2023年12月

2023年12月30日

今年もお世話になりました(2023年)

2023年がもうすぐ終わります。

今年2023年は私たちあいの会にとって、
設立10年目の節目となる大きな年でした。 
悲しみの先に、あたたかい出会いがあり、
多くの人に支えられて今日があると感じています。

私たちあいの会は、どこまでも小さな会です。

しかし小さくても、少しでも交通犯罪がなくなるよう、
少しでも被害者が早期支援を受けられるようにと思い、
今に至るまで、途切れることなく活動を続けてきました。

今年、特に力を入れて動いていたのは、
遺族による遺族やその家族への相談体制を築いたことです。
NASVAや国土交通省とも話し合ってきた結果、
そうした施策も国で取り入れられていくことになり、
私たちもその施策の中で動くことができるようなりました。

あらためて、私たちは交通犯罪被害者遺族です。

遺族となり、暗闇の中に放り投げられた悲嘆と絶望から、
支援や出会いを通じて、再び光を得て、
それでもまた暗闇を感じてしまったりを繰り返しながらも、
活動を形にして、感謝できるようになった1年でした。

あらためて関わっていただいた皆さまに、
1年間の御礼を申し上げ、年末の挨拶とさせていただきます。

一般社団法人 関東交通犯遺族の会(あいの会)
代表理事 小沢 樹里

年末


i_nokai0708 at 23:30|PermalinkComments(0)想い 

2023年12月17日

グラスペイントアートのワークショップ開催(2023.12.16)

12月16日(土)、12月度の定例会とあわせ、
グラスペイントアーティストの方を招いて、
グリーフの一環でワークショップを開催しました。

グラスペイントをされている小川えい子さんと、
私たちの会代表の小沢樹里が知り合う機会があり、
この日のワークショップの実現となりました。

2023あいの会1216グラスペイントワークショップ_007加工済

2023あいの会1216グラスペイントワークショップ_008加工済

2023あいの会1216グラスペイントワークショップ_063

まじめな顔で真剣に問題を議論する場だけでなく、
無心に自分の好きな色で埋めていく作業に没頭し、
きれいに仕上がった作品をみてうれしく思い、
その場にいる遺族仲間と語り合う時間を楽しむ。

また遺族家庭の子どもたちも機会があれば参加し、
子どもたち同士の交流の場も作っていく。

笑顔を取り戻し、仲間がいるという認識のためにも、
私たちは、時折こうしたワークショップを開催し、
こうした時間を作っていくことも大切にしています。

2023あいの会1216グラスペイントワークショップ_064


i_nokai0708 at 23:30|PermalinkComments(0)交流 | 定例会

2023年12月13日

川口市立元郷中学校での講演活動(2023.12.11)

12月11日(月)、あいの会の早舩麻里が、
埼玉県川口市立元郷中学校で講演してきました。

2023あいの会1211元郷中講演_001

2023あいの会1211元郷中講演_002

川口市は早舩の地元です。

早舩はその地元を中心に講演活動を行っています。

これは自宅の近くで最愛の娘を奪われたからこそ、
その地元でこれ以上悲劇を繰り返してほしくない、
安全な地域になってほしい思いがあるからです。

今回も話を聞いてくれた教職員・中学生の皆さんに、
思いが伝わり、安全に結びつけばと考えています。

川口市立元郷中学校ホームページ
https://motogo-j-kawaguchi-saitama.edumap.jp/

あいの会発行手記集『虹の足あと』より
2023あいの会1211早舩麻里手記


i_nokai0708 at 23:30|PermalinkComments(0)講演活動 

2023年12月11日

京都での心情等伝達制度シンポジウム参加(2023.12.10)

あいの会の松永拓也が12月10日(日)、京都に赴き、
心情等伝達制度についてのシンポジウムに参加し、
そこでパネリスト登壇と意見交換会を行ってきました。

2023あいの会1210亀岡シンポジウム_001

2023あいの会1210亀岡シンポジウム_002

2023あいの会1210亀岡シンポジウム_003

心情等伝達制度は、あいの会でも強い関心があり、
以前もそれに関するブログ報告を掲載しています。

前回あいの会ブログ記事
http://blog.livedoor.jp/i_nokai0708/archives/61052402.html

今回シンポジウムのテーマは、
「刑務所における加害者の更生と被害者の心情」

私たちと以前より交流のある京都亀岡ご遺族の
中江美則さんが主宰するNPO法人ルミナと、
京都先端科学大学の経済経営学部で
准教授の阿部千寿子さんのゼミがコラボし、
(阿部さんのご専門は刑事訴訟法、被害者学)
企画して実現したシンポジウムとなります。

今回はルミナ、京都先端科学大学ゼミ生に加え、
保護司、犯罪加害者、犯罪被害者が一堂に参加し、
そこに松永は被害者の立場として参加しました。

松永もあいの会も、心情等伝達制度スタートは、
大きな前進と考え、前向きに受け止めています。
被害者は刑務所収監中の加害者に対して、
心情を伝えることも、その反応を知ることもできます。
改悛や懺悔があれば、被害者にも救いが見えますし、
逆に加害者に反省の色もなく、ふてくされていれば、
「反省の色がなく、ふてくされた態度だった」
という厳然たる事実を知ることもできます。
これはとても大きな前進だと考えるからです。

もちろん手放しでは喜べません。
あくまで制度はまだスタートしたばかりです。

ルミナの中江さんが実際に懸念されていたそうですが、
加害者の発したセリフが一字一句わかるわけではなく、
刑務官の裁量で勝手な「意訳」や取捨選択が行われ、
制度が有効に機能しない恐れもゼロではありません。

なので今後も引き続き注視し続け、
場合によっては意見提起していく必要があります。
私たちもそうするつもりです。

またそもそも論として、多くの交通犯罪遺族が苦しむ
執行猶予判決に代表される軽い処遇の大半の加害者には、
依然何の働きかけの制度もないままの現実もあります。

いずれにせよ今回参加は有意義な機会となりました。

NPO法人 ルミナ
https://lumina.jimdosite.com/


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2023年12月10日

株式会社ホレストでの講演活動(2023.12.9)

12月9日(土)、あいの会の中村正文が、
埼玉県入間市の運送会社のホレストで、
安全対策会議に呼ばれて講演してきました。

2023あいの会1209ホレスト講演

中村は乱暴運転のタンクローリーの加害者に
最愛の奥様を奪われた遺族です。

その運送会社は労基法始め各種法規も完全無視し、
所属運転手は違法な過労運転が日常となっており、
結局夜逃げ解散するような悪質なところでした。

しかし安全を考えている運送会社もあります。
今回の株式会社ホレストもそうした会社でした。

中村も、運送会社に妻を奪われたからと言って、
運送会社そのものを敵視してしまうのではなく、
安全を目指したいという運送会社とは縁を作り、
今回のような講演も引き受けています。

人に良い人と悪い人がいるように、
運送会社にも良い会社と悪い会社があります。
悲劇をなくしたいと願う運送会社は味方です。
これからも協力しあっていきたいと思っています。

株式会社 ホレスト
https://horest.co.jp/

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2023年12月07日

埼玉県警・武南警察署での講演活動(2023.12.6)

あいの会の早舩麻里が12月6日(水)、
埼玉県警・武南警察署で講演活動を行ってきました。

2023あいの会1206武南警察署講演_001

武南署が早舩自宅の最寄駅で啓発活動をしているのを見て、
亡くなった次女の実希さんの捜査をしてくれた署でもあり、
早舩と娘さん達の母校の教職員・生徒も参加していたので、
縁を感じ、何か手伝いたいと声がけしたのが機縁でした。

今回も誰一人眠そうな人もなく、みな真剣なまなざしで、
武南署の交通犯罪抑止への強い気持ちを感じました。

悲しいことに、遺族の中には「警察ガチャ」にハズれ、
加害者と同じくらい警察を憎む遺族がいるのも事実です。
しかし武南署は早舩の事件に真剣に向き合った署でした。

なお早舩は今回の講演に先立って、あいの会の中で、
警察に対して伝えたいことはないか意見を募りました。
何人かから意見が上がり、それを伝えられたことで、
署の方からは良い面だけではなく、嫌な面もわかり、
それらを踏まえて動いていけると感謝されたそうです。

また講演で話した内容の一部になりますが、
早舩が遺族になった後の免許更新時の話をしました。
人が車にはねられる映像シーンを突然目の当たりにし、
手が震えて涙が止まらず、それ以上見続けられず、
担当者に言ってトイレに駆け込んだことがありました。
その時の経験を話し、そうした映像を流す前には、
これからこのような内容が流れると告知してほしい、
そうすることで心の準備ができると伝えました。
(3.11の津波の映像が流れる前にTVで警告が出るように)

※追記
講演の翌週、武南署から早舩に連絡があり、
埼玉県警の免許更新部署に要望を上げたと報告がありました。
同時に制度化を待たずに、武南署では今から率先して、
免許更新時のそうした場面ではその場で伝えるとのことでした。
早舩の話を聞いて初めて気づけたことだったとのことで、
そんな気遣いが全国の警察に拡がっていくことを願っています。

2023あいの会1206武南警察署講演_002

2023あいの会1206武南警察署講演_003

あいの会では手記集『虹の足あと』を発刊しており、
早舩も自身の手記「私の娘、実希」を寄せています。
早舩は2018年に当時18歳の実希さんを奪われています。
事件や思いが綴られていますので画像をつけておきます。

2023あいの会1211早舩麻里手記



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2023年12月03日

山口県周南市での講演&シンポジウム登壇(2023.12.2)

グリーフサポートやまぐちと、
いのちのミュージアム主催する
12月2日に山口県周南市で開催された
「交通事故と被害者支援」シンポに参加し、
講演とパネリスト登壇を行ってきました。

講演は松永拓也が、パネリスト登壇は
同じく松永と小沢樹里で行いました。

グリーフサポートやまぐちの代表をされている
京井和子さんには以前から親しくしていただき、
いろいろ教えてもらう縁もいただいています。
その縁で今回催しにも参加することになりました。

2023あいの会1202周南市講演_001

2023あいの会1202周南市講演_002

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また同じく主催のいのちのミュージアムにより、
会場では生命のメッセージ展も開催されました。

2023あいの会1202周南市講演_003

毎年11月下旬は犯罪被害者週間となっています。
なのでこうした催しも多い時期です。

他にもいくつかから講演を依頼されていましたが、
すべてには対応できない実情があります。
どうしても選ばざるを得ない現実がありますが、
それでも行ける講演は行って話したいと思っています。


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