2017年09月
2017年09月30日
埼玉弁護士会シンポジウムへのパネリスト参加(2017.9.27)
9月27日(水)、埼玉弁護士会が主催するシンポジウムに
パネリストの一人として小沢樹里が参加をしてきました。
上のパンフレットにあるように、
開催テーマは「あなたの街の犯罪被害者支援」でした。
「被害者の声」を伝えるため、最初に基調報告に立たれたのは、
強盗に遭い、大怪我をさせられた被害者の方でした。
その方は会社を経営されている方だったのですが、
心身に痛手を受けたため、経営を続けていくことができず、
結局会社を手放さざるをえなくなり、経済的な困難に直面。
家庭内でも子供の成長にも関わる困難を経験されたそうです。
そんな思いをして、現在も残る体の痛みと闘いながらも、
これ以上同じつらさを味わう人が一人でもなくなるようにと思い、
この場に立ったという話を聞き、その切実な心に強く打たれました。
また以前より小沢が関心を持っていた兵庫県明石市の
泉房穂市長の基調講演を聞くこともできました。
明石市は、泉市長も率先し、被害者支援に力を入れている市です。
泉市長のとても熱のこもった話を聞き、心を打たれると同時に、
小沢の住む埼玉県でも、やはり早く犯罪被害者条例を作っていきたいと
あらためて強く胸に刻むことができました。
そして、基調報告をされた被害者の方、犯罪被害者学の諸澤英道先生、
さらに明石市犯罪被害者支援窓口の担当職員の方、
また今回のコーディネーターである横山佳純弁護士とともに、
小沢も登壇し、パネルディスカッションに参加しました。
ちなみに横山弁護士は、埼玉弁護士会犯罪被害者支援委員会で
委員長を務められていて、被害者支援のために心を砕いている方です。
小沢は横山弁護士から声をかけていただき、今回の参加となりました。
小沢がパネリストとして話した内容としては、
事件が起きた後、どのように犯罪被害者窓口にたどり着いたか、
市役所の窓口での煩雑な書類手続きがどれだけ大変だったか、
被害者・遺族となってあちこちを動いてみて初めて、
窓口によって対応や支援の内容に大きな違いがあるとわかったこと、
そして精神面の支援ばかりが取り上げられがちですが、
それ以前の生活の支援が何より急務だと感じていること、
事件の生活への影響は家族だけでは抱えきれないほど大きく、
被害者支援条例で解決できることもあると思う、といったことでした。
また同時に、小沢が2年ほどかけて地道に調べてきた
埼玉県内の各自治体の被害者支援窓口の現状についても話しました。
自治体の総合窓口に問い合わせ、被害者支援窓口がどこにあるか質問し、
答えが返ってくるまで、最短で2分9秒、最長で5分かかっていました。
平均でも2~3分かかり、自治体内で周知されていないことがわかりました。
また多くの窓口の対応が、問い合わせても県や警察の窓口を伝えるだけで、
支援の意味を理解して独自に動いているところはほぼありませんでした。
被害者支援窓口に在籍しているはずの担当者本人が、
ご自分の担当がそうした窓口だと知らないところも多くありました。
簡単な質問にも答えられなった市は、全15自治体のうち10にのぼりました。
こうした調査結果を踏まえて、あらためて感じたことは、
被害者支援窓口の担当になる方には、向き不向きがあることでした。
被害者支援窓口が何をすべきかわからず、警察が関わるという理由からか、
警察の方が出向している対応している自治体が多いように思われました。
そうした窓口では、被害者への寄り添いは期待できないように感じました。
そうしたことをパネルディスカッションの議論の中で伝えてきました。
明石市のとても先進的な取り組みについて、明石市の泉市長は、
「決して先進的なことではなく、当然のことを行っているにすぎない」
と話されていたのを聞き、日本では当然のこともできず、
最低限の体制もまだまだ完備されていない国なのだと、重く感じました。
諸澤先生も話していましたが、日本は被害者支援窓口が非常に少ない国です。
国がやるべきことも多いのですが、各自治体の中で、
被害者の生活圏に分け入って、支援できるネットワークがやはり大切です。
被害者になると、どんなに悲しく、打ちのめされても、
地域の役割を抜けられず、ゴミ出し当番や子供の学校の役員が回ってきます。
せめてこれらのことから被害者の負担を少なくすることは、
いますぐ今日からでも、少しのやさしさで誰もができることだと思います。
被害者支援条例ができることをきっかけに、自分が何ができるかを、
多くの人があらためて考える機会となってくれたらいいなと思いました。
2017年09月25日
9月度あいの会定例会(5周年記念集会を控えて)
9月23日(土)、あいの会定例会を行いました。
来月に私たちの会の5周年記念集会の開催を控えて、
その最終的な打ち合わせで集まりました。
今回はあえて事前の出欠依頼は行っておりません。
それは過去集会では支援者の方にたくさん来ていただき、
それはそれでとてもありがたいことだったのですが、
当日まで行こうかどうか迷っている遺族の方がいれば、
ぜひ当日決心を固めたら来てほしいと考えたからです。
支援者の方々の協力や支援には心から感謝しつつも、
どこまでも遺族のためにまずは動きたいと考えています。
とは言っても、事前に連絡をくれる方は少なからずいて、
そのことは非常にありがたく感じています。
当日果たしてどれくらいの方に来ていただけるのか、
私たちとしても緊張や不安がないといえば嘘になります。
決して事前連絡は必須ではありませんが、
事前にご連絡をいただける方がいればぜひお願いします。
念の為、開催情報を再度掲載させていただきます。
グリーフケアについての講演会を行います。
【日時】
2017年10月14日(土)13:30~16:30
【会場】
TKP大宮ビジネスセンター5階ホール2
(大宮駅より徒歩4分)
詳細は下記のチラシをご確認ください。
支援者の方、ご遺族の方に限らず、関心のある方であれば、
どなたでもお気軽にお越しください。
なお当日は報道関係者も来て取材される予定ですが、
写真や映像を撮っても背後からの撮影のみとし、
スタッフ以外の来場者は写さないようにしています。
多くの皆様のご来場をお待ちしています。
2017年09月06日
埼玉県議連ヒアリング参加(2017.9.4)
9月4日(月)、埼玉県議の皆様に声をかけていただき、
犯罪被害者団体のとしてのヒアリングを受けてきました。
小沢樹里、小沢恵生、中村正文の3名で行ってきました。
被害者の現状について、そして被害者支援窓口について、
埼玉県議の皆様も真剣に考えてくれていたので、
そのことについて、普段からの思いを伝えてきました。
被害者支援が受けられれば多くの被害者は救われる。
しかしその周知があまりにもされていない。
窓口はあっても機能していない自治体も多い。
自治体の職員の間でも理解がされていないことも多い。
そんな問題をなくし、被害者に寄り添う体制にしたい。
そうした被害者の声を聞いてもらえたと思います。
またこうした動きが、他の都道府県でも同じように
広がって形になっていってほしいと思いました。
今回は、小沢と中村も参加している「彩の樹」という
交通事件の被害者・遺族の自助グループで呼ばれました。
ただ、同時にあいの会としても話してほしいと言われ、
どこの会であるとか、団体名といったことは関係なく、
交通遺族としての率直な思いをそのまま伝えてきました。
2017年09月05日
あいの会5周年記念集会のお知らせ
10月に、あいの会5周年記念集会を開催します。
日時:10月14日(土) 13:30~16:30
場所:TKP大宮ビジネスセンター5階ホール2(大宮駅より徒歩4分)
https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-omiya/access/
詳細は下記チラシをご確認ください。