【篠田陽介が語る】

 --昨年8月の衆院選を振り返っての感想は

 「私は解散になったときから、負けを覚悟して選挙をした。非常に後ろ向きな選挙でした。比例代表での復活も、何とか救われるかな、というぐらい。それって非常に後ろ向きじゃないですか」

 「ですから私、もう言っちゃいますけど『解散前に早くマニフェスト(政権公約)を作ってください』という取り組みをやっていました。純粋に戦うのであれば当然、旗が必要で、武器が必要なわけじゃないですか。『それができてから解散してください』というのがわれわれの主張だったわけですよ」

 「解散が決まるころに、そのときに中川秀直さんや佐藤ゆかりさんら5人ぐらいで幹事長室に行ったんです。そのとき当時、幹事長だった細田(博之)さんは『自民党というのは、十数年前から負け始めてきたんだ。実は負けてきているんだ』という話をずっとされるんですよ。繰り返しされたのです」

 「私は1年生で端っこに座っていましたけど、さすがに頭に来まして、『幹事長!そんなことをいうんでしたら今すぐ辞めてください』と言ったんです。『勝てる見込み、勝てる要素がないと思っている幹事長の下で私は選挙を戦いたくない』と言ったんです。そうしたら『まあまあ、そういう意味じゃない』と弁解はされていましたけど。でも本音だと思います」

 「負け覚悟の選挙にみんなで突っ込んでいったのですから、負けて当然の選挙だし、やっていて非常に歯がゆい選挙でした。私は『役所の無駄を徹底的に省け』『国会議員も無駄を省け』ということを常に言っていたら、いろんな人に『あなたは自民党的ではないね』と言われましたよ。だから『私は自民党の体質を中から変えていくんだ』と話をするんですけど、それは振り返ってみたら、非常に内向きな理屈なんですよね」

 「自民党の体質が変わろうが変わらまいが、そんなことは国民にとっては関係のない話です。政治がどうなるのか、どんな政治をしてくれるのかというのが大事なわけで、『自民党を変える』というのは自分の勝手な理屈だと。あまり通用しなかったんです。だから非常に戦いづらかったし、選挙をやっていて非常に嫌だった」

 --郵政選挙で当選した新人議員は「小泉チルドレン」と呼ばれた

 「十把一からげにくくられることは、みんな快く思っていないと思うんですよね。でも、そこをことさら否定するのもなんだかなあ、という感じはあった。時代の一つの流れの中で作られた言葉ですから。それ自体は否定はしないです。ただ、中身を見るといろいろです」

 「私は(17年初当選組は)3つに分けられると思っているんです。一つはその前にも選挙に出て落選して捲土(けんど)重来を期した方。そして公募も2種類ありまして、郵政解散になる前から公募で決まっていたグループ、それは私も含まれます。そして解散になってから公募で入ってきたグループ。この3つに分けられると思うんですね」

 「おそらく象徴的なチルドレンというのは、解散してから突然出てきた人たち。正直言ってわれわれのグループからしてみれば、なんか解せないものがありました。小泉チルドレンといわれちゃうのが…」

 --このまま無所属でいくのか

 「このまま無所属ということは考えていない。まず自分の政策理念と一番近いところに所属をしたいと思っています」

 --永田町では、みんなの党に入るのではないかとの声がある

 「公務員改革をはじめ非常に政策的にも一致するので、魅力的な政党だと思っています。志を一緒にする人たちと新しいことを作っていけるならば、非常にやりがいを感じると思いますので、これから考えていきたい」

 --舛添要一前厚生労働相が新党結成や政界再編をにおわせる発言をしているが

 「選挙前もそうだったんですけどね。ベテラン議員がいろいろ言うでしょ。新党を作ることをにおわせたり。言うだけでやらない人が多いんで、私は辟易(へきえき)しているんですよ。結局、みんな動かないんですよ。声を上げるのはいいんだけど、果たしてやるのかということを国民は疑問に思っているわけですよ」

 「だから口だけでやらない人は私は信用できないので、舛添さんもそこまで言うのだったら、早く党を出たらどうですか。存在感を高めて、自民党の中で駆け引きの材料として、そういうことを言っているのであれば、私は評価しない。そこまでだったら自民党を出ていただきたい。私はお勧めしますけど」

 --舛添氏から誘いの声は

 「いえ。全然ご縁がないです。全然ないです」

 --「次」は、夏の参院選ではなく、あくまでも次期衆院選か

 「あくまでも衆議院です。私自身は参議院廃止論者なので。参議院廃止論者が参議院に出ちゃダメだと思うんですよ」

 --自民党の離党者が相次いでいる

 「それぞれの方々がどういう思いで(離党)されたのかということをコメントする立場にないなあ」

 --自民党再生に必要なことは何か

 「簡単ですよ。きちんとしたビジョンを示すことなんです。だから、私は特に谷垣さん(禎一総裁)に言いたいのは『みんなでやろうぜ』ということを言うが、『みんなで何をするのか』を教えてくれということなんですよ。外交をどうするのか。経済政策では何で成長するのか。公務員制度改革をどの程度までやるのか。地方分権を本当にやるのか。道州制をやるのか、やらないのか。きちんと示してください。それがない、というかできなくなっていると私はみているんですよ。ただ保守だと言っているだけではダメだと思います」

 【プロフィル】篠田陽介 しのだ・ようすけ 昭和48年3月28日、北海道清里町生まれ。名古屋工業大卒。平成17年の郵政選挙で愛知1区から出馬、現名古屋市長の河村たかし氏(民主)に敗れるも比例復活で初当選。党青年局、マルチメディア局次長などを歴任。昨年8月の衆院選で落選、同年11月に自民党を離党した。名古屋シティマラソンに毎年参加するスポーツマン。

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