るようになります。その中に副館長も跳ね回って喜ぶ珍種トンボイヌゴチがいます。何度も出会える種類ではなく、副館長が跳ね回るのも納得できます。


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食べる機会もあまりなく、ことごとく逃して悔し涙を流していましたが、試食機会がやって来ました。すぐに、調理をして試食をしてみたかったのですが予定が合わず即冷凍して、数日後に調理。ウズウズします。





まずは下処理で内臓を取りたいのですが鱗が硬い。本種の水槽内で泳いだ時の様子を見ていると、体にしなやかさは無く、搬入時に触ると体表(鱗)はやはり硬い。

なんとか内臓処理をして、半身に。そして、半身の皮を剥ぎたいのですが、皮が硬く分厚く頑丈なため、一般的な魚の様にできないため、硬い皮を固定し少しずつ剥いでいきます。剥ぎ終わると、皮は見事にそのままの形。



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この半身を刺身にして食べることに。



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白身ではありますが、数日冷凍にしたためか、あまり美味しそうには見えない。


まず、口に入れてみると、生臭い。

噛むと、とても歯応えがあり硬く、味も旨味も無い。これは美味しくない。

更に噛むと生臭さが増し、美味しくない。

更に噛み続けると更に生臭くなり、美味しくない。ただ生臭いだけ。

 

今回は、数日の冷凍期間が味やニオイにどれほどの影響があったのか分からないのですが、次回の機会がきたらすぐに調理をして確かめたいです。

オオグソクムシ 新たな発見

グルメハンターとしては、オオグソクムシは切っても離せないような存在になっています。

 

最初に食べたゲテモノは、オオグソクムシ。


注目を浴びたのも、オオグソクムシ。


国内初の卵からの孵化も当館。


たくさん食べているゲテモノ生物も、オオグソクムシ。

 

 

メディアなどの取材で食べる機会が多かったですね(最近はめっきり食べる取材依頼は無くなりました)。取材で食べるとなると、見た目のインパクトからも焼いて食べるという事が多く、茹でるというのは、ほとんどありませんでした。だから僕の中では、フライパンにオオグソクムシ達が乗っている光景は、あまり違和感が無いのです。

食べ過ぎて、頭がヘンになっているのでしょうね。クルクルパァ。

 



焼いたオオグソクムシが美味しいか不味いかと聞かれれば、個人的な感想では不味いと答えます。獲れたてほど、臭くて不味い。しかし、焼くのではなく、唐揚げや超高温で瞬時に焼く(というより蒸す?)と美味しいらしいですね。でも、この食べ方はしません。今まで、食べてきた生き物は、生で食べれそう、もしくは、美味しそうな生き物は刺身で、その他の危なそうな生き物などだいたいは焼くか茹でて火を通して食べてきました。オオグソクムシは色々な意味で危ないと思い、かならず加熱をしていました。




 

しかし、ついに、オオグソクムシを生で食べる事に決めました。




上司に強要されたわけでもなく、後輩から唆された訳でもなく、ふと食べてみようと思い立ち、抵抗もありませんでした。もう、頭がおかしくなっています。

食べると決めても、すぐには食用グソクムシは手に入らない。そこで冷凍庫内を探すとありました、冷凍グソクムシ。家の冷凍庫にグソクムシが入っていたら、お母さん絶叫、怒られるでしょうね。お父さんが、酒のつまみで食べることもないでしょうね。

 

早速、解凍をします。



 

用意する物は、キッチンバサミ。それと、勇気とチャレンジ精神と無の心。ありがとうの気持ち、これは重要ですね。

 

解凍できたら、腰回りの節のところからハサミを入れ、そのまま切り離すと身と内臓が出て来ます。

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あとは身を取り出し食べるだけ。

 


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予想では、旨味は無く美味しくない。

ここまで来ると、躊躇とか無いです。

 



食べてみると、ビックリな事に甘みがあり、旨味も多少あるような気がします。これは、ビックリ。他の食材に例えると、アマエビの旨さと甘さをすごく雑にした味とでも言いましょうか。

 

この冷凍グソクムシは冷凍期間は約1ヶ月のようで、冷凍したことでアミノ酸などが出たのかなと推測。

 

たぶんそうでしょう。

 

ビックリしすぎて、その場に来た副館長にも食べてもらいました。強要はしてないですよ。

 


副館長も驚いていました。

 

 

 

 

2人揃って、新たな発見でした。

 

ついに、生で食べちゃった。

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