2020年07月

2020年07月26日

学生向け対談イベントの報告(2020.7.23)

連休初日となる7月23日、事前告知しました通り、
学生の方々とのZoom対談イベントを行いました。

2020あいの会0723Zoom対談会

***

あいの会から参加したメンバーも
既にそれぞれ個人ブログで報告していますので、
そのリンク先を紹介しておきます。

■中村正文の報告ブログ
https://ameblo.jp/morinokotorito/entry-12612940480.html

■松永拓也の報告ブログ
https://ameblo.jp/ma-nariko/entry-12612922474.html

***

また当日松永宅で直接取材されたテレビ東京も、
当日のうちにニュースを出され、
YouTubeもアップしたのであわせて紹介します。

■テレビ東京のアップされたYouTubeページ
池袋暴走事故の遺族がオンライン講演(2020年7月23日)
https://www.youtube.com/watch?v=_8sJzwOvBuY


***

今回のイベント企画の意図は、できるだけ多くの学生に、
交通事故の現実や被害者遺族の置かれた現実、
そして被害者支援の重要性などについて、
まずは「知ってほしい」ということが前提にありました。
その上で、学生の方々に自分で出来ることを考えてもらい、
そのことがよりよい社会につながっていくというものでした。

まずあいの会から、小沢樹里、中村正文、松永拓也が講演し、
さらにグループに分かれてのディスカッションを行い、
全体で再度まとまっての意見交換という流れで進めました。

今回参加してくれた学生の方々の中には、
警察官志望者、交通システムや心理学を専攻している人、
大切な人を亡くす経験をされた方などがいました。

そうした学生の皆さんが、それぞれの立場で感じたこと、
できる・やりたいと考えていることを話してくれました。
そんな参加者の皆さんの真っ直ぐな思いに触れられて、
あいの会の側も本当に貴重な経験になったと考えています。

今回はあくまで試験的な試みでしたが、
予想を超えて、有意義なやり取りができましたので、
今後も継続して開催していこうと考えています。

当初は2時間ほどの予定で始めた今回イベントですが、
話題が尽きずに4時間に及ぶ長時間となってしまいました。
ただその分、学生の方々に遺族の思いをダイレクトに伝え、
学生の方からも率直な思いを聞くことができ、
今回のイベントは成功だったと言えると考えています。



i_nokai0708 at 09:03|PermalinkComments(0)講演会 

2020年07月22日

学生向け対談イベント開催のお知らせ(2020.7.23)

急遽ですが、明日学生対象の対談イベントを開催します。

2020あいの会0723


・対象:中学生・高校生・大学生
・日時:2020年7月23日(木・祝)14:00~15:55頃
・方法:Zoom

興味がある方は、下記フォームよりご連絡ください。

https://forms.gle/s5jACk67eoGx2eVg6

今回のような催しは初めての試みとなります。
至らぬ点や不手際もあるかもしれません。
それでも、私たちも遺族としての思いを、
若い方にも伝えられるようにしたいと思います。

なお、あいの会からは下記3名がお話します。

・小沢 樹里
・中村 正文
・松永 拓也

質問応答も時間の許す限り続ける予定です。

また報道が入ることになりました。

参加者の皆様の顔は出ないようにし、
声も加工して個人特定できないようにしますが、
念の為あらかじめご了承ください。

2020.7.22 22:00追記
参加者募集は一旦締め切らせていただきました。


i_nokai0708 at 08:42|PermalinkComments(1)情報提供 

2020年07月21日

グリーフサポーター養成研修実施(2020.7.18~7.19)

7月18日(土)~19日(日)の週末2日間をかけて、
精神看護学が専門の高橋聡美先生を講師に招き、
グリーフサポートの研修を行いました。

■高橋聡美の研究室
https://blog.canpan.info/satomilab/

あいの会+知人らが約10名ほどが参加して、
計10時間ほどの長丁場の研修となりました。
コロナ禍の中、感染予防策を講じての実施となり、
これまで通りにはいかない場面もありましたが、
参加者一同やってよかったといえる内容でした。

研修は、座学、ワークショップ、ロールプレイングなど、
多くの方法を取り入れた内容の実践となりました。

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※代表の小沢がブログで既に報告しているので、
 リンク先を紹介しておきます。

 ■小沢樹里のブログ
 https://ameblo.jp/kozaru5/entry-12612118057.html

今回こうした研修を実施しようと考えた理由ですが、
ご遺族の方からの相談が増えている実情があります。

私たちで力になれそうな方もいらっしゃれば、
残念ながらそうではなかったご遺族の方もいます。

今後もそうした相談を受け続けるだろうことを思えば、
自分たちの体験だけに寄った素人意見にとどまらず、
グリーフサポートというものについて、しっかりと、
体系的かつ実践的に学ぶ必要があると考えました。

そうは言っても、たった一度だけの研修受講で、
必要なすべてを完全に体得できるわけもありません。
これからも相談されるご遺族の方と一緒に考え、
一緒に歩み、できる限り力になりたいと思っています。


i_nokai0708 at 23:59|PermalinkComments(0)講演会 

2020年07月17日

西日本新聞での松永拓也さん取材記事掲載(2020.7.17朝刊)

西日本新聞で京アニ放火殺人事件の実名報道をめぐり、
遺族数名の言葉に耳を傾けて検証する記事が出ました。
池袋高齢者死傷事故遺族で当会会員の松永拓也さんも
取材で意見を伝え、記事になりましたので報告します。

西日本新聞 2020年7月17日付朝刊
2020あいの会0717西日本新聞_001

2020あいの会0717西日本新聞_002

被害者・遺族の実名報道の是非については、
近くこのブログでも正式に意見提起する予定ですが、
今日の記事は松永さん自身の経験と思いを伝えています。

松永さん自身、当初奥様と娘様の実名が勝手に流れたこと、
自分の名前については姓のみ公開の希望が守られたこと、
一周忌にフルネーム公開に至った心情を伝えています。

松永さんについては、あいの会参加や署名活動を通じて、
1年という期間をかけて、実名を公開する決心をしました。

本人はその決心を「闘っていく覚悟」と言っていますが、
同時に「公にすることが正義とも正解とも思わない」
と実名公開称賛の流れにはしないように釘を刺しています。

実名か匿名かは、被害者・遺族本人の意向に従うべきで、
その判断も一定期間を置いた後に求めるべきだと考えます。

この話は追ってあいの会として意見提起の予定です。

i_nokai0708 at 21:39|PermalinkComments(0)取材&報道 

2020年07月16日

埼玉県第11次交通安全計画への意見応募(2020.7.15)

埼玉県では交通安全対策会議を設置しています。

国のその都度の交通安全基本計画に基づいて、
埼玉県独自の交通安全計画も策定しているのですが、
今回、国の最新の第11次交通安全基本計画を受けて、
新交通安全計画作成のため、意見募集がありました。

あいの会でも、埼玉県からの今回の依頼を受けて、
意見を取りまとめて、提出させていただきました。

このような内容を提出しましたという報告のため、
その書面データと要旨を開示させていただきます。

2020あいの会0715埼玉県提案書

第11次交通安全計画に盛り込むべき事項について

まず「人優先の改革を」というまえがきを添えて、
車が歩行者よりも優先されている今の現状を
埼玉県から変えていってほしいと述べた上で、
以下25項目の提案を行いました。

***

【提案内容要旨】

(1)自治体職員向けの遺族講演研修の積極的導入

(2)「事故」ではなく「事件」であるとの認識の推進
(「犯罪事件」の場合は「交通犯罪捜査係」での捜査)

(3)道路環境整備への住民参加の促進
(広く県民に知ってもらうための情報発信の強化)

(4)交通事故ゼロを意識した効果的な広報の実施
(よりわかりやすくホームページでのデイリー開示)

(5)交通標識体系の見直し
(わかりにくい現状の交通標識への根本的な見直し)

(6)道路ネットワークの整備と規格の高い道路の利用促進
(狭い旧道等への大型車進入禁止等の制限)

(7)ドライブレコーダーの設置義務化
(加害者になりやすい運送業界での普及なしを懸念)

(8)自動運転車のあり方
(技術の限界と購入者の自己責任への理解促進)

(9)安全サポート機能の限界についての周知推進
(自動車販売店での正しい説明徹底の必要性)

(10)静音機能の見直し
(安全上逆効果しか生まない静音機能は要見直し)

(11)高齢者の運転免許制度のあり方
(更新期間短縮、アプリテスト導入、啓蒙ポスター活動)

(12)東京オリンピック開催に伴う訪日外国人レンタカー利用対策
(開催可否は流動的ながら、実現時の訪日外国人対策も必要)

(13)事故捜査の外部委託の推進
(外部委託による警察キャパオーバー問題解消と捜査精度向上)

(14)ひき逃げ死亡事故捜査の鑑定二次チェック体制化
(複数専門家による二次鑑定実施、外部委託先活用)

(15)被害者支援のより一層の推進
(被害者参加人への有給特別休暇制度、支援窓口説明の徹底)

(16)民事訴訟での犯罪被害者等の二次被害防止策
(民事で被害者が冒涜される悪習根絶のための各方面研修制度)

(17)交通事故犠牲者の臓器提供時のあり方について
(支援担当者同席による臓器移植コーディネーター独走防止)

(18)自転車事故対策
(自転車教育と啓蒙活動の必要性)

(19)中高生に向けての安全教育
(県内各ホットラインの周知促進の必要性)

(20)自助グループや交通事故被害者遺族の手記の活用
(自助グループ発行の手記の活用の必要性)

(21)交通事故被害者等と連携した交通安全教育の推進
(各方面研修での遺族や支援センター職員の講演研修強化)

(22)交通の指導取締りについて
(飲酒運転検問の再強化、市民情報提供システム、福祉環境整備)

(23)救急・救助隊員の教育について
(隊員訓練へのアルコール摂取チェック導入、隊員向け遺族講演)

(24)交通事故被害者等の心情に配慮した対策の推進
(実名・匿名選択権による二次被害防止策の検討)

(25)交通管理の最適化について
(学校単位にとどまらない意見収集施策の検討)

***

私たちあいの会のメンバーのうち何名かは、
埼玉県内で起きた交通犯罪の遺族です。
その縁で今回の意見募集にも参加となりました。

埼玉県のあいの会の会員に共通して言えることは、
支援者に恵まれ、情報を知る機会にあったことです。
それが悲劇の中における、救いの光でもありました。

しかしそうしたケースは全体の中ではまれです。
多くの遺族は孤独のまま、必要な情報も知らず、
闘い方も知らず、生涯の悔いを残すことになります。

しかし遺族に努力を求めるのは酷な話です。

遺族は悲しむ以外に何もできなくて当たり前です。
だから自治体が、行政が、警察が、周囲が声をかけ、
情報を提供し、繋ぐべき人に繋げる必要があります。

そのために私たちは変えられることは変えたいと訴え、
できることはできる範囲で進めたいと思っています。

今回の意見応募もその一つです。
全ての実現は、まだ将来の話になるかもしれませんが、
いま声を上げられることは、伝えるべき相手に伝え、
未来の可能性に結びつけていきたいと考えています。



i_nokai0708 at 21:14|PermalinkComments(0)陳情活動 

2020年07月11日

池袋高齢者暴走死傷事故の慰霊碑除幕式(2020.7.11)

池袋高齢者暴走死傷事故の事件現場に、
慰霊碑が建てられることになり、
7月11日(土)、その除幕式が行われました。

妻子を奪われた松永拓也さんも出席して挨拶し、
当会代表の小沢樹里も、コロナ禍で出席が叶わず、
代読となりましたが、挨拶文を出しました。

豊島区が主催し、松永さんと小沢も準備に関わり、
この日を迎えることとなりました。

多くの人から1000万円を超える募金もありました。
この事件の衝撃、そして松永さんの言葉と思いが、
どれだけ多くの人の心に響いていたかわかります。

ここでも、除幕式の動画と、慰霊碑の画像、
当日の新聞記事(一部)、松永さんと小沢の挨拶文、
そしてその二人のアップしたブログを紹介します。

除幕式後も多くの人が立ち止まって、慰霊碑を見て、
書かれている文章をじっくり読んでいたそうです。

慰霊碑が建てられたのは、松永さんが事故後ずっと、
そこにあったベンチで、二人を思っていた場所でした。

そこで立ち止まる多くの人が、想いをはせることで、
二度とあってはならない事件を本当に二度と起こさない、
そうした場所であり続けてほしいと思っています。

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■慰霊碑の様子

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■YouTube動画
 

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■当時夕刊の新聞記事(朝日新聞と毎日新聞だけ一部紹介)

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■松永拓也の挨拶

このたびは新型コロナウイルス感染拡大の最中、感染防止対策を講じて、この式を執り行ってくださった豊島区関係者の皆様と、全国の皆様のあたたかなお気持ちに対し、心から感謝申し上げます。

2019年4月19日、12時23分頃、娘の大好きだった公園で遊んだあとの、いつもの帰り道、この場所で、最愛の妻と娘は交通事故によって命を奪われました。

その日からお通夜の日まで、5日間の猶予がありました。たくさん二人に語りかけま した。どれだけ愛しているかということ。二人に出会えたことや、共に生きられたことに感謝しているということ。返事が聞こえない部屋の中で、亡くなった命は決して戻らないという現実を突きつけられました。

しかし、それと同時にこうも思いました。 「二人の命は戻らないけれど、これからの私の行動によって、交通事故が1 件でも防げるかもしれない。今生きている誰かの命は守れるかもしれない。それが、二人の命を無駄にしないということなのではないか」と。

そして、その想いが最初の記者会見につながりました。この想いはその時から今もずっと変わっていません。この1年間、関東交通犯罪遺族の会の一員として国への働きかけを行ったり、ブログやSNSを使っての発信をしたりなど、事故撲滅の活動をしてきたのは、その想いが根底にあるから です。

残念なことですが、戦後約94万人の方が交通事故で亡くなりました。死亡だけでなく、障害などを含めると計り知れない数の人々が苦しんだことでしょう。交通戦争と呼ばれた年間1万人以上が亡くなっていた時代を経て、今でも年間約3200人の方が亡くなっています。数字で聞くと実感が湧きにくいですが、この数字の1つ1つは、かけがえのない尊い命です。

この慰霊碑のコンセプトは、「妻と娘を始めとした、これまでの交通事故で亡く なられた方々を追悼するとともに、交通事故を根絶して安心安全な社会を目指す」という願いを込めたものです。そのような願いを込めた慰霊碑にしたいとい う申し出を、豊島区は快く受け入れてくださいました。交通事故根絶を目指すのだという決意を持ってくださっているのだと、強く感じました。

そして、全国の皆様から1140万9496 円もの慰霊碑設立のための募金をお寄せいただきました。皆様のあたたかなお気持ちに対し、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

妻も娘も含め、これまでの犠牲者全員が、日常の中で事故に巻き込まれるとは思ってもいなかったでしょう。しかし、一瞬の事故で人生が狂ってしまった方がたくさんいます。誰しもに起こり得ること。それが交通事故です。はたして「事故だから仕方ない」で片付けていいことなのでしょうか。私はどうしてもそう思えません。私は、この辛さを知っているからこそ、もう同じ思いをする人が出ないでほしい。だからこそ、今後も国への働きかけや、啓蒙活動を続けていきたいと思っております。

この慰霊碑が設置された場所は、もともとベンチがありました。事故後1ヶ月間、ほぼ毎日そのベンチに座って、自分はどうやって生きていけばいいのか。どうすれば事故を減らせるのかを自問自答しました。そして今日から、偶然にもその場所に慰霊碑が立ちます。

この慰霊碑を見た方々が、安心安全で、交通事故のない優しい社会にするのだという思いを持ってくださる。そんな場所になることを願い、私の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

■あいの会代表・小沢樹里の挨拶
(コロナウイルス感染拡大と都県間の往来自粛の呼びかけを踏まえ代読)
私たち関東交通犯罪遺族の会(あいの会)は2007年7月8日、3家族4名で立ち上げました。
あいの会は今でも小さな集まりです。しかし国土交通省、法務省、警察庁、内閣府などの関係官庁への意見提起、各自治体との協同作業、企業や学校、事業者団体、警察、裁判所などでの講演活動、講演会や研修会の開催など、可能な活動をできる限り行ってきました。交通犯罪遺族という立場から、できるだけ多くの人に交通安全と命の大切さを伝えたいという思いがあるからです。
近年、交通事件の数は減っていると言われています。しかし今現在も、被害者に非のない交通犯罪によって奪われる命は決して少なくありません。そして一人の命が奪われるということは、その周りで悲しみ苦しむ家族、そして恋人や友人が何人何十人と生まれるということでもあります。大切な家族を奪われた悲しみや苦しみを、誰にも相談できず、心のつぶれそうな思いで毎日を過ごすご遺族は、悲しいことですが毎年たくさん生まれ続けています。交通事件の数が減ったという数字の問題ではなく、絶望に落とされるご遺族が増え続けている現実を知ってほしいと考えています。
一人の命が奪われるということは、残されたご遺族にとって、当然ですがとても大きなことです。それは大切な家族の存在を失うという悲劇にとどまりません。悲しむことすら許されないかのように、戸籍や預金、その他の生前の契約にからんで、たくさんの書類手続きを強いられます。それは大切な家族が生きていた証を消していく苦しい作業となります。その上さらに、刑事公判、民事訴訟と、まるでベルトコンベアーに乗せられるように、どんなに争い事が嫌いな人であっても、家族の命の尊厳のために闘っていくことを運命づけられます。
私たちあいの会のメンバーは、新しいご遺族からの相談を受けるたびに、たくさんのことを考えさせられます。どのような思いをご遺族は抱いているのか。何を知りたいと思っているのか。警察や検事、弁護士とされてきたやり取りは間違っていないか。そこに矛盾や問題はなかったか。これまでどういった人たちとつながってきたか。ご遺族の方は何をどこまでできそうか。ご遺族に対して私たちは何かできそうか。考えることはどこまでも尽きず、自分たちの経験から伝えられることは伝えるようにしてきました。そしてご遺族と共に考え、また私たちも知らないことについては一緒に学ぶ姿勢で歩んできました。
私たちは決して法律の専門家ではありません。どこまでも素人の遺族の集まりです。ですが経験者として伝えられることは、決して法律の知識だけで解決するものではないと考えています。いかに私たちの思いを伝えるか。何がそのご遺族にとって一番良い方向性になりそうなのか。そうしたことをずっと考え続けて、支援を行ってきました。
冒頭でも書いた通り、私たちあいの会はとても小さな会です。だからこそ、一番最初に設立メンバー4人で顔合わせをした時からずっと、悲しみや苦しみ、そして笑顔も含めて、膝を突きあわせて話しあえる場を作りたいという思いを抱いています。今もその思いは何も変わっていません。だから私たちは、設立から今に至るまで、「笑顔・思いやり・情報共有」を変わらぬモットーに掲げ続けています。
私たちあいの会が目指すことは、交通犯罪をなくして誰も被害者にも加害者にもならない世の中にすること、そして遺族となってしまった方ができるだけ早く被害者支援を受けられるようになることです。事故のあり方や報道の大小によって、奪われた一人の命の重さが変わるわけではありません。そのご家族にとって、どれだけかけがえのない存在をなくしたのか。遺族のそうした共通の思いを世の中に訴える活動をこれからも続けていきたいと思っています。

***

■松永拓也のブログ記事
https://ameblo.jp/ma-nariko/entry-12610341830.html

■小沢樹里のブログ記事
https://ameblo.jp/kozaru5/entry-12610289253.htm
https://ameblo.jp/kozaru5/entry-12610293034.html
https://ameblo.jp/kozaru5/entry-12610301623.html



i_nokai0708 at 23:30|PermalinkComments(0)情報提供 | 想い

2020年07月02日

国土交通省のプレスリリース(後付けのペダ​ル踏み間違い急発進等抑制装置について)

国土交通省の自動車局技術・環境政策課の方から、
後付けペダ​ル踏み間違い急発進等抑制装置について、
7月1日にプレスリリースを行ったと共有がありました。

2020あいの会0701国交省プレスリリース

踏み間違いは高齢者だけでなく、年齢問わず起きるので、
認定制度は装置普及と事故防止に効果があると考えます。

これら後付けの安全装置は決して万能ではありません。

だからこそ、その機能に限界はあることを知り、
売る側も買う側もそれを理解しなければなりません。

そうしたことをしっかりチェックし、
本当に安全な基準があると判断した安全装置に対して、
認定制度を進める国土交通省の姿勢は評価したいと思います。

後付けの安全装置は決して万能ではないと理解すること、
その上で安全性の認定制度を国土交通省が進めていること、
この事実を多くの人に知ってほしいので、ここでも紹介しました。

*** *** ***

プレスリリースページ
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000344.html

-------------(プレス内容)-------------

後付けのペダル踏み間違い急発進等抑制装置について、一定の機能等を有すると認められるものとして2装置を認定しましたので、使用上の注意点等とともに公表します。

後付けのペダル踏み間違い急発進等抑制装置については、様々な製品の装着・販売が進んでおり、消費者が正しく理解した上で適切に選択し使用していくためには、情報提供の充実が重要です。
このため、市販されている装置のうち製造者等から申請のあったものについて、提出書面等に基づき技術的な調査・確認を行い、一定の機能等を有すると認められるものを国が認定する性能認定制度※1を令和2年4月に創設し、今回初めて同制度に基づく認定を行いました。

※1:当該制度は、「未就学児等及び高齢運転者の交通安全対策」(令和元年6月18日関係閣僚会議)に基づき創設したもの。これに先立ち、令和元年12月17日及び令和2年5月26日に「先行個別認定」を実施し、計14装置が認定。

後付けのペダル踏み間違い急発進等抑制装置は、分類によって機能する範囲等が異なるだけでなく、製品毎に、使用方法、作動条件、作動の解除条件等が異なります。適切に使用するためには、このような製品の特性を正しく理解することが重要ですので、購入する際には必ず販売・取付けを行う事業者から十分な説明を受けた上で、使用上の注意点等に留意してご使用ください。

【装置共有の注意事項】
○装置にはそれぞれ作動限界があり、また、不要な作動をする場合があります。使用を開始する前に、不要作動への対処方法等も含め取扱説明書等により必ず確認するとともに、疑問がある場合は製造者等や販売・取付けを行う事業者へお問い合わせください。
○ 本認定は、製造者等が指定する取付け事業者が取付けや使用上の注意点の説明等を確実に行うことを前提としたものであり、製品単体の認定ではありません。(該当する取付け事業者以外で取付けたものは、認定の対象外となります。)
認定対象装置は以下のとおりです。(装置一覧は別添参照)
○障害物検知機能付きペダル踏み間違い急発進等抑制装置 
・踏み間違い加速抑制システム 08Z35-PM0 (ホンダアクセス)
・踏み間違い加速抑制システム2)※ (トヨタ自動車)
※障害物が無い状況における踏み間違いにも対応し、車速が約30km/hまで作動

 【認定対象装置】:添付資料参照
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr7_000042.html



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2020年07月01日

6月22日放送のTBS・NEWS23をめぐって

6月22日放送のTBS・NEWS23において、
松永拓也さんの取材映像が放送されましたが、
その編集内容が松永さんの意図と乖離しており、
あいの会もまじえてTBSと話し合いをしていました。

その結果を受けて、本人の松永さんが、
あらためてブログで経緯を報告するに至りましたので、
あいの会でもその内容をフォローさせていただきます。

◆松永拓也さんのブログ記事
(「TBSの報道について」)
https://ameblo.jp/ma-nariko/entry-12607600760.html

詳細は上のブログを読んでほしいので、多くは語りません。

ただ免許返納をしない高齢ドライバーではなく、
その傍で苦悩する家族に焦点を当ててほしかったこと。
家族の説得の努力にまかせっきりにするのではなく、
国に率先して問題解決に取り組んでほしいこと。
高齢者VS若年者の分断を望むわけではないこと。
(当日流れた映像は分断を煽る内容になっていました)

それが松永さんの伝えたかった大枠の内容でした。

そしてTBS側にその意図と乖離していると伝えたところ、
担当記者も社会部長もその気持ちを真摯に受け止め、
特集ページを大きく修正したことを報告したいと思います。

◆修正後のTBS特集ページ
https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/ikebukuro/archive/20200622_2.html

あいの会0630松永ブログ

ミスはどこの組織でも誰でも、必ず起こしえるものです。
だからこそ、その後の対応で、価値が決まるのだと考えます。

TBSも、故・筑紫哲也さんの良心を引き継ぐNEWS23も、
その場限りの話題になればそれで良いという番組と異なり、
じっくり報道する真摯なテレビ局そして番組だと考えています。

当日はボタンの掛け違いが起きてしまいましたが、
その後の誠実な対応から、その認識を強めるに至りました。



i_nokai0708 at 00:18|PermalinkComments(0)取材&報道