民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」は、問題となった東京都世田谷区の土地を含め、平成6~19年の14年間に、都心の“億ション”など18件計約10億円の不動産を小沢氏の個人名義で購入、その数は他の政治団体に比べ突出している。このうち、問題の土地を除く5件は金利負担が生じるのに、定期預金を担保にした融資で支払っていたとされる。問題の土地では同様の融資で土地代金を支払った偽装工作をしていた疑いが強く、5件の土地代金の原資にも疑惑の目が向けられそうだ。(伊藤鉄平)

  [イラストでチェック]陸山会をめぐる資金の流れ

 同会の政治資金収支報告書などによると、陸山会が購入したのは、問題となった世田谷区深沢の土地(購入価格約3億4千万円)のほか、陸山会が入居する東京・赤坂のマンション(同1億7千万円)など土地・建物計18件。

 購入は6年に集中し、都心の“億ション”3戸などを立て続けに購入した。

 11年以降は都心のワンルームを中心に、1千万円台から数千万円の比較的小規模な不動産を買い付けた。

 ワンルームマンションの多くは「外国人秘書の居宅」や「資料などの保管場所」として使われているという。

 また、17年9月と19年4月には約5500万円をかけ、問題の世田谷区の土地に「秘書寮」を新築。

 こうした不動産取得費用は当時、「事務所費」として計上されており、政治団体の不動産の新規取得を禁じる同年12月の政治資金規正法改正につながった。

 陸山会側はいずれの不動産についても「政治活動に必要だった」と説明しているが、この中には建設会社に転売したり、民間企業に賃貸ししたりと、政治活動とは受け取りがたい取引もある。

 6年に1700万円で購入したワンルームマンション「プライム赤坂」の一室は、13年12月に外国人秘書の居宅としての使用をやめ、民間のコンサルタント会社に月7万円で賃貸。その後、19年9月には主に不動産の再開発を行う都内の建設会社に1300万円で売却している。

 また、1億1千万円で購入した東京都港区の「グランアスク麹町」の一室は16年9月から、小沢氏が会長を務める財団法人「ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター」に月20万円で貸し付け。20年5月には小沢氏側から寄付の申し出があり、同センターに無償で譲渡されている。

 また、この一室の賃貸時には、同時に中国人留学生の無償の宿泊施設としても利用されており、同センターの職員は「小沢氏側との関係は分からないが、中国人の女子留学生2人が事務所が閉まる時間になると戻ってきて、宿泊していた」という。

 こうした不動産のうち、マンション5戸については、世田谷区の問題の土地と同様に、陸山会の預金を担保に同額を銀行から借り入れる形で購入代金を捻出(ねんしゅつ)しており、「借入金の利息を考えれば、なぜ預金で支払わず、新たに借り入れをおこしたのか不可解だ」(大手銀行関係者)と疑問の声も出ている。

 さらに、こうした不動産はいずれも小沢氏個人の名義で登記されている点も問題視されている。

 陸山会側は「政治団体名では法律上、所有権の移転登記ができないため、代表名で行った。小沢氏と交わした確認書もある」と、あくまで陸山会の所有物件であると主張する。

 だが、ある行政書士は「任意の確認書では法的拘束力も弱く、団体が解散するなどすれば、うやむやのうちに小沢氏の物件になってしまう恐れもある」としている。

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