カメラのシャッターをきる瞬間

右手、人差し指、に伝わる振動を忘れかけていた。
右手、人差し指、に伝わる衝動を忘れかけていた。



彼はまた、性懲りもなく彼女に言った。
「明日、また会おう。」

彼女は涙を流し、うなずいた。
(二度とお前の顔なんてみたくねぇ!!)

とにかくボクはシャッターをきるコトを忘れてはいけない。
まずはそこから始まる。

シャッタースピードよりも速い速度で
伝えなくてはならない感情がボクには、ある。

どんな淫靡な女より
ココロ、かどわかす表情を忘れてはならない。


色んな一瞬を切り裂き、繋げ、また切り裂き、放り投げ…

あたかも、それが
一本のレールに見えるが如く。


どんな写真もボクの目で見えているモノと違う。
屈折しているのはボクの目で
視覚が歪んで、道がまっすぐに見えるよ。