2018年08月20日

金田一映画特集その6:『女王蜂』仮面ライダー2号とおやっさんは出会ったのか?



今、ウィキペディアをみたら、そっか、この映画は『犬神家の一族』の高峰美枝子、『悪魔の手毬歌』の岸恵子、『獄門島』の司葉子と、これまで使ってきた大女優が勢ぞろいなのか。さぁ、これでいつも大女優が犯人の市川金田一だけれど、誰が犯人か分かんなくなっちゃっただろう! ってことか。う〜む確かに。ところで、ちなみに、この作品では仮面ライダー2号の佐々木剛、ミラーマンの石田信之と特撮ヒーローが出ているところもみどころ(いや、みどころというほどではないか)。撮影の現場で、一文字隼人こと佐々木剛はおやっさんこと小林昭二と話したんだろうかと、どうでもいいことを想像してしまう。それで、ただ、やっぱりちょっとこの『女王蜂』は決してつまらなくはないのだけれども、他の作品と並べてみると、印象が薄い感じは否めないかなぁ。なかなか同じテンションの高さでシリーズものを続けていくのは大変だろうから仕方ないことなのかもしれないけれど。



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2018年08月19日

金田一映画特集番外:石坂浩二「金田一です。」



今日は映画の話じゃなくて、本の話。この石坂浩二が金田一論を語った「金田一です。」は彼が二度目の「犬神家の一族」に主演したときに書かれたものです。石坂浩二は「何でも鑑定団」とかでも分かるようにとんでもなくインテリで明晰な頭脳を持っている人なんだと思うんですが、その彼が金田一についてたっぷり話してくれています。いや、これがなかなか面白いし、金田一論というよりも、石坂浩二の演技そのものについての理論だと言えるかもしれない。なるほど、こんなに細かいところにまで目を配ってやっているんだなぁと感心させられます。もっとも、これは石坂浩二だからで、本当に何にも考えずに芝居をしている人もいるのだろうけれど。そして、そこで石坂浩二が書いている、市川崑の金田一は妖精なのだという話にはとても納得でした。確かに、石坂金田一は妖精みたいな存在だったよなぁ。そんなに長い本じゃないし、金田一映画好きにはおすすめです。

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2018年08月18日

金田一映画特集その5:やっぱり『悪魔の手毬唄』なんじゃなかろうか



市川崑の金田一は全部で7作品あり、石坂金田一もW犬神を両方入れると6作品あるわけだけれど、その中でどれがもっとも好きかと言われると、僕はこの『悪魔の手毬唄』なんですよねぇ。この作品は十代の頃に自分が最初に観た市川作品だったからというところもあるのかもしれませんが、全体に漂う山村のうら寂しさ、そして若山富三郎の背中に漂う孤独感、犯人は岸恵子、ラストシーンのさわやかさ、そこかしこにみられる映画への愛情(『モロッコ』が出てきたりとか)、などなど含めて、やっぱりこの作品が一番いいですねぇ。



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2018年08月17日

金田一映画特集その4:『獄門島』の石坂浩二版と長谷川博己版を比べてみる





長谷川博己の金田一はかなり賛否両論だったですよねぇ。金田一がDioになっちゃった! みたいな。Dioになっちゃうって、どういうことだよと思いながら、そして途中までは、まぁ確かにほんわかとした妖精のような石坂とは違う名こんなもんなんだなと思いながらみていたんですよ。で、全体の印象としては、悪くないんですよね。少なくとも稲垣くんの金田一何かと比べて、ずっと硬派でしっかりとした演出をしている気がして。マリリン・マンソンを使った冒頭もカッコよかったし。で、こりゃいけるんじゃないかなと思っていたら、最後の対決シーンですよね。

いや〜、こりゃ確かに金田一ファン、横溝ファンの中では怒る人もいそうですね。もう本当にDioのように狂ったように犯人を「無駄無駄無駄無駄無駄!!」と罵り倒していて、すんごいもんでした。やっぱり、長谷川博己はすごいなぁ。ただ、このNHKの金田一シリーズ、長谷川博己で続けることはせずに、今年放送されたやつでは吉岡秀隆になってましたねぇ。やっぱり、長谷川博己のDio的金田一は先進的すぎたのか。石坂版というか、市川版と比べて、気が付いたのは、市川崑はやっぱり、犯人は大女優じゃないとダメみたいですねぇ。原作通りだとこのドラマのような終わり方になって、おじさんたちが犯人ってオチになるんだな。原作を変えてまで、犯人を大女優にしたい市川崑。犯人を最初からバレバレにしてまで犯人を大女優にしたい市川崑。そこにはどんな理由があったんだろう?



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2018年08月16日

金田一映画特集その3:『犬神家の一族』の新旧を比べてみる





市川崑は同じ映画を二回撮る人ですよね。『ビルマの竪琴』とかが有名ですが。これってちょっと不思議な特徴ですねぇ。他にこういうことしている人ってあんまりいないんじゃないかな。しかも、そっくりなカット割りを使ったりしているんですよね。ただ、もちろん、時代が経っているので、役者が違うわけです。どうも僕は新しい方の『犬神家の一族』の存在を忘れてしまっていて、若い人たちと話していて、みんなスケキヨのことを知っていることに、随分古い映画を観ているんだなぁと思ってしまったりするのだけれど、実際は新しい方を観ているんですね。そして、スケキヨの存在は若い人たちにとってもかなりのインパクトを残したってことなんでしょう。バラエティ番組とかでもネタで使われたりするみたいだし。で、さてさて、古いのと新しいのどっちが面白い? って話です。ただ、結局そうなんでしょって結論で、なんの面白味もないのだけれど、古い方が面白い。いや、新しい方もすごく頑張っているって気はするんですよ。決してつまらない映画じゃない。ただやっぱりキャストですねぇ。当時の島田陽子は人知を超えた美しさを放ってたんですよ。そして、他の登場人物の女性たちと比べて誰よりも美しかった。でも、松嶋菜々子は綺麗だけれど、この世のものとは思えないような感じはなくて、むしろしっかりものっていう気がする。さらには、わきに深田恭子やら奥菜恵やらを配置してしまったおかげで、相対的にも他を凌駕する圧倒的な美しさという感じではなくなってしまって。そして、深田恭子は可愛いけれど、ちょっとカマトト過ぎて、坂口良子の気のいい田舎娘って感じがしてなくてリアリティがないんですよねぇ。と、昔のが良かったとブツブツ言うおっさんな感想になってしまいました。





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2018年08月15日

金田一映画特集その2:『八つ墓村』の渥美清版とトヨエツ版を比べてみる





渥美清の、というよりも、ショーケンのと言った方がいいですが、この『八つ墓村』は子どもの頃にちょっとだけ見て、ハンパなく恐くって、とても最後までは観れなかった記憶があります。その後、中学の修学旅行の日にたまたま放送していて、みんなで恐がりながらみたなぁ。それでも、すごい恐がり過ぎるやつとかいて、すべては観れなかった。それだけ、とんでもなく、恐ろしい、おどろおどろしい作品なんですよね。一方、その後、市川崑がトヨエツを金田一にして(当初は市川崑的にはまた石坂浩二を使いたかったらしい)、新たに作り直したトヨエツ版の『八つ墓村』も存在するわけです。

さて、どっちがすごい? と言われると、市川崑の金田一シリーズはすごく好きなのだけれど、この『八つ墓村』に関して言えば、野村芳太郎の渥美清版の方のインパクトの方がすごいと言わざるえないですねぇ。だって、その不気味さがとんでもないんだから。そして、結局、村人を三十人以上切り殺したのは渥美版では山崎努で、この山崎努の鬼気迫る感じがものすごいインパクトなわけなんだけれど、トヨエツ版では岸部一徳なんですよね。いや、岸部一徳もとってもいい役者さんなのだけれども、何となく、一徳だったら、三十人以上殺される前に、誰かが止められそうって気がしてしまう。山崎努の迫力に及ばない。それじゃ、誰ならよかった? 九十年代後半で、三十人以上を大量虐殺できそうな顔立ちや身体的特徴を兼ね備えた人はって考えてみると、いやいや、むしろ、それってトヨエツじゃないの? って気がしてくる。やっぱり、市川崑版の『八つ墓村』はトヨエツが切り殺す役で、金田一は石坂浩二がやればよかったんだよなぁ。





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「ヴァン・ヘルシング」シーズン1 こちらは吸血鬼アポカリプス



ヴァン・ヘルシングというと、ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」に登場するヴァンパイア・ハンターの名前ですよね。ただ、小説ではヘルシングは特に何か特殊な能力を持っているという人ではなく、単に世の中の人がみんな気が付いていない吸血鬼のことを色々と調べてその特性などに詳しいというくらいの人なのですが。そのヘルシングの名前がつけられたこのドラマは、コミックが原作のようですが、当然のことながら吸血鬼物です。さらに言えば、アポカリプス物。

吸血鬼の大量発生によって人類の文明が崩壊した後の世界が描かれています。そんな中で主人公の女性ヴァネッサは、その血を飲んだり、彼女に噛みつかれたりすると、吸血鬼だった人が人間に戻るという特殊な能力を持っています。その彼女がヴァン・ヘルシングの末裔だったみたいな話が最終回で出てくるんだけれど、ただ、名前がそうなんだけで、いまのところまだブラム・ストーカーは特に関係はない。あと、少し前の同名の映画とも関係ない。

吸血鬼は、多少、種類っていうかレベルの違いがあって、普通に知能があって人間と同じように話したりするやつもいれば、フェレルと言われる、知能があるとは思えない、まぁ、ほぼ「走るゾンビ」みたいなやつがいたりします。

世界が崩壊して、ゾンビみたいなやつが街を徘徊して、そんな中を生き残った人たちが、ときどき裏切られたり仲間割れしたりしながら、廃墟と化した世界を彷徨っていく。まぁ、お約束な感じではあるものの、そんなドラマなら見ておかないとって感じにさせますよねぇ。

で、シーズン1だけ観た感想なのですが、う〜む、悪くはないし、途中でやめようとも思わなかった。だけれど、もう一歩、特徴が足りないかなぁ。もうちょっと何かあるかなと思っていたらシーズン1が終ってしまった感じで、あと少しスパイスが足りない感じがする。基本的な世界観自体は嫌いじゃないんですよ。基本的にこういうドラマでは障害者に悪い人はいないっていう暗黙のルールがありますが、それを大端に裏切ってくれるところとかも、驚かされましたし、主役のヴァネッサも引き締まった体がカッコいいですし。

シーズン2はどうしようかなぁ。あ、そうそう、あと、このドラマ、裏切りが多くって、最後にはほとんどの味方の登場人物を使い切っちゃった感じなんですよね。こりゃ、シーズン2を続けるとき、どうすんの? って感じだよなぁ。新たにけっこう補充しないと。もちろん、「ウォーキングデッド」も、あれ、シーズン1のときからいた人って誰と誰だっけ? という世界になってきたけれども、それはシーズンが進むにつれて徐々にって感じだったけれど、この「ヴァン・ヘルシング」は後半に大安売りのようにどんどん主要人物が死んだり裏切ったりしてっちゃったからねぇ。まぁ、ぼちぼちのお薦め。



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2018年08月14日

「iゾンビ」シーズン1、シーズン2 ゾンビが出てくる「アリー・マイ・ラブ」+刑事物みたいな



ご承知の通り、「ウォーキング・デッド」のヒット以来、「Zネーション」、「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」、「ヘリックス」、「ストレイン」、「フリーキッシュ」などなど、ゾンビドラマが量産されているわけなのだけれど、この作品はゾンビ・ラブコメ・刑事ドラマという感じ。

いや、僕は基本的にはロメロ−ウォーキング・デッドの王道ゾンビ路線の支持者だから、わざわざ、ゾンビが出てくるラブコメみたいのを作る必要ないんじゃねぇの? と思ったりしてしまうわけですよ。一方で、話題になっているゾンビドラマについて、まったく知らないと、誰かに専攻を聞かれたとき、「ゾンビです」って答えている手前、ちょっとカッコつかないと思ったりする。だから、まぁ、ちょっとだけみて、こんなもんかと把握だけしてこうと、DVDの1巻を借りてきたわけです。

そしたら、やばい、案外面白いじゃん! となって気が付いたらシーズン2の最後まで観てしまった。まぁ、もちろん、「ウォーキング・デッド」レベルにとんでもなくおすすめってじゃないんですよ。だけど、何だか何となく見続けてしまう。アメリカのラブコメ自体を殆んどみてないので情報が古いのだけれど、イメージ的には「アリー・マイ・ラブ」みたいな、そんな展開で、だけど、弁護士事務所じゃなくて、警察が舞台で、主人公の女の子がゾンビ、みたいな。もともと医者だったけれど、死体の脳みそを食べられるように検死官になったって話で。

さらに、ゾンビに新たな設定が加わっていて、ゾンビになっても脳みそを食べていれば、「ロメロのゾンビ」にはならないで、普通に人間と同じように生活が出来ること、さらに食べた人の脳を食べると「ビジョン」と呼ばれるその人の記憶が甦ったり、その人の持っていた能力が一時的に乗り移ったりする現象が起きて、主人公のリヴはその能力を使って殺された人の脳を食べて犯人を捜し出すのに活躍をするわけです。

今、シーズン2が観終って、早くシーズン3がDVD化しないかなぁと思っているのですが、上記のような設定で、それなりに上手く回っていて、人気もあったようなんですが(だからシリーズ化してる)、シーズン2の最後で本物の(「ロメロの」)ゾンビ化した人たちがたくさん登場したり、シアトルを乗っ取ろうとする軍事会社を経営する女ゾンビが出てきたり、何だか本当にゾンビアポカリプスが起きてしまいかねないハードな展開になってきたんですよね。おぉ、上手くいってるから、このまま人気が続くところまで続けて、最後はゾンビの治療法を上司で親友のラヴィが発見してハッピーエンドって出来るだろうに、果敢に攻める展開ですねぇ。あぁ、シーズン3が気になる。

主人公には永遠の恋人的な人がいて、その人とは一緒になれない理由があって、それで何人か新しい恋人候補があらわれては消えていくという展開は、さっき書いた「アリー・マイ・ラブ」と同じですね。そして、そのリヴの恋人たちなのですが、どいつもこいつもメチャクチャにマッチョなんだよなぁ。どうも、そのへんに関してはアメリカのドラマだなぁと思い、まったくついてけないところだったりする・・・そして、自分がアメリカでは生き残れない気がする・・・

あと、なんと、主人公のリヴのフィギュアまで発売してた。な、何てマニアックな・・・



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『レディプレイヤー1』やっぱり日本男児はガンダムだろう!



これも感想を書いていなかったな。スピルバーグの新作で、VRをテーマに作った作品です。映像はとにかくすごいのと、スピルバーグだけに、様々なところが協力をしてくれるからか、色々なキャラクターや映画が登場して、そのことがすごく楽しめます。ガンダムとかキングコングとかデロリアンとかキューブリックの『シャイニング』とかね。日本人青年が「俺はガンダムで行く」って言ってガンダムが飛び出したときには、日本人としてすごい感動。映像がすごいということはさておいて考えてみると、基本的な話の枠組みはかなりオーソドックスで、特に現代に限らなくても、傷つきやすく自分の空想の世界に閉じこもってしまう人たちのことが語られています。もちろん、これはスピルバーグ自身のことでもあるだろうし、彼の作品のファンたちの話でもあるわけです。そして、そうした自分の中の空想の世界に閉じこもってしまいながらも、それを体系化して他者に再提示することが出来たために、巨万の富を儲けた人物は、これまたスピルバーグ自身が重ねられているのは間違いないですよね。一方で主人公の青年は同じような内的な世界へ閉じこもる傾向を持ちながらも、実際の現実での人間関係の素晴らしさも経験することになっていくというふうな話です。この構図は、VRじゃなくても、マンガでも、映画でも、インベーダーゲームでも、あるいは小説でも、様々なジャンルでこれまで描き出されてきたことなのだと思ったりしますねぇ。だからマンネリだと言いたいわけではなく、むしろ、スピルバーグはそうした王道の展開をはずさずに真っ向から取り組んでいるし、これが彼の人生のテーマのひとつなんだろうなぁと思ったりしたのでした。

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2018年08月13日

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』ソロって一人ってことだったんだねぇ。



スター・ウォーズのスピンオフシリーズの二作目。ただ、これ思ったほどにはヒットしなかったみたいで、そのおかげでスピンオフシリーズをどうするかって話になってるとか。まぁ、ねぇ、つまらなくは決してないんですよ。ただ、メチャメチャ面白いかと言われると、そこまででもないかもしれないし、このくらいの映画は他に沢山あるかもしれない。そして、この「ハン・ソロ」に商業的に敗因があるとしたら、やっぱり、ハリソン・フォードが出ないことだろうなぁ。若い頃の記憶を振り返るシーンとかで、ハリソン・フォードが出てきてたら、ポスターにも載ってたりしたら、やっぱり収益は違ったんじゃないかなぁっていうような気はしてしまうね。ま、もちろん、それだと遺産の食いつぶし感はあるけれど。物語全体としては、つまらなくはないのだけれども、いかにも続編を作ろうとしているかのような、中途半端な終わり方はちょっといただけないなぁ。主役の青年オールデン・エアエンライクはなかなか気骨のある面構えをしていたけれども、若い頃のハリソン・フォードというよりも、若い頃のジャク・ニコルソンって感じだよな。だったら、むしろジョーカーの若い頃をやればよかったのに。そうそう、ハンソロの、ソロは一人って意味だったんだねぇ。


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2018年08月12日

『万引き家族』やっぱりどう捉えたらいいか難しい映画ですねぇ



言わずとしれた是枝監督がカンヌ映画祭をとった作品です。僕は『そして、父になる』とか『空気人形』とかは本当に好きでお気に入りなんですよねぇ。ただ、それと比べると、この『万引き家族』は、まだ、どういう風に理解したらいいかよく分からないなっていう感じがします。TVのCMとかは、相当分かりやすく、貧乏だけれど絆を持って生きる人たちの日々をユーモアも込めながら感動的に描いている、っていう誰もが喜びそうな話として宣伝していると思うんですよね。しかし、実際は、この映画はそんなに単純な話ではないし、そんなに単純な話だったら、大して面白くもない。

僕は前半部分では観ながら、何だか気持ち悪さを感じたんです。ものすごく親密に寄り添って生きる家族が描かれているわけで、全体の雰囲気としては、そうした生き方が肯定されているようなというか、理想化するような描かれ方をしているんです。いわば、彼らは貧乏だけれど、本当の意味で人間的な生き方をしている、とでも言うような。ただ、一方で、平気で万引きをしているし、子どもをさらってきてしまうしなわけです。そもそも、とても他者の気持ちが分かる人間的な人たちだったら、子どもに万引きさせて生きていたりするか? と疑問がわいてきますし、自分自身が他者との強い絆の中で生きているということと、万引きしたり車上荒らしをしたりということが、もし普通に共存しているとしたら、そこには自分の家族とそれ以外についての決定的なまでに極端な線引きをしているということで、そのあり方はおぞましいものなんじゃないかと思ったんですよね。

さらに、それとは関係ないかもしれないけれども、観ながら、是枝さん、ちょっとあざとくなってきたなぁという気もしてきて。ドキュメンタリーっぽい自然な演技で貧困とか社会的な不幸を描くというのは、もうかなり近年のヨーロッパの映画祭で沢山賞を取ってるやり方だし、それでいて本当にリアリスティックにしようとしたら、あの男の子や、あとは松岡茉優は、顔立ちが整いすぎているし、髪型や格好も汚く見せようとしつつもお洒落すぎる気がするんですよね。そのあたりは意図的に大衆受けを狙ってそうな気もする。さらには、もう誰も文句を言えないような樹木希林の長い演技を入れる。まぁ、様々な方面に目が行き届いていると言うと、そうかもしれないけれども、何だかあざといなぁという気がしてしまって。

そういうわけで、イマイチだなぁと思いながら観続けていたわけです。でも、まぁ、松岡茉優って、そういう印象はまったくなかったけど、わりと胸がおっきいんだなと感心したりとか、そこも含めて見どころがないわけではないのだけれど。ただ、さすがは是枝さんであり、カンヌを撮った映画だというところだけれど、そのまま貧困ながらも寄り添って生きる人たちを理想化した形でいい話にするという映画に終わるというわけではなく、後半からはそこに疑問が投げかけられるわけですね。この家族というか、その中心にいたリリー・フランキーと安藤サクラの夫婦の正体が暴かれていく。

で、で、しかし、そこでも単純ではなく、ただ本当は悪い人でしたという話に持っていくわけではなく、悪い人だったけれども、彼らは反省して考え直したりしていき、そうして悩んで反省する彼らの姿を、肯定的に描いたりしているようにみえるわけです。そして、一方で、連れてきてしまった少女の実の両親は酷い人だというように描かれ、警察側である高良健吾と池脇千鶴は決まりきった価値観を持った頭の固い人たちに映るわけです。そうすると、あの家族たちはおかしいだろうと感じつつも、一方でそれ以外の世界もよいものと描かれないために、観ているとどこに行ったらいいか分からなくなるというか、自分の中でどう結論づけたらいいか分からなくなる。

ということで、最後は何だかもやもや〜とした気持ちになった映画でした。観る人によって捉え方がかなりかわりそうな作品だなぁという感じがすごくしますねぇ。

i_cinema at 21:00|PermalinkComments(0) mixiチェック 是枝裕和 

2018年08月11日

『劇場版ムーミン パペット・アニメーション 〜ムーミン谷の夏まつり〜』8月9日ってムーミンの日だったんですねぇ。



8月9日って何の日か分かります? ムーミンの日らしいのです。何だか日本人としては、長崎に原子爆弾が投下された日と同じ日がムーミンの日なのかぁと、どことなく不謹慎な気がしてしまったりするものの、ごろ合わせとかではなく、作者のトーベ・ヤンソンの誕生日ということで、そういうことなら仕方ないかなっていう感じでしょうか。ちなみにムーミンが最初にフィンランドで出版されたのは、1945年らしいですね。まさに太平洋戦争が終わった年です。

ということで、ムーミンの日だからと思い、一昨日、ムーミンのアニメを観てみました。と言っても、日本で作ったアニメではなく、トーベ・ヤンソン監修のもとでポーランドで作られたパペットを用いたアニメーションを、映画用に再編集したものです。もとのテレビ版のものは昔NHKで放送してましたよね。日本のアニメとは異なって、原作にかなり忠実な展開になっているので、小説からムーミンの世界に入った僕としては、こちらのパペット・アニメの方がお気に入りだったりします。

ただ、NHKで放送しているときには見ていたものの、近年になって映画化したものは初めて観たのですが、あれ、ナレーションは確か岸田今日子だった気がするけど、小泉今日子になってるぞ、同じ今日子でもだいぶ違うぞと思って調べてみると、昔は全キャラクターを岸田今日子が吹き替えていたんですねぇ。さすがだなぁ。今回新しくしたものではナレーションも含めてすべてのキャラクターが違う人が話していました。

観てみると、やっぱり、岸田今日子の声は独特な雰囲気があるから、岸田今日子版がまた観たいなぁという気持ちになったりもしましたが、それでもパペットは非常によく出来ていて、さらに日本のアニメの方では残っていなかった、ムーミンの世界に含まれている、ちょっとダークなところが、原作に忠実なだけにしっかり再現されているので楽しめました。「ムーミン谷の冬」も昨年同じ形で映画化されているみたいなので、そちらの方も観てみようかなぁ。

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2018年08月05日

フジロックフェスティバル2018 7月29日 ボブ・ディラン登場! 風に吹かれて、というか嵐に吹かれたフジロック!

さてさて、フジロックの報告の最後です。土曜日、雨が降る中をBRAHMANを見終わってテン場に帰っていく途中、雨がどんどんひどくなってきて。別のテントの知り合いからはテントがつぶれたりしているところがあるけどそっちは大丈夫ってメールが来てたりして。おいおい、そんな状態になってるのか、と。

結局ずぶ濡れ状態でテントの中に逃げ込んだわけです。まぁ、どうしょもないので、ビール飲んだりしながら、話とかしてたのですが、見る見るうちに風がとんでもなく強くなって、え、これいいいのか? って感じになって。友達の一人が嵐の中を外に出てペグの状態を確かめてくれて。でも、ときどき突風が吹いて、テントが大きく圧迫されて崩れそうになるんですね。僕は大学時代に山に登ってたことがあるんですけど、その登山サークルで南アルプスに登ったときにやっぱり突風が吹いたときがあって、先輩とかにポールが折れてテントがつぶれないように中から抑えろ〜って言われたことがあったので、それを思い出して、強い風が吹いてきたらみんなで中からテントの形が崩れないように抑えたりしていて。でも、1、2時間たったらおさまるかなぁと思っていたら、雨の方はおさまってきたのだけれども、風の方はぜんぜんおさまらず、ってかむしろ強くなってるくらいで、おかげで僕らはほとんど眠れずに夜通し風が強くなったらテントをおさえるっていうのを繰り返して。

ただ、明け方になると、その連絡をくれた友達のテントがつぶれたって知らせが入ったり、外を歩いてみると、確かにぺちゃんこになって撤収しているテントがあったり、あるいは人が入ってるのか入ってないのか分からないけれども、とんでもない形に湾曲しているテントがあったり。うちらのテントがそんなにしっかりと建てられているとも思えないし、こりゃ時間の問題だぞって気もして。そこで日も明るくなってきて、風は強いけれど雨は大したことがなかったので、いったん、ポールをはずしてテントをわざとつぶして、朝飯を食ってから、一度車に退却して、車の中で仮眠をとることにしました。朝飯はオフィシャルグッズ売り場の前のところで食べたのですが、「強風に強い食べ物ってなんだ? 汁物はこぼれるぞ」とか言いながら、結局、僕はお好み焼きを食べたのでした。

いや〜、しっかし、この体験はホント、大学時代の山に登っていたとき以来の、自然ってすげぇよっていうような、何かもうどうしょもないから笑うしかないようなものだったですねぇ。何にせよ、結局、テントを壊さずにすんでよかったよかった。ネット上で流れていた情報によると、やっぱり、みんなテントが壊れたってツイートがどんどん投稿されて、しかも、なぜかほかのテントから目玉焼きが飛んできたっていう人がいたり、オアシスの真ん中にあるやぐらが強風で倒れたらしいという噂が流れたり(ホントっぽい)、こんなすごい天候なのにところ天国では通常通りに野外でオールナイトで映画を上映していて暴風雨の中で耐えながら「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」を観ているやつらがいたとか、それはもう大変なことになっていたわけです。いや〜、何年通っても侮れない、何が起こるか分からないフジロック!! 

本当は11時のグリーンの鼓童から見ようと思ってたのですが、夜中の睡眠がテントをおさえてたから断続的で、やっぱりもうちょっと眠いということで、車でうとうととしていて、結局、12時50分のSuchmosスタートに。裏のホワイトのベンジーも気になるところではあったのだけれど、観たことのないSuchmosを選びました。しかし、風は多少吹いているものの、晴れましたね。ホント、よかったよかった。で、そのSuchmosなんですが、知らなかったんですが、彼らはルーキー・ア・ゴーゴーに出てたバンドなんですねぇ。そこからホワイト、グリーンと登りつめて来た。CMのイメージから、お洒落でクールなバンドなのかなぁと勝手に思ってたら、ボーカルの人もすごい気の強そうな(ウシジマくんに出てきそうな)顔をしていて、何だかロックバンド!って感じなんですよ。いい意味で尖がってて。いや〜、僕は彼らが好きですねぇ。もちろん、音楽もすごくよかったし、MCの雰囲気もカッコよかった。フジロック育ちということもまた好感だ! 応援してきたいバンドです。

一回晴れたものの、また降ったり、またやんだりを繰り返しつつな感じで、カッパを着たり脱いだりなんだかなぁと思いつつ、アヴァロンの近くで昼飯を。その後で、ホワイトで歌姫シリーズですね、KACEY MUSGRAVESっていうナッシュビルから来たカントリー系のシンガーソングライターを聴いて、さらにKALI UCHISというコロンビア出身のソウルやR&B系のシンガーソングライターをちょっとだけ聴きました。KALI UCHISは、うわっ、その衣装、透けてる! ってか、パンツ、Tバックじゃん!! と、日本人の歌姫では考えられないセクシーっぷりを発揮してましたねぇ。いやぁ、びっくりした。ただ、そんなセクシーなKALI UCHISはちょっとだけみて、グリーンのJACK JOHNSONへ。JACK JOHNSON、何年か前にグリーンでヘッドライナーをやったときにも観たのですが、今年の方がよかったって印象があります。友達と話したのですが、やっぱりサーフロックだから、青空の下で聞いた方が、夜中に聴くよりも合うんじゃないかって。実際のところ、時間帯が影響する音楽ってありますよね。たとえば僕の好きなMOGWAIなんかは逆に昼間聴くともう一歩だったりするんですよね。

さてさて、ボブ・ディラン大好きな僕は、このJACK JOHNSONのときからモッシュピットに突入して、入れ替えのときにぐぐっと前に行くという作戦で。持ち前のずうずうしさによってその作戦が成功して、どうにか前から二番目の場所をキープ!! おぉ、フジロックのボブ・ディランをモッシュピットの前から二番目で見れてしまう!! 何たる贅沢。あ、ボブ・ディラン話で言えば、僕はここ数年でボブ・ディランが来日したときの公演はすべて行っているんですが、そのときのTシャツを持っているんで、それを三日目にきてたんですよ。そしたら、KACEY MUSGRAVESが終わったあたりかな、ホワイトステージのトイレの周辺で、同じTシャツを着ている若者とすれ違って。何だかやたらに陽気で人懐っこい若者で、「あぁ、同じTシャツ!!」とかって向こうがニコニコしながら指差してきて、それでなぜか二人でその場で抱き合って、また後で会おうって握手して別れたっていうのがありましたねぇ。こういうのもフジロックならではだよなぁ。また後では会えなかったけれど、あの若者はどこからボブを見たのだろうか? 

ただ、いい場所取れたとは言いつつ、JACK JOHNSONをモッシュピットで観て、そのまま前につめて、前の場所だから交代時間も座れず、ボブ・ディランの最後まで見たわけで、三時間半立ちっぱなしだったわけです。いやいや、そのくらい大したことないっていうかもしれないけど、僕も二十代の頃はそうだったけれど、この年になってくると、長時間立ってるだけで腰が痛くなってきて・・・やっぱ、体鍛えなきゃいけないねぇ。

話をボブ・ディランに戻すと、やっぱり、いつものボブ・ディランでしたね。フジロックに来ても、渋谷のオーチャードホールでも、変わらずいつものボブ・ディラン。客に媚びない。MCもない。往年のヒット曲で周りを喜ばせたりもしない。昔の曲をやったとしてもアレンジが変わりすぎてて分からなかったりする。そして、やっぱり、やっぱり、バックバンドの音はとんでもなく上手い。極上の酒のようなと言おうか、一流の職人さんが握った寿司と言おうか、媚びもしないし、妥協もしない、ただ自分がよいと思うものを追求している姿勢が、ボブ・ディランなんですよねぇ。しかし、雨は降ってなかったけれど、風はけっこう強くて、ボブ・ディラン、もともとぼさぼさ頭なんだけれど、さらにぼさぼさになって、でもそんなこと気にする様子もなく風に吹かれて歌い続けてたなぁ。4年前と比べて動きとかは年取った気はしないでもないのだけれど、もともとおじいちゃん声だったこともあって、歌い方は変わってないですねぇ。そして、今回初めて気がついたけど、ボブ・ディランでも、歌っているとき、たまに笑顔になってたんだ!! 何だかずっと怖い顔で歌っているものとばっかり思ってたら、たまに歌いながらニコっとするもんだから、うわ! ボブ・ディランが笑った!! 何だか可愛い!! と妙に感動してしまった。他のステージの裏がなかったこともあって超満員の中で1時間半をたっぷり歌ってくれて観れてよかったぁと今年一番の目的を終えて満足したものでした。

ただ、ヘッドライナーってなっているものの、おじいちゃんだからか、ボブは18時50分スタートという随分早い時間帯だったので、その後もグリーンステージではライヴが続くのです。正直、立ちっぱなしで腰が痛くなってて、疲労も蓄積してたので、次のVAMPIRE WEEKENDは椅子に座ってウトウトしながら聴いてたり。ただ、演奏そのものはかなりよかったし、盛り上がってましたよ。何だかポップでキラキラした感じのステージでしたねぇ。で、ラストはG&G Miller Orchestraというグリーンステージでグレン・ミラーを演奏するスペシャルビッグバンド。ホワイトステージでのCHVRCHESを観るという手ももちろんあったし、友達の一人はそうしていたんだけれども、やっぱ疲労から回復せず、もともと前日に寝不足だった睡魔にも襲われて、今ホワイトへの往復をしてしまったら、つぶしたテントをもう一度建てる力が残らないのではないかって(汗)G&G Miller Orchestraはプレスリーのそっくりさんが出てきて監獄ロックを歌ったりしていたのだけれども、やっぱり印象に残ってるのが加藤登紀子の愛の賛歌だなぁ。おトキさんももう相当な年齢のはずなんだけれど、とんでもなく声が出ているんですよねぇ。あと、最後にやったムーンライト・セレナーデがよかったなぁ。

というわけで、なかなか相当にへばりながらもキャンプに戻ってテントを建て直してビールを飲み、今年のフジロックを終えたのでした。

今年のフジロック、何が一番印象に残ってる? と聴かれたら、もちろんディランも感慨深いし、エレカシ、ハナレグミ、ケンドリック・ラマー、色々と頭に思い浮かぶのだけれど、結局のところ、暴風雨の中をテントが崩れないためにみんなで徹夜で支えてたこと!! というのが一番だったりする(笑) そういうのも含めてのすべての体験がフジロック!! 毎年買っているパンフレットが今年は雨にぬれてシワシワになってしまった写真を添付します。普通なら本がシワシワになってしまってガッカリだけれど、今回はこのパンフレットのシワシワがあの暴風雨の過酷さを思い出させてくれる貴重な痕跡に思えてくるのさ。

ぱんふ


あと、おまけに月曜日の朝の笑った体験。僕は非常食として、カレーめしって知ってるかな、お湯を入れるだけでカレーになるやつね。あれをいくつか持っていってたんですよね。最後の日の朝に持って帰るのもがさばるし、友達二人にもあげて、ボンベでお湯を沸かしてみんなで食べることにしたんです。そしたら、スプーンがなくって。友達の一人が前の日に屋台で食べたときのプラスチックのスプーンが残っているからっていうので、それを一人ずつ拭いて使うことにして。その友達に普通に拭いたスプーンを借りて食べてを三人繰り返したのだけれど、最後に食べた一人が、そのスプーンを拭いた友達に「え、今このスプーン拭いたのギャッツビーじゃね?」ってつっこみを入れて。僕はぜんぜん気がつかなかったけど、彼は当然のようにギャッツビーでスプーン拭いてみんなに回してたみたいで、えぇ〜、食器をギャッツビーで拭くのはねぇだろって話になって。そいつは最初、え、何でだめなの、アルコールじゃん? ってリアクションで、二人でいやいや、アルコールだけど、それは絶対違うだろって。何かそれが妙におかしくて、そいつは帰り道でもずっとからかわれてたのでした。

そんなわけで、今年のフジロック報告でした。来年は誰が来るかなぁ。

i_cinema at 19:16|PermalinkComments(0) mixiチェック フジロックフェスティバル 

2018年08月04日

フジロックフェスティバル2018 7月28日 え、ホントにYOSHIKIが来てるし!

さてさて、フジロックの二日目のレポートです。最初は12時50分からのThe Birthday始まりでいいかなぁと思ってたんですが、友達がピラミッド・ガーデンにコトリンゴが来るから、それを絶対見たいと。基本的にフジロックは自分が行きたいのに行けばいいので、友達と行っても観たいのが違ったら、それじゃまたってことで、自由に観ればいいと思うんだけれども、友達が自分が知らないアーティストについて妙に熱く主張していたら、そっちに載って全然知らない人を聴きに行くのもまた楽しみだったりするので、早起きして10時30分からのコトリンゴをのぞいてみることに。

しかし、ピラミット周辺は気持ちがいいですねぇ。途中のどん吉パークの周辺のロッジみたいなところで朝食を取って、パラパラと降ってくるかなと思ったら、むしろいい天気になって、コトリンゴの時間になりました。午前中で、周りは緑がいっぱいで、空いている空間で、みんな椅子に座っていて、まったりした雰囲気で、何だかとてもピースフルに感じながら、初めてコトリンゴを聴きました。いや〜、すっかり癒されました。歌もいいし、普通の喋ってるときの声もやたらに可愛かったなぁ。どことなく矢野顕子に似てるところがあるなぁ(ただ矢野顕子ほどくせはない)と思ったら、坂本龍一プロデュースだった時期があるんだねぇ。そして、『この世界の片隅で』で使われた曲もやってくれて。朝から、東京にいてはありえないくらいに、幸せな気分になって、メイン会場に向かったのでした。

グリーンにつくと、eastern youthの演奏が終わるところ。最後、ちょっとしか聴かなかったけれど、何か骨のある感じて、こっちはこっちでよさそうだったぞ。でも、すでにeasternではあるものの、youthかどうかは怪しいぞと、人のこと言えないながら思ったり。で、そのままホワイトに行って、OLEDICKFOGGYを聴きました。教祖みたいなロン毛で髭面でやたらに濃い顔をしたボーカルが率いる、マンドリンやバンジョーやアコーディオンが入った民族的な音が混ざったロックでワクワクさせてくれるようなステージだったのだけれど、OLEDICKFOGGYで印象的だったのが、すいません、アコーディオンの女の子です。この子がすごい楽しそうに弾いてる姿がホントに可愛い。ずっと、アコーディオンの子の方ばっかり見てしまった。やばかった。

で、The Birthday。The Birthdayは二年に一回くらい来てますねぇ。そして、必ず最後にまた来年!って言うんだよなぁ。二年前のレッドも相当カッコよかったので、ガッツリ前に行ってやろうと、モッシュピット付近まで接近。もっともっと行けるぞと思ったものの、リハーサルをしているときのベースの音がすんごいデカくて、体中が震える感じだったので、これ以上近づいたらおかしくなりそうだぞと、モッシュピットの外側の鉄作のところに陣取る。あ、そうそう、こんとき、昨日のトンボに続いて、バッタを捕まえてしまう。モッシュピットに入ろうとするバッタなんて、かなりロックなバッタだなぁ。

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そして、The Birthdayが登場! チバユウスケは白髪交じりの頭で山羊髭を生やしてサングラスをして、何だか寺島進のような感じになっていて、うわぁ、こえぇ、緊張感がハンパない! で、歌い始めると、本当にカッコいい。何だろうなぁ、このThe Birthdayを聴いたとき、本当に来てよかったと思ったし、歌詞の内容とかじゃなくて、MCで話していることでもなくって、何か音楽や歌っている姿そのものに、とんでもなく元気づけられたんですよね。そりゃ、社会人をやってりゃ上手くいかないことも疲れてやりたくなくなってきたことももうこんくらいで適当にしてりゃいきてけちゃうんじゃないのと思うこともあったりするんだけれども、The Birthdayの、もう本当にシンプルなロックってこういうもんだぜっていうようなロックを聴きながら、馬鹿にするんじゃねぇ! まだまだやってやるぞ! という気持ちが自分の中でとんでもなく大きくなっていったのを感じたんです。そのとき、やっぱり音楽はいいし、ロックはいいなぁとつくづく思ったのでした。

それはそうと、このThe Birthdayのライヴ、結局、最後の方はモッシュピットの中はとんでもないことになっていて、今時、フジロックでこんなに沢山ダイブが出るんだってくらいに、どんどん次から次へとみんなダイブしていっちゃって、そこをどこからそんなの集めてきたのか2m近くあるようなメチャクチャごつい黒人さんが取り押さえたりして、うわ〜、モッシュピットの中に入らないでよかった〜命拾いした〜と思ったものでした(^_^;)

朝はコトリンゴでピースフルだったのだけれど、The Birthdayですっかりロックモードに書き換えられてしまい、しかし、その次はまた全然違う、小袋成彬を見にレッドマーキーに。この小袋成彬って、僕は全然知らなかったのだけれど、宇多田ヒカルがプロデュースをして話題になっている男の子なんですね。言ってみると、やっぱりとんでもなく歌が上手い。どこをどうしたら日本人があんな歌い方を出来るようになるんだろうなぁって感じで、それは驚愕。途中途中でコーラスとして録音で宇多田ヒカルの声がかかることがあって、そのときには観客からどよめきが起ったりしてました。本人がゲストできたらよかったなぁと思わないことはないけれども、まぁ、来ないだろうねぇ。当然、宇多田ヒカルと似たような曲調が多いのだけれど、宇多田ヒカルって、昔からどことなく内向的というか内省的なところがあるじゃないですか。尾崎豊が好きだったりしたように。昔、ひきこもりのことを、ヒッキ―って呼ぶのが流行ったときがあったけれど、最初に聞いたときには、ひきこもりを宇多田ヒカルと同じあだ名で呼ぶことを悪い冗談のように感じたものだったけれど、しばらくしてよくよく考えてみると、実際の行動面ではそんなことはないのかもしれないけれど、内面的には宇多田ヒカルはひきこもり的なところがある人なのかもしれないなぁと妙に納得をしたのを覚えています。そして、この小袋さんは若い頃の宇多田ヒカルと比べても、そうした青年期の内省的な部分がより強調されているような感じでした。宇多田ヒカルの方がそれが隠し味的なくらいだったけれど。で、それをよしとするか、青臭くて聴きづらいとするかは好みの問題なんだろうなぁ。じっくり聴いてみたい人だなと思ったのだけれど、何しろこのときのレッドマーキーがクソ暑くて、いや、クソ暑い中をテンションの高いロックで騒ぐっていうのなら、耐えられないことはないのかもしれないけれど、美しいファルセットヴォイスで内省的な歌詞の曲だから、これはクーラーがかかっているところで聴く曲だろ!! と耐え切れなくなり、会場を出てしまいました。すいません。

で、グリーンのJOHNNY MARRですね。JOHNNY MARRは3年前にも来てましたが、そのときもザ・スミスの曲も含めて素晴らしいステージを見せてくれたので、今回も楽しみに。登場すると、もう服装も髪型も、ギターの弾き方も、これぞUKロックって感じでしたね。UKロックの鏡みたいな人だなぁ。もちろん今回も素晴らしいステージを見せてくれました。あと、何となくすごくいい人というか誠実な人っぽい気がしますよね。ステージを見ていて。モリッシーの方は来ないのかなぁ。

で、マキシムザホルモン。いやいや〜、彼らはこんなに面白いバンドだとは知れなかった。もう殆んど芸人みたいなトークの面白さでした。中でも爆笑だったのが、台風十二号のコースが曲がっていったっていうニュースを見て、何かのかたちに似ているなぁと思ったら、これとか言って、小田和正の「ラブストーリーは突然に」のシングルのジャケット写真のフリップを取り出したりして。確かに!! っていうか、なぜそんなフリップまで用意しているんだこいつらは!! 演奏もメチャクチャ上手いんですよ、だからここまで面白くなくていいのに面白い! ドラムの姉ちゃんもすごいパワフルなんだよなぁ。

ということで、次はホワイトのユニコーン。いや、ユニコーンですよ、ユニコーン。奥田民夫は何度も出てるけれど、ユニコーンでは初めて。みんなおそろいの派手なパジャマみたいなので登場して、相変わらずのゆる〜い感じのMCで盛り上げてくれました。民夫は初めまして!ここがフジロックかぁとか言ったりして、メンバーに昨日も出てたじゃんとかつっ込まれたり。演奏としては、ユニコーンって民夫以外の人がボーカルをとることも多いバンドだったんですね。色んな人がメインボーカルを取ってました。そして、すごい楽しそう。おっさんたちだけど、何だか中学生男子たちが騒いでいるような雰囲気もあって。曲は「大迷惑」はやってくれたけれど、「ヒゲとボイン」やら「すばらしい日々」やら「雪が降る町」やら、まだまだ代表曲があるけれど、やらなかったですねぇ。想像なのだけれど、シングルヒットを沢山やると、民夫のボーカルの曲ばっかりになっちゃうから、そこを配慮したのかなぁ。しかし、ゆるゆるな雰囲気と、歌い始めると本気、みたいな感じで楽しいステージでした。実は僕は本当に流行っているときにはユニコーンって、そこまで好きではなかったんですよね。何となくあざといような感じがして。ただ、奥田民夫がソロになって聴くようになって、今こうしてユニコーンを改めて聞くと、何となく熟成して本来のよさが出てきた感じがして、むしろ昔よりもいいバンドだっていう気がしてしまうなぁ。

で、その後、どうしようかなぁ、そのままホワイトに残ってFISHBONEが出るのをまとうかなぁと思っていたら、別の会場に行っていた友達から、SKRILEXにYOHSHIKIがゲストで出るらしいよ!と連絡が。え、YOSHIKI!? これまでだってフジロックに来てないし、来そうなキャラじゃないじゃん!? 基本的にフジロックっぽい邦楽アーティストって言ったら、そういう風貌の人が会場の屋台に並んでたり、夜中のパレスオブワンダーを酒持ってウロついてたりしても違和感がない人たちなわけで、YOHSIKI、オアシス(屋台のあるエリア)で焼きそばとか食ってなさそうじゃん!! と驚いたものの、でも本当に来るんだったら、せっかくなら観てみたいと思って、グリーンのSKRILEXの会場に。テクノ系のDJの人なのかなぁという漠然としたイメージを持っていたのですが、だからエイフェックスツインやらスクエアプッシャーやらみたいなひきこもり系のステージの人なのかなぁと勝手に想像していたら、全然違って、かなりノリノリで前面に出ていく人なんですねぇ。で、全然出てこないじゃんと思っていたら、最後に登場、何とXのEndless Rainをピアノで演奏し、さらには上半身裸になってドラムを叩きまくって、演奏が終わるとフジロック!!と絶叫していました。おぉ、ゲストと言っても、ちょこっとピアノ弾くくらいかと思ったら、めちゃくちゃパフォーマンスしてくれている!! いや〜、しかし、今年のフジロックの驚きのひとつですよね。いきなりYOSHIKIがゲストって。何だか不思議な感じはしたのだけれど、出し惜しみすることなくパフォーマンスをしてくれて、観れてよかったですよ。こうなったら、来年はXで参加をって、来ないかな。

YOSHIKIを見るためにグリーンに来ていたのですが、体力的にばててきて、FISHBONEを見るためにホワイトに戻るのはつらいし腹減ったとなって、レッドのMGMTをちらっとのぞきに。かなり盛り上がってましたねぇ。そしてオアシスで食事。かなり雨が強くなってきて、YOSHIKIがEndless Rainとか弾くからだとかブツブツいいつつ、友達たちと「雨が入っても大丈夫な食べ物ってなんだ」とかって探し回り、京風のだしとかは何となくダメそうってことで、結局何となく最強そうなカレーを食べたりして。

そして、グリーンのヘッドライナー、KENDRICK LAMARを半分だけ観ました。ヒップホップに疎い僕はよく知らなかったのですが、あのオバマさんも絶賛しているという2010年代のスターらしい。で、ですね、やっぱり、本当にすごい人は、全然その分野のことを知らない人でも、すごいって思うんだなぁと実感。ステージは、音はメチャクチャよかったけれど、ものすごくシンプルでほぼ彼が真ん中で歌っているだけなのだけれど、その佇まいに何か知性や高貴なものが漂っているんです。いわゆるラッパーの人から連想されるような、チャラチャラしたと言うと怒られちゃうかもしれないけれども、そうした感じがなくって、英語が聞き取れたらもっと味わえたかも知れないのだけれども、何か別格なオーラを漂わせていました。ひょっとしたら、このまますごく世界的に有名になっていくのかなぁ、だとしたら若いうちに見ることが出来たのは、何だかあとで自慢できる体験だったのかもしれないと思ったり。

だけど、それを最後まで観ていてもよかったのだけれど、もう何年も毎年通っているフジロッカーとしてはホワイトのBRAHMANへ。だって、フジロックのBRAHMANだよ、毎回、ぜったい忘れられないステージを見せてくれているやつらだよ。行くしかないでしょう! と言っても、実際のところ、僕は特に初期のBRAHMANの曲自体はそこまで好きなわけでもなかったりするのだけれど、TOSHI-LOWのMCやパフォーマンスにはいつも感銘を受け、この場にいてよかったと思わせられます。そして、今回もまったく期待を裏切ることなく、いいこと言っていたんですよ、客席の真ん中まで入り込んで、誰の肩に乗ってたのか分からないけれども、人並みの中から。印象に残っているのは、台風が逸れた話で、その逸れた台風をちょこっとだけこっちに寄せてやりたいって言ったんです。最初僕はどういう意味でそう言っているのか分からなくて。すると、TOSHI-LOWはこのままだと西日本大豪雨の被災地にもう一度台風が直撃してしまうから、フジロックの客は大丈夫だから、台風こっちに来いって。この話は本当にはっとさせられました。前日にクリスペプラーが台風が新潟をそれたと言ったとき、午前中にマキシムザホルモンが小田和正のように曲がって言ったとき、僕はもう単純にラッキー!こっち来ないと喜んだだけだったんです。台風が左に曲がっていくということは、被災地に行くということだということを、少しも頭に思い浮かべることが出来なかった。人は自分に余裕があるときには他者の痛みに気が付くかもしれないけれど、自分が目の前のことでいっぱいになると、すっかり人のことなんてどうでもよくなってしまう。そんな中で、TOSHI-LOWは恐い顔してごっつい体をして、なんて優しいことを言うんだろうって。やっぱりねぇ、フジロックのBRAHMANはちょっと特別ですよ。BRAHMAN好きじゃなくても絶対に観に行くべきだって。そうそう、ハナレグミがゲストできていました。ただ、TOSHI-LOWと一緒に歌ってて、たとえばしょうゆとソースを混ぜちゃったように、濃い方ばっかりの味しかしなくなっちゃったって感じで、ハナレグミの声が全然分かりづらかった… 

さて、この後でテントの中の惨劇があるのだけれども、今日はもう長くなってきたので、続きはまた明日書きますね。

i_cinema at 21:46|PermalinkComments(0) mixiチェック フジロックフェスティバル 

『カメラを止めるな!』今話題の和製ゾンビ映画ですね。



フジロック話の途中なのだけれど、この映画は今話題になっている最中なので、早めに感想を書いた方が、これを読んで劇場に行こうかなと思う人もいるかもしれないのでいいかなと思ったので。

さてさて、この『カメラを止めるな!』という無名の監督によるゾンビ映画(?)、小さな劇場からスタートして、どんどん話題を呼んで、大きな劇場にかかるようになっていきました。まさにゾンビのように増殖していっている。基本的に昔から日本はゾンビ映画後進国で、ようやく『アイアムアヒーロー』でスタート地点に立ったかなってくらいなので、そんな日本で単館から這い上がってきたゾンビ映画があるなんて、これは専攻科目はゾンビ映画ですと自認する僕としてはいなきゃいけないぞと。

ただ、この映画、ネタバレをしない方が楽しめると思うので、ここに書けるのはざっくりとしたことになるんですが、もうホントに僕はいいお客ですっかり騙されました。はっきり言って前半は腹を立てながら、何だこの下手糞な映画はと思ってみてたんですよ。早く終わらねぇかなとさえ思って。何だこの中途半端な間は、とか、何だこの今時こけおどし的なチャカチャカしたカメラワークは、とか、何だこの不自然に説明的なセリフはとか。こんな映画を観るために仕事帰りの疲れた体でわざわざ映画館に寄ったのかと。

そうしたら、ごめんなさい、僕が不満に感じた、これらのすべての要素が、後半になって大爆笑の元になってしまうとは。いや〜、ゾンビ映画としてどうかということはさておくとして、映画としてはなかなか楽しませてくれる作品でしたよ。なるほど、これなら話題になるのが納得でした。なので、観に行かれる方は、事前によけいな情報は極力入れないようにして、僕のようにすっかり騙されて来てください!

i_cinema at 21:32|PermalinkComments(0) mixiチェック ゾンビ 

2018年08月02日

フジロックフェスティバル2018 前夜祭〜7月27日 ハナレグミが「さよならCOLOR」を歌ってくれたよ〜

さてさて、今年も行って来ました、フジロック。行かないという選択はない。今年の話題はなんと言ってもノーベル賞受賞後のボブ・ディランで、普通にテレビのニュースでもボブ・ディランが来ることが紹介されたたりしましたよね。そして、直前でもうひとつ話題になったのが台風でした。台風十二号がフジロックを直撃するのではないかと。だから、うちの親とかは行って大丈夫なのか?とか本当にやるのか?とか行ってきましたが、そんなもの実際にその場になってみないと分かんないだろと、今年は前日も休めたので木曜日の午後から苗場入りをしました。

実は前夜祭から参加は初めてで、午後4時頃に苗場に着いたんですが、もう4時だとテント村はかなり混んでいて、トイレとか風呂とかに近いところはびっしり詰まった状態。ただ、それでも道沿いだからわりと使いやすそうな場所が取れました。あと、レッドゲートっていう、テン場の上の方にも会場への入口が出来たので、レッドゲートを使うことを考えると、そこまで不便ではないですよね。トイレもレッドゲートの側にもあるし。そして、少し後から車でテントを持ってやってきてくれた友達と合流して、僕がキープしておいた場所に無事に設営。さらに、僕らはごくごく一般的なコールマンのテントを使っているから、ほかのと区別がつけられるように、14年のローリングストーンズのワールドツアーのタオルを洗濯バサミでくっつけて完成!! 

テント


フジロックのテン場はみんなそれぞれに面白いものをくっつけてて楽しめます。あ、この人たち今年も来てる! みたいな。「イチロー」って書いてあるテント今年もあった!とか。あと、今年笑ったのが、「セコムしてますよ」って、紙で書いてテントに貼ってるところがあって、おいおい、絶対ウソだろって噴出してしまった。

さてさて、会場の設営をしたら、会場入り!

ゲート


苗場音頭には間に合わず(盆踊りをするらしい。土着の盆踊りもまたロック!)。何か抽選で景品(苗場プリンスの宿泊権とか!)が当たるのをやってたり、あとは花火が上がったりしてるんですねぇ。そして、レッドで直前に発表されたバンドたちがライヴを行います。この前夜祭ライヴは実はすごい人たちがいきなり出たりするらしいのですよねぇ。今ネットで見てみると、16年にはNON STOP PUNKってバンド名で、ヒロト、ベンジー、民夫、そしてルースターズが出たらしい。えぇ、信じられない。豪華すぎる・・・ レッドでそれが見れてしまう・・・ さて、今年はというと、MO'SOME TONEBENDERが出てきましたねぇ。あと、TH eROCKERSっていうのがタイムテーブルに書いてあって、あれ、eが右側にくっついちゃってるけど、ロッカーズ? ロッカーズって陣内孝則? まだバンド活動もしてたのか!? と思ってたら、本当に陣内孝則が出てきて、そして今でも踊りまくりながら歌ってて、おぉっ、とビックリ出したねぇ。

ということだけれど、先は長いので終わらなくなってしまうから、いよいよフジロック当日の話へ。今年の僕のスタートはグリーンのMONGOL800。何かだんだん見た目がビギンみたいな感じになってくるなと思いつつ、やっぱりフェスの朝はパンクで始まるのが目が覚めるなぁと思ったりしながら、今日は天気がいいなぁと思いながら、しかし、そのまま移動をしてヘヴンのjizueへ。これはインストバンドで京都の人らしい。元ちとせがゲストで来てて、やっぱりすごいヴォーカルだなぁと実感。

それからまたグリーンに戻ってGLIM SPANKY。実はじっくり聴くのは初めてだったんだけど、ボーカルのお姉ちゃんのMCがなかなかロックっぽくてカッコよくて、曲調やら歌い方やらも含めて、うわ、僕はけっこう好きな感じかもと思ったり。そのままグリーンに残って、子どもがトンボを追い掛け回してたので、僕もトンボを捕まえたりして、いい大人がのんきな時間を過ごす。捕まえたトンボは、そこでトンボを捕まえられてなかった子にあげたよ。

トンボ


さて、次はもう恒例となっているROUTE17 Rock'n Roll OCHESTRAを。ルースターズの池畑潤二が率いるフジロックのためのバンドで毎回豪華なゲストボーカルが楽しみなのだけれど、今年はトータス松本、奥田民夫、甲本ヒロト、そしてチャボ。いつもながらに楽しませてくれるステージで、あぁ、フジロックに来たぁと実感。ヒロトは最後に「楽しみだぜ、ボブディラン!」と歌ってたけど、ボブディランを観たんだろうか? さらには司会で登場したクリス・ペプラーが台風の進路が変わって新潟をそれたと教えてくれて、これで絶対ボブディランに会えるぜ!と一安心。

そっからは、わりとのんびりして、ストロークスのギターだったALBERT HAMMOND JRを聴きながら、川に靴脱いで足突っ込んでパチャパチャとやってしばらく待ったり。まぁ、女の子と一緒ならちょっと青春っぽいが僕らはおっさん3人だから、こいつらもう疲れてきたのか、みたいな感じかもしれんが。そして、楽しみにしていたひとつ、ホワイトのエレファントカシマシ。エレカシって、フジロック初出演らしい。これちょっと意外な感じがしたなぁ。もちろん、フジロックに出てない有名バンドはいっぱいあるけど、たとえばラルクが出たことないとか、ミスチルが出たことないとか言われたら、そりゃそうだろ、フジロックっぽくないじゃんと思うんだけれど、エレカシは普通にフジロックに出てそうなイメージがあるなぁ。何ならフジロックが苗場に来る前から出てたんじゃないかってくらいに。どうして初出演だったのかは分からないけれども、いや〜、宮本浩次はホントにカリスマ的な人なんだなぁ。かなりビックリしました。見くびってました。なぜギターの人がタンクトップにトランクスなのか、なぜミヤジは乳首をつまむのか、なぜミヤジは自分の乳首だけじゃなくギターの人の乳首までつまむのかとか、わけが分からないところはいっぱいなのだけれど、ものすごい圧倒的な迫力で見る側の心をかきむしる感じで、すっかりやられました。エレカシすげえよ、ミヤジすげぇよ。そして、エレカシが終わったときにホワイトから見上げた空が赤く染まっていて本当に綺麗だった。

夕焼け


ちなみに、エレカシを聴いてたために、サカナクションは聴かず。若者にはサカナクションを見なかったというと、えぇ! もったいないと言われてしまうが、おっちゃんとしては、ミヤジが見れて満足! で、そこから、今年の一日目のグリーンのヘッドライナーのN.E.R.Dはよく知らないなぁと思ったら、ヘヴンのトリがハナレグミじゃないか! ってことで、ハナレグミを聴くためにヘヴンに移動。すると、そこではハナレグミの前にMARC RIBOT'S CERAMIC DOGっていうのが演奏している。この人たちは何なんだろうと思ったら、ビックリするくらいに色んな曲調が出てくる。ポエトリーリーディングっぽくなんか言ってるなと思ったら、やたら前衛的な音が出てきたり、妙にオリエンタルな曲が出てきたり、いったいどんなヤツらなのか、まったくつかめない、つかませない! しかし、あの朗読的に言ってたところは、英語が分かったりしたら、かなりいいこと言ってたんだろうなぁ。あとで帰ってきてから調べてみたら、このマーク・リーボウって人はかなり大物でトムウェイツとかとも一緒にやってたニューヨークのギタリストらしい。

そして、ハナレグミ。前回フジロックで見たときにはありえないくらいのアフロヘアだったのだけれど、今回はおしゃれな帽子をかぶって登場。しかし、やっぱりよかった。グリーンのヘッドライナーを聴かずにこっちに来て正解だった。セットリストもよかったし、いつもながらにMCも上手いし、そして、ヘヴンのトリってことで、アンコールをやってくれたんですよね。一曲目が「光と影」で、これがもうかなりぐっと持っていかれる曲だから、あぁ〜、やっぱりハナレグミいいよぉ、最近聴いてなかったけど帰ったらアルバム聴こ〜とか思いながら友だちと帰ろうとしていると、もう一回戻ってきて演奏を始めた! しかもそれが、SUPER BUTTER DOG時代の名曲中の名曲「さよならCOLOR」じゃないか!! いや〜、もう一曲やると思ってなかったし、この曲が聴けるとは思っていなかったから、もうもう、なんてことをしてくれるんだと、すっかりやられて、頭の中でずっと「さよならCOLOR」が流れている状態で、この日は会場を後にしてテントに戻ったのでした。テントに戻ってからまた友達とプリングルスやらベビースターやらを食べながらビールを飲むんだけどね。

今日はこのくらいで、週末にまた2日目、3日目の報告をします!

i_cinema at 15:00|PermalinkComments(0) mixiチェック フジロックフェスティバル 

2018年07月04日

RIP OBIT AND ... リポビタンDにはこんな恐ろしい秘密があったなんて!!

昨日、大学時代の友人たちと歌丸さんが死んじゃったことについてLINEでやり取りをしていて、そのうちの一人が、RIPって打って来たんですよね。僕はそれの意味が分からなくて。何だそりゃって思って、ネットで調べると、R.I.P. っていうのは、ラテン語の requiescat in pace (英語だと rest in place ってことらしい)の略で、安らかに眠れっていうことだと分って。

なるほどねぇと思い、何となくRIPの頭文字で始まる言葉で返してやろうと思って、思いついたのがリポビタンDで、それを打ってみたら、自動的に rip obit and と区切られてしまって。ん? Obit って、死亡記事とか命日とかそういう意味じゃなかったっけ!!

つまるところ、リポビタンDを分解すると、

命日に、安らかに眠れ、そして...

そして、どうなるんだ〜!! いや〜、ビックリした。リポビタンDにこんな秘密が隠されていたなんて。電車の中でこれに気が付いて、何か一人でぞわっとしてしまった。

リポビタンDには、職場という名の戦場で、仕事という名の戦いに敗れ去っていった企業戦士たちへの追悼のメッセージが込められているってことなんじゃなかろうか!! おぉ、感動の嵐!!

うん、結局のところ、さらに詳しく調べたら、正式には英語でつづると Lipobitan D が正しいらしくて、全然違ってたんだけどね。お騒がせしました。



i_cinema at 23:25|PermalinkComments(0) mixiチェック 近況 

2018年06月14日

金田一映画特集番外:横溝正史生誕碑を訪れる

先週末、学会っていうかセミナーっていうか、そんな用事で神戸に行ってきたんですよ。土曜日の10時からの集まりだったので、朝一の新幹線に乗ったわけです。そして、何も知らずに普通に会に参加して、夜にスマホでニュースをみたら、その日に僕が乗ったのと同じコースで、例の新幹線の殺傷事件が起きていて。たとえば、その会合が午後の13時からだったら、ちょうど僕が乗ってたかもしれない新幹線だったわけです。なんだかぞっとしました。

ちょうど最近、金田一耕助の映画化を沢山観ていて、当然、「八つ墓村」も見直したわけなのだけれど、横溝正史の「八つ墓村」ってモデルがあるんですよね。津山事件っていう。昭和の初め頃に岡山県の集落で一人の男が猟銃と日本刀で次々に住民を襲って30人を殺害したという。こんなことを言ってはなんなのですが、この津山事件の亡くなった人の多さって尋常じゃないですよね。今回の新幹線の事件もそうだし、秋葉原の事件でも、いくら正気を失って暴れたとしても、そう簡単に何十人もの人は殺せるものではない。この津山事件の犯人が三十人も殺せたのは、やっぱり猟銃のおかげですよね。そう考えるに、本当に銃はない方がいいなぁと。今度の事件でももっと気軽に銃が手に入っている環境であったら、もっともっと被害が甚大だったかもしれない。

さて、それはさておき、その神戸の学会の会場のすぐ近くに、何と横溝正史の生誕碑があるという情報を手に入れて、日曜日の朝早起きして観てきました。東川崎公園っていうところにあって、JR神戸駅から歩けます。記念碑は、何かねぇ、メビウスの輪をイメージしているらしいですよ。なかなか立派なオブジェでした。メビウスの輪だったら、謎が解けないじゃん!!

横溝正史生誕日


あと、横溝正史は八つ墓村みたいな田舎の山村の出身なのかと思っていたら、実はかなり神戸のど真ん中の都会っ子だったんだねぇ。

ちなみに、なぜかその近くに、「八時間労働発祥の地」のオブジェがあったり、プレスリーのオブジェがあったりしていた。

8時間労働


プレスリー

i_cinema at 23:30|PermalinkComments(0) mixiチェック 金田一映画 | 近況

2018年06月09日

金田一映画特集その1:『悪霊島』鹿賀丈史金田一自体は悪くはないけれど

何がきっかけか忘れてしまったけれど、ふと金田一が観たくなりまして。で、実は僕はこの鹿賀丈史金田一と、西田敏行金田一は未だ未見だったため、まずは鹿賀丈史金田一から。特にこちらは監督が篠田正浩さんですし、ビートルズを使用した金田一として話題になってたりするし、これまでに見ていてもよかったんですが、版権の問題で現在ソフト化されているものには、ビートルズ音源は使われていないとかって話を聞いてしまったりなどしていたので、何となく手が伸びずに、今回初見となりました。

舞台は原作の戦後から現代にうつされていて、さらにジョン・レノンが亡くなった1980年から主人公が60年代を振り返るというかたちでストーリーが展開していきます。何かこの冒頭から回想として過去にさかのぼっていくあたり、そして金田一の初登場から、悪霊島へ渡るところあたりはとても期待させるのです。さらに、岩下志麻の怪しい美しさなんかも、何だこりゃと思わせる感じで。

ただなぁ、市川崑の金田一と比べて、サスペンス映画としての吸引力が弱い感じがするんですよね。ところどころで面白いシーン、インパクトのあるシーンはあるのだけれど、サスペンス映画としては、やっぱり弱い。

さらには現代から60年代への追想という冒頭によって、何を伝えたかったのか、と言う点も、こちらは僕の読解力不足かもしれないけれど、もう一歩回収されていないのではないかという気もしてみたりして。

そう言うわけで、鹿賀丈史自体は悪くなかったですし、古尾谷正人が出ているのも、今となっては逆に考えさせられる感じを高めている感じがするのだけれども、もう一歩な感じがして惜しい作品。

これを観ると逆に、監督の持つ美意識とサスペンス要素を市川崑の金田一は見事に両立させているんだなぁと、感心した気持ちになったりして。



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2018年06月08日

「高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる。~ジブリ第7スタジオ、933日の伝説~」

これはWOWOWで放送されたドキュメンタリーを編集してBD化した作品のようです。

前に、『夢と狂気の王国』という『風立ちぬ』製作中の宮崎駿を追ったドキュメンタリーがありましたよね。あれもとても面白かったですが、あのドキュメンタリーの中で高畑勲は最後の方まで全然出て来なくて、『かぐや姫の物語』が彼が頑固なせいで全然完成しない、みたいな感じで噂されてたりして、それを見ながら僕は宮崎駿も相当頑固で偏屈な人に見えけどその宮崎駿から見ても頑固な人だとしたら、どんだけすごいやつなんだと思ってたんだけれど、こちらの「高畑勲、『かぐや姫の物語』をつくる」の方はちょうど同時期の高畑を追っていて、両方みるとより楽しめる感じだと思います。こちらでは今度は高畑が宮崎駿の引退会見をテレビで見ながら、映画監督が引退会見をするなんて意味が分からない!とぶつぶつ文句を言っている姿が映っていたり、それでいて二人であって話したときは、二人ともすんごい嬉しそうな顔をしていたり、この二人が一緒に画面に映っているところを観られるだけで、観てる方としてはすごい幸せな気持ちになってしまう。

そしてもちろん、当然のことながら、高畑勲のまったく妥協をしようとしない姿勢に対しては、妥協ばっかりしているような自分が恥ずかしくなるような、それでいて、気持ちを鼓舞されるような感動があったりするのです。このドキュメンタリーの方もおすすめです。



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