環境カウンセラー延べlog

環境カウンセラー(市民部門1998213027)延島冬生[NOBUSHIMA,Fuyuo]の小笠原諸島関係のブログです。

環境カウンセラー(市民部門1998213027)延島冬生[NOBUSHIMA,Fuyuo]の小笠原諸島関係のブログです。

20200908_203052_0001
環境カウンセラー延べlog


                              延島 冬生


改題:小笠原村ペット条例(ここがおかしい?)
 小笠原村ペット条例(小笠原村愛玩動物の適正な飼養及び管理に関する条例)が成立したので、「小笠原村ペット条例?」を改題し、引き続き問題点や課題を村民、関係者のみなさんと考えていきたいと思います。バックナンバーは”延べlog”で見られます。ご意見をお聞かせください。


1. 小笠原村環境課パンフレット(4つのオガニマルール)

 令和2年5月附で全戸配布された。
 
1.1. 条例文が付いていない
 ネコ条例制定時は、施行前に『村民だより』折込B4判2ページに条例全文を載せ、首輪の絵、登録料金を大きく書き、説明会日程も書いていた(別添)。パンフレット(令和2年5月附)では、ところどころに、条例第4,5,9,10,8,7,6条と書いてあるが、順不同で、条文が示されていないので、この説明で理解できる村民はほとんどいないであろう。漫画で説明して、一見分かりやすそうに見えるが、条文と絵の対応が無い無責任な説明である。
 
1.2. 罰則についての説明が無い
 村民及び来島者に権利の制限をし義務を課して、それを守ってもらうための担保として罰則がある。何をしたら(又はしない)、どんな罰になるのかを明示することは、新条例説明の最低条件である。P.8{Q&A}で「「村外搬出」や「過料」」等は、…最終手段です。」と書いてあるだけ。罰則を隠しているとしか思えない。
 
1.2.1. 都住などで無届飼いネコは、罰則の対象となった
 旧条例(ネコ条例)では、登録義務はあったが、無届について罰則規定はなかった。大家(東京都)との関係から、届け出をためらっている方もいらっしゃると聞いてます。あなたは、罰せられることになったのですよ。
 →条例改正し、無届を処罰しない旧条例(ネコ条例)の規定に戻すことを提案します。
 
1.2.2. 「村外搬出」は、条例のどこに定められているのでしょうか?
   P.8{Q&A}で「ペットを取り上げられたり」という質問に、対する回答が「「村外搬出」は、…最終手段です。」と回答している。飼い主のいるペットを、ノネコのように捕まえて内地に送る権限が村長に与えられたのでしょうか?条例を何度読みかえしても、所有者からペットを取り上げることはできません。いい加減な説明です。


1.3. 村民説明会が無い
  成立した条例は、その前の村民説明会で説明された「素案」と大きく変わっています。村民説明会で否定された意見も取り入れられた条例が制定されました。「素案」とは違う条例について、村民説明会を開くのは、村長(環境課)の当然の責務です。
 
1.4. 「ホワイトリスト」って、何?
  「ホワイトリスト」というものがp.2,6に載っている。しかし、条例のどこにこの言葉があるのでしょうか、村議会での議案審議を傍聴、議事録をよんでも、「ホワイトリスト」という言葉も説明もありません。ホワイトリストとは、ブラックリストに対する新造語でしょうが、条例制定後、あたかも条例で決めているように使うのは横暴です。
 
1.4.1. 「ホワイトリスト」と聞いて、私が思い浮かべたのは、アカポッポ、メグロなどの天然記念物です。保護の対象を指定しなければならないから、当然です。しかし、「ホワイトリストに選ばれなかった種については、持ち込みを原則お断りさせていただく予定です。」と動物の持ち込み禁止をする根拠は、条例のどこに書いてあるのでしょうか?根拠のない説明です。


1.5. 動物の持ち込み申告義務は正当か?
  条例で、法律の範囲内で権利を制限し、義務を課すことができる。しかし、その根拠は、明確でなければならない。動物を飼うことは本来自由です。登録という義務を課すには、登録される動物が人間や社会経済活動、家畜、自然に危険であったり、悪影響を与えるものであることを制定者(提案者・村長、議決者・村議会)は説明する義務があります。この説明ができない動物には、申告義務がありません。すでに家畜伝染予防法(p.2)などで登録が義務付けられているものもあります。それを、更に村に登録義務が必要とは思えないし、2重に登録させることができるのでしょうか?
 にも関わらず、「全て申告せよ」というのは、「あなたの財産は、麻薬に使われるかもしれないから、貯金、タンス預金も含め、全て村役場に申告せよ」と言っているに等しく、重大な疑問があります。詳しくは、次号で。
 以上

小笠原村ペット条例? No.5
  環境カウンセラー延べlog
   

改題:小笠原村ペット条例?(新ペット条例(素案)どこがおかしい?)
 小笠原村ペット条例が成立したので、改題し問題点や課題を
村民、関係者のみなさんと考えていきたいと思います。


1. 小笠原村ペット条例成立
 3/18、小笠原村議会第1回定例会で同日追加提案された小笠原村ペット条例(案)が可決、成立しました。
 条例名:小笠原村愛玩動物の適正な飼養及び管理に関する条例
 
2. 附帯決議
 同条例についての附帯決議が、村議会で可決されました。

3.地方自治法違反の件
 「義務を課し、又は権利を制限するには条例によらなければならない。」という地方自治法第14条第2項違反すると指摘された条文は、修正され違法性はひとまずなくなりました。
 
3.1. 飼育頭数制限
 条例で猫にだけ制限5頭と決められました。
 
3.2. 犬の去勢・避妊義務
 条文がなくなり、附則第8項(検討)で「必要な措置を講ずる」となりました。
 
3.3. 罰則の一本化
 条例第15条のみとなり、規則でさらに罰則を追加することがなくなりました。条例(案)には、参考資料として規則(案)が添付されていなかったが、多分ないでしょう。違反したらどんな罰則があるのかは条例法律を問わず重要なことです。だから罰則を1箇所にまとめ分かりやすく(取り締まる方も、取り締まられる方も)しています。ところが、条例(素案)は、条例の1条で定めるほかに規則でも更に規定していました。これは罰則を「火薬庫(「罰則」という見出しが付いた1条)」以外に、規則まで全部みないと罰則がわからない「地雷原型[じらいげんがた]」(どこに罰則が埋まっているか分からない。)で、最も忌むべき立法手法です。
 行政実務に関わったことのない人たち(「法律の専門家」、「弁護士」、環境省派遣村職員を含め。)が作ったからでしょう。

4. 村議会が村長の暴走を食い止めた
 村長は、パブコメを募集し村民説明会も開いたのだから、条例(素案)を今年度中(3月中)に成立させようとしていました。
 村議会では、去年12月村議会でも議員から疑問がだされ、パブコメでも反対を含む疑問意見2人があり、条例(案)の本会議での即決ではなく、委員会に付託して議論し必要なら継続審議も、また重要な条例であり、できれば多数決ではなく全員賛成でという意向が示されたようです。
 村長は、条例制定のために派遣してもらった環境省職員(これまで2人)が3月で5年となり後は無いことから、どうしても成立させたいと条例案を村議会に上程せず、条例(素案)を委員会で説明し修正に応じることになりました。
 5年もかけて作った条例(素案)に自信があるなら、堂々と条例(案)として提起するはずですが、前代未聞、「後出しじゃんけん条例」という恥ずかしい所作をとりました。
 村議会総務委員会で条例(素案)は議論され、7人の委員中、4人の委員が異議を唱える中、賛成の委員の提案で、正副委員長、議長、執行部で相談し、条例(案)をまとめることとなりました。
 議長を含む8人の村議会議員は熱心に議論し、まとまってものが条例(案)となり、3/18村長から追加提案され本会議で可決されました。(→1.)
 村議会は、村長の追認機関でなく、審議し議論する場だということを8人全員で示しました。附帯決議は、小笠原村議会初です。(→2.)
 
5. 飼育できる「愛玩動物」種の指定は、規則でなく条例で
 条例(素案)の,すべて「規則で定める」という考え方が否定され、条例で定めることとなりました。条例さえ村議会で成立させれば、後は規則でできるという目論見は砕かれました。村議会は種の指定の度に、条例改正案を審議することになります。附帯決議では、各種施行、審議会設置などでは「丁寧な事業推進」と「事前に議会に報告」を村長に求めています。村議会の快挙です。
 
6. 課題を抱えた条例
6.1. 村議会と執行部との相談の中で、執行部はどうしても妥協できないらしく定義を規則に委ねた条例というグレーな条例となっています。

6.2. 「審議会」は名前がつけられたものの、審議会は必ず置かなければならない(必置)でない任意とされ、権限等は「別に条例で定める」という不思議な条例になりました。不完全条例であることを認めているのです。
   なぜ、権限等を決められないのか理解できませんし誰に相談したのか知りませんが、村議会の審議の中で「ペット条例について東京都市町村課に相談したか?」という質問に、環境課長は「相談していない」旨回答しています。市町村課(県によっては地方課)は、市町村の行政上の疑問や条例・規則についての相談や場合によっては指導する部署です。事前に相談していれば、定義不明で、地方自治法違反で、審議会が曖昧で、罰則が地雷原のようにばらまかれた条例(素案)にはならなかったと思いますが、国(環境省)派遣の者にとっては、都道府県に相談することは到底考えられないことなもかもしれません。

 課題は沢山あるので、次の機会に触れます。
 以上

新ペット条例(素案)どこがおかしい?No.4

   「審議会」は何をするの?

・ 3/12小笠原村議会総務委員会で説明されたペット条例(素案パブコメ後修正版)をもとにしています。

Q1. 審議会の名称は?

A1. ありません。(環境課長の答え)

Q1.1. 何故、「名前のない審議会」とするんですか?村には、キャンプ禁止審議会、総合開発審議会、特別職報酬等審議会などいくつもありますよね、区別するために名前は必要じゃないんですか?

A1.2. 顧問弁護士の先生に「問題ない。」と言われている。

 

Q2. 審議会の目的は?

A2. 持ち込める愛玩動物を規則で決めるためです。

 

Q3. そのためには、審議会は必ず置かなければならない(必置)になりますね。条例(素案)第12条第1項では「設置することができる」と矛盾していますが。

A3. 顧問弁護士の先生に「問題ない。」と言われている。

Q3.1. 「設置することができる」「設置しなければならない」に変更しないのはなぜですか?

A3.1. 法律専門家のワーキンググループで何年もかかって練り上げてきたものだから変更の必要はない。

 

Q4. 審議会構成は?

A4. 条例(素案)第12条第1項で「関係行政機関、関係団体、学識経験者又は飼い主の会等」としている。

Q4.1. 「関係団体」とはどういうものか示されないと偏った構成、村長に都合の良い団体となり兼ねないのでは?

A4.1. 顧問弁護士の先生に「問題ない。」と言われている。

 

Q4.2. キャンプ禁止審議会では、「農業、漁業又は商業を営むもの」と産業界を網羅しています。これに「住民自治会、生物保護団体、愛玩動物飼い主代表」を加えたら偏りが防げ公正な審議会になるのでは?

A4.2. 法律専門家のワーキンググループで何年もかかって練り上げてきたものだから変更の必要はない。

 

Q5. 審議会委員人数は、条例で上限を定め、その範囲内で、村長が任命(又は委嘱)という条例の作り方は、キャンプ、総開審、特別職どれも変わらないのは、費用だけでなく、構成とともに村長の都合の良い人選にならないよう、村議会がチェックしていることだと思います、こうした条例のルールとは違う、村の法体系として整合性がないのは、まずいと思いますが?

A5.「人数等詳細については、審議する内容によって、関係者や専門家の人数が確定しにくいため、規則に委ねています。」(パブコメ回答13

 

Q5.1. 「審議する内容」は、「持ち込める愛玩動物を規則で決める」ためとしているから、「関係者」がそれによって、どう変わるのか理解できない、関係者は村内(父島、母島)を広く網羅すればよいので条例化しない理由にならない。

A5.1.  ?

 

Q5.2. 条例(素案)第6条第2項で「あらかじめ、生物の性質に関し専門の学識経験者を有する者の助言を踏まえ、審議会の意見を」とあり、審議会諮問以前に学識経験者の意見を聞くことにしているので、「専門家の人数が確定しにくい」という弁明は矛盾している。人数の上限を条例で定めることにより、村長の恣意的な審議会運営の歯止めになるというのが、地方自治法の村長と村議会の二元性によって地方自治体は構成されているゆえんです。

Q5.2.

 

Q5.3. 審議会委員の任期を他の村条例のように決めないのはなぜですか?他の村条例との整合性が欠けた欠陥条例ではないですか?

A5.3.

 

まとめ意見

 愛玩動物飼育禁止指定種等審議会などと名称を明確にし、審議事項(権限)、委員の構成、人数の上限、任期を条例で明文化することは、最低限必要なことです。もっとも、「持ち込める愛玩動物を規則で決める」のではなく、「持ち込めない愛玩動物を審議会に諮り決める」ことにしないと、「不要な飼育届出義務を課し、違反は罰則」という監視社会を作ってしまうことになる。

以上

↑このページのトップヘ