2025年06月16日
あいの会5月度定例会の報告(2025.6.14)
あいの会5月度の定例会を6月14日に開催しました。
定例会では、「古都の翼」代表であり、京都府亀岡市の交通事件遺族である小谷真樹さんにご講演いただきました。
講演では、二人のお子さんが交通事件に巻き込まれたご経験から、当事者にしか語れない痛みや葛藤、そして社会への問題提起が語られました。

事故当時を振り返って
事故当時、小谷さんご家族は報道による過熱取材や加害者側の不誠実な対応にさらされました。
無免許運転だったにもかかわらず危険運転致死傷罪が適用されなかったことに対して、深い疑問と悔しさを抱き、署名活動を開始。
しかし、「加害者にも未来がある」といった言葉に、さらに心を傷つけられる場面もあったと語ります。
事故後、小谷さんは会社の理解を得て2週間の休暇を取得しました。
同僚の支えもありましたが、捜査や裁判、何より登校中に事故に遭った長女のケアが必要でした。
「父親として、長女の未来に寄り添いたい」との思いから、最終的には会社を退職し、登校支援に専念されたそうです。
遺族にはないもの
講演の中で印象的だったのは、「裁判員制度の裁判員には有給があるのに、被害者には何の制度もないことに違和感を覚えた」という言葉です。
大黒柱として家族を支えながら、心の傷を抱えた子どもを支える。社会復帰を考えるには、あまりにも過酷な状況です。
事故から13年、ようやく笑えるようになった、と小谷さんは言います。
けれど、その背景には当たり前の生活を取り戻すまでの長い時間と、数えきれない葛藤と努力がありました。
講演を通じて、小谷さんが伝えてくださったのは、「子どもの心に寄り添うことの大切さ」と「被害者にも『働きながら支援を受けられる制度』が必要だ」という切実なメッセージです。

犯罪被害者への理解と制度の壁
小谷さんのように、突然家族が被害に遭い、心の整理もつかぬまま裁判や手続き、
子どもの支援に向き合わねばならない方々のために、少しでも会社を辞めなくても、
働いていくことを続けられる制度を作ってもらいたいと心から願っています。
「事故は、社会にとっては小さな出来事に見えるかもしれない。でも当事者にとっては、人生そのものが変わる大きな出来事なんです。」
そう語った小谷さんの言葉は、私たち一人ひとりに、社会のあり方を問い直すきっかけを与えてくれました。

定例会では、「古都の翼」代表であり、京都府亀岡市の交通事件遺族である小谷真樹さんにご講演いただきました。
講演では、二人のお子さんが交通事件に巻き込まれたご経験から、当事者にしか語れない痛みや葛藤、そして社会への問題提起が語られました。

事故当時を振り返って
事故当時、小谷さんご家族は報道による過熱取材や加害者側の不誠実な対応にさらされました。
無免許運転だったにもかかわらず危険運転致死傷罪が適用されなかったことに対して、深い疑問と悔しさを抱き、署名活動を開始。
しかし、「加害者にも未来がある」といった言葉に、さらに心を傷つけられる場面もあったと語ります。
事故後、小谷さんは会社の理解を得て2週間の休暇を取得しました。
同僚の支えもありましたが、捜査や裁判、何より登校中に事故に遭った長女のケアが必要でした。
「父親として、長女の未来に寄り添いたい」との思いから、最終的には会社を退職し、登校支援に専念されたそうです。
遺族にはないもの
講演の中で印象的だったのは、「裁判員制度の裁判員には有給があるのに、被害者には何の制度もないことに違和感を覚えた」という言葉です。
大黒柱として家族を支えながら、心の傷を抱えた子どもを支える。社会復帰を考えるには、あまりにも過酷な状況です。
事故から13年、ようやく笑えるようになった、と小谷さんは言います。
けれど、その背景には当たり前の生活を取り戻すまでの長い時間と、数えきれない葛藤と努力がありました。
講演を通じて、小谷さんが伝えてくださったのは、「子どもの心に寄り添うことの大切さ」と「被害者にも『働きながら支援を受けられる制度』が必要だ」という切実なメッセージです。

犯罪被害者への理解と制度の壁
小谷さんのように、突然家族が被害に遭い、心の整理もつかぬまま裁判や手続き、
子どもの支援に向き合わねばならない方々のために、少しでも会社を辞めなくても、
働いていくことを続けられる制度を作ってもらいたいと心から願っています。
「事故は、社会にとっては小さな出来事に見えるかもしれない。でも当事者にとっては、人生そのものが変わる大きな出来事なんです。」
そう語った小谷さんの言葉は、私たち一人ひとりに、社会のあり方を問い直すきっかけを与えてくれました。

i_nokai0708 at 20:31│Comments(0)