冬は深海生物の季節。気温が下がれば下がる程、漁師さんが獲って来てくれる深海生物が待ち遠しくなり、とてもワクワクして、プレゼントを待つ心躍る純粋な少年の様な気持ちになります。生き物が搬入されると飼育係は皆、瞳をキラキラと輝かせます。




しかし、漁師さんの情報では今シーズンは海の水温がなかなか下がらないらしく、いつもに比べると搬入量も少ない。瞳を輝かせる時が少なくちょっと寂しい。

待ち遠しいです。 




通常のハイシーズンに入ると、気温も水温も下がり、いつもより少し深場の深海生物がわりと元気にやって来るようになります。その中に副館長も跳ね回って喜ぶ珍種トンボイヌゴチがいます。何度も出会える種類ではなく、副館長が跳ね回るのも納得できます。


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食べる機会もあまりなく、ことごとく逃して悔し涙を流していましたが、試食機会がやって来ました。すぐに、調理をして試食をしてみたかったのですが予定が合わず即冷凍して、数日後に調理。ウズウズします。





まずは下処理で内臓を取りたいのですが鱗が硬い。本種の水槽内で泳いだ時の様子を見ていると、体にしなやかさは無く、搬入時に触ると体表(鱗)はやはり硬い。

なんとか内臓処理をして、半身に。そして、半身の皮を剥ぎたいのですが、皮が硬く分厚く頑丈なため、一般的な魚の様にできないため、硬い皮を固定し少しずつ剥いでいきます。剥ぎ終わると、皮は見事にそのままの形。



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この半身を刺身にして食べることに。



刺身1





白身ではありますが、数日冷凍にしたためか、あまり美味しそうには見えない。


まず、口に入れてみると、生臭い。

噛むと、とても歯応えがあり硬く、味も旨味も無い。これは美味しくない。

更に噛むと生臭さが増し、美味しくない。

更に噛み続けると更に生臭くなり、美味しくない。ただ生臭いだけ。

 

今回は、数日の冷凍期間が味やニオイにどれほどの影響があったのか分からないのですが、次回の機会がきたらすぐに調理をして確かめたいです。