2022年07月02日

『イコライザー2』 やっぱり、ポール・カージーを思い出す



『マイ・ボディガード』があんまりおもしろかったもんだから、デンゼル・ワシントンのアクションを見たくなって、一作目は見たけれども二作目は見てなかったので、こちらも見てみることに。やっぱり、デンゼル・ワシントンはいいですねぇ。なんか安心してみてられますねぇ。デンゼル・ワシントンのアクションとかって、なんか贅沢っていうか、そんな料理にそんな高級食材を使ってしまって申し訳ないような気にさせるよなぁ。さて、この「イコライザー」シリーズ、前作もそう思ったのだけれども、どことなく雰囲気がチャールズ・ブロンソンの映画を思い出させるのですよね。ブルース・ウィリスのリメイクした『デス・ウィッシュ』よりも、僕の中ではこの「イコライザー」シリーズがポール・カージーの後継者って気がしますねぇ。二作目はデンゼル・ワシントンはタクシーの運転手で、画家志望の黒人青年を助けたり、特殊部隊時代の同僚と戦ったりしてくれます。まぁ、『マイ・ボディガード』が良すぎたので、それと比べると普通の映画という感じがしてしまいましたが、それでもかなり満足させてくれる映画でした。大人になったダコタちゃんが出るという三作目も見てみたいですねぇ。





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2022年07月01日

『ハスラー2』 実は何十年後の続編という構図が『トップガン』と似てるけれども



『トップガン マーヴェリック』の若い頃に一作目がヒットして、そこからずっと続編が作られなくって、何十年後かに二作目が作られて、それが前作を上回る大ヒット、っていうような構図って、ほかにもあったよなぁと思ったら、あ、『ハスラー2』じゃん! と思い出して。トム・クルーズが出てるやつじゃん!

『ハスラー2』はポール・ニューマンが若い頃にヒットした『ハスラー』の25年ぶりの続編で、ポール・ニューマン扮するかつてのハスラーが、若いトム・クルーズを見かけ、かつての自分を見出して、自分の培ってきたものを伝授しようとするけれども、っていうような話です。続編では若い世代が台頭して、教える立場になるっていうのも同じ。しっかし、忘れてたけど、この『ハスラー2』はマーティン・スコセッシ監督作なんですね。80年代のスコセッシの映画。そりゃ、面白いわけだ。

『トップガン マーヴェリック』を作るとき、この『ハスラー2』のポール・ニューマンのことをトム・クルーズは頭に思い浮かべることがあったのかなぁ。『ハスラー2』のことは、ひょっとしたら、昔話したことがあったかもしれないし、今さら何を言うこともない素晴らしい映画なのだけれども、今回、『トップガン マーヴェリック』を見た後で、思い出して見直してみて、改めて感じたことを書きましょう。

86年にポール・ニューマンは63歳くらいかな。トム・クルーズが59歳なので、ちょっと上だけれども、近い年齢なわけです。で、『ハスラー2』の最大の見どころは、ポール・ニューマン扮する老いたハスラーが、フォレスト・ウィテカー扮する若いハスラーに騙されるシーン、そして、トム・クルーズに手加減をされていたと気が付くシーンでしょう。このときの、自らの衰えを感じた彼の傷つきの演技が、なんとも言えずに素晴らしい。この映画のラストをどうとらえるかだけれども、普通に考えれば、やっぱり、たまたま一回くらいは勝つかもしれないけれども、彼はもうトム・クルーズに勝てないんだと思います。けれども、それを挑戦しようとしているというところで、映画が終わっている。そこに人生の残酷さや深みが感じられる。ひるがえって『トップガン マーヴェリック』では、考えてみたら、場面として、トム・クルーズ扮するマーヴェリックが自らの衰えを感じるシーンっていうのは、ただの一つもありませんでした。これって、ちょっと考えてみると、驚くべきことじゃないでしょうか。二十代で出た映画を還暦間近になって続編を作って、そこに身体的な衰えの描写が一つもないんです。何ならむしろ、当時よりも無敵になってる。

この問題を、僕はトム・クルーズがナルシスティックだとか、『トップガン マーヴェリック』が『ハスラー2』と比べて深みがないとか、そういう話として語ろうとしているわけではないんです。むしろ、時代の要請なんじゃないかっていうことを言いたいんです。つまり、『ハスラー2』は、あれを見てきっと、当時の年配の人たちは、自らの衰えの実感と、一方でいまだ残る気骨の間の揺れ動きに共感したのでしょう。でも、今の還暦前後の人たちは、トム・クルーズにそうした葛藤を求めてはいないのだと思います。ただ若く、強く、完璧にあることを求めている。トム・クルーズが若いパイロットに騙されて出し抜かれて傷つくところなど見たくない。

やっぱり、アンチエイジングは女性の美容とかだけではなくって、世の中全体の風潮の中で確実に広がっているなぁと実感するのでした。トム・クルーズはやっぱり時代を映し出しているスターですねぇ。

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2022年06月20日

『マイ・ボディガード』やっぱり、トニー・スコット×デンゼル・ワシントンに外れなし



デンゼル・ワシントンが「イコライザー」シリーズの新作でダコタ・ファニングと『マイ・ボディガード』以来の共演をすることになったというニュースを読んで、なんか面白そうだぞと興味を惹かれて、そう言えば『マイ・ボディガード』はトニー・スコット×デンゼル・ワシントンの作品の中で唯一観てないかもしれないと思い、ディズニー+にあったので見てみることに。デンゼル・ワシントンの声はジャック・バウアーでした。

そう、監督は『トップガン』のトニー・スコット。何か昔はかっこいい映画を撮っている兄貴と馬鹿な映画を撮っている弟というイメージを勝手に持っていた時期があったのだけれども、『アンストッパブル』や『デジャヴ』などのデンゼル・ワシントン主演の映画を観て、あれ、ひょっとしたらトニー・スコットって、兄貴とはまた別の種類ではあるものの、かなりいい監督なんじゃないかって、見直したりしていたんですよ。今、フィルモグラフィーを眺めてみても、大ヒット作は少なくなっているものの、2000年以降の作品の方が内容に深みがあるというか、よくできているような気がします。天才的な兄貴とは違って、だんだんに実力をつけていった人なのかもしれません。なので、亡くなってしまってつくづく残念なのだけれども。

しかし、この映画はけっこうヒットしたんですよね。観なかったのは、勝手な僕の思い込みで『レオン』みたいな話なのかなって思っちゃって、別に『レオン』が嫌いなわけではないけれども、似たような映画ならいいやって思ってしまっていたからってところがあります。でも、全然『レオン』みたいな映画じゃありません。いや〜、映像はとてもスタイリッシュだし、音楽の使い方もいいし、話の展開は予想できずにハラハラさせるし、デンゼル・ワシントンの演技もいいし、シリアスな話なのだけれども、エンターテイメントのツボもしっかりと抑えられていて、すごくいい映画なんです。もちろんその人その人の好みはあると思うんですが、僕には『トップガン』よりもずっと面白かった。本当に普通にすごく面白いのでおすすめしたい映画です。大人になったダコタちゃんはデンゼル・ワシントンとどんなふうに絡むのかなぁ。ちょっとそっちも観たくなった。



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2022年06月19日

「トム・クルーズ -永遠の若さを追求して-」なるほど、どうしてトム・クルーズが50くらいでアクションスターになってたのかが分かる気がする

『トップガン』と『トップガン マーヴェリック』の話をしたじゃないですか。そのとき、トム・クルーズの人生は不思議だなぁ、それまでは性格俳優を目指していたっぽいけれども、ある時からアクションスターになってたなって書きましたよね。まぁでも、トム・クルーズに限らず、ニコラス・ケイジとかもそうだし、ひょっとしたらロバート・ダウニー・Jrもそれに近いところはあるかもしれないけれども、彼らの方が何となくフィルモグラフィーを見ていて、想像できるような気がする。でも、トム・クルーズはどうしてだろう?って。そんな感じで思っていたら、このドキュメンタリーを見つけて。これはフランスのテレビ局が作ったのかな。日本ではNHKが「ドキュランドへようこそ」で放送しています。特に独自のインタビューやら密着取材をしたりとかはしていなくって、既存のトム・クルーズの映像なり報道なりをつないで作られたものです。

基本的にはかなり批判的というか、きっとファンが見たら、悪くとらえすぎだと怒るんだろうなっていう感じで、若さを追求し続けるトム・クルーズにシニカルな目を向けています。ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」と重ねたりしてね。あと、『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』のニール・ジョーダン監督がハリウッドスターは吸血鬼みたいなもので、永遠の若さを運命づけられているんだよねとかって言っている言葉も、今から振り返ると面白いですよねぇ、まさにそうという感じで。あのとき、実は僕はニール・ジョーダンの『クライング・ゲーム』やら『モナリザ』やらがすごく好きだったから、あんまり派手なスターを使う監督というイメージもなかったし、ブラット・ピットはまだしもどうしてトム・クルーズなんて使うんだって最初思った記憶があります。ただ、見てみたら、あの映画のトムは悪くなかったけど。ただ、今になって振り返ってみると、むしろ、トム・クルーズこそ、あの永遠に若く生き続ける吸血鬼レスタトにふさわしいかもしれないなぁって思ったりしますねぇ。さすがニール・ジョーダンだ。

で、ドキュメンタリーの話に戻すと、青年時代からスターになって、そして現在に至るトム・クルーズの人生を映像とともにたどっていくわけなのですが、もちろん批判的すぎるところもあるけれども、基本的には実際のインタビューや記事をもとにしているので、まったくの憶測で悪口を言っているというわけではないと思うのだけれども、この番組を見て、あぁ、だからトム・クルーズはアクションスターになったんだなぁっていうことがイメージされてきました。

日本にいると積極的に調べないとあんまり伝わってこないことだけれども、トム・クルーズのサイエントロジーの問題はアメリカではかなり物議をかもしたのですねぇ。この番組によれば、当初はサイエントロジーに関する発言を極力控えさせるという戦略のもとに売り出していたけれども、ある時期からかなり積極的に発言をするようになっていった。精神科医療や向精神薬についてのトム・クルーズの発言は僕なんかが聞くとずいぶん偏っているように聞こえてしまうのですが。そうした問題がいろいろあって、ハリウッドで扱いづらいやつになっていった。この番組によればスピルバーグなんかにもそれでもう使わないって言われてしまった。そこで、トム・クルーズが活路を見出したのが、海外市場。世界で売れる映画を目指していったという流れがあるみたいで。

この番組内では直接にはだからアクション映画が増えたとまで入っていないけれども、フィルモグラフィーを見ると2000年代後半から、つまりはサイエントロジー問題が盛んになって以降、ハリウッドの有名な巨匠や名優たちとの仕事がなくなって、作品の内容もオスカーを狙えそうな作品がなくなって、アクションまっしぐらになっていっている。ここからは僕の推測だけれども、マーケットを世界の方に、欧米以外の方に向けてみると、やっぱり確実にヒットするのがアクション映画だし、続編ものですよね。

ただ、トムのすごいところは、これまでの話の筋なら、サイエントロジー問題でハリウッドの有名監督やら有名俳優から警戒されるようになって、アクション映画ばかりになっちゃいましたっていう感じだと、落ちぶれた感があるけれども、まったくそうではなく、逆に海外に目を向けて「ミッション:インポッシブル」シリーズでドバイに行ったみたいに、世界中を舞台にして、どこの誰でも楽しめるようなアクションエンターテイメントを作り上げて、それで大成功して、『トップガン マーヴェリック』ではさらに予想を上回る大ヒットで、ますます世界の頂点に君臨するようになっているっていうところです。いや〜、やっぱりね、トム・クルーズはすごい人だし、レスタトですよ、彼は。

ということで、なかなかに興味深いドキュメンタリーでした。

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2022年06月13日

『トップガン マーヴェリック』一作目よりもずっと面白いじゃん!!



昨日は一作目の『トップガン』を見直して、こんなやつが同じクラスにいたらヤダとかぶちぶちと文句を言いましたけど、結局、観に行ったって人がかなり絶賛してたりして、やっぱり観に行くことにしました。どうせ行くならIMAXだろとかって思って、高いお金払ってでっかい画面で観たりしちゃってるし。

で、あの、すげー面白い。一作目よりもずっと面白い。観に行ったほうがいい。できればIMAXで。物語そのものは、やっぱり結構シンプルなものではあるのだけれども、それでも飛行機の映像がものすごいんですよ。もう半端なくこだわって作った迫力の映像で。しょっぱなから鳥肌が立ちます。そこに変わらずに80年代ロックがかかたてくる。でも、当時聴いていたのと同じだったとしても、なぜかちょっと哀愁を帯びて聴こえる。この迫力の映像と、しびれる音楽だけでも、この映画は十分にIMAX分の価値があると言えますねぇ。基本的には当時使った音楽が出てくるけれども、最後はガガ様の曲がかかったりしていて、でもガガ様は基本的には80年代ルネッサンスな感じなので相性はバッチリ。

で、そういう映像や音響の素晴らしさに加えて、登場人物たちもなかなかいい感じ。特にヴァル・キルマー。っていうか、ずるいんですよね、彼の使い方が。彼は実際に咽頭がんで一時期声を失っていたんです。実生活でも。それが、がんで闘病中の昔のライバル、アイスマンとして現れる。何か、実にいい顔してるんです。一作目の『トップガン』のときには嫌な顔してた気がするけれども、年を経て、本当にいい顔してる。何だか、彼が実際にでてきたときには泣きそうになってしまった。

そして、ジェニファー・コネリー。ここでトムのヒロイン役がやたらに若い姉ちゃんだったら、何だかなぁって気がしてたかもしれない。かといって、きっと映画としてはヒロインが必要だったのだろうし、当然、美しい人じゃないといけない。このジェニファー・コネリーのチョイスは大当たりだったんじゃないかって思います。だって、カッコいいもん。そして、80年代のアイドルだもん。何か、ジェニファーって僕の中のイメージだとダリオ・アルジェントの『フェノミナ』なんだけど、なんか昔よりもカッコよくなってる気がする。

最後に、トム・クルーズ自身というか、マーヴェリック自身が、一作目ほどワガママじゃない! 無茶はするけれど周りのこと考えたり気を使ったりしてる! だから、見ててもうこいつと一緒にいるのやだとは思わせない! まぁ、そうだよね。ワガママな若者はまだいいけれども、ワガママなおじさんって、ちょっとたちが悪すぎるからねぇ。

ってな感じで、本当にすっかりと堪能させてもらった、これぞ映画だというか、ここまできっちりと楽しませてもらったら、もうトムに文句なんて言えません、パルムドール名誉賞もあげちゃっていいですという気になってくるような、かなりおすすめできる映画でした。トムありがとう!

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2022年06月12日

『トップガン』予習のために観たのだけど、あぁ〜、昔、こういうやつは嫌いだなぁと思ったのを思い出した



しばらくロメロの話ばっかりしてたけど、ちょっと休憩してしばらく別の映画の話。『トップガン マーヴェリック』がえらく話題になっていて、どうしようかなぁ、観に行こうかなぁと迷って、前作を久しぶりに観てみました。あ、その前に行っておくと、最初、電車の行き帰りで見るつもりだったからアマプラの吹替え版にしたんだけど、トム・クルーズの声が全然合ってないんですよ。これ、ほんとビックリするくらいに合ってない。何だこりゃ、昔、テレビで観たときにはもっと自然だったはずだぞと思って。調べてみると、塚本高史くんみたいなんですよね。別に彼自体が僕は嫌いではないし、クドカンの作品や三名様とかはむしろ好きなんだけど、全然トム・クルーズじゃないんですよねぇ。これは織田裕二のマイケル・J・フォックスの方がまだよかったぞと思ってしまう。どうして塚本くんが選ばれたのかさっぱり分からないけれども、最初の10分くらいで脱落して、字幕版に切り替え。

そうして、最後まで見てみたのだけれども、思い出しました。僕は昔はトム・クルーズあんまり好きじゃなかった。この『トップガン』も、むしろ、こんなやつがクラスにいたら嫌だろうなぁ〜と思った記憶がある。何ていうか、自分は何でもできると思っていて、やたらに自信満々で和を乱すようなことばっかりして周りに迷惑をかけて、それでいてニカッとさわやかな笑顔をみせて、結局、もともとすごい才能があるみたいで、最後は大活躍してしまうみたいな。話の展開もなんだか能天気だしさぁ。そうねぇ、考えてみたら、高校の頃とかは『トップガン』のトム・クルーズよりも『シザーハンズ』のジョニー・デップが好きな高校生だったなぁと我を振り返ってみる。まぁ、ジョニー・デップの方は最近とても大変なことになってたけどさ。

ただ、どうして『トップガン』もトム・クルーズも好きじゃなかったことを忘れていたのかといえば、昔はトニー・スコットよりも全然兄貴の方がいいじゃんって思ってたけれども、兄貴の方が好きだっていうところは変わらないけれども、デンゼル・ワシントンと組んだいくつかの映画はすごくおもしろかったし、トムの方もキューブリックやらP•T•アンダーソンやらニール・ジョーダンやらブライアン・デパルマやら、面白そうな監督の作品に、変な役も含めて結構出ていて、だんだん、この人おバカでハンサムなスターってわけでもないのかもしれないという気がしてきたというところがあったかもしれない。

しかし、トム・クルーズの俳優人生はちょっと不思議で、ある時期は上に描いたような監督の映画に出たこともそうだけれども、明らかに性格俳優を目指していたような気がするのですよね。ジャック・ニコルソンやダスティン・ホフマンと共演してたしなぁ。でも、いつの頃からかアクション映画が中心になっていったんですねぇ。近年はそういう映画ばかりになっている。いや、思い返してみると、若い頃は、いわゆるアクションってやってなかったですよね。80年代はスタローンやシュワルツネッガーの全盛でアクション映画はめちゃくちゃ流行っていたけれども、殴り合ったり格闘したりするシーンが多い映画にはトム・クルーズは出てなかった。そっちとは別枠だった。でも、いつの間にか(MI2あたりから?)、バリバリにアクションをしてるよなぁ。そう考えると、人の人生は分からないもんですねぇ。今、性格俳優を目指しているのかなと思っている人が、20年後にはアクション俳優になっているかもしれないし、その逆もしかりだし。

そう言えば、謎といえば謎なのが、ちょっと前、『トップガン マーヴェリック』を引っ提げて、トム・クルーズはカンヌ映画祭に行って、パルムドール名誉賞をもらいましたよね。このパルムドール名誉賞ってどんな人がもらうものなのと調べていくと、どうもイングマール・ベルイマンが最初で、大きな貢献をしながらも賞をとっていない監督や俳優さんに送られたりするものっぽい。賞を取っていないのは確かだけれども、トム・クルーズの映画はそんなにカンヌ映画祭に行ってないんじゃないかなぁって思ったのだけれども。もちろん、映画界に貢献をしたのは確かだけれど、カンヌ映画祭とかかわりが深いとは思えないんだけれども、どうしてだろう?

あ、『トップガン』の話に戻すと、ただ、映像はすごいし、いかにも80年代なロックがしびれる映画であるのは確かです。ということで、結局、『〜 マーヴェリック』には行ってきたので、その感想はまた明日の夜に!

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2022年05月30日

『クレイジーズ』ジョージ・A・ロメロのリメイク作品を観るその3



こちらは『ザ・クレイジーズ』のリメイクで2010年の作品。もうかなりゾンビブームが定着してきた時期の作品ですよね。最初に観たときには、オリジナルの『ザ・クレイジーズ』の持っている、ゾンビとは違う要素、つまり、誰が感染しているか見た目では分からない恐怖と、騒動にまつわる軍や行政の政治的な動きについても描いている点の、両方をこの映画では採用していなかったので、ちょっと、あれ、これじゃ、普通のゾンビ映画と大して変わらないじゃん、と思った記憶があります。ただ、まぁ、それは、ちょっとこちらがロメロ自身に対しての思い入れが強すぎたって面があったみたいで、今回観直してみたら、そうした『ザ・クレイジーズ』を引き継ぐものという点を考えずに見ると、普通によくできた、レイジ・ウィルス系のゾンビ映画ですねぇ。特徴的なところと言えば、アメリカの田舎の町、保安官が尊敬されていて、みんな草野球が好きで、町のみんなは顔見知りで、みたいな空間で起きる出来事ってことですねぇ。そうそう、この映画には『ザ・クレイジーズ』に出ていた、そして、『処刑軍団ザップ』にも出ていたリン・ローリーがちょっとだけ出てきてました。



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2022年05月29日

『ドーン・オブ・ザ・デッド』ジョージ・A・ロメロのリメイク作品を観るその2



これは『ゾンビ』のリメイク。監督はザック・スナイダーなんですよねぇ。のちに『ジャスティス・リーグ』とかを撮ることになる。トム・サヴィーニのリメイクが本当に原作に忠実に撮ったものだとすると、こちらは大きく現代的なものに変えようとしている作品です。まず、ゾンビが走るし。内容的にはショッピングモールに閉じこもることくらいで、それだって、多くのゾンビ映画はそういうところに閉じこもるから、あえてリメイクと言わなくても、ただ新しいゾンビ映画って感じでいいような気もしないでもないけれども、まぁ、色々とマーケティングの問題とかもあるんでしょう。ただ、この映画と、だいたい同時代に作られたロメロ自身の『ランド・オブ・ザ・デッド』を比べると、この映画の方が全然製作費が多くって、なかなかハリウッドはシビアなところだなぁと思った記憶がある。ゾンビの生みの親のロメロだからって、沢山お金出してくれるわけではないのです。時代的には再びゾンビブームが盛り上がりつつある頃の映画で、この映画のヒットもその後さらに拡大していくゾンビブームに貢献していくことになります。僕は公開当時劇場で観たのですが、やっぱり最初のシーンとか怖かったですねぇ。もうなんか、無理無理! 絶対こんなの無理! って思った記憶がある。
しかし、振り返ってみると、サバイバルエンターテイメントっていう感じもして、ロメロの映画にあったような、世界が崩壊した感覚っていうのは、あんまりない作品かもしれないですねぇ。
ところで、サラ・ポーリーって、けっこう好きです。


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2022年05月28日

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世紀(1990)』ジョージ・A・ロメロのリメイク作品を観るその1



昨日で一応、いま日本で見られるゾンビ物以外のロメロの映画は観たのですよね。まだ観てないのがあるんだけれども(「There's Always Vanilla」と「O. J. Simpson: Juice on the Loose」)、訳がないやつを手に入れても分からないし、まぁいいかなと。さて、それでは、これからゾンビ物も見直していこうかなっていうことなのだけれども、その前に、ちょっと一休みしてロメロの作品のリメイクについて取り上げたいと思います。ただ、『デイ・オブ・ザ・デッド』だけは、ひどすぎて見返す気にならないような映画なので、今回は観てないけれども。

まずはトム・サヴィーニが監督した『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』です。ずっとロメロのもとで特殊メイクをやったり俳優をやったりしていたトム・サヴィーニが監督して、ロメロ自身が脚本を書いているので、他のリメイクとは違って、これはもうロメロの直系、本流のリメイクですよね。まぁ、安心して観られます(あ、そもそもホラー映画だから、安心しては見れないけれども、それやっちゃうの?みたいな嫌な冷や冷やの心配はしなくて、安心して恐がれる映画です)。そして、トム・サヴィーニ、けっこう手堅い演出をするんですよね。インタビューでは様々な制限があって思ったように撮れなかった(特に残酷描写について?)と言ってましたけれども、それでも全然及第点の作品でしょう。まぁ、あえて不満を言うとすると、『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』になにも付け加えられていないってことかもしれないですけれども、ロメロが脚本を書いたことを考えると、それもしょうがないのではないでしょうか。しいて言えば女性が強くなったってことはあるけれども。これは80年代のジェームズ・キャメロンの活躍なども含めて映画の中の女性が自分で戦えるようになったことの影響もあるのかなぁ。

白黒映画があまり慣れてないみたいな人には全然このリメイク作の方をおすすめしてあげてください。そうそう、この主演のオリジナルよりも強くなったバーバラ、彼女は『ナイトライダーズ』に出てましたけれども、あのときとはけっこう雰囲気が違いますよねぇ。

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2022年05月27日

『ナイトライダーズ』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその10



これは、やられました。予想外でした。今回、ロメロの映画を観返した中で、もっとも収穫だったのはこの映画を観れたことでした。まったく予想外だったのですが、かなり感動してしまった。まぁ、普通にパッと見たら、そこまで思い入れを持って見れなかったかもしれないですが、色々とロメロの映画を調べて、ロメロの人生を調べていく中で、この映画を観たので、よけいに響くものがあったかもしれません。

主演はまだ若い頃のエド・ハリスなんですよね。むしろ、エド・ハリスを見出したのはロメロだといってよいんじゃないでしょうか! まぁ、この映画は流行ってないから見いだせてないけど。そのエド・ハリスが中世の甲冑を着てバイクショーをする劇団みたいなのを率いているんです。そこには個性的なメンバーが集まっていて。でも、それが様々な障害によって続けることが困難になっていくのだけれども、エド・ハリスは頑固で妥協をしようとせずに、そのためにみんなが離れて行ってしまったりして、それでも彼の意志は引き継がれているところもあって、みたいな感じで話が展開していきます。これ、もちろん、こだわりを持って、ショーを作るという話なので、ロメロ自身の映画作りの苦労とつながっているのだと思います。そう、イーストウッドの『ブロンコ・ビリー』なんかも思い出させますが、人を集めて何かをするときの苦労、その中で妥協しなければいけないこと、それでも妥協できないこと、そうした葛藤の中で、仲間たちが集まって、心を合わせて盛り上がる瞬間もあったりして、みたいなことが、登場人物がみな実に楽しそうな雰囲気の中で行われている。そして、ロメロの映画撮影現場はこんな雰囲気だったんじゃないかなぁと思わせる(それはDVDについているコメンタリーでのトム・サヴィーニなどの発言からも推測されます)。

で、エド・ハリスを取り囲むバイク一座の面々が、もう、ロメロ・ファミリー勢ぞろいなんです。先のトム・サヴィーニはもちろんのこと、『ゾンビ』のピーターとロジャー、『死霊のえじき』のローズ大尉やミゲル、『マーティン』のマーティン、サヴィーニ版の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』に主演していた二代目のバーバラも登場します。うわー、こいつら、明るく楽しそうじゃん!! 彼らロメロ・ファミリーが楽しくワイワイやっているのを見るだけでもちょっと感動なのは、どうかしているでしょうか??

ロメロの演出はどこかまどろっこしいって前に書いたかもしれないですが、この映画に関しては、その直線的ではない感じ、自由な感じがとても生きている気がするんです。それは、『ゾンビ』のショッピングモールでの演出がどことなくまどろっこしいぐらいが心地よいのと同じ感覚かもしれません。何かこの映画はロメロのよいところが出たような、どうして皆もっと褒めないんだろうっていう気がするような名作でした。でも、どうなのかなぁ、ロメロ・ファンじゃないと楽しめないのかなぁ。エド・ハリス・ファンやトム・サヴィーニ・ファンでも楽しめると思うけれども

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2022年05月26日

『マーティン/呪われた吸血少年』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその9



このマーティンは思春期のときに観て、すごい感銘を受けた記憶があるんですよねぇ。この映画はいい!と思ったような。ただ、今観返してみると、悪くはないけれども、そこまでの印象を受けなかったのは、こっちがそれだけ年を取ってしまったからってことでしょうか。ちょっと悲しいような。これは思春期の青年の性にまつわる鬱屈を、吸血鬼というメタファーを使って、美しく、そして、あのいかにも思春期的な重苦しく退屈な空気の中で描き出した作品って言えるでしょう。やっぱり、今観てもよくできた作品だとはとても思います。ラストのあっけなさも、ロメロ的なシニカルさが現れてますねぇ。ゾンビ以外のロメロ作品を観ようと思うんだけど、何を観たらいいかなぁって人から相談されたとしたら、まずこれをおすすめしようかなと思う作品でした。まぁ、そんな機会もないだろうけれども。





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2022年05月25日

『ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその8



こちらはゾンビ前のロメロの作品。ある村にウィルスが蔓延し、感染した人は突如凶暴化して人を襲うという。って、それ、ゾンビじゃん。まぁ、死体ではない、人間だから、走ったりもする、というところで、いわゆるレイジ・ウィルス系のゾンビ映画のルーツはこの映画にあるというふうに言われたりもする作品です。しかし、この作品は『処刑軍団ザップ』の影響を受けているみたいですよね。同じ女優も使っているし。『ザップ』の話はまた今度するとして、この『ザ・クレイジーズ』、『ゾンビ』との違いを考えてみると、ウィルスそのものからしてみると、誰が感染しているかが分からないというスリル、そして疑心暗鬼があるというところはあるんですが、映画全体を観ると、それにまつわる軍隊を含めた政治的な動きのバタバタを取り上げているというところがありますよね。ちょっと社会的な視点が入っているんです。ロメロは他のホラー作家と比べて、社会性があるというふうに論じられることが多くて、そのあたりはもうちょっと考える必要があるかもしれないですが(同意するところとしないところがあるので)、ただ、確かにこの作品は単に人が狂って暴れる恐怖を描いた映画ではない感じです。この映画はゾンビ以外のロメロの映画の中でも『マーティン』と並んでよく出来てる作品な気がしますねぇ。



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2022年05月24日

『クリープ・ショー』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその7



こちらはスティーブン・キングとのタッグの作品。アメリカには50年代にホラーコミックが流行っていたらしくって、ロメロもキングもそうしたコミックをよく読んでいて、それを映画の世界で再現しようとしたというもののようです。ロメロの映画って、真面目というか、シリアスっていうか、そんな感じのものが多いですが、この映画はかなりコミカルな演出をしています。ただ、根は真面目な人なのかなぁっていう気がするので、それでも、そこまではっちゃけた印象はなかったりします。

そして、基本的には、この作品のテーマも怨みですねぇ。本当に怨みの映画を作り続けている気がするなぁ。しかし、やっぱり、彼の演出はどこかもたつきを感じてしまうのだけれども、この映画でもそういう気もするのだけれども、ただ、色々と見どころの多い作品ではあります。

見どころ1,スティーブン・キングが、いつもそういう役が多いけれども、いつも以上にイカれた感じで登場する。見どころ2,『裸のガンを持つ男』のレスリー・ニールセンがすごい嫌なやつで出てくる。見どころ3,ゴキブリいっぱい!! このゴキブリのシーンですが、当時なのでもちろん実際のゴキブリを使ってますし、撮影のときにはすごい大変だったみたいですねぇ。あぁ、考えただけでも恐怖!!



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2022年05月23日

『アミューズメント・パーク』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその6



この映画は最近になってミニシアター等で公開した作品ですよね。映画自体はごく短い、普通の商業映画ではなくって、教会の依頼で教育目的で作られた映画です。死後に奥さんが見つけてリマスターして公開したって感じでした。

いや〜、しかし、これ作品自体というよりも、作品にまつわる経緯がめちゃくちゃ面白いんですよねぇ。

協会が年齢差別や高齢者虐待の問題について取り上げる教育映画を撮ってほしいと思って、その地元で活動している映像作家を探してて、ロメロに依頼をしたわけです。そして、まぁ、仕事に困っていただろうロメロは引き受けるんですが、いざ出来上がってきた映画は、高齢者虐待の問題を考えさせるという方向には沿ってはいるものの、高齢者たちが予想以上に、めちゃくちゃ恐ろしいほどに酷い目に合ってるんです。もう、それはもうほとんどホラーで。いや、見てると、ロメロが高齢者虐待の問題をものすごく真剣考えたってことは伝わってくるんですよ。いい加減なやっつけ仕事では全然ないんです。そうした社会問題を考え抜いたからこそ、こんな恐ろしい映画を作っちゃった。でも、教会としては、恐ろしくて救いがない映画を撮ってもらいたかったわけじゃなくって、学校とか協会とかで流すためだから、あ、いや、依頼したのは、これじゃない、って感じになって、結局、お蔵入りに・・・

何か、その協会の人たちがこの映画を観た瞬間の表情とかが見たいですよねぇ。きっと、開いた口が塞がらないって感じだったに違いないですねぇ。

ただ、このエピソードから、なんていうか、やっぱり、ロメロの手加減できないというか、妥協できないというか、すんごい真面目すぎる面が伝わってきますよねぇ。

作品そのものは1時間ちょっとで、老人がひたすらひどい目に合ってしまって、もう外に出たくないって落ち込むっていう話なのですけれども、そのエピソードも含めて、とても興味深い映画でしたねぇ。

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2022年05月22日

『悪の儀式』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその5

これは、『ナイト・オブ〜』の後、『ゾンビ』の前の作品ですね。なので、『ナイト〜』で話題になったものの、完全にはロメロがゾンビの人、ホラー映画の人、ということにはなっていなかった時代の作品です。物語はオカルト的なものにはまっていく主婦の話なんですが、オカルトがメインの映画というよりは、もう若くはない(といっても現代の感覚ではかなり若いけれども)女性の性にまつわる抑圧についてを描き出そうとしている感じです。これは、思春期の青年の性にまつわる問題を吸血鬼というテーマを使って描いている『マーティン』と同様のアプローチだと言えるかもしれません。で、必ずしも、この作品が成功しているとはいいがたいのですが、でも、その後のロメロのゾンビ以外の作品群と比べると、何か面白いことをやろうとしている感があるんですよねぇ。こうして考えてみると、やっぱり、単にゾンビかゾンビ以外かということだけでなくって、70年代の方がロメロは生産的だったのかもしれないなっていう気もしてきますね。まぁ、鬱屈した思いが描かれていることは変わりがないのですが・・・

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2022年05月21日

『マスターズ・オブ・ホラー/悪夢の狂宴』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその4



これはジョージ・A・ロメロがダリオ・アルジェントと二人でエドガー・アラン・ポーの小説を短編映画化したものを合わせたオムニバス映画です。観てみると、どっちかっていうと、アルジェントの方がポーの影響を受けているかなぁ。そして、作品の出来もアルジェントの方がよい気がする。ロメロの方は中途半端にゾンビが出てくるけど、いつものロメロのゾンビではないし、ラストもへんな因果応報だしなぁと。ちょっと、苦しんでいるロメロを感じてしまいますねぇ。

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2022年05月20日

『ダーク・ハーフ』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその3



こちらも恨み節な感じの作品。原作はスティーブン・キングなんですね。キングとロメロはもともと仲良しで、よくカメオ出演をしてたりしますが、キングの原作を取り上げるのは『クリープショー』以来か。しかし、「ザ・スタンド」をロメロが映画化するっていう話もあったみたいで、それを実現してほしかったですよねぇ。どう考えても、一番、ロメロに合っている気がするのに。
さて、この映画はある小説家の中に、普段とは違う、暴力にみちた作品を書く、もう一人の人格が生まれて、そのもう一人の自分が色々と悪さをする、みたいな話です。話の内容はキングっぽいし、普段の主人公がためている鬱憤が、爆発するのがもう一人の自分みたいな構造は、ロメロっぽい感じがする。ただ、キング原作の映画って、90年代もいっぱい、名作がありますからねぇ。その中では、残念ながら、埋もれるなぁ、この作品は。
最初に書いた印象は、やっぱり当たっている気がするんですよね。どうも、ゾンビ以外のロメロ作品は、もう一つパンチが欠けてしまう。しかも、怨みがましいし。うーむ、どうしてだろう。



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2022年05月19日

『URAMI〜怨み〜』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその2



昨日、書いてる中でこの『URAMI』の話が出たので、二回目は『URAMI』の話。職場ではノリノリな上司に馬鹿にされて、妻には浮気されて、踏んだり蹴ったりな男が、それまでは耐えてひたすら我慢する一方だったけれども、あるとき、復讐の悪魔になって、みたいな感じの話なんですよね。基本的に抑圧された爆発っていう展開です。これ、ちょっとゾンビ以外のロメロの映画によくある構図ですねぇ。出来としては、そこまでよくはない、最後もどことなく微妙な後味の作品だったりしますねぇ。



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2022年05月18日

『モンキー・シャイン』ジョージ・A・ロメロの作品を観るその1



えぇっと、マスター・オブ・ホラーで、モダン・ゾンビのゴッドファーザーであるジョージ・A・ロメロの作品を、これから何日かで振り返ってみたいと思います。実は観たことのない作品とかもあったんですよね。しかし、印象として、ロメロの映画って、ゾンビ以外はそこまで面白くない、っていう感じがしていて。まぁ、『クレイジーズ』や『マーティン』はありとしても、それ以外はどうもねぇって。今回、観返してみて、その印象は正しいのかどうかと。

最初は『モンキー・シャイン』の話。今、変換ミスで「モンキー社員」ってなっちゃって、ちょっと、そんな社員が同僚にいたら嫌ですねぇ。この映画はある青年が車いす生活になってしまうのですが、彼を介護するために、実験的に人間の脳細胞で知能を高めたサルを用いるっていう話になり、しかし、そのサルが次第に暴走し始めるっていう展開です。うーん、ちょっと、わざわざサルに介護をしてもらいたくないけどねぇ。

この映画はそこそこは面白いものの、やっぱり、ゾンビ物の魅力には全然及ばない感じはしますねぇ。これはどうしてなんですかねぇ。あと、ゾンビ物以外だと、基本的に「恨み」が前面に出てくるっていう傾向がありますよね。実際に「URAMI」ってタイトルの映画もありましたけれども。



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2022年05月17日

ドラマ「秘密の森〜深い闇の向こうに〜」season1 えぇ、噓でしょ、ヨン検事ぃ! あぁ、立ち直れない



前々から、ぺ・ドゥナが出てるから観たいなと思ってたんだけれども、コロナ療養を機に見てみました。いや〜、面白かった。最初の方は、何だか特徴がつかめないなと思ってみてたんですけれども、だんだん、ぐぐっと引き込まれて行きます。そう、韓国って、日本と比べても検事の力が強いって話がありますよね。そのあたりの韓国における検事と刑事の力の違いみたいなものが、もっとよく分かっていたら、より楽しめるのかもしれないですねぇ。ほら、日本のドラマだったら、検事ってあんま活躍しないじゃないですか、キムタク以外は。

さて、このドラマはある殺人事件の背後に見え隠れする、検察や財界を巻き込んだ汚職事件について、小さい頃に脳に手術を受けたおかげで感情が表現できなくなった検事が、現場のたたき上げの女刑事などの協力を得ながら、暴いていくっていう話なんです。観ていると、やっぱり、権力社会のものすごいしがらみを感じますし、そういうところに切り込んでいけるのは「感情」が切り離された人間である、というような構造になっている。ただ、感情が切り離されたおかげで主人公のファン検事はその他の認知能力が優れているっていうことになってるんですけれども、そこが必要以上にスーパーマン的には描かれていないところもいいですねぇ。そして、現場の女刑事がぺ・ドゥナで、最近の彼女は「キングダム」でも「静かな海」でもかなり知的な雰囲気が漂う凛々しい女性の役が多かったですが、この映画ではチャキチャキな感じの女性を演じています。そして、こんな正反対の役でもめちゃくちゃ似合ってしまう。チャキチャキ人情おばちゃん刑事がはまりきっている。

そして、主役のファン検事役のチョ・スンウもいい味を出しているんですが、何といっても、次長→検事長→大統領秘書官になるユ・ジェミョンの存在感。彼がいいんですよ。そう、主人公の上司で偉いやつで裏がありそうな人で、っていうことなんですけれども、分かりやすい悪役じゃないんですよね。でも本当は善人、っていうような単純な人でもない。最後にファン検事が「怪物」って言ったけれども、確かにその通りかもしれない。何ていうか、彼のリアルな存在感、緊張感が、このドラマを引き立たせてますねぇ。韓国ドラマ/映画には、「いい顔」の親父がいっぱいいるんですよねぇ。

そうそう、イケメンなんだけど、いい感じでむかつくソ検事も面白いですよねぇ。あいつはもう何だかどうしょもないやつだけれども、本人としては必死だっていうのは伝わってくるから、憎み切れない・・・

で、タイトルにも書いたヨン検事。いや、最初、僕もこの女、うっとおしなぁって思いながら見てたんですよ。無駄に感情的になって一人で慌てて引っ掻き回して、少し静かにしてろよって。でも、だんだん、なんとなく憎めない気がしてきて、気がつけば、いつの間にか応援をしだしている自分がいるのに気がついたりして。そうして、少しずつ、ヨン検事のことを好きになっている自分がいたと気がつき始めた矢先に、あれですよ。もう、実に絶妙のタイミングであれですよ。いや〜、もう、あの衝撃から回復できないままに、怒涛のように最終回まで見てしまった感じですねぇ。やられた、あぁ、今思い返しても、悔しい。っていうか、ファン検事も、いくら何でも冷たすぎるんだよ〜



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