立春を過ぎたあたりから、日脚の伸びもあってどことなく寒さも緩んできたような気がされるのは、私だけでしょうか。例年ならば紅梅白梅が咲き、もうメジロ撮りが始まっている頃なのですが、今年の寒さでは、もう少し我慢して待った方が良さそうですね。
それだからという訳でもないのですが、なんとか鳥見できる時間が作れたので、ハクチョウ・マガン・コミミズクが一日で見られる(はず?)フィールドへ、小遠征(1時間とちょっと)してきました。
午前から昼過ぎまではハクチョウと遊ぼう、うまくするとマガンなども入っているかも知れない、という淡い期待を抱きながら、比較的ゆっくりな時間に家を出ました。
現地ではコハクチョウ・オオハクチョウと合わせて、とりあえず見える範囲で100羽以上が羽を休めていました。昨年も一度ここを訪れたのですが、昨年は周辺もずっと歩きまわり、この沼だけでなく、近くの河川にもハクチョウが小群を作ってはあちこちに分散しているのを観察しました。
この沼はいまだに午後1回給餌を行っているので、そのせいもあってハクチョウは多いのでしょう。鳥インフルエンザの影響から、各地のハクチョウ飛来地で給餌をやめるようになって数年経ちますが、特に給餌しなくともハクチョウたちは普通に冬を過ごしているようですから、大して影響はないようです。影響はないのであれば、野鳥に餌をあげる必然性もないわけですから、やらない方がいいですよね。
昨年からMFにハクチョウが来るようになったのも、給餌を止めたことも遠因になっているかも知れませんね。
然るにこの沼ではなぜ給餌をやめないのか、ちょっと首をかしげたくなります。
それとこれはこちらの勝手な言い分なんですが、この沼は浅くてかつ泥が深くてあまり水がきれいではありません。なのでハクチョウたちが、みな例外なく茶色っぽいんですね。あまりきれいじゃないんです。
地元の葦原の、あるいは比較的近いO川のハクチョウはみんな真っ白できれいなものですから、ちょっと残念です。もっとも当のハクチョウたちは、そんなこと委細お構いなく悠々と過ごしていますけどね。
こんなフィールドです。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/500 F3.5 ISO80
マガモもたくさんいました。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/640 F3.5 ISO80
マガモの飛びです。全体に野性的で、こんな画が個人的には好きです。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1000 F3.5 ISO80
日中はなかなか飛ばないハクチョウですが、ちょっとだけ飛びました。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1000 F3.5 ISO80
こちらはオオハクチョウの幼鳥です。嘴にピンク色が残るんですね。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/800 F3.5 ISO80
ハクチョウのぱたぱた。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1250 F3.5 ISO80
この地のボランティアの方なのでしょうか、ハクチョウを見に来た方たちに一所懸命にハクチョウやカモの説明をしているのを傍らで聞きながら、ゆっくり時を過ごしました。
ここは関東では最も長く流域面積も広い河川の敷地内にある沼なのです。平野の中としての自然度は高く、自然の大きさもあります。定期的にバードウォッチングや自然観察会も催されているようで、この日も多くの方が参加して観察会が行われていました。
それにしても鳥の説明をされていた方は、鳥の生態や姿・形によく精通していて、かつその知識をごく自然にさらっと語っていて、それはそれは耳に心地よく響きました。お二方いてどちらも年配の方でしたが、とても上品なお爺様たちで、決して偉ぶらず、自慢せず、ほんとに自然体でその説明する役割を楽しんでいらっしゃるように見受けられました。
ああ、ゆくゆくは、こんなお爺さんになれたらいいな、なんて思いました。
その方たちの説明が終わり、三々五々ハクチョウを見に来ていた人の姿も一段落し、私は一人でたくさんのハクチョウやオナガガモやマガモたちを、写真を撮るでもなくぼんやりと眺めていました。
こういう、大きな自然の中に思いがけず一人取り残されたようになることってたまにあるのですが、それは何とも心細く心もとなく、そして妙に切なくて孤独なのです。
人っ子一人いない広大な河川敷や真冬の農地などで、それは体験されます。鳥の声はするし、遠くに農家の方の姿なども認められるのですが、それでも私はまごうことなく一人ぼっちで、その一人ぼっちであることに私は少しいじけ、下を向き、わけもなく悲しくなります。…
と、突然鳥の群れが上空に現れました。けっこうな数です。カルガモの群れにしては多すぎます。とにかくスコープを向けてみます。
―あ、マガン!!
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1250 F4.0 ISO80
そうです、今回、一番見たいと思っていたマガンの群れです。昨年来たときには3羽ほどがカモたちに混じって見られましたが、今回は姿がないので実はがっかりしていたのでした。
「待てば海路の日和ありですなあ」
どこかへ立ち去ったとばかり思っていたさきほどのボランティアの方が一人、私の傍まで戻ってきて、双眼鏡を覗きながら嬉しそうに呟きました。
「はい、今日は会えないと諦めていたので、すごく嬉しいなあ」
思わず私もそう返事しました。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1250 F4.0 ISO80
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1250 F4.0 ISO80
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/1250 F4.0 ISO80
「4〜50羽いますかねえ」
「はい、ちょうど40羽です」
さすがにウォッチャーの方は数えるのも早いし正確です。カメラマンはどうしても撮る方に夢中になっちゃって、観察眼が足りないなと思わされました。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/800 F4.0 ISO80
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/800 F4.0 ISO80
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/800 F4.0 ISO80
マガンは沼に降りたそうでしたが、ハクチョウとカモでいっぱいだったせいか、上空を三度ほど旋回して諦めて西の方へ飛び去って行きました。
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/800 F4.0 ISO80
KOWA TSN774 TE-17W Canon PowerShot S95 SS1/800 F3.5 ISO80
渡り鳥というと、わたしはまず雁を頭に浮かべるのです。かつては渡りの季節には、関東南部でも多くの雁が見られたといいます。国定忠治だって別れのシーンで「雁が南に飛んで行かぁ」と呟いています。隊列を組み、整然と空の高みを飛ぶ様は、冬の終わりを告げる風物詩として、かつては当たり前のように見られたのでしょうね。
今でも北国では何千羽も集まる沼などがあるようですが、こちらでは見る機会がほとんどないだけに、この40羽の群翔は強くココロに響きました。
次回はこの続きになります。
(観察種)
ジョウビタキ エナガ メジロ シジュウカラ カラス コガモ カルガモ オナガガモ マガモ ハシビロガモ ヨシガモ オオハクチョウ コハクチョウ マガン トビ ダイサギ アオサギ カシラダカ ベニマシコ キジバト ツグミ アオジ ウグイス ヒヨドリ ハクセキレイ ムクドリ モズ タヒバリ ノスリ コミミズク チョウゲンボウ スズメ





















































































































































