仕事が多忙で更新できずにおり、随分と久しぶりの更新になります。
更新を休んでいた中、色々と興味深い事件が起きていますが、終戦記念日も近いということで大東亜戦争を振り返ってみたいと思います。

大東亜戦争は現代人から見ると「不思議な戦争」です。
どう考えても無謀な負け戦であり、日本が開戦に踏み切ったのが理解できないからです。
当時の人はそれが理解できなかったのでしょうか?
実際は理解できており、当時の政治家や軍上層部は「日本は戦争に勝てない」と分かっていたそうです。

開戦前の山本五十六の有名な台詞に「初め半年や1年の間は随分暴れてご覧に入れる。然しながら、2年3年となれば全く確信は持てぬ」というのがあります。
これは「日本は開戦しても、すぐガス欠になって敗戦する」とシミュレーションができていた証拠でしょう。
では、負けると分かっていて、なぜ開戦したのでしょうか?

これは「国民世論が強硬だったから」です。
当時の国民世論は、今では考えられないほど強硬でした。
なにせ日露戦争に勝利したときですら「少ない賠償金で講和した」と暴動が起きたほどです。
では、このように国民世論が強硬になってしまったのは、なぜでしょうか?

これは「マスコミが煽り立てたから」というのが大きい。
現代人は「政府や軍がマスコミに命令し、戦争を煽り立てた」と思いがちですが、むしろ政府は戦争を回避しようとした側です。
実際、東条英機氏は陸軍出身ですが、天皇から「戦争回避」の命を受けて首相になった人物です。
最終的には、世論に押されて開戦に踏み切るしかなくなるのですが、この強硬な世論をつくったのがマスコミです。
そういう状況からすれば、むしろ「政府のマスコミ統制はかなり弱く、マスコミは自主的かつ勝手に戦争を煽り立てていた」と言えるのです。
では、なぜマスコミは、戦争を煽り立てたのでしょうか?

これは、「マスコミが儲けに執着し、モラルを失って暴走したから」だと思われます。
読者からすれば、「日本を持ち上げた内容」を聞いていた方が心地よいわけで、「日本は強い」という記事が好まれ、売れます。
特に世界恐慌以降の経済不安などもあり、民衆は明るいニュースに飢えていたのでしょう。
だから、マスコミは新聞を売って儲けるため、ことさらに「日本は強い」と書きたてたわけです。
ただ、世の中はそんな都合の良い事実ばかりではありません。
そこでマスコミがやったことは「日本を持ち上げる記事の捏造」です。
実態よりも日本を強く、外国を弱く書き、「日本最強論」を展開したのです。
当時はマスコミの嘘を暴くインターネットなどありませんので、やりたい放題だったことでしょう。

こういう「日本最強論」が漫画雑誌などで展開される分には問題なかったのですが、事実を報道すべき新聞紙面で展開されるものですから、国民は国際情勢を「正しく」認識できなくってしまいます。
国際情勢を勉強しようと新聞を読んでも、紙面には「外国なんぞは一撃くらわせれば言うこと聞く」みたいな嘘記事が並ぶわけで、新聞を読んだ読者はみな強硬馬鹿になってしまう。
いったんバカになれば手遅れであり、政府や軍上層部が無謀な戦争を回避するために動いても、「政府は臆病すぎて、弱い相手にも譲歩した!」とか「外国に譲歩するのは、外国からの賄賂のせいでは?」としか思えなくなる。
そして、戦争回避に向けて努力しようとしている人を「国賊」として暗殺しようとする国民、クーデターを企てる軍人まで出てくる始末です。
今考えれば完全なバカですが、まさに新聞を読むとバカになる代表例だろう。
当時はこんなバカが大量生産され、強硬世論が幅をきかせていた時代であり、戦争回避などできるわけがありません。
だから、「政府や軍上層部が煽り立てて戦争になった」というのは全くの逆であり、むしろ「マスコミが煽り立てて戦争になった」というのが正解なのです。

なお、「マスコミは情報制限されて、正確な国際情勢が分からなかった」と擁護する人もいますが、それは嘘です。
いかに昔の事とはいえ、写真屋をしていた大橋巨泉の父親もアメリカの雑誌を愛読していたくらいですから、マスコミ各社が海外の新聞や雑誌を入手して目を通していないはずがありません。
そして、アメリカ人の自家用車保有状況などの生活水準、ニューヨークの摩天楼などを見れば、別に経済軍事の専門家ではなくとも、またロクに英語が読めずとも、大きな国力差があることくらい分かるはずです。
しかし、マスコミはそういう「都合の悪い情報」はスルーし、とにかく読者が喜びそうな「日本最強記事の捏造」に走ったわけです。
ただ記事を売るために。
だから、国民はみなバカになり、「生意気なアメリカを懲らしめてやれ」程度の認識で開戦を望み、開戦を回避しようとした政治家や軍人を「臆病者」と批判したのです。

以上から、開戦に至るまでの最大の戦犯は「マスコミ」だと思います。
特に朝日新聞の煽りっぷりは酷いものでしたが、戦後、GHQはマスコミを日本統治に利用するため、マスコミの罪を一切問いませんでした。
むしろGHQに協力する見返りとして、マスコミはアメリカから様々な支援をうけたわけです。
たとえば読売新聞などアメリカから資金をうけて事業拡大しています。
まさに売国奴です。
逆に貧乏くじを引いたのは戦争回避に努力した東条英機氏などであり、マスコミが負うべき「戦争責任」を問われ、死刑にされている。
戦争回避に努力したはずが、なぜか戦争犯罪で死刑ですから、いかに東京裁判が野蛮で形だけのものか分かるでしょう。

マスコミはこの事実をひた隠しにしています。
そして、それを指摘されるのが嫌なものだから、朝日新聞などは「日本の政府と軍が悪かった」と必死に喧伝しています。
戦後70年談話で政府に責任を認めさせようとするのも、その1つでしょう。
もう「醜い」の一言です。
今年の夏も非戦反戦番組が多く流れています。
しかし、マスコミ責任の追求を主題とした番組や記事は1つもありません。