2004年08月12日

ビクター・甲子園ポスター

 今年で25周年になるというビクターの甲子園ポスター。駅貼り用と電器店用が各二種類あり、モデルは鈴木杏。
 カメラマンのクレジットが無く、検索しても見付からない。コマーシャル・フォトにも広告批評にも載っていないが、写真を見れば予想はつく。
 ポスターとして大伸ばしにされるのにもかかわらず、まったくピントがあっていない。駅貼り用の水を飲んでいる方は、ピントが睫毛ではなく水道の蛇口にきているし、横顔の写真では通常手前の目にピントを合わせるのがセオリーだが、奥の方の目に合わせている。それもちゃんとは合っていないのだが。
 セオリーを無視するばかりでなく、堂々とピンボケ写真を出してくるとは。藤代冥砂の仕事(というか仕業というのが適当かもしれない)ではないかと予想するが真相は如何に。よくクライアントやクリエイティブ・ディレクターが文句を言わなかったなと思うが、藤代にオファーするということはその辺りも折り込み済みなのか。
 ビクターのサイトでは、このキャンペーンの歴代のポスターが見れるのだが、個人的に印象に残っていたのは菅野美穂、吹石一恵、松本恵などの制服で正面を向いている写真のもの。
 夏の風物詩としてあり続けるためには、いい意味でのマンネリが必要なのであって、そこから脱線し過ぎると、見たはずなのに印象に残っていないポスターになる。去年の石原さとみはその典型だ。さらに悪いのは2001年の上戸彩で、タンクトップにジーンズ姿で自らグラブをしている写真がある。飽くまでも高校球児が甲子園で野球をするのであって、上戸彩が河原で草野球をするのではないのだ。女性性を排して中性的なイメージで売りたい上戸と所属事務所の我が儘か。
 この広告の良い点は、アイドルの写真を使いながら、そこに写っていない高校球児を思い起こさせるところであるはず。主役は飽くまで球児たちで、アイドルではなく、ましてカメラマンや広告マンであるはずもない。自分の表現を抑えて、時にマンネリに徹するのがプロフェッショナルだろう。


hustla_1_push at 23:04│Comments(0)TrackBack(0) 広告 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔