2015年05月
2015年05月30日
参議院で参考人意見陳述をしてきました(2015.5.28)
5月28日(木)、あいの会代表の小沢樹里が、
参議院の法務委員会に出席してきました。
裁判員裁判の制度見直しに関して、意見陳述するため、
参考人として呼ばれることとなったためです。
お送りいただいた出席依頼の書面
「裁判員裁判について被害者遺族が感じたこと」
と題して、事前に提出した文書も作りました。
伝えたい思いや内容は書き尽くしてありますので、
そのPDFデータをここにも置いておきます。
http://blog.livedoor.jp/i_nokai0708/sangiin20150528.pdf
国会で意見を述べるのは初めての経験となりますし、
どこまで伝えきることができたかはわかりません。
質問もたくさんいただきました。
それだけ議員の皆さんも関心が高いためだと思います。
小沢が感じたことは、一つひとつの経験が積み重なって、
自分だけでなく、他の被害者遺族を支援できるようになったこと。
やはり自分だけでなく、他の被害者遺族全てのためを考えて、
これからも行動していかなければならないという思いでした。
また公判前整理手続きに関し、興味深いやり取りがありました。
今回は加害者側弁護士も出席していたのですが、
その弁護士からも公判前整理手続きで争点が絞られすぎて、
実際のやり取りに支障をきたしているという発言がありました。
小沢もまったく同じ思いを抱いていた一人でした。
被害者遺族と、加害者側弁護士と、本来対峙する者同士が、
このことは問題だと共通して考えていることは重大です。
公判は、ゲームではなく、真実を追求する場であるべきです。
この問題は早期に改善されていくことを望みます。
国政の場で、遺族を代表して、こうして意見を述べることは、
大変光栄だと思っていますが、同時にとても恐縮しています。
これからも、謙虚さを忘れず、いただける機会があれば感謝し、
今回は裁判員裁判についてとなりますが、遺族を取り巻く環境を、
少しでもよくする流れを作ることができれば、嬉しく思います。
質疑内容は、参議院のウェブサイトで閲覧ができるそうです。
念の為、ここでもリンクを貼らせていただきます。
参議院インターネット審議中継
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/detail.php?sid=3150&type=recorded
2015年05月24日
みやぎ交通事故遺族の会(杜のいぶき)の設立1周年記念
宮城県を中心に活躍している遺族団体があります。
みやぎ交通事故遺族の会。
通称「杜(もり)のいぶき」
昨年のあいの会2周年式典にも来ていただいていましたが、
私たちが東京・池袋で定例会を行っていたちょうど今日、
仙台で設立1周年の集まりをされているとお聞きしました。
あらためて、杜のいぶきの皆さんのご活躍を祈念します。
杜のいぶきも、あいの会も、その根元は一緒です。
私たちは、交通遺族団体です。
ですので、私たちは「設立〇周年」という話を聞いても、
お互いに「おめでとう」という言葉はかけられません。
おめでたくないことを経験することで、会を設立し、
おめでたくないことに関わる活動をしているわけですから。
しかし、お互いにつらい経験を経てになりますが、
こうして手を取り合って、悲劇のない世の中を目指して、
思いを語り合える出会いが全国のあちこちにあることは、
素晴らしいことだと思って、感謝の気持ちを抱いています。
あいの会5月度定例会(2015.5.24)
本日5月24日、東京・池袋で、あいの会の定例会を行いました。
縁が繋がって、接触してきてくれたご遺族の方へのフォロー。
会員が受けたフジテレビ報道被害をめぐる動きの報告と共有。
2つとも重い話ですが、どちらもここでは書けませんので、
今日、そうした話し合いがあったことだけ報告いたします。
ただ、来ていただいたご遺族のことを一言だけ触れておくと、
まだ事件に遭ってからまもないなかで、気力を振り絞って、
私たちの存在を見つけてくれたご遺族の方でした。
今日の時間が少しでも今後の助けになれたらと思っています。
これからも引き続き、勉強会や講演会を重ね、
そして、縁のあったご遺族のフォローを行っていくことで、
悲惨な交通犯罪抑止に貢献していきたいと思っています。
2015年05月12日
あいの会公式ホームページ開設のお知らせ
あいの会の公式ホームページを開設しました。
これまでは、ブログとfacebookを使って情報発信してきましたが、
どちらも過去の話はどんどん過去の彼方に流れてしまうため、
全体を俯瞰できるベースとなるサイト開設も必要と考えていました。
昨年、システムに詳しいご遺族の方が入会されたこともあり、
今年に入ってからは、会の中でも具体的に準備を進めてきましたが、
このたび正式に開設させることができましたので、報告いたします。
【ホームページの主な内容】
・会則、設立趣意、組織概要などを掲載しました。
・ブログは更新され次第、トップページに連動して掲載されます。
・お問い合わせフォームを用意し、相談受付をわかりやすくしました。
・関係するサイトにつながるリンクページも用意しました。
・今後は、各データのアーカイブ化も進めていきます。
多くの方より、たくさんのご支援をいただけていることを感謝します。
今後も引き続き、あいの会へのご支援をよろしくお願いいたします。
2015年05月10日
フジテレビとの話し合いの中間報告
当会副代表の東光宏(以下、「東」と言います)が、フジテレビの取材を受けて、本年2月17日に番組が放映されましたが、その取材過程や内容について、問題があると考えていますので、現在に至るまでのフジテレビとの経緯について報告します。
最初に関東交通犯罪遺族の会(以下、「あいの会」と言います)を通じて、自転車の交通事件の遺族の東に対し、インタビューの申し出がありました。
「カスぺ!『あなたの知るかもしれない世界6』」制作にあたり、事件の遺族のインタビューも放映したいとの話でしたが、下記のような事前説明でしたので、今後、同じような悲惨な被害者が現れないよう社会に対する啓発になればと考え、東がインタビュー収録に協力することになりました。
・自転車で事故を起こすとこんな重大な事態になるという問題提起をしたい。
・ただゴールデンタイムの番組なので死亡事故ということは出せないので、相手の顔に重大な怪我を負わせてしまったという設定にする。
・しかし面白おかしくでは決してなく、あくまで自転車事故の重大性を訴える内容になる。
上記が説明の全てでしたが、2月17日に放映された内容は、事前説明とは異なるものでした。
ドラマは、交差点で、横断歩道を歩いていた小学生低学年の男の子が自転車と衝突するシーンから始まりました。
ところが、その「被害者」の小学生は、最初から意図してぶつかってきた、いわゆる「当たり屋」で、そのことが随所で示唆ないし分かるような演出になっていて、ドラマの大部分を占めていました。また「被害者」の代理人の言い値のままに、1,500万円という法外な金額を取られるという設定でした。
そして、番組の冒頭部分に東のインタビュー映像が使われてしまいました。
その後、4月になって初めてフジテレビ側から接触があり、4月10日と4月25日に会って話を聞くことになりました。
まず、当たり屋のドラマがメインであることについて事前に全く説明をうけていなかったとして、抗議しました。
次に、番組の公式サイトには、実際に体験した人々に取材し、全て実話の物語をドラマ化し、 事実のみで構成されたドラマ「最大公約数ストーリー」であると謳っており、番組それ自体でも、冒頭でそのことが謳われていることを取り上げました。
そもそも当たり屋は、自転車被害者の最大公約数ではなく、しかも小学生低学年の当たり屋は皆無に等しいか少なくとも最大公約数ではないと指摘しました。しかし、あたかもそうであるかのように、実際に体験した人々に対する取材を経ない架空のドラマを仕立て上げていたことに抗議し、東や被害者の多くが「当たり屋」であるかのような印象を与えかねないとして抗議させていただきました。
また、軽傷で傷が完治している事案で賠償金が1,500万円になることは、法律的にみて、ありえないことも指摘させていただき、被害者は皆、高額の不当な賠償金を請求しているかのような印象を与えかねないことに対しても、抗議させていただきました。
東及びあいの会から、フジテレビの番組審議会で取り上げられることや書面での謝罪、当該番組が放送されたのと同じ時間帯で影響力のある枠などを使用して謝罪と訂正の報道をされることを要望させていただきました。
その後、フジテレビ側も、代理人を立てられ、改めて話し合いの場を設けてほしいとの丁重な申し入れがありました。
東及びあいの会としては、基本的なスタンスを曲げることはできませんが、柔軟かつ真摯に、また建設的に対応したいと考えています。
現在、話し合い中ですので、詳細は追って報告させていただきます。
2015年05月05日
板橋区長との面会(2015.3.30)
過去の報告になってしまいますが、小沢家が今年3月30日、
板橋区長の坂本健様に面会させていただく機会がありました。
先だって保護司の皆さんに講演する機会があったのですが、
(http://blog.livedoor.jp/i_nokai0708/archives/2015-01-28.html)
その時に受講された保護司の方と区長が話をされ、
「あらためて会ってお話をしませんか」
と、後日お声がけいただいたものになります。
区長の坂本様は、小沢家の著書『交通犯罪』を以前読まれていて、
交通犯罪の撲滅には、もともと強い関心を持っている方でした。
今回お会いする機会をいただき、小沢家からはあらためてですが、
被害者支援と交通犯罪撲滅への取り組みの強化を要請してきました。
疑うまでもなく、熱心に取り組んでもらえるだろうと期待しています。
こうして実際に行政を運営している方々とお話しする機会があれば、
私たちとしては、これからもできる限り、これを活かしていき、
被害者支援と交通犯罪撲滅の取り組みに反映させたいと考えます。
こうした陳情の機会を活かした活動も、繰り返し積み重ねることで、
全体の流れを少しずつ良い方向に動かしていけると考えています。