2024年12月17日
講演 法務省矯正局研修
法務省矯正局研修での講演を終えて
12月17日、法務省矯正局の職員研修にて講演を行いました。
この研修は、被害者の心情や置かれている状況について理解を深めることを目的として開催され、交通犯罪遺族としてお話しさせていただきました。
講演では、被害後に被害者やその家族が直面する精神的・社会的な影響、そして日常の変化についてお伝えしました。また、具体的な事例を交えながら、被害者の視点を知ることの重要性をお話ししました。
法務省矯正局において「被害者の心情を知ろう」という動きがあることを実感し、今後は様々な罪種の被害者の声を取り入れることが必要不可欠だと感じました。被害者の声を聴き、その視点を矯正教育や更生プログラムに反映していくことが、真の理解につながるのではないでしょうか。
今回の講演が、矯正局の皆様にとって被害者理解の一助となれば嬉しく思います。
今後も、こうした活動を通じて、被害者の置かれた状況や思いを伝えていければと思います。
刑の執行段階における被害者等の心情等の聴取・伝達制度について(小沢 一部割愛)
1. 加害者の情報共有についての要望 加害者の出所後の住所を知りたかった(近隣に住む不安解消のため) 遠方の刑務所訪問は、精神的・肉体的に大きな負担。(のちの確認では、自宅への聞き取り訪問は現在検討中、手紙などでも対応が出来るとの事) 刑務所内で加害者がいると想像するだけで恐怖を感じた。 家族を守るために矯正局での心情伝達制度を活用したかった。 2. 心情等伝達制度への改善要望 参加できない家族がいたため、代わりに口頭で思いを伝えた。 伝えるべき内容のテンプレートがあると助かる(例:言える内容、言えない内容の整理)。 交通事故は非常に短い時間の刑期のため限られた時間内での刑務所にいる最中の面会は重要。 加害者へ裁判時の発言と本心の乖離を知りたいと思う。 加害者の謝罪の意思や今後の生活について聞きたかった。 謝罪の伝達が被害者の安心感につながるとともに、加害者にも適切な謝罪方法を示す手助けになる。命日に花を供えるなどの謝罪方法を伝える場が必要。
連絡手段として刑事民事事件の時に対応頂いた弁護士事務所を指定したが、この方法を知らない被害者も多い。
加害者がどのような職業に就くのか、人を死に至らしめても車の免許の取得をするのか運転するのかを知りたい。
3. 刑務官への印象と配慮要望 丁寧な対応により安心して話せた。 加害者が乗ったかもしれない車の迎えが非常に不快。 送迎車についている、護送用のような車でパトライトが目立ち、被害者側が加害者と誤解される恐れを回避して欲しい 未成年の子供への配慮については、わかりやすい言葉選びがありがたかった。 休憩をとりますかの声かけがとてもありがたかった。


i_nokai0708 at 22:34│Comments(0)│講演会