【活動報告】支えるナスバTBS報道特集「池袋暴走事故から5年~遺族と加害者家族 訴えたメッセージ」放映(2024.12.28)

2024年12月28日

年末の挨拶


年末のご挨拶

今年も残りわずかとなりました。一年間、一般社団法人関東交通犯罪遺族の会の活動を支えてくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

2024年も、犯罪被害者支援や交通事故防止の啓発活動に取り組んでまいりました。その中で特に強く感じたのは、犯罪被害者にとって「理解ある接し方」や「早期の支援」がどれほど重要であるかということです。

いまだに、被害者自身が努力をしなければ、裁判や支援を受けることが難しいという現状があります。私たちは、誰もが無理なく適切な支援を受けられる社会、被害者が「自分は犯罪被害者だ」と迷わず一歩を踏み出せる社会を目指し、今後も活動を続けてまいります。

また、今年は誹謗中傷の問題にも積極的に取り組みました。犯罪被害者が、身近な人やインターネット上での誹謗中傷によって新たな苦しみに直面することがあります。このような問題を少しでも減らし、インターネットが優しさと尊重を持って使われる場となるよう、啓発活動を進めてまいります。

さらに、交通事故の遺族として、加害者と向き合う経験を続けてきました。時には加害者が罪を償う前に亡くなったり、出所後に一切連絡が取れなくなることもあります。それぞれのケースに異なる悲しみがあり、遺族にとって選択肢のない苦しみがあるという現実を改めて痛感しました。この現状を変えるための社会的な働きかけも、私たちが取り組むべき重要な課題だと感じています。

また、2024年は、犯罪被害者の兄弟姉妹についての社会的理解を推進する必要性を強く感じた一年でもありました。そのための取り組みの一環として、「ぼくのおかあさんはおつきさまにいる」という絵本を作成し、豊島区の図書館や図書室へ寄贈しました。この絵本を通じて、犯罪被害者の家族、特に兄弟姉妹の心情に寄り添い、社会全体が理解を深めるきっかけになればと願っています。

また、2003年12月に始まった法務省矯正局の「心情伝達制度」にも触れたいと思います。この制度はまだ始まったばかりであり、被害者が加害者と向き合おうとしても、必ずしも納得できる結果が得られるわけではありません。それでも、心情伝達の過程で、被害者が最も求めているのは「自身と家族の安全」であることを改めて感じています。

私たちは、この制度を通じて少しでも被害者の安全が確保されること、そしてその方法が存在することを知っていただけるよう努めてまいります。これまでの経験をもとに、多くの方にこの制度を伝え、活用を促していきたいと考えています。

2025年も、犯罪被害者に寄り添い、一日でも早く支援が届くよう活動を続けてまいります。また、社会全体が被害者に対する理解を深め、互いに尊重し合える環境を築けるよう、皆さまのお力添えをいただきながら努力を重ねていきます。

どうぞ良いお年をお迎えください。そして、来年もよろしくお願い申し上げます。

一般社団法人関東交通犯罪遺族の会

i_nokai0708 at 19:03│Comments(0)その他 

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