2016年05月
2016年05月16日
BPO決定通知の報告(2016.5.16)
自転車遺族である東が、フジテレビによる報道被害を受け、
BPO(放送倫理・番組向上機構)に人権救済申立てをしていた件で、
本日(5月16日)、決定通知を受けました。
振り返りますと、自転車事故の重大性を訴える再現ドラマ冒頭に
遺族のインタビューを撮らせてほしいと言われ、取材に応じたところ、
それは全くの虚偽説明で、当たり屋に法外な金額を騙し取られる
コミカルなドラマの前ふりに使われたことを抗議していたものです。
http://www.bpo.gr.jp/?p=8627&meta_key=2016
上記BPOのホームページにも決定内容が掲載がされましたが、
・名誉を毀損し、名誉感情を侵害したとまでは言えない。
・しかし事前に番組内容を説明しなかったことは放送倫理上問題あり。
として、
「フジテレビに対し、本決定の趣旨を放送するとともに、
社内及び番組の制作会社にその情報を周知し、
再発防止のために放送倫理の順守にいっそう配慮するよう要望する」
という内容となりました。
決定文全文はこちらからも確認することができます。
http://www.bpo.gr.jp/wordpress/wp-content/themes/codex/pdf/brc/determination/2016/60/dec/k_cx_60.pdf
名誉毀損が認められなかったことは、やはり残念に思っています。
ただ自転車事故が重大な結果をもたらすことが全く考慮されず、
取材に応じた遺族の心情に配慮がされていなかったことについて、
放送倫理上の問題があったと認められたこと、
そしてその決定趣旨を放送するように求められたことで、
私たちとしては一定の評価ができる決定内容だったと考えています。
番組内容を偽って、コミカルなドラマの前ふり映像に、
被害者遺族のインタビュー映像を使うなどということは、
誰が見ても非常識な話で、今回決定は当然のことだと考えます。
フジテレビは、そのような当然の結果を受け入れるために、
論点を変遷させながら、1年以上も苦しい言い訳を続けてきました。
そのことをとても残念に思っています。
決定言い渡しの場で、最後に意見を求められたフジテレビ側は、
「真摯に受け止めます」と発言していましたが、
表面的な言葉で終わらせないようにしてほしいと思っています。
どちらにしてもフジテレビはこの件を放送しなければなりません。
日時や内容はこれから決まっていくことになりますが、
適当な内容でお茶を濁されないよう、注視したいと考えています。
私たちがマスメディアの方に求めることはとても単純なことです。
被害者や被害者遺族のような傷ついた人を取り上げる場合は、
その人がどんな思いで取材に協力しようと決心してくれたのか、
きちんとその思いを重く受け止めて、番組制作を行ってほしい。
ただそれだけです。
そして当たり前の心があれば、誰でもできることのはずです。
あいの会のメンバーも、よくマスメディアの取材を受けます。
受ける理由はただ一つです。
自分が発言することによって、理解が拡がり、
そのことが悲しい交通犯罪がなくなることにつながってほしい。
ただそれだけです。
グリーフケア開催の報告(2016.5.14)
先週土曜日の5月15日、私たちの会で、
グリーフケアのワークショップを実施しました。
昨年以来、3回目となるワークショップです。
期間も空き、初めて参加される方がいたため、
まずは最初に前回前々回のおさらいから入り、
トラウマについて振り返りを行いました。
その上で今回は、精神的暴力、
特に二次被害について、各々書き出す作業を通じて、
参加者各々が思いを巡らしてみた上で、
最後に絵を描く作業による内観の試みがありました。
あえて議論や意見交換はせず、発表しあうこともせず、
あくまでファシリテーター役の方の伴走の元で、
(ファシリテーターは教師やリーダーではなく伴走者)
他人から受けて抱えている傷を見つめる作業に徹する。
こうした内観も時に必要だと感じる時間となりました。
講演もそうですし、こうしたワークショップもそうですが、
繰り返し、継続していくことが大切だと考えています。
また後日にもグリーフケアを実施する予定です。
日時が決まりました、告知させていただきます。
2016年05月10日
グリーフケアワークショップの案内(5/14)
次回のあいの会の集まりは5月14日(土)になります。
この日はグリーフケアのワークショップを行います。
グリーフケアは死別の悲しみと向き合うプログラムです。
実際に手や体を動かして、自分が抱えている悲しみを見つめ、
認めて、受け止めていく工程を実際に体験してみるものです。
無理に乗り越えたり、がんばったりするものではありません。
ワークを通じて、何かの気づきがあればとよいと考えています。
もし交通事犯で家族を奪われた悲しみを抱えた方がいれば、
ご連絡いただければ、どなたでもご参加いただけます。
交通事犯に限らず、他の形で家族を奪われた方でも構いません。
お金はかかりません。無料です。
日時:5月14日(土)14:00~15:30
場所:東京・池袋(詳細はご連絡いただいた方にお知らせします)
関心のある方がいらっしゃれば、下記までご連絡ください。
もし一人で、あるいは家族だけで、悩み苦しんでいる方がいれば、
一歩を踏み出すきっかけにしてもらえたらと思っています。
i.nokai0708●gmail.com
(※●を@にしたメールアドレスが連絡先となります)